ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

どっちも色気だけが売りじゃないよ!

2009年01月10日 | 女性ボーカルR
UNITED ARTISTS/UAS6022/CONNIE RUSSELL/DON'T SMOKE IN BED/

今日のアルバムは以前に記事にした事があるのですが, 今回すべて書き直しての再稿です。以前は再発盤で聴いていたのですがオリジナルを入手してからは再発盤を聴く事は皆無となりお蔵入りしています。このアルバムはジャケットが艶めかしくて人気が有りますが、最新のジャズ批評No147に後藤誠一氏のコニー・ラッセルについての詳しい解説があったので興味深く読ませていただきました。特におもしろいと感じたのはSMOKEの意味で僕もSMOKEには煙や煙草だけでなくエロチックな意味合いもあるとは認識していたのですが、SMOKE iN BEDでベッドで燃えるという意味のスラングもあるという事は知りませんでした。そういう意味を知って歌詞を読めば詞の内容に奥行きが感じられるというものです。女性ボーカル好きには外せない内容の解説ですので一度お読みになってはいかがでしょうか。
このジャケット頬のホクロといい左手の煙草といい、背中まで伸びた赤毛といい、見れば即ジャケ買いしたくなるアルバムですが、ジャケ買いして下さい。期待を裏切ることは彼女はしませんから(笑)。彼女はN.Y.生まれで両親は旅回りの芸人だったようです、彼女も11歳ごろからシンガーとして活動を始め20歳前にはクラブで歌っていました。また女優としても十数本の映画に出演したようですが端役が多かったみたいですね。B級女優というところでしょうが、B級に優れ物が多いのも事実です。B級といえば実業之日本社から“B列車で行こう”という雑誌(1987年発行)が以前に発行されてるんですが、B級ばかりを話題にした内容になっているのですが、よくよく読むとBはBにあらず実はAなりというような内容で、その中でも細越麟太郎氏の“B惑のB女優に薔薇の花束を”という12ぺージの読み物と三具保夫氏の“A級ボーカリストたちが歌ったB級ソング”(18ページ)は興味深く勉強させてもらいました。話がまた方向違いにいきましたが毎度のことでご容赦ください。

この“DON'T SMOKE IN BED”の彼女のボーカル、歌は子供の頃から歌っていただけあって上手いですね。アルバムの題名にもなっているDON'T SMOKE IN BEDは劇中歌のような印象がして今一つ乗りきれませんでしたが、スローな曲からアップテンポな歌まで聴かせてくれます。このアルバムでは, 控えめに歌うA-4のLOVE IS A SIMPLE THINGSもいいと思いますが、本アルバムはB面の方がより女の情念を感じさせるという意味で聴ける気がします。B-1のYOU CHANGEDやB-2のPRELUDE TO A KISSの彼の袖をつかんで離さない様な未練たっぷりの歌い方は好き嫌いあるでしょうが、女のボーカルと言えるんじゃないかと思ってます。B-4のWOMAN'S LOVEやB-6のANGEL EYESも聴けます。特にANEL EYESは本アルバムでのお気に入りです。*追記:本アルバムはステレオ盤です。

収録曲 /A面/1, DON'T SMOKE IN BED/2, YOU'RE MY THRILL /3, LONELY TOWN/4, LOVE IS A SIMPLE THING /5, I WANNA BE LOVE/6, THE THRILL IS GONE /B面/1, YOU'VE CHANGED/2, PRELUDE TO A KISS /3, FOR EVERY MAN THERE'S A WOMAN /4, WOMAN'S LOVE /5, CARAVAN/6, ANGEL EYES


UNITED ARTISTS/UAL3063/CONNIE RUSSELL/ALONE WITH YOU/

こちらが彼女のもう一枚のアルバムで2枚とも1959年の発表かな? 彼女の正式アルバムとしては上記の2枚ですが、後藤誠一氏の記事では他にWARNER BROS盤での共演盤もあるそうです。本アルバムのジャケも男物のシャツにネクタイという色気全面出しの構図で貴男に首ったけという意味かなぁ。2枚ともアレンジャーはIAN BERNARDで同じですが、アレンジとしてはこちらのALONE WITH YOUの方が僕はお気に入りのような気がします。A-4のALL I DO IS DREAM OF YOUやA-5のI CAN'T GIVE YOUのボーカルには女の情念の糸で絡めとろうとする魂胆が伺える気がしてハマります。B-1のDREAM A LITTLE DREAM OF MEや続くYOU'D BE SO NICE・・もエエです。B-4のTHAT OLD FEELINGはまさに熟熟悶々のボーカルで、無理と知りつつ叶うのならばクラブで是非聴きたい曲です。総じてこちらのアルバム内容の方がよりジャジーだと感じるのは皆さんと同じでしょうか?僕の好みでジャケットはDON'T SMOKE IN BEDの方で収録内容はALONE WITH YOUの方に分があるじゃないかと思ってます。

収録曲/A面/1,ALONE WITH YOU/2,CLOSE YOUR EYES/3, NEAR YOU/4,ALL I DO IS DREAM OF YOU/5,I CAN'T GIVE YOU ANYTHING BUT LOVE/6, TAKE ME IN YOUR ARMS/ B面/1, DREAM A LITTLE DREAM OF ME/2,YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO/3, YOU AND THE NIGHT AND THE MUSIC/4, THAT OLD FEELING/5, THE TOUCH OF YOUR LIPS/6, YOU'RE MY MAN/