ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

中域が厚いボーカル本来の味が楽しめるPATTI PAGE

2009年01月14日 | 女性ボーカルP,Q
MERCURY/MG25059/PATTI PAGE/PATTI PAGE/10inch/

このアルバムは彼女の最初のLPでしょうか?正確な事が分からないのですが、1951年録音のMERCURY/FOLKSONG FAVORITESが1951年とされているのですが、本アルバムは1950年となっています。これ以前はSP盤になると思いますので、最初のLPかなと思ったのですが・・。本アルバムは以前のSP盤音源からのを収集して10inch盤LPとしたのではと考えているのですがどうでしょう?正確な事をご存知の方がいらっしゃれば教えていただきたいと思います。このレコードは再生音域があまり広くなく音のキレイなSP盤を聴いて入るような印象があって、その分ボーカルの最もおいしい部分である中域が厚い再生が聴けます。彼女のボーカルが生々しく目の前で展開されるのは最近の広域再生盤では味わえない何ともいえない濃蜜さと味があると思います。ジャケットはSP盤によくあるようなペラペラジャケで実に頼りないものですが、これも一つの味と思えば別に不足は感じません。どの曲も彼女の若々しく深味のある歌声を楽しめます。
収録曲/A面/1, CONFESS/2, WUTH MY EYES WIDE OPEN/3, THAT OLD FEELING/4, WHISPERING/B面/1, ALL MY LOVE/2, SO IN LOVE/3, OKLAHOMA BLUES/4, ROSES REMIND ME OF YOU/

実は1枚だけじゃないョ GENIE PACEは

2009年01月04日 | 女性ボーカルP,Q
BRIGHT/BRLP1001/GENIE PACE/HERE'S GENIE/

ジニー・ペイスと言えばこのアルバムが有名で人気盤でもあり且つレアで知られています。ジャズ批評2000年版女性ジャズ・ボーカル入門でも1993年ジャズ批評No78女性シンガー大百科でも JADE/LOVE IN A MIDNIGHT MOODの一枚だけが彼女のアルバムと思っていました(↓のジャケットのアルバム)。
ところが昨年の夏頃に本アルバムを見つけたので半信半疑で入手しました。表と裏を読んでみたのですがライナー・ノートにはあのLOVE IN A MIDNIGHT MOOD以来のアルバムと記されていますから、彼女のセカンド・アルバムに違いないと思います。レーベルはBRIGHT RECORDSとなっていてニューヨークで製作されたアルバムのようですが少し調べてみたのですが僕の手には負えないようです。どなたかBRIGHTレーベルなるものをご存知の方がいらっしゃれば教えていただきたいと思います。このアルバムはジャケットをご覧になってお分かりいただけるように, JADE盤からかなりの年月が経って発売されたものと思えます。ジャケットにもレコードにも製作年は記されていないので僕には検討もつきません。ジャケットの写真を見るとそれなりに歳を重ねた彼女が窺えますが、なにせ彼女の生まれ年も僕は知らないのでお手上げです。見た感じは本ジャケットは50歳前後ぐらい?JADE 盤の時が20歳後半~30歳始め頃といった印象なんですが如何でしょうか?ジャケット裏は素っ気ないものです。
さて本アルバムの内容ですが彼女の声質はあまり変わりないように思えます。アレンジはMATT MATHEWSで, 彼の名前を聞くとBETHLEHEMのCARMEN McRAEのあの唇9つでジャケットが飾られていたのを連想して、さらに期待は膨らむのですが、やや残念ながら本アルバムではJADE盤のしっとり感や女の切なさを訴求するようなアルバムのつくりになっておりません。本アルバムでは彼女のボーカルは相変わらず切なさという感情は伝わってきますが、ややテンポが早い為にしっとり感は薄れています。JADE盤の最初の曲WE SMALL HOURSと聴き比べてもすぐに感じる事ができます。本アルバムが劣るという事ではなく、それだけJADE盤が秀逸なアルバムだという証明でしょう。本アルバムでは比較的スローに歌われる PRETEND, HE'S FUNNY THAT WAYやJUST FREIND. NEAR YOUに彼女の女心の切なさが表現されていて聴けるアルバムです。

収録曲/A面/1, TONIGHT I WON'T BE THERE/2, LET ME GO LOVER/3, ANGEL ON MY SHOULDER/4, PRETEND/5, TOMBAY/6, HE7S FUNNY THAT WAY/B面/1, ADDIO AMORE/2, JUST FREINDS/3, NEAR FRIND/4, MY LITTLE CORNER OF THE WORLD/5, UH HUH OH YEAR/6, STRAGER IN PARADISE

ジャケットも上々の出来です!

2008年12月08日 | 女性ボーカルP,Q
MERCURY/MG25196/PATTI PAGE/JUST PATTI/10inch

パティー・ページの数あるアルバムの中でジャケットで選べと言われたらこの10インチ盤のJUST PATTIと12インチ盤のPAGE2を僕は選ぶのではないかと思えるくらいにジャケットが気に入っているアルバムです。勿論10インチ盤なら同じMERCURYのSO MANY MEMORIESのジャケットも味わいがあってお気に入りですが、JUST PATTIが陽ならSO MANY MEMORIESは陰を表現したジャケット代表だろうかなどと思ってます。このレコードMERCURYですし特別にレアでもないと思いますが、いざ入手しようと探すとなかなか出会えなかった思い出のあるアルバムです。国内通販で一度見た時はなぜか気が進まず見送りました。海外通販で見た時はジャケットに色々と書き込みがあってこれもパスしました。こんな出来の良いジャケットに書き込みがあるのは許せませんぞと探し始めて半年ぐらいして専門ショップにあったので入手できました。価格は高くはないアルバムですがジャケットがキレイなのを探そうとするとちょっと難儀するかもです。無理もないですよね1954年のアルバムですから既に50年以上前の品という事になりますから・・・。

PATTI PAGE、彼女のアルバムはどれを聴いてもがっかりする事はないと友人が言っていましたが、そのとおりだと思います。もっともジャズ味を求めて彼女のを聴くとアルバムによっては当てが外れるかも知れませんが、ボーカルの完成度という点からはどのアルバムを聴いてもハズレはなく彼女の歌い回しの上手さと洗練された色気を感じさせる彼女のボーカルには僕ではなくとも感服させられるのではないでしょうか。収録曲の内容で競えば本盤よりもSO MANY MEMORIESの方が佳作揃いで上回っているかも知れないですが、本盤のUNDER A BLANKET OF BLUEやSWEET AND LOVELYを聴くと彼女の柔らかさでやさしく包み込まれたような感覚になっている自分に気がつきます。20歳台後半の彼女のジャケットをいま眺めながら記事を書いているんですが、やっぱりええですね。

収録曲 A面/1, EVERYTHING I HAVE IS YOURS/2, DON'T BLAME ME/3, A GHOST OF A CHABCE/ 4, WE JUST COULDN'T SAY GOODBYE/ B面/1, I'M GETTING SENTIMENTAL OVER YOU/ 2,TRY LITTLE TENDERNESS/3, UNDER A BLANKET OF BLUE/4,SWEET AND LOVELY/

NICKI PARROTT

2008年04月03日 | 女性ボーカルP,Q
VENUS/TKJV-19194/NICKI PARROTT/MOON RIVER/

こういう最新録音の新しいシンガーのアルバムを聴くのも購入するのも本当に久し~い振りです。地元のショップであまりこれというアルバムがなかったので店の壁に並べてあったこの一枚は女性ボーカルだと教えてもらい, 聴いてみようかと購買決意にいたりました。なんでもベースを弾きながら歌うんだという説明をうけ、そういうシンガーも珍しいなぁと記憶に残りました。ライナーノートを参考にさせていただくと、彼女は2000年以来レス・ポールのバンド・メンバーで毎週月曜日にニューヨークのジャズ・クラブであるイリジュウムでのライブで歌も歌っているそうです。レス・ポール氏もお元気なんですね、92歳だそうです。イリジュウムの前は何度か通ったけど素通りしたのは今でも後悔しています。このアルバムの内容ですが録音は良いです、良過ぎて物足りないぐらいです(なんの事やら?) ヴィーナスのハイパー・マグナム・サウンドですからと言ってもその理屈は分からないんですが。女性のベーシストというと指力が足らずフニャっとしたベースの音かと想像していたのですが、A-2の IS YOU IS OR YOU AIN'T MY BABY?の出だしを聴くとしっかりと弾かれていると思いました、ただボーカルを始めるとベース演奏だけに力を注げない為か若干力強さが薄れるような気がします。彼女の歌い回しはハスキーな声で囁くというよりももう少し歌います、そしてそれが甘さと艶やかさを感じさせるボーカルです。彼女はボーカルに専念した方がさらに磨きがかかってこれから魅力が増していくのではないかと感じたのですが。このアルバムではバックのメンバーの演奏も彼女のボーカルをしっかりと支えてジャジーな一枚に仕上がっています。

パーソナル:NICKI PARROTT(vo. b), HARRY ALLEN(ts), JOHN DI MARTIN(p), PAUL MYERS(g), BILLY DRUMMOND(ds)

収録曲/A面/ MOON RIVER/ IS YOU IS OR YOU AIN'T MY BABY?/ SAY IT ISN'T SO/ YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO/ CRY ME A RIVER/B面/ TAKIN' A CHANCE ON LOVE/ I DON'T KNOW ENOUGH ABOUT YOU/ MAKIN' WHOOPEE/ WHAT A DIFFERENCE A DAY MADE/ BESAME MUCHO/

FREDA PAYNE

2007年10月23日 | 女性ボーカルP,Q
MGM/E4340/FREDA PEYNE/HOW DO YOU SAY I DON'T LOVE YOU ANY MORE/1966年

このフリーダ・ペインというシンガーは女優としても活動していて、彼女のアルバムで人気といえばファーストアルバムのIMPULSE/AFTER THE LIGHTS GO DOWN LOW/1963年だと思いますが、特にB面がI CRIED FOR YOUや’ROUND MIDNIGHTが歌われていて僕も好きなのですが、今日は彼女のアルバムの中でもジャケット買いした本アルバムを聴いています。彼女のアルバムジャケットは美貌を売りにしたデザインが多いように思います。CAPITOL/HOTやABC DUNHILL/PAYNE AND PLEASUREなどそういう範疇に入るアルバムと思いますが特にPAYNE AND PLEASUREはソファーの上で寝そべり太股剥出しで挑発しています。彼女は初期にはジャズスタンダードを歌っていたのですが本アルバムあたりからはポップやR&B調の曲調となりましたが、70年台後半からは再びジャズに回帰しているようです。彼女の声質はやや高目で歌い通すような発声が特徴です。本アルバムはそのポップ等を歌ったアルバムですのでジャズテイストはありません。ポップとR&B調の曲が収録されています。ついジャケットに誘われて入手したのですが正直に言うとこのアルバムを聴くのは今晩が二度目です。アルバム自体が駄目というわけではないと思いますがジャズをイメージして聴くと期待ハズレとなります。このジャケットの写真からしてMGM盤でありながらモータウン系の匂いがプンプンしているデザインですね。B面のTHAT LOVIN' FELLING'はシュープリームスやプレスリーも歌っていたと思う懐かしい曲です(違ったかな?)

BENNY GOLSONのアレンジ指揮によるオーケストラ伴奏
収録曲
A面
1, (HOW DO YOU SAY) I DON'T LOVE YOU ANYMORE ?
2, YESTERDAY
3, SAN JUAN
4, YOU NEVER SHOULD HAVE LOVED ME
5, LET IT BE ME
6, ON EASY STREET
B面
1, THAT LOVIN' FELLING'
2, IT'S HERE FOR YOU
3, FEELING GOOD
4, SAD SAD SEPTEMBER
5, IF YOU LOVE ME
6, TOO LATE

ANNE PHILLIPS

2007年09月29日 | 女性ボーカルP,Q
ROULETTE/R 25090/ANNE PHILLIPS/BORN TO BE BLUE

本アルバムは、トレンチコートでのジャケット三部作の一つとおっしゃったのはebiさんでした。そう言われればMOURENN TOMSONのTHE THRILL IS GONEとJERI SOUTHERNのWHEN YOUR HEART'S ON FIREの2枚を加えて僕のトレンチコート三部作としたいと思っていましたが, ebiさんがおっしゃっていたKITTY KALLENのIT'S A LONESOME OLD TOWNを加えると4部作とも言えますが4はゲンが良くないので、先でもう一つ加えてトレンチコート5部作としたいですね。まだジャケットがトレンチコートのがあったかなぁ(今、思い浮かびません)

本アルバムは、トレンチコートを羽織り川縁(ハドソン川でしょうか?)に物憂げに佇むジャケットが印象的です。アルバムのタイトルの“生まれながらのブルー”に添ってアルバムには全体に静かで抑えた曲調が多いわけです。BORN TO BE BLUEと聞いて僕はすぐにBEVERLY KENNEYのDECCAの同曲(所有盤はANGELですが)を思い浮かべて比較してしまいました。BEVERLY KENNEYはややゆっくりと歌っていますが、ボーカルが甘く可愛らしいの一言につきます、あまりブルーさは強調されません。ANNE PHILLIPSはきれいな澄んだボーカルでかなり深いブルーな感情が伝わってきます。どちらもそれぞれの持ち味を発揮していいですね。このアルバムはA-1のLONELYVILLEの出だしから女性の甲高い叫び声のような前奏から深くブルーに沈んでいきます。
本アルバムで一番お気に入り曲はB-2のSATURDAYNIGHT IS THE LONELIEST NIGHT IN THE WEEKでミドルテンポでかすかにかすれる声でスイングしており僕はちょっぴり色気も感じこのアルバム中では一番短い曲ですがお気に入りです。B-2のBORN TO BE BLUEは先に述べたとおりですが、このアン・フィリップスというシンガー、このアルバム全体では暗くブルーなので, 本来僕はブルーなのはあまり好みではないのですが、彼女のボーカルが原曲に忠実にストレートに歌っている感じでアルバムを聴き終えた時にはなぜか満足感が残ります。それがやはりシンガーの実力なのでしょう。

KERMIT LESLIEのアレンジ・指揮によるオーケストラ伴奏
収録曲
A面
1, LONELYVILLE
2, I'VE GOT TO PASS YOUR HOUSE TO GET TO MINE
3, A STRANGER IN TOWN
4, I DON'T WANT TO WALK WITHOUT YOU
5, THERE WILL NEVER BE ANOTHER YOU
6, WHEN SUNNY GETS BLUE
B面
1, BORN TO BE BLUE
2, SATURDAYNIGHT IS THE LONELIEST NIGHT IN THE WEEK
3, EASY STREET
4, FOR HEAVEN'S SAKE
5, IT COULD HAPPEN TO YOU
6, YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS

愛おしい LUCY ANN POLK

2007年09月05日 | 女性ボーカルP,Q
TREND/TL1008/LUCY ANN POLK/LUCY ANN POLK WITH DAVE PELL OCTET/10inch

ルーシー・アン・ポークのアルバムの中で一番のお気に入りのアルバムです。また女性ボーカル10inch盤のお気に入りベスト3にも自分の中では現在のところ安定して位置しているのが本アルバムです。彼女のボーカルのどこがよいのかというと、適度に甘く可愛らしいボーカルでかつ艶っぽさも感じさせるところであります。彼女は割りと抑えた歌い回しをするのですが抑えていても聴き手の僕の感性を直撃するのです。本アルバムに収録されている8曲はすべてお気に入りですが、その中でもPOLK DOTS AND MOONBEAMSやIT'S ALWAYS YOUやIMAGINATIONは聴けば聴くほど更に気に入ってきてます。ボーカルに強弱をつけながら歌うのですがとにかく可愛くて愛おしくて抱きしめたくなります。ところで本アルバムにはA面とかB面の表示がありません。(ジャケットの裏面に紹介されている曲順とレコードに収録されている曲順も違っています)それぞれの面にはSORTY ROGERSがアレンジした面とWES HENSELがアレンジした面とが表示されているだけです。AとかBとかはつけ難かったのでしょうか? 入手した時は安価ではなかったのですが聴いた後は、購入価格など気にならない自分にとっては価値ある一枚となっています。

パーソナル:LUCY ANN POLK(vo), DAVE PELL(ts), RONNY LONG(as), DON FGGERQUIST(tp), TONY RIZZI(g), CLAUDE WILLIAMSON(p), ROLLY BUNDOCK(b), JACK SPERLING(ds), RAY SIMS(trb)

SHORTY ROGERS ARRANGED面
1, IT COULD HAPPEN TO YOU
2, IMAGINATION
3, BUT BEAUTIFUL
4, SWINGING ON A STAR

WES HENSEL ARRENGED面
1, AREN'T YOU GLAD YOU'RE YOU
2, DARN THAT DREAM
3, POLKA DOTS AND MOONBEAMS
4, IT'S ALWAYS YOU

PATTI PAGE

2007年08月21日 | 女性ボーカルP,Q
MERCURY MG25209/PATTI PAGE/AND I THOUGHT ABOUT YOU/10inch

このブログへのアップがとぎれる事が多く訪問していただいている方々には申し訳なく思っています。ここ倉敷でも連日暑い日が続いており多少夏バテ気味になっています。特に飲み物をとりすぎたせいか胃が夏バテしているかも知れません。皆様もご自愛ください。
このアルバムですがパティ・ペイジの中で一番のお気に入りです。購入した時は, こういうデザインのジャケットも悪くないんじゃないかという程度の軽い気持ちだったのです。ジャケットが相当汚れていましたが、拭き掃除をすると運良くキレイになりました。このイラストのジャケットに魅かれたのですが、収録内容が彼女のアルバムの中でも一番の出来といっても良いと思えるほどに気に入っています。彼女は艶があるよくひびく声質が持ち味で気取らない親しみやすさを感じさせるシンガーですが、このアルバムではMERCURYでの彼女の曲を選りすぐってアルバムにしたものらしいです。ですからどの曲を聴いてもしっとりじっくりと聴ける選曲となっていてアルバムの8曲があっと言う間に終り少なく感じるのですが、僕の一番のお気に入りはA-1の I THOUGHT ABOUT YOUでこの最初の曲で引っ張り込まれてしまいました。A-3のTHE TOUCH OF YOUR LIPSも夢見るようなボーカルで聴かせてくれます。

収録曲
A面
1, I THOUGHT ABOUT YOU
2, WHILE A CIGARETTE WAS BURNING
3, THE TOUCH OF YOUR LIPS
4, WHERE ARE YOU
B面
1, COME RAIN OR COME SHINE
2, I WISHED ON THE MOON
3, STAY AS SWEET AS YOU ARE
4, WHEN YOUR LOVER HAS GONE

ESTHER PHILLIPS

2007年05月21日 | 女性ボーカルP,Q
KUDU/KU-28stereo/ESTHER PHILLIPS/FOR ALL WE KNOW

日曜日に出張から帰ってきました。先週の前泊から数えると7泊8日の出張でいつもより長かった為に, やはり多少は疲れました歳でしょうか。今日仕事へ行くと結構な事に仕事が溜っていました(笑)。
しばらくブログを休むと再始動するのにどんなアルバムをと立ち止まってしまいました。今日のアルバムは買い直した一枚でジャズボーカルのではありません。このアルバムは日本でキングから発売された頃(多分1976年)に入手したのですが、何回か聴いてその後に棚に放置される事最近まで, つまり約30年ぐらいターンテーブルに乗る事がなかったのです。ふと聴いてみようとアルバムを取り出すとレコードは全く傷みもカビもなく聴ける状態だったのですが、外袋がジャケットに貼付いてジャケットと一体化したような状態になっていたのです。このジャケットが特別に気に入っているわけでもないのですが残念な事になっていました。当時に購入したショップの外袋の袋はPP袋ではなく別の素材(たぶん吸湿性)だったためにそうなったのでしょう。他のアルバムは無事なのですから, そういう原因に思えます。ジャケットが駄目になったのであきらめていたのですが、たまたまこの輸入盤を500円で見つけジャケットの交換用でも良いしと思って入手した次第です。

久し振りに聴いたエスター・フィリップスですが、最初は回転数を間違えたかと思いました。昔はこんなソウルやロックもしょっちゅう聴いていたので違和感もなかったはずですが、最近はスローバラードなどゆったりとしたボーカルを好んで聴いているのでこのアルバムのテンポの早さにとまどいました。それでも聴いていると耳は慣れてくるもんですね。全曲聴いてA-4のFOOLS RUSH INを懐かしく思い出しました。たくさんのジャズボーカリストにも取り上げられている曲ですが, ここではジャズとは違う味です。彼女の声は結構粘り気のあるボーカルなのですがこういうソウルのアルバムを聴いている時はそのアクの強さが好ましいものに思えてくるから不思議ですね。B-1のGOING OUT OF MY HEADの演奏時間の長い事、この曲は当時のディスコ(今で言うクラブ)でよくかけられていたのではないかと想像しました。B-3のCARAVANもよく聴く曲とは大違いです。このアルバムはディスコサウンドによるソウルアルバムといった感じのアルバムですが, 30年振りに聴くと全く新しいアルバムに接しているように思えました(笑)。今晩はかる~いアルバムでした。また明日からはしっとりとしたアルバムを聴きたいと思います。

JOE BECKのアレンジ指揮によるオーケストラ伴奏
収録曲
A面
1, UNFORGETTABLE
2, FOR ALL WE KNOW
3, PURE NATURAL LOVE
4, FOOLS RUSH IN
B面
1, GOING OUT OF MY HEAD
2, FEVER
3, CARAVAN

POLLY PODEWELL

2007年05月10日 | 女性ボーカルP,Q
AUDIOPHILE/AP-136 STEREO/POLLY PODEWELL/ALL OF ME/1980

今晩はポリー・ボードウェルを聴いていますが, 彼女の事がこれまた判りません。こういう時は国内盤のライナーノートが読めたら重宝するのですが(笑)。ジャケット裏のライナーノートには経歴などは書かれていないのです。シカゴの出身の彼女は本アルバム以外に同じAUDIOPHILEから“DON'T YOU KNOW I CARE”やBAYBRIGEから“I'M OLD FASHIONED”が出されていますし他にも有るかも知れませんが, 本アルバムがファースト・アルバムです。あまり話題に上らないシンガーかも知れません。特にこのアルバムの彼女のボーカルは1980年のアルバムにしては古くさいと敬遠する人もいるかも知れませんが, 僕は大好きなアルバムです。彼女の声質はやや低く落ち着いたもので力強さをかんじさせます。歌い回しは情感を感じさせながらも思い切りの良いボーカルで気持ちの良い歌いっぷりです。1980年収録のアルバムとしては異色のデキシー調古典的アレンジで構成されていて時代に逆らったアレンジに違和感を覚える人もいると思いますが, 僕はそういう事は全く気にもならず新鮮なアルバムとして感じられます。A-1のALL OF MEなどは曲自体も好きな曲ですがデキシー調のバック演奏となっていておもしろく温かみも感じられて大好きです。A-2のSKYLARKも悪くありません。A-5の SEEMS LIKE OLD TIMESはどこかに懐かしさを感じさせます。B-2の JUST ONE OF THOSE THINGSやB-3のYOU'BE A SWEETHEARTはノリが良い感じがいいです。ピアノ伴奏だけのB-5のTHE VERY THOUGHT OF YOUは彼女のボーカルが静かに楽しめ, 本アルバムではA-1のALL OF MEと並んで好きな1曲です。

パーソナルは, POLLY PODEWELL(vo), HERMAN FORETICH(clr), FREDDIE JONES(p), MIKE MOORE(b), CHUCK CHAMISON(ds), BILL RUTAN(banjo)
収録曲
A面
1, ALL OF ME
2, SKYLARK
3, I'VE GOT A FEELING I'M FALLING
4, SHE'S FUNNY THAT WAY
5, SEEMS LIKE OLD TIMES
6, I'M BEGINNING TO SEE THE LIGHT
B面
1, SOMETHING TO WATCH OVER ME
2, JUST ONE OF THOSE THINGS
3, YOU'BE A SWEETHEART
4, WRAP YOUR TROUBLES IN DREAMS
5, THE VERY THOUGHT OF YOU
6, RADIO

Jacy Parker

2007年01月07日 | 女性ボーカルP,Q
VERVE盤でJACY PARKERの“SPOT LIGHT ON”1962年録音・レコード重量140g

予備知識もなく何となく購入したアルバムが思いもかけずに自分の好みのものであったりすると、安い買い物をしたような気がしたり、どこか浮き浮きとした幸せな気分を味わった人はたくさんいらっしゃると思います。今日のアルバムは私にとってそんなアルバムです。彼女は5歳でピアノを弾き始め17歳の時にシカゴでトリオに加わりピアノを演奏していました。ライナーノートにある彼女の回想を読むとジョージシアリングのピアノを聴いてからは彼のように弾きたいと思い彼のスタイルに近づこうとしたと言っています。その後にN.Y.に出てジュリアード音楽院で学んだ後にN.YやN.J.のクラブで演奏していた頃にLEE MAGRIDというマネージャーに見いだされN.Y.市内の有名クラブで演奏するようになりました。当時、最初はシンガーとしての活動だったのですが、そのうちに“自分はシンガーだけというのは好きじゃない”との意識が強くなりピアノも再び弾くようになったようです。彼女のピアノプレイは女性特有のものではなく、彼女自身がピーターソンやビリーテイラー、ホレスシルバーが好きだったらしく、また彼女自身が“強く弾くのが好き”と言うだけあって男性的なピアノプレイに感じられます。このアルバムでも自らピアノも弾いています。彼女のボーカルですが軽快で歯切れが良くその上に温かみのある歌を聴かせてくれます。A-1のI THOUGHT ABOUT ITの出だしがAHA~ AHA~と始まるのですが、どうもこの出だしだけが個人的趣味に合わないのですが、その他は楽しく聴かせてくれます。このアルバムでのkuirenの好みをあえて上げるとA-3のHERE COMES TROUBLE AGAIN、B-5のYOU MEAN OLD WORLDあたりでしょうか。彼女はピアノを強く弾くのが好きと語っていましたが、このあたりが彼女の個性かとも思いますが、もう少しだけ情感が深く入ると申し分なくもっと売れていたのでは思いますが、無い物ねだりしてもせんない事ですね。このアルバムで良しとしましょう。

パーソナルは, JACY PARKER(vo & p), DON CINDERELIA(b), ERNIE ROYAL(trp), ROY JAMES(ds), STICK EVANS(ds)
収録曲
A面
1, I THOUGHT ABOUT IT
2, GUESS WHO I SAW TODAY
3, HERE COMES TROUBLE AGAIN
4, MY SHIP
5, TIME AFTER TIME
6, YOU'RE THE CREAM IN MY COFFEE
B面
1, I LIKE THE LIKES OF YOU
2, SWEET WILLIAM
3, LONG GONE LOVE
4, IT'S YOU OR NO ONE
5, YOU MEAN OLD WORLD
6, BUT BEAUTIFUL

Ann Quigley

2006年10月05日 | 女性ボーカルP,Q
FACT206盤でAnn Quigleyの“KALIMA !”1987年録音・レコード重量165g

このレーベルの事は知りません、この歌手の事も知りません。ジャケットの女性が魅力的だったのでフラフラと買ってしまった一枚です。私の場合はそんなのが多いのですが。アルバムを見ると英国のレーベルのようです。この女性も英国のシンガーでしょうか。未だに分からずじまいです。そもそもこのジャケット写真の女性が本アルバムのシンガーかどうかも知りません。ジャケットの裏面に小さくメンバー全員が揃った写真があるのですが、髪形とか耳飾りとかが似ているようにも思いますし、少し違うようにも思えます。ご存知の方がいらっしゃれば教えていただきたいです。ジャケット写真の魅力ある女性が唄っていてくれれば嬉しいのですが(確率低そう?)。録音は現代になってのものですから音に不満はありません。このアルバムはジャジーな味付けも多少はあるのですが、フュージョンといった方が良いでしょうか、全体的に軽いです。私の好みから言うともう少し濃い味付けの方が正直好きではあります。彼女のボーカルは抵抗なくすんなりと耳に入ってくるのですが、やや聴いた後の印象があまりないんですね、残念ですが。 ジャケット写真の彼女が歌っていると想像して我慢することにします。

パーソナルは, Ann Quigley (vo), John Kirkham (g), Anthony Quigley (sporano sax/keyboards), David Higgins(ds), Matthew Taylor (alto/tenor saxophones), Bernard Moss (flt), Warren Sharples(b), Chris Manis(Percussion)

A面
1, That Twinkle (in your eye)
2, Casabel
3, Sad And Blue
4, Over The Ways
5, Now you're mine
B面
1, The strangest thing
2, Special way
3, Autumn Leaves
4, Julan

Jacqueline Peters

2006年09月13日 | 女性ボーカルP,Q
WARNER BROS盤でJacqueline Petersの“A SLOW HOT WIND”1965年録音・レコード重量140g

彼女の事もまたまたよく分かりません。アルバム裏面のノートによると、バンドシンガーとしてスタートして、いくつかのバンドのシンガーとして経験を積み、RICHARD MALTBYのバンドを最後にソロシンガーとなりました。その後はクラブ主体に活躍してPLAYBOY'CLUBやシカゴのMISTER KELLY'S及びJERRY LEWIS CLUB(ハリウッドの有名コメディアン経営),LIVING ROOM(N.Y.)等に出演していたという事です。彼女の歌はジャズ批評Bookの女性ジャズボーカル入門では吐息派として紹介されていますが、この吐息派というのが共感できません。吐息というよりは、大人の色気を感じさせる艶唄派と表現するほうが適切と勝手に思いました。彼女のアルバムを聴いて大変古くて恐縮ですが松尾和子を連想しました。古過ぎて松尾和子の唄声を覚えていないのですが、雰囲気としてはそんな感じです、松尾和子よりは確実にしっかりと歌っています。購入時に、このアルバムはシュリンクシールドがまだ残っている未使用品でした。未使用品だからといってピカピカのサラサラとはいかない場合が多いと思います。長年にわたって紙内袋と盤が多少はすれていますから期待しないで購入したのですが、盤は極くキレイな状態でした(嬉) このアルバムの中ではB-3のLOVE MEが一番の好みであります。ジャケットの彼女の顔写真ですが、あまり写真映りがいいとは言えないようです。裏面のモノクロ顔写真はとても可愛い女性に写っていますが、口はかなり大きい女性のようです(好みの問題ですのでこれ以上はコメントしません)

MILTON DELUGGに指揮によるオーケストラ演奏

収録曲
A面
1, BLUE PRELUDE
2, THE END OF THE WORLD
3, GOOD-BYE
4, HELP A GOOD GIRL GO BAD
5, A SLOW HOT WIND
6, I ENJOY BEING A GIRL
B面
1, JUST YOU, JUST ME
2, WILLING AND EAGER
3, LOVE ME
4, THIS IS NEW
5, NOBODY'S HEART
6, I FALL IN LOVE TOO EASILY

Asha Puthli

2006年08月24日 | 女性ボーカルP,Q
EPIC盤でAsha Puthliの“ASHA PUTHLI”1973年録音・レコード重量115g、このアルバムはSONY国内盤です。

彼女はジャケットを見て想像がつくようにインド・ボンベイ出身です。生家は大金持ちのようで彼女がシンガーに成る夢を実現するために惜しみなく資金をそそいだらしいです。当初はジャズを歌っていましたが後にポップ系に転身しました。岩浪洋三氏のライナーノートによると、小さい時からヨガやクラシックの声楽や音楽教育を受けたがインドではチャンスがなくBOACのキャビンアテンダントとなってイギリスに渡り後にアメリカへ来てから認められたという事です。このアルバムはもはやジャズを歌っている時のアルバムではなくポップ系のアルバムですが、こういう歌手もいるという事で紹介させていただきました。ジャケットは不思議な感覚がする写真で彼女の首に彼女の両手が首飾りのようにきれいに添って這っています(これもヨガのなせる技?)。彼女の歌は現代的でその歌の根源となっているのはジャズであり、またインドの血が流れているという事が彼女の歌をユニークのものに感じさせるのでしょう。

アレンジはDEL NEWMAN
収録曲
A面
1, RIGHT DOWN HERE
2, NEITHER ONE OF US
3, I DIG LOVE
4, THIS IS YOUR LIFE
B面
1, LOVE
2, LIES
3, LET ME IN YOUR LIFE
4, I AM A SONG
5, TRUTH

Flora Purim

2006年07月06日 | 女性ボーカルP,Q
MILESTONE盤でFlora Purimの“ENCOUNTER”1976,1977年録音。レコード重量120g 彼女は1942年ブラジル生まれ。彼女は20歳でジャズシンガーをを目指してブラジルのクラブで歌っていたらしい。68年に渡米してゲッツ,ピアソン, ギル エバンスらと共演、72年にチックコリアの“リターンフォーエバー”に加わって一躍有名となりました。73年に来日したらしいです。本アルバムで彼女はスキャットを駆使して器楽と溶け合ったような唱法を展開しています。詞を歌う時さえもスキャットのように感じられるのです。70年代の新しいスタイルの一つの代表なのでしょう。

パーソナルは曲によって異なるのですが曲に関係なく主たるところを列挙すると以下のようです。
Byron Miller(Bass), Hermeto Pascoal(Piano (Electric), Vocals, Clavinet), Airto Moreira(Percussion, Conga,Drums), McCoy Tyner(Piano), Leon "Ndugu" Chancler(Drums), Hugo Fattoruso(Synthesizer, Moog Synthesizer), Alphonso Johnson(Bass), Ron Carter(Bass), George Duke(Synthesizer, Piano,Electric Piano)Joe Henderson(Tenor Sax), Raul DeSouza(Trombone)

収録曲
A面
1, Windows
2, Latinas
3, Uri (The Wind)
4, Dedicated to Bruce
B面
1, Above the Rainbow
2, Tomara (I Wish)
3, Encounter
4, Black Narcissus