ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

やっぱりコノSARAH VAUGHANはいいですよね!

2009年07月31日 | 女性ボーカルV
EMARCY/MG36004/SARAH VAUGHAN/

本心は内緒にしておきたいような恥ずかしい気持ちがあるのですが思い切って書きます。実は本アルバムも1個所で針飛びしていてマチ針修理で修復した1枚です。A-3のHE'S MY GUYの出だしで一回のみSKIPしていたのですが修復でSKIPはなくなりなした。但しその箇所で軽いプチ音は残っていますが、あまり気にもならず上々の出来栄えと満足しています。というのもこのアルバムはそういう事情があったせいか格安だったのですが、針飛び個所以外はキレイな状態でした。針飛びが分かっていて入手したのですが、狙いどおりに上手く吉と結果が出て嬉しかったです。
数あるサラのアルバムの中でも人気盤の1枚ですが, サラのボーカルも説得力があるのですがクリフォード・ブラウンとの共演盤としての人気もあるんでしょうね。A-2のAPRIL IN PARISはサラの静かな歌い出しとJIMMY JONESのピアノ伴奏で始まるのですが、中盤からPAUL QUINCHETTEのサックスの続いてクリフォード・ブラウンの抑えたトランペットと続きサラとの共演となります。そしてサラの息の長いボーカルにハービー・マンのフルートが絡みますが、僕はこのサラとブラウンが絡む辺りがが特に気に入っていて本アルバムの一番の聴き所かなと思っています。A-3のHE'S MY GUYではサラも各バックも抑える事なく思う存分演奏しています。収録曲順が単調にならないようによく考えられています。個人的に好きな曲であるB-2のEMBRACEABLEも好きなんですが。(とここまで書いてクリックを間違って内容が消えてしまいました。で気を取り直してもう一度)CLIFFORD BROWNのミュートを効かせたトランペットやバック陣のソロが小気味よいB-4のSEPTEMBER SONGを聴くとオリジナル盤はやはりちょっと違うなと思えます。小粋な曲に仕上がっているIT'S CRAZYでこのアルバムを締め括られるわけですが、曲が終わり近くになるともう少し聴きたいという気持ちになっている自分に気づきます。そういう余韻を醸し出すアルバムでした。
下は以前から聴いていたアルバムのレーベル写真です。上のレーベルを入手してからはあまり聴く事がなくなりました。がこちらの音も悪いわけではありません。
パーソナル;SARAH VAUGHAN(vo), CLIFFORD BROWN(tp), PAUL QUINCHETTE(ts), HARBIE MANN(flu), JIMMY JONES(p), JOE BENJAMIN(b), ROY HAYNES(ds)

収録曲/A面/1, Lullaby Of Birdland/2, April In Paris/3, He's My Guy/4, Jim/B面/1, You're Not The Kind/2, Embraceable You/3, I'm Glad There Is You/4, September Song/5, It's Crazy

MARLENE VER PLANCK

2008年01月09日 | 女性ボーカルV
SAVOY/MG 12058/MARLENE VER PLANCK/I THINK OF YOU WITH EVERY BREATH OF TAKE/

今晩は以前の記事に付足しさせていただきます。AUDIOPHILEで所有していたアルバムですが、SAVOY盤が入手できましたのでアップします。このSAVOY盤もAUDIOPHILE盤も再生音は変わりないと言うより, 若干後発盤であるAUDIOPHILEの方が音の輪郭が明確なようにさえ思えます。音楽を楽しむだけならAUDIOPHILE盤で充分事足りるでしょうが, ジャケットは僕ならSAVOYの方が断然イイと思いますので、ジャケットにまでこだわるのであればSAVOY盤でしょうか。今日あらためて2枚を聴きましたがBEVERLY KENNEYも歌っていてケニーのも勿論いいのですが、A-3のSNUGGLED ON YOUR SHOULDERはマレーネ・ヴァー・プランクのボーカルもいいですね。

AUDIOPHILE/AP-62/MARLENE VER PLANCK/I THINK OF YOU WITH EVERY BREATH I TAKE/1955このアルバムですが, オリジナル盤はSAVOY/MG12058ですが所有盤は1983年の再発盤です。オリジナル盤は探しているのですが未だに一度も出会った事がありません。僕にとってはこのオリジナル盤は私的レア盤の一枚で, とりあえずこの再発盤で聴いていてオリジナルに巡り合うチャンスを待ち続ける考えでいます(笑)。オリジナルと再発盤の収録内容は同じであろうと思いますが曲順が違うかも知れません。彼女は19歳から歌い始め, このアルバムがファーストアルバムだと思います。CHARIE SPIVAKのバンドで歌っている時にご主人と出会ったそうでその後でDORSEY BROTHERS楽団へ移りトミー・ドーシーの死後もN.Y.に住み続けることにしたそうです。現在も健在で幅広く活動している彼女ですが、その彼女の名前がSSJ(SINATORA SOCIETY OF JAPAN)のHPに名誉会員として彼女と旦那さんのBILLY VER PLANCK(今もご夫婦ですよね?)の二人の名前がありました。ジャケットの話になりますが, 僕はSAVOYのオリジナルの写真の方が断然好きです。再発盤である本アルバムはどうにも好みでない写真が使われていて, どこかの小学校の先生みたいな顔写真がいただけません。気に入らないのはジャケットだけで, 再発盤とはいえ音はしっかりと良い音質で全く文句はありません。このアルバムはハンク・ジョンーズのピアノを歌伴に, また僕には懐かしいハービー・マンも参加していて派手さはありませんが心地よい演奏が楽しめます。彼女のボーカルは嫌みがなくクリアーかつ素直で, 趣味が良いというか品が良いというかそういう歌い回しですが, きっと彼女の性格が表れているのではないかと思えてしまいます。聴いて清々しいアルバムで未聴の方には是非一聴していただきたいですね。

パーソナルは, MARLENE VER PLANCK(vo), JOE WILDER(tp), HERBIE MANN(flu), HANK JONES(p), WENDELL MARSHALL(b), KENNY CLARKE(ds)
収録曲
A面
1, I THINK OF YOU WITH EVERY BREATH I TAKE
2, ACCENT ON YOUTH
3, SNUGGLED ON YOUR SHOULDER
4, SOME OTHER TIME
5, IF I LOVE AGAIN
B面
1, WE COULD MAKE SUCH BREATIFUL MUSIC TOGETHER
2, DEEP IN A DREAM
3, TWO CIGARETTES IN THE DARK
4, WITHOUT A WORD OF WARNING
5, YOU LEAVE ME BREATHLESS

Millie Vernon

2007年01月13日 | 女性ボーカルV
AUDIOPHILE RECORDS盤でMILLIE VERNONの“OLD SHOES”1983年録音・レコード重量125g

彼女の最初のアルバム、STORYVILLE盤“INTRODUCING”から30年ちかくを経て再び発表された彼女のアルバムです。このアルバムと30年前のアルバムとどこが違うのでしょうか。これはタイムマシーンに乗る事が出来るアルバムです。

私の感じでは違うシンガーを聴いているようなというか、もし26歳時の彼女の母親が出現して歌うとやはりこんな感じかなと思えるような感覚でした。26歳の時の前作と、53歳時の本アルバムでは彼女の声帯も変わってきているのでしょう。声質が少し太くなったように感じます。センスが良くて情感溢れる歌い回しは変わりません。本アルバムの最初の曲を聴いた時に時間の経過に気がつかず彼女が突然年取ったように感じますが、それは聴き手が浦島太郎になっているからでアルバムを全曲聴き終わる頃にはその時の変化にも慣れ、不思議なことにやはり同じシンガーだMILLIE VERNONだと納得できるでしょう。そして、その後には心地よい満たされ癒された気分になっている自分に気づくでしょう。録音も現代のもので非常に良く、バックのコンボ演奏も楽しめます。


パーソナルは, MILLIE VERNON(vo), GARRY DIAL(p), BRIAN TORFF(b), DUFFY JACKSON(ds) + DICK ZALUD(arr)

収録曲
A面
1, EVENIN'
2, HERE'S THAT RAINY DAY
3, KNOCK ME A KISS
4, LOVER MAN
5, DON'T WORRY 'BOUT ME
B面
1, SOMETHING TO REMEMBER YOU BY
2, WHO'S THAT KNOCKING AT MY HEART?
3, RAIN. RAIN
4, I CRIED FOR YOU
5, MY ONE AND ONLY LOVE

Milli Vernon

2006年08月03日 | 女性ボーカルV
STORYVILLE盤でMILLIE VERNONの“INTRODUCING”1956年録音・レコード重量150g

彼女は1930年生まれ。故向田邦子がこのミリー・ヴァーノンにゾッコンだったらしいです。たった一枚のレコーディングのチャンス、そして本アルバム一枚が発売になってからの彼女は消息不明。そんな謎めいた彼女の運命に向田邦子も何か惹かれるものがあったのでしょうか、向田はこのアルバムを何度も聴きながら台本を書いていたらしいです。どちらかというと地味なシンガーですが知的にコントロールされた歌い回しとどこかしら都会的センスを感じさせます。哀しい曲はどこまでも哀しく、明るい曲にもどこか翳りがあって長い苦労を感じさせる部分もあり、それがいぶし銀の味と言われているところなのでしょう。

パーソナルは, MILI VERNON(vo), RUDY BRAFF(tp), DAVE McKENNA(p), WYATT REUTHER(b), JIMMY RANEY(g), JO JONES(ds)

収録曲
A面
1, Weep For The Boy
2, Moments Like This
3, Spring Is Here
4, St.James Infirmary
5, My Ship
6, This Year'S Kisses
B面
1, Moon Ray
2, Everything But You
3, Every Time
4, Blue Rain
5, I Don't Know What Kind Of Blues I'Ve Got
6, I Gluess I'll Have To Hang My Tears Out To Dry

Sarah Vaughan

2006年06月20日 | 女性ボーカルV
先日の日曜日に久しぶりにレコードハンティングに行ってきました。再発盤を含めて少しまとめ買いをしてしまいました。買いたいレコードがまだまだあるという幸せを味わいました。欲しい物があるというのは嬉しいことですよね。欲しいものがなくなったらつまらない人生になりそうです(間違ってもそういう人生にはならないと思いますが)。

CBS-FM盤でSarah Vaughanの“BRAZILIAN ROMANCE”1987録音。このアルバムはセルジオ メンデスがプロデュース したものでサラが63歳の時の録音ですが、歳を感じさせません。ジャケットの絵はLORI LOHSTOETERが書いているとありましたがどんな人かは知りませんが情熱的なイラストでアルバムの雰囲気を良く演出していると思います。80年代の録音ですから50年代のモノと比べると録音もよく、とても良くまとまった録音ですが、まとまりすぎて物足りなささを感じるのですが50年代60年代録音病でしょうか。

主なパーソナルは、HUBERT LAWS(flu), TOM SCOTT(ts) ERNIE WATTS(as), MARCIO MONTARROYOS(flugel horn),その他大勢

収録曲
A面
1, MAKE THE CITY OURS TONIGHT
2, ROMANCE
3, LOVE AND PASSON
4, SO MANY STARS
B面
1, NOTHNG WILL BE AS IT WAS
2, IT'S SIMPLE
3, OBESSION
4, WANTING MORE
5, YOUR SMILE

Sarah Vaughan

2006年05月20日 | 女性ボーカルV
まだ中国におります。帰国が止むを得ない事情で延期になりました。月曜日には帰国できると思いますが予定は未定の中国の事ですからどうなるかわかりません。ブログの草稿を用意していたのが残り少なくなってきました。早く帰りたいにゃ~。


MERCURY盤でSarah Vaughanの“SASSY SWINGS THE TIVOLI”1963年録音。本アルバムは日本フォノグラム国内盤です。

Sassyというのはご存知のとおりサラの愛称です。TIVOLIはDENMARK,COPENHAGENにある大人の公園ですが、落ち着いた大人の村として隠れた人気のある公園ですが、日本の倉敷市にもそのコピー版というべきか本家のチヴォリと正式契約して本家とほぼ同じ規模の公園があります。ただ残念なのは入場者がやや少なく大人の公園というテーマにも係わらず子供連れの遊園地として利用されているようです。本家はサラを招いたりしてジャズコンサートを開くという大人が本当に楽しめるテーマパークなのですが、倉敷チヴォリも本家に負けないように奮起して欲しいのですが赤字が縮小したとはいえ未だ脱却できずに苦しんでいるようです。このアルバムの写真と同じ夜景は楽しめます。

パーソナルは,サラ ボーン(vo),カーク スチュアート(p),チャールズ ウイリアムズ(b),ジョージ ヒューズ(ds)

収録曲
A面が
1, WON'T YOU COME HOME, BILL BAILEY
2, MISTY
3, WHAT IS THIS THING CALLED LOVE
4, LOVER MAN
5, SOMETIMES I'M HAPPY
B面が
1, I FEEL PRETTY
2, TENDERLY
3, SASSY'S BLUES
4, POLKA DOTS AND MOONBEAMS
5, I CRIED FOR YOU

June Vall

2006年04月04日 | 女性ボーカルV
RCA盤の国内ビクターからの再販盤ですが、JUNE VALLIの“THE TORCH”1955年録音です。TORCH SONGと言えば失恋の歌を歌っているわけですからオリジナルも同じかどうか分りませんが、このアルバムの彼女の顔には涙を流しているように写真に加工が施されています。これが田舎臭いというか現代ではお笑い物でしょう。彼女は1930年にNYのブロンクス生まれで高校卒業後に繊維会社に就職しましたがボーカルのレッスンを受けていたらしいです。1951年のアーサーゴッドフリーが司会を勤めるラジオ番組タレントスカウトショーに出て優勝し、プロ歌手としてデビューしたという事です。私も子供の頃に聞き覚えの有るクライング イン チャペルは彼女のヒット曲らしいです。彼女のアルバムはこの"The Torch"が唯一のアルバムとなっています。きれいに歌い上げるタイプで情感を込めて大らかに歌います。全体的に非常にオーソドックスなスタンダード集となっています。アレンジはJOE REISMANによるオーケストラ伴奏です。

収録曲は
1. One for My Baby
2. I Got It Bad and That Ain't Good
3. My Man
4. Stormy Weather
5. You've Got Me Crying Again
6. Can't Help Lovin' Dat Man
7. But Not for Me
8. Bill
9. All Alone
10. I Get Along Without You Very Well
11. Body and Soul
12. Don't Take Your Love from Me  となっています。

Sarah Vaughan

2006年03月23日 | 女性ボーカルV
PABLO盤でSarah Vaughanの“CRAZY AND MIXED UP”国内盤です。枯葉の超絶スキャットが一番有名かも知れません。ジョーパスやローランド ハナが共演していますが、このアルバムはサラ自身がプロデュースし1982年に録音されました。サラのアルバムはPABLOからのが多くそのほとんどをノーマングランツがプロデュースしてきましたが、このアルバムではサラに任されたそうです。収録曲は、I DIDN'T KNOW WHAT TIME IT WAS, THAT'S ALL, AUTUMN LEAAVES 等です。枯葉ではスキャットで通していますが、ジョーパスのソロも素晴らしいと思います。