ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

白木秀雄

2007年01月31日 | ジャズ全般
今日のアルバムはレコードでなくCDです。それも日本のドラマーです。昭和ジャズ復刻シリーズとして発売されたシリーズからですが、これはテイチクの原盤なのでしょうがディスクユニオンが発行者となっています。白木秀雄の名前はキング盤の秋吉敏子“トシコ、旧友に会う”で参加していたので名前は知っていたのですが、あまり印象に残っていませんでした。それが先日、あるお宅で白木秀雄の“STEREO DRUM”を聴く機会があり、その一曲目のSTEREO DRUMの白木のソロプレイに鮮烈な印象を与えられました。シンバルのこれ以上ないような硬質の音やバスドラムの迫力ある連続音や白木の息遣いやスティック捌きが感じ取れるような臨場感に感激して帰宅すぐに通信販売で購入したのです。購入してから知ったのですがSTEREO DRUMとBLACK MODEは全く同じアルバムで曲順が違うのとSTREO DRUMはステレオ盤、BLACK MODEはモノラル盤と知ったのです。とにかくこのアルバムはモノラルよりはステレオの方が圧倒的に音がいいと思いますし何よりリアルであります。馬場康一氏のライナーノートによると白木はこのアルバムで目標とするアートブレイキーからプレゼントされたシンバルを使用しているという事です。

このアルバムの事をmixiで書いたらジャケットの白木がアニキ金本に似ているとご指摘を受けましたが、言われてみるとなるほど似ていると認めざるを得ませんです(笑)。今日はできる限り隣近所に迷惑がかからないと思える範囲で音量を上げてSTEREO DRUMを聴いています。いやぁ~迫力あります。白木秀雄は若くして亡くなったそうですが残念です。


↑はBLACK MODEの方のジャケット写真です。
他のプレイヤーの演奏にコメントする余裕がありませんが、どの曲ものめり込んでしまうぐらい聴けます。
下に曲目とメンバーの紹介だけしておきます。

パーソナルは, 白木秀雄(ds), 世良譲(p), 栗田八郎(b), 松本英彦(ts), 小俣尚也(tp)
STEREO DRUM収録曲
1, STREO DRUM
2, GRAY SOUL
3, BLUES FOR JOE
4, BLACK MODE
5, TABOO
6, DEEP IN A SOUL
7, CHARY


Jacqui Fitzgerald

2007年01月30日 | 女性ボーカルF
KIWI PACIFIC盤でJACQUI FITZGERALDの“MASQUERADE IS OVER”1985年発表・レコード重量150g

ニュージーランド出身で現在もオークランド在のシンガーですが、あまり知りません。ライナーノートにも彼女の事は書かれていないのです。仮面舞踏会というアルバムタイトルらしく道化師のイラストようなジャケットですが、彼女の写真が裏に有りましたので載せておきます。このアルバムに収録された曲はマイルスやミンガス等の曲で、シンガーとしては難しそうな曲が並んでいるのですが彼女は自然にさも歌いやすそうに歌っているところに彼女の実力が推し量れると思います。声質は滑らかでややハスキーで私の耳にすんなりと入ってきます。A-2のDRY CLEANER FROM DES MOINESやB-3のSEVEN STEPS TO HEAVENなどはボーカリストにとっては難しい曲と思いますがリズムの取り方やバックと完全に一体になってのボーカルは凄みさえ感じて聴き物です、しかも余裕を持って楽しそうにこなしています。私にはA-1のTHE MASQUERADE IS OVERやB-2のI GOT IT BAD、B-5のGOD BLESS THE CHILS あたりが聴きやすくて好感を感じます。



パーソナルは, JACQUI FITZGERALD(vo), MIKE WALKER(p), ANDY BROWN(b), FRANK GIBSON jnr(ds), BRIAN SMITH(sax), MATIN WINCH(g)

収録曲
A面
1, THE MASQUERADE IS OVER
2, DRY CLEANER FROM DES MOINES
3, TIGHT
4, BE COOL
5, NIGHT IN TUNISIA
6, FAKE
B面
1, GOD MUST BE A BOOGIE MAN
2, I GOT IT BAD
3, SEVEN STEPS TO HEAVEN
4, 'ROUND ABOUT MIDNIGHT
5, GOD BLESS THE CHILS

石原裕次郎

2007年01月29日 | ジャズ全般
テイチク盤で石原裕次郎の“NOSTALGIA”1974年録音・レコード重量125g

今日は趣を変えて日本の男性のボーカルでシンガーは石原裕次郎です。このアルバムは無類のジャズ好きだった裕次郎が映画音楽を題材にジャズを歌ったもので、ロスで録音が行われたのですが、バックのメンバーも名手が固めています。裕次郎は曲の合間で語りを交えながら歌っていて、さながら裕次郎のライブを楽しんでいるような感覚を味わえるアルバムです。裕次郎は高い声はやや出にくいようですが歌の雰囲気を自然に形つくっていく天性の上手さがあるように思いますし、なにより楽しそうにリラックスして歌っているのが彼の持ち味なのでしょう。これがジャズボーカルだと言えるほどジャズ味は濃くありませんが、全曲バラードの裕次郎節のジャズボーカルのアルバムです。

パーソナルは, BOBBY BRYANT(tp), BILL GREEN(ts), SHELLY MANNE(ds), JEROM RICHARDSON(ts), BUDDY COLLETTE(as), CHUCK DOMANICO(b), OSCAR BRASHEER(tp), LLOYD ULYATE(tb), JACK NIMITZ(bs), AL HENDRICKSON(g), ARTIE KANE(p),OLIVER NELSON(superviser)、その他ストリングス

収録曲
A面
1, LOVE LETTERS
2, KISS
3, AS TIME GOES BY
4, AGAIN
5, MONA LISA
B面
1, THE CALL OF THE FAR-AWAY HILLS
2, SUMMERTIME IN VENICE
3, RUBY
4, THE RIVER OF NO RETURN
5, SEPTEMBER SONG

Maureen Tomson

2007年01月28日 | 女性ボーカルT
CORAL盤でMAUREEN TOMSONの“THE THRILL IS GONE”録音年不詳・レコード重量140g

モーリーン・トムソンは1943年スコットランド生まれ。1953年に家族と共にニューヨークに移住しました。当時有名だったHORN&HARDART'S CHILDREN'S HOURのオーディションに応募して採用となりTVやラジオの音楽番組に出演するようになったのです。が, その活動をきっかけとして次第に才能を開花させていきます。’60~'64年の間は広告会社の秘書を勤めて音楽の世界からは身を引いていたのですが、復帰後地方のクラブで歌っていた時にスカウトされた本アルバムの初レコーディングとなりました。このジャケット写真もトレンチコートの襟を立てて魅力的な彼女の物悲しげな表情のものですが、この彼女の顔と表情からどのようなボーカルだと想像されるでしょうか。今までに聴いたアルバムでジャケットの印象とアルバムのボーカルの印象がピタリと当てはまるものはなかったような気がします。ジャケットとアルバムの内容は一致しないようですが、このアルバムもジャケットの彼女の印象からは, しっとりとしたバラードを聴かせるタイプのシンガーではないかと思わされるのですが、実際にアルバムを聴くと彼女の歌い回しは結構ドラマチックです。じっくりしっとりと聴かせるよりも歌い上げるといった部分が少なからずあります。声質は高からず低からず中庸の声ですが発声に力強さがあり声量も充分です。私にはスコットランドのシンガーという印象がします。B-5のI CAN'T GET STARTEDあたりを聴くともう少し抑えてさらに情感が入れば彼女はさらに多くのアルバムを残していたと思いますが, それも個性というものでしょうね。全体的にハリのある歌声が聴けるアルバムですが、このジャケットは人気があります。最近は滅多に見かけませんね。

DICK JACOBESの指揮によるオーケストラ伴奏
収録曲
A面
1, MY MAN
2, WHAT'LL I DO
3, MEDITATION
4, THE HOUSE OF THE RISIN' SUN
5, I'LL NEVER SMILE AGAIN
6, IT NEVER ENTERED MY MIND
B面
1, THE THRILL IS GONE
2, WHEN SUNNY GETS BLUE
3, FUNNY WORLD
4, WHO CAN I TURN TO
5, I CAN'T GET STARTED
6, WHEN I FALL IN LOVE

新入りの古いスピーカー

2007年01月27日 | オーディオ
今日はこれから電源ケーブルとか配線を整理して見た目をもう少しキレイにしようとしています。アンプの電源も久し振りに落しました。というような事情で音楽を聴けるのは今晩遅くか明日になるでしょう。アルバムを聴きながら記事を書かないと私はうまく記事が書けません。ということで今日はアルバムの記事はお休みです。

代わりの記事は久し振りのオーディオ関係でのスピーカーです。写真のスピーカーは昨年の暮れ近くなって我が家に来た新入りスピーカーです。新入りといってもやはり製造年は古い物です。JBL4343は置き場所もないし残念ですが手放しました。AXIM80を聴くようになって, JBL4343の2231ウーファーがなぜか重く感じられ音が弾まないという不満を持つようになりました。何かそれに変わるような物をと探していたのですが、お世話になっているオーディオ親方から、ならばこれはどうかと薦められたのが写真のシステムです。すぐに即答できずオーディオ先輩に相談したところまず間違いないと進言され入れ替える事にしたのでした。

新しくやって来たスピーカーシステムは、ボックスにALTEC416-8Aのウーファー、ボックスの上に乗っているのがALTEC288Cドライバー(写真では見えません)+ALTEC1505Bホーンとボックス左上に黒くチョコンとあるのがJBL2405ツイターの3WAYという構成のシステムです。ネットワークはでかい1505Bの後ろに隠れて見えません。1505Bは振動板を新しいものに変えオリジナル塗料で再塗装してあります。JBL2405も再塗装して振動板も新しくしています。

このスピーカーシステムの音は低音が締まり軽く鳴ります。この低音の鳴り方はJBLとは少し違うものです。この音の違いはコーン紙とか磁力の違いとかいろいろあるのでしょうが、深い知識があるわけではないのでボロが出ないうちにやめときます。288C+1505Bの中域は以前より音がより豊富で緻密になったように感じます。JBL2405ツイーターは同じなので変わりはないように思えます。実際は低中音とネットワークの関係で違うはずですが。このシステムにしてから音量を少し以前より上げて聴くようになりました。

288C+1505Bの横から見た写真です。→


私のスピーカー遍歴もL26→S143→4343→AXIM80+ALTEC416系となってもう買い替える事もないのではと思います。
と言いながら私のことです。半年先は分かりませんが(笑)

Lee Scott

2007年01月26日 | 女性ボーカルS
WYNNE盤でLEE SCOTTの“ESPECIALLY FOR YOU”録音年不詳・レコード重量190g

私のブログでは彼女のアルバムは先の“COOL MUSIC FOR WARM PEOPLE”1958年録音についで二枚目の紹介です。彼女の生年は判りませんがフィラデルフィア生まれで、フィラデルフィアのテレビやラジオに出演したり、各地のクラブでの活動をしていたとライナーノートにはあります。ジャズやポップスを歌いながらピアノのレッスンも長年続けコンサートピアニストも務めたという事です。本アルバムの録音年は判りませんが、アルバム裏面にクールミュージックの紹介がありますので、それより後で’60年前後ではないかと思っています。彼女のボーカルは多少フェイクは用いますがおおむね素直な歌い口で、声質はほのかに甘く温かみを感じさせる声で、エラが歌っているA-4のALL THE THINGS YOU AREも好きですが彼女の歌い口にも好感します。A-5のI ONLY HAVE EYES FOR YOUやB-1のYOU DO SOMETHING TO MEも好きなところです。このアルバムは先日東京のショップでレコードを漁っている時に出会ったもので“今買わねばいつ買える”と迷うことなく入手したアルバムです。以前からこのジャケットの美女がラップに包まれている写真のが手に入れたかったので突然出会うと何か呆気なく手に入り拍子抜けしたような気がしたのですが、帰宅してジャケットを眺めたりしているとやはり頬が緩みます。ジャケットの状態もよく不満はありません。盤の状態はB面の一部にプチ音があるのがやや残念です。

TONY LUISアレンジ指揮によるオーケストラ伴奏

収録曲
A面
1, YOU ARE MY LUCKY STAR
2, I LOVE YOU, PORGY
3, YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO
4, ALL THE THING YOU ARE
5, I ONLY HAVE EYES FOR YOU
B面
1, YOU DO SOMETHING TO ME
2, YOU
3, THEN I'LL BE TIRED OF YOU
4, YOU STEPPED OUT OF A DREAM
5, THE SONG IS YOU

Mel Torme

2007年01月25日 | ジャズ全般
VERVE盤でMEL TORMEの“SWINGIN ON THE MOON'”1960年録音・レコード重量150g

このブログを昨年の2月に始めてからあっと言う間に一年が経ちました。その間に色んな方に教えていただき励ましていただきながら何とか続ける事ができました。ブログを通じてのお付合いも増え何かとお世話になっており感謝に堪えません。このページ上ではありますが、あらためてお礼を申し上げます。本当にありがとうございます。

本日のアルバムはメルトーメのアルバムですが、私の場合のお約束のジャケ買いの一枚です。このメルトーメの名前は知っていましたし、彼のボーカルもテレビ番組などで見聴きした事はあるのです。が敬遠していたわけではないのですけれどレコードショップで彼のアルバムを見かけても手も伸ばさず他のアルバムを探すのが常でした。ところが67camperさんのブログ記事を拝見させていただき、このジャケットが気に入ってしまいました。大きい金魚鉢(本当は宇宙ヘルメットらしい)を頭にかぶった美女のジャケット写真に魅せられてしまったわけです。それからは何とか入手しようと探したのですがなかなか出会えませんでした。そうこうしている内にミシガン~ボストン~ニューヨーク~ミシガンと廻る旅行があり、これ幸いと宿泊する先々でレコード店巡りをしたのですが、これはその時にアメリカで入手した約60枚の内の一枚、思い出のアルバムです。出会った店では、このアルバムにはFIRST PRESS MONO “EXCELLENT”の表示があって仰々しくやや高い壁に陳列してありました。それを店奥から足踏み台を探して持ってきて自分で陳列から外したのも覚えています。

今改めてメルトーメのボーカルを聴きながらこの記事を書いていますが、彼の声はすべすべと円やかで熟成した味わいです。彼の歌い回しは私の個人的見方から言うと、どこまでも円滑で上手過ぎてそれがかえって少し不満に思えるのでしょうか。ルイの嗄れ声やナットの温かみあるボーカル等とはまた一味違うボーカルがメルトーメなんだろうと思えます。A-5のHOW HIGH THE MOONB-1のBLUE MOON, B-4のMOONLIGHT IN VERMONTに整った静かなボーカルにいかにもの彼らしさを感じる私でした。なお本アルバムは下記に収録曲を記していますがすべて月にちなんだ選曲になっています。なおEXCELLENTの表示は的確でチリパチ音のない状態の快適な盤でした。

RUSSELL GARCIAのアレンジ指揮によるオーケストラ伴奏

収録曲
A面
1, SWINGIN' ON THE MOON
2, MONNLIGHT COCKTAIL
3, I WISHED ON THE MOON
4, MOON SONG
5, HOW HIGH THE MOON
6, DON'T LET THAT MOON GET AWAY
B面
1, BLUE MOON
2, VELVET MOON
3, NO MOON AT ALL
4, MOONLIGHT IN VERMONT
5, OH. YOU CRAZY MOON
6, THE MOON WAS YELLOW

*いつまで続けられるか分かりませんが今後ともよろしくお願いいたします。


Helen Merrill

2007年01月24日 | 女性ボーカルM
KING盤でHELEN MERRILLの“HELEN MERRILL in TOKYO”1963年録音・レコード重量165g

彼女はユーゴスラビア系の血筋だそうですが、四人家族の三番目として生まれたそうです。本アルバムの久保田次郎氏のライナーノートが自分には興味深かったので紹介します。彼女は子供の頃から歌がうまく15歳の頃からプロとして歌い始めたが、船長であった父は厳格な人であったので父には内緒で隠れてこっそりと歌っていた。しかし金髪の小娘の人気が高まり、当時有名だったアール ハインズ楽団に迎えられるようになり、ある日ツアーに出かけなければならなくなり、父に知れる事となってひどく叱られたという逸話が書かれていました。
  このアルバムの話に戻りますが、本アルバムはタイトルをご覧になればお分かりのように東京での録音盤で、キングレコードから発売された一枚です。アレンジは前田憲男によるものですが、前田憲男といえば大橋巨泉の11PMで番組終了時や番組内で歌伴もしていたのが懐かしいです。当時の巨泉氏が番組内で前田氏をアレンジャーとしてピアノプレイヤーとして随分褒めていたのを記憶しています。その前田氏のアレンジというこのアルバムを聴いた時に日本のアレンジャーとしての実力もなかなかの物だと感じたのですが、それはアレンジだけの力ではなくボーカルも含めた全メンバーの力量が揃っていたからかも知れません。録音もいいですしヘレンも相変わらずのハスキーボイスで聴かせてくれます。A-1のSOMEDAY MY PRINCE WILL COME TO MEではボーカルと各プレイヤーの演奏も楽しめこの出だしの1曲でこのアルバム悪くないぞぉという感じを受け 入手した事を後悔しないと思います。A-3のINCHANEDやA-4のYOU DO SOMETHING TO MEやB-4の I FEEL PRETYが個人的に好きです。B-5の有名曲YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO MEはクリフォード ブラウンとの共演盤と比べると彼女はフェイクも加えてさらりと歌っているようです。さらにドラムスの猪俣猛の硬質なドラミングが印象に残ったアルバムです。このアルバムは以前に東京で入手しましたがさほど安くはなかったです。

パーソナルは, HELEN MERRILL(vo), 猪俣猛(ds), 鈴木重夫(as.clr), 原田忠幸(bsx.bclr), 前田憲男(p), 稲垣次郎(ts.flt),仲野彰(tp), 滝本達郎(b)

収録曲
A面
1, SOMEDAY MY PRINCE WILL COME TO ME
2, IT NEVER ENTERED MY MIND
3, INCHANED
4, YOU DO SOMETHING TO ME
5, TEACH ME TONIGHT
B面
1, I'M FOOL TO WANT YOU
2, MY FAVORITE THINGS
3, GOOD MORNING HEARTACHES
4, I FEEL PRETY
5, YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO ME

Toni Harper

2007年01月23日 | 女性ボーカルH
RCA盤でTONI HARPERの“NIGHT MOOD”1960年録音・レコード重量160g

私のブログでは初めての紹介になります。TONI HARPERです。彼女は1937年のカリフォルニア州に生まれで叔父はギタリストだったらしいです。少女時代から歌い始め後にハーブジェフリーズに見出されてCBSと契約に至りました。66年にキャノンボールと共に来日したようです。エラ フィッツジェラルドの影響を受けた黒人歌手とも言われています。本アルバムはラブバラード中心の選曲になっています。彼女の歌い口ですが情感を抑え気味にしてサラリと歌っているように感じますが、そこに大人の味わいが感じられます。A-2のPARADISEあたりが自分は好きですがA-3の'ROUND MIDNIGHTを聴くと彼女も上手いなぁ~と思います。自分にはこのアルバムは録音かレコーディングのせいか少しエコーが効きすぎているように思えるのは少し不満ですがどうでしょうか。オリジナルとは思うのですがジャケット右上に小さなマジック書きがあるのが残念です。

MARTY PAICHのアレンジ指揮によるオーケストラ伴奏

収録曲
A面
1, IN THE STILL OF THE NIGHT
2, PARADICE
3, 'ROUND MIDNIGHT
4, THE MEANING OF THE BLUES
5, SATURDAY NIGHTS
6, NIGHT AFTER NIGHT
B面
1, JUST GO
2, A SLEEPIN' BEE
3, MY SHIP
4, YOU AND THE NIGHT AND THE MUSIC
5, PETALS ON THE POND
6, WHERE FLAMINGOS FLY

Bev Kelly

2007年01月22日 | 女性ボーカルK
BETHLEHEM原盤でBEV KELLYのと言うよりもPAT MORANの“THE PAT MORAN QUARTET”1956年録音・レコード重量120g

このブログは女性ボーカルを主体にとらえていますので, 本来ならばPAT MORANのアルバムとすべきところでしょうが、BEV KELLYのアルバムとさせていただきます。このアルバムは, PAT MORANグループにBEV KELLYが参加していた当時の録音でBEV KELLYはその後の1958年に独立してソロ活動へ入りました。ソロ活動の時に録音したのが以前に紹介させていただきましたがVGM盤の“YOU GO TO MY HEAD”です。PAT MORANは1932年オクラホマで音楽家一家に生まれ、大学でピアノを学んだ後に最終的にジャズピアニストに転向したそうでオハイオ州のクラブに出演した時にBEV KELLYと出会い、BEVとPATは最初はデュオで活動した後にボーカルもこなせるベース奏者JOHN DOLINGとドラム奏者JOHNNY WHITEDを加えてカルテットとなったようです(青木啓氏のライナーノートより)本アルバムではBEVが自由闊達に伸び伸びと歌っているボーカルが聴けます。特にA-3のWHAT A DIFFRENCE A DAY MAKESなどはフェイクを巧みに加えられていますが聴きものと思います。PAT MORANの力強くて情感豊かなピアノプレイはB-4で堪能できます。本アルバムは国内盤で, トリオからのBETHEHEM復刻盤ですが音質は悪くなく楽しめます。

パーソナルは, BEV KELLY(vo), PAT MORAN(p&vo), JOHN DOLING(b&vo), JOHNNY WHITED(ds&vo)

収録曲
A面
1, THIS CAN'T BE LOVE
2, A FOGGY DAY
3, WHAT A DIFFRENCE A DAY MAKES
4, HAVE YOU MET MISS JONES
5, I SHOULD CARE
6, GONE WITH THE WIND
B面
1, SOMEBADY LOVES ME
2, THE BEST THINGS IN LIFE ARE FREE
3, SUNDAY KIND OF LOVE
4, MEDLEY
SPRING IS HERE, IT MIGHT AS WELL BE SPRING
5, TWO SLEEPY PEOPLE
6, PICK YOURSELF UP

Dory Langdon

2007年01月21日 | 女性ボーカルL
VERVE原盤でDORY LANGDONの“THE LEPRECHAUNS ARE UPON ME”1958年録音・レコード重量135g

彼女DORYは皆さん良くご存知のとおりアンドレプレビィンの元奥方(’61年結婚'69年離婚)と言う事と作詞家として有名だと思います。1925年生まれの彼女ですが、ロスで成長した後にショウビシネスに入りました。テレビ局にも出入りして番組の構成台本も書いていたらしいとライナーノートにはあります。当時の彼女はマルチタレントを目指していたのでしょう。その彼女が作詞した“貝殻”は'56年にペギーリーの歌で大ヒットしましたね。当時の彼女はその大ヒットがあったものも, 本人自身はあまり人気がでることもなく歌手の仕事はクラブ専門だったようです。その彼女の初めてになる本アルバムの作製には当時のアンドレプレビンの引き立てが有ったであろうと思われます。本アルバムは全曲作詞は彼女自身のもので、その彼女が歌っているところに多いに興味を引かれます。彼女の歌い口は静かで落ち着いたもので素直に歌っています、素っ気無く歌っているようで隅々まで気配りされた歌い回しではないでしょうか。声質はやや低くウォーム感があり親密感を感じさせます。どこかで見かけたら是非聴いていただきたいアルバムです。なお本アルバムは日本ポリドール盤です。
A面では,1のCAN'T WE BE ENEMIES, A-3のLET ME SHOW YOU OFFが好きですが特にA-6のWARM WINTER DAYなどは絶品です。B面では1のNOの滑らかな歌い口とケニーバレルのギターが楽しいですし,2のSEA SHELLは海が澄切った静かな入り江にある貝殻を連想させます。6のFORGET MEも好きな曲です。

パーソナルは, DORY LANGDON(vo), ANDRE PREVIN(p), KENNY BURRELL(g),他にベース
収録曲
A面
1, CAN'T WE BE ENEMIES
2, LONLEY GIRL IN LONDON
3, LET ME SHOW YOU OFF
4, MY HEART IS A HUNTER
5, LEPRECHAUNS ARE UPON ME
6, WARM WINTER DAY
7, CAREFREE LOVE
B面
1, NO
2, SEA SHELLS
3, MANDY SIDES
4, GOONEY BIRD
5, JUST FOR NOW
6, FORGET ME


ところで以下のアルバムですが、これは皆さんお見立てのとおりREPRISE盤のAL HIBBLER/SINGS THE BLUESです。
このアルバムをなぜ一緒に載せたかというとジャケット全体の色合いは濃い薄いがあって多少違いますが、デザインの構成がよく似ていると思ったからです。違うと言えばハッキリ違うのですが似ていないとは言えないと思います。ジャケットのデザインはよく似通ったものや、ジョークっぽく全く真似たデザインのものも見かけます。自分の感覚では同じように感じました。

PAT O'Day

2007年01月20日 | 私的Rare盤
GOLDEN CREST/CR-3009/PAT O'DAY/WHEN YOUR LOVER HAS GONE/録音年不詳・レコード重量140g

レコード会社のセールス方針に従わざるを得なかったのでしょうが、本ジャケット写真は妖艶な姿をさせられて少し可哀相とも思えます。今でいうと少しお歳を召した女性のようにも見えますが、当時の彼女、実はまだ22歳の若い女性です。ジャケットの裏の写真を見るともう少し実年齢に近い感じがするでしょうか。決して美人とは思いませんが、このジャケットも人気があるのでしょうか。入手するまでにかなり苦労しました。多分枚数が少ないのだろうと想像しています。彼女の事はよく分かりません。ライナーノートにもあまり情報は書かれていません。ナイトクラブで主に活動していたようでボストンからオハイオまでの30軒ぐらいのクラブに出演したらしいです。本アルバム以前に“SOLDIER BOY”と“EARTH ANGEL”というヒット曲があるというぐらいしか書かれていません。
彼女の歌い口ですが、曲のオリジナル性を大切にして素直に丁寧に歌っています。声質はやや高い温かみを感じさせるソフトな声で伸びがありますが、時折やや不安定に感じる時もあるのですがそこが幼さというか可愛らしさを醸し出しています。本アルバムはトーチソング主体ですが若いが故に陰影を感じさせる部分がもう少しあってもいいと思いますが、若さを前に出して歌っているという積極性をかって良しとしましょう。kuirenはこのアルバムの中ではB-2のALL ALONEや清楚な歌い口のB-5のLOVER COME BACK TO MEがお気に入りです。


JACK ZIMMERMANNのアレンジによるコンボ伴奏

収録曲
A面
1, WHEN YOUR LOVER HAS GONE
2, MISS YOU
3, I GUESS I'LL HAVE TO CHANGE MY PLAN
4, MUSIC MAESTRO PLEASE
5, WHAT CAN I SAY AFTER I SAY I'M SORRY
6, BILL
B面
1, MY SWEETIE WENT AWAY
2, ALL ALONE
3, BABY WON'T YOU PLEASE COME HOME
4, HOW ARE THINGS IN GLOCCA MORRA
5, LOVER COME BACK TO ME
6, ALL BY MYSELF IN THE MORNING

Dodo Greene

2007年01月19日 | 女性ボーカルG
BLUE NOTE盤でDODO GREENEの“MY HOUR OF NEED”1962年録音・レコード重量125g

BLUE NOTEとして初めて契約した女性シンガーがDODO GREENEであり、また彼女にとってもファーストアルバムが本日紹介のアルバムです。このアルバムは二つのセッションをアルバム化したもので、ドラムとべースの奏者が二名づついるのはその為ですが、IKE QUEBEC, GRANT GREEN, SIR CHARLES THOMSON等に変りはありません。シンガーのDODOはバッファローの音楽一家に生まれ、彼女の母親は地元の教会のゴスペルシンガーでした。二人の兄はそれぞれドラムとサックスの奏者だったようです。地元バッファローで病院勤めしていた彼女だったのですが、COZY COLEに誘われて本格的シンガーの道に入りました。ほどなく彼女は全米の有名クラブ(Basin StreetやMr Kelly's)で歌うようになるわけですが,サラボーンやダイナワシントン、エラフィッツジェラルドが彼女の歌を聴きにきたとライナーノートには記してあります。このアルバムで共演したアイクケベック等とは初めてのセッションですが、彼女が自由にやりたいもっと自分の可能性を試したいという希望に応えてアイクとトンプソンがアレンジしたそうで、彼女はアルバムの出来栄えに満足し彼らは自分が望む演奏をしてくれたと述べています。彼女の歌い回しはゴスペルとブルースの味が色濃くあって、これがジャズボーカルだと胸を張っていえる感じではないのですが、彼女の嗄れ乾いた声で聴く歌は何とも表現しがたい深みがあって彼女の懐に抱かれいるようなやさしさと癒しを感じて、聴き始めると最後まで聴入ることでしょう。7色の声があると言えばいいのでしょうか、嗄れ声ハスキーな声しっとりとした声よく伸びる声引繰返りそうな声とあきる事なく聴けます。共演陣の演奏も彼女のボーカルを際立たせるような力量を感じさせ、彼女のボーカルになぜか分かりませんが懐かしさが込み上げてくるアルバムです。kuirenはA-5の I WON'T CRY ANYMOREやB-3の THERE MUST BE A WAYあたりが特にお気に入りです。なお本アルバムは再発盤のように思えます。

パーソナルは, DODO GREENE(vo), IKE QUEBEC(ts),GRANT GREEN(g), SIR CHARLES THOMSON(org), MILT HINTON(b),HERBIE LEWIS(b), BILLY HIGGINS(d), AL HAREWOOD(d)

A面
1, MY HOUR OF NEED
2, TROUBLE IN MIND
3, YOU ARE MY SUNSHINE
4, I'LL NEVER STOP LOVING YOU
5, I WON'T CRY ANYMORE
B面
1, LONESOME ROAD
2, LET THERE BE LOVE
3, THERE MUST BE A WAY
4, DOWN BY THE RIVER-SIDE
5, LITTLE THINGS MEAN A LOT

Lillian Terry

2007年01月17日 | 女性ボーカルT
SOUL NOTE盤でLILLIAN TERRYの“DREAM COMES TRUE”1982年録音・レコード重量120g

月曜日から大阪→山形→大阪→京都→名古屋→静岡→品川と放浪して現在は品川まで流れつきました。明日は東京→大宮→東京→倉敷の予定です。今日の夕方に時間があれば川崎のレコード店へ行こうと企んでいたのですが、気がつけばお休みでした。で予定を変更してタワーレコとディスクユニオンにでも行ってみようかと考えているところです。

今日紹介のアルバムの主人公LILIAN TERRYの事はよく知りません、少し調べたのですがあまり分かりませんでした。女性ジャズボーカル本によると、父がイギリス人、母がイタリア人でエジプトで誕生。ケンブリッジ大出身の才媛で活動の拠点はイタリアだそうです。非常に高い歌唱力が感じられるシンガーです。歌い回しは力強いのですが情感もあり安心して聴けるジャズシンガーです。このアルバムはトミーフラナガン等との合作で演奏も勿論楽しめますし、現代の録音で盤の音質もよく楽しめる一枚です。A-3のBLACK COFFEEなどを聴くとその実力が即感できると思います。

パーソナルは, LILLIAN TERRY(vo), TOMMY FLANAGAN(p), JESPER LUNDGAARD(b), ED THIGPEN(ds)

収録曲
A面
1, LOVERMAN
2, STAR CROSSED LOVERS
3, BLACK COFFEE
4, LUSH LIFE
B面
1, I REMEMBER CLIFFORD
2, 'ROUND ABOUT MIDNIGHT
3, YOU'VE CHANGED

快晴

2007年01月15日 | 世間話
今日は、山形まで大阪から日帰りしました。大阪から山形までどこも天気快晴でした。山形もこの時期には珍しくポカポカ天気で雪も数十年振りに少ないようです。山形空港から月山方面を写真にとりましたので、アップします。左側の尖った山が出羽月山だと思います。その月山の向こうには見えませんが鳥海山があるはずです。蔵王も撮りたかったのですが建物に遮られて撮れませんでした。


お昼は山形では必ず蕎麦を食します。この山形一寸亭という蕎麦屋さんは量がちょっとではありません。この板蕎麦、味ももちろんおいしいのですが、普通盛りでこの写真で、この蕎麦の量に納得満足です。これで900円ですから( 感涙)。倉敷の蕎麦屋ではこの三分の一ぐらいの量で700円ぐらいはしますから、この違いがありすぎる内容にいつも驚きます。このお店はこれでも量より質の店ですが、さらに山形最大の量を誇る五八蕎麦というところでは、並のザル蕎麦を注文すると相当な蕎麦食いと自負する方でも完食がやっとでしょう。並で中華どんぶりに山に盛ったぐらいの量です。初めて訪問して量を知らずに大盛りなどを頼むと、大食い選手権かという超特大大盛り(表現不可能)が出てきて戦意喪失は間違いありません。蕎麦好きの方、機会があればこちらで本場の蕎麦を召し上がって下さい。