ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

初心に戻ってGOGI GRANTをジャケ買い

2011年02月04日 | 女性ボーカルG
RCA-VICTOR/EPA-902/ GOGI GRANT/ SECRET LOVE/ 7inch/

全くのジャケ買いの一枚。初心に戻ってなどと表題に書いてはみたものの、記事を書き始めると今でも変わらずジャケ買いはしているという事に気づき別に変わってないという事、相変わらずのジャケ買いは頻度は減ったものの続いてます。この7インチ盤は最近入手したジャケに惚れて入手した一枚です。ネットで売り物をいろいろと眺めていた時にパッと目がとまった一枚で十数分後には購入の申し込みをしていました(苦笑)。僕の目には本EP盤のジャケットが一番写真映りが良い美人のGOGI GRANTです(もともとがキレイな女性とは思います、ハイ)。彼女はまだ存命のはずですが今年は87歳でしたでしょうか。数年前から活動は完全にやめているようです。

本EP盤を入手してから再度手持ちの彼女のLPをチェックしてみた。その結果手持ちはERA/ SUDDENLY THERE'S GOGI GRANT(1957), RCA/ THE HELEN MORGAN STORY(1958), RCA/ WELCOME TO MY HEART(1958), RCA/ TORCH TIME(1958), RCA/ GRANTED IT'S GOGI(1959)の4枚がある。どれもヴォーカル盤を集めだした頃に入手したものが多く手間をかけずに見つけ出す事ができた。RCA/ THE HELEN MORGAN STORYだけは少し時間がかかった。4枚の内の3枚は大阪難波のBIG-PINKで買ったと思う。今となっては懐かしい、できればもう一度お店に行ってみたいが既に閉店になって久しいので適わぬ夢である。彼女のアルバムは所有のLP以外に更に4枚のLPがあると思うがあまり必要を感じていない。もしお薦めがあれば教えていただきたいと思います。アメリカン・フォークソングを歌ったCITY GIRL IN THE COUNTRYはジャケが可愛いのであってもいいかなとは思っています。
収録曲は, SECRET LOVE/ EVERYONE KNOWS I LOVE YOU/ FORGET ME NOT/ WHERE THERE'S SMOKE THERE'S FIRE/ 伴奏はHENRRY GELLERとGEORGE SIRAVO指揮によるオーケストラ。

収録曲は世の男性が女性から聞かされれば、多少はぐらつきそうな殺し文句的曲が並んでいます。タイトル曲のSECRET LOVE 秘めた恋とでも言いますが秘密の恋心とでも言いますか“秘密の”というところが良いのであって、これが開かれた恋心ではそそられないのであります。次の EVERYONE KNOWS I LOVE YOUと世の女性はこういう言葉を使ってターゲットの男性を追い詰め圧力をかけるのは昔も今も同じでしょうか。でもしEVERYONE KNOWS I LOVE YOUと言われたら、MILES DAVIS/KIND OF BLUE のA面-1 SO WHAT (今更ですが, これ名演奏ですね) を聴かせてSO WHAT? などと言ってはいけません。肝心の彼女のヴォーカルですが、相変わらず基本がしっかりとしたヴォーカルですが、SECRET LOVEには少し元気よいのでSECRETの雰囲気が出ていないのが残念。ジャケが気に入って入手した一枚なので過大な期待はしていなかったのですが、しっとり感を醸し出せればもっと良かったのにと思う一枚でした。

オランダのBLACK COFFEEは渋い?/JENNY GORDEE

2010年06月04日 | 女性ボーカルG
蘭LIMETREE/MLP198527/JENNY GORDEE/BLACK COFFEE/1985年4月オランダSTUDIO44にて録音

随分と以前に購入して棚にあったのを久し振りに聴くと、当初聴いた印象よりぐっと良くなったというアルバムです。オランダのLPでレーベルはLIME TREEですがマイナー・レーベルなのだろうと思います。あまり知られていないかも知れませんが本アルバムなかなかに出来が良いのです。JENNY GORDEEというシンガーについてはアルバム裏面のTROS SESJUN氏のノートに頼るしか情報がありません。それによると、彼女のステージを初めてみたのは彼女が20歳になる前だった。当時既に結婚していて子育てをしながら毎晩歌っていた。本アルバムでバッキングしているギターのKLAUS FLENTERが彼女の夫だ。彼女の魅惑的なハスキー・ヴォイスはCOFFEEとNICOTINEのでもある。と要約すると書かれているのですがタバコとコーヒーのせいでハスキー・ヴォイスになったというのは宣伝文句じゃないかなと思う。BLACK COFFEEの歌詞にもCOFFEEとNICOTINEという単語も出てくると思うので、それと関連づけてアルバム・タイトルBLACK COFFEEを印象づけたのかなと僕は推測した。
ジャケット裏の写真を見ると本アルバムが録音された時、彼女は40歳台ぐらいかなという感じですが、生年が分からないので何歳の時の録音かが不詳。彼女のヴォーカルは下手とか上手いとかで表現すべきでなく、経験を積み重ねた熟達の味わい、聴かせくれるヴォーカルそして渋いというヴォーカル。もちろん基本的な部分で下手などとは感じさせない。

アレンジはKLAUS FLENTER。彼女の歌うBLACK COFFEEは深煎りの苦味が何とも言えない味わいを感じさせてくれる一杯。ヴォーカル+ギター+ベース+ドラムの編成は夫であるKLAUS FLENTERは彼女の魅力が一番引き出せるように心を配ったのだろう。タイトル曲はもちろん聴いて欲しい一曲だが、そればかりではなくアルバム全体がどの曲も聴ける。僕が好きなのはお馴染のEASY LIVIN'やEVERYTHING HAPPENS TO ME, WILLOW WEEO FOR MEあたり、曲自体がもとから好きという理由もある。

パーソナル;JENNY GORDEE(vo), KLAUS FLENTER(g), HENK HAVERHOEK(b), PETER YPMA(ds)

収録曲/A面/1, BLACK COFFEE/2, GET OUT OF TOWN/3, SOPHISTICATED LADY/4, I'LL TAKE ROMANCE/5, EASY LIVIN'/6, WORK SONG/B面/1, EVERYTHING HAPPENS TO ME/2, THE END OF A LOVE AFFAIR/3, YOU'VE CHANGED/4, WILLOW WEEP FOR ME/5, NEW YORK LAMENT/

SUZAN GRAY

2008年03月23日 | 女性ボーカルG
RUBIOT RECORDS/LP1062/SUZAN GRAY/AN EVENING AT THE RUBIOT/

今日のアルバムは多分無名に近いヴォーカリストとクィンテットのアルバムで, レーベルのRUBIOTも聞き慣れない。 トランペットのSONNY GREYじゃなくてピアノのSONNY GRAYだから僕の限られた知識外にあったアルバムです。このアルバムは某レコードショップの店主に“ボーカルが好きなようだからこのアルバムも聴いてごらんなさい。バックの演奏もいいですよ”と薦められたもので. 薦められるとまず重複しないかぎり素直に受け入れて入手した一枚です。悲しいかなこのアルバムの全ての演者に付いての知識がまるっきりないのでライナーノートを参考にさせてもらうと、そもそもRUBIOTというのはオクラホマに1959年に開業したクラブで、そのクラブでのライブが録音され、これは想像にすぎないですがクラブのオーナーが作製した自主レーベル盤のように思えます(?)。またピアノのSONNY GRAYとSUZAN GRAYは名前からのとおり夫婦です。
写真が小さいのですが SUZANはこんな感じの女性です。彼等は主に米国の中南部のラジオやクラブで活動していたという事ですが、こういうほとんど無名に近くまた日本のジャズ雑誌でもほとんど取り上げられる事がない彼等がこのように上質の演奏を残しているという点で, アメリカのジャズの層の厚さを改めて感じさせられる内容です。スーザンのボーカルはクラブやラウンジでのシンガーという印象で素直にスコアーに忠実に歌っています。各演奏者のソロも曲によってそれぞれ役どころを変えて充分に楽しめます。このアルバムでは, SUZANのボーカルはこのグループのメンバーの一員という位置づけが明確に示されますが、それがこのアルバムの出来栄えの良さとなっているように思え、各演奏者の力量のバランスが良く, 聴いていて心地よいです。僕は特にヴィブラフォーンのKENNY QUINNやピアノのSONNYとボーカルのSUZANのふくよかで小洒落たボーカルが気に入っています。当初はボーカルを聴くつもりで聴き始めた本アルバムですが、知らずインストにも引き込まれて懸命に聴いていました。バイブとピアノソロが良い軽快な曲A-1のFOR KEEP、ダンスができると思えるようなアップテンポでのB-1のNOW'S THE TIME。SUZANのボーカルの中では一番お気に入りのB-GET OUT OF TOWNカットアウトされているのが残念。インストで一番のお気に入りはヴィブラのゆっくりとした演奏から始まり途中からテンポアップされて軽快に演奏されるB-3, BAUBLES, BANGLES & BEADSが好きですね。ボーカルとインストのバランスが取れそれぞれに楽しめる好盤と思います。

パーソナル:SUZAN GRAY(vo), SONNY GRAY(p), KENNY QUINN(vib. trb), JOHN RIGNEY(b), BILL ARNOLD(ds)
A面
1, FOR KEEPS
2, WHEN THE WORLD WAS YOUNG*
3, VIBES BASS BLUES
4, THE THRILL IS GONE *
5, DEARLY BELOVED *
6, IT COULD HAPPEN TO YOU
B面
1, NOW'S THE TIME
2, GET OUT OF TOWN *
3, BAUBLES, BANGLES & BEADS
4, NO MOON AT ALL *
5, ANGEL EYES *
6, SISTER SADIE
 *印がSUZANのボーカル有りの曲

RACHEL GOULD

2008年02月16日 | 女性ボーカルG
CELESTE/CMYK6218/RACHEL GOULD/ALL BLUES/1979

今日は嫁さんのアッシー君で美容院までお連れいたしました。嫁さんの美容院は男の散髪と違って時間がかかるんですよね。それで僕も散髪へ、でも45分ぐらいで終了してしまいました。まだ2時間ぐらい待ち時間があります。時間を持て余す時は本屋へというのが昔からの習慣です。立ち読みもできるし暖房は効いているし好きですねぇ~、本屋さんが。今日は丸善さんにお世話になりました。いろいろと立ち読みしていると買いたくなった本が2冊、後藤雅洋氏のジャズ喫茶四谷いーぐるの100枚、各アルバムの聴き所が年代順に書かれていて衝動買い。もう一冊は何かと話題になる中国関係で“中国の危ない食品”これでも89年の天安門でSOUDOUがあった頃より毎年10回は中国へ行っていますから東京の地理より北京や山東省は詳しいつもりですが、現地の人の知識にはかないません。なるほどなぁ~とおもしろかったのでこれも衝動買い。

まだ時間があったのでスパーク・レコードへ、このお店はポップやブルースの輸入盤が中心のお店です、以前にエタ・ジェイムスの“AT LAST”を格安で入手した店で女性ボーカルも定番的なものは置いてありますが、今日は収穫なし。次にデイスク・トランス(グリーンハウス系列店)へ注文していたレコードを取りにいきました、マシュマロ・レコードから出されたズート・シムズの世界999枚限定というアルバムですが、本当に999枚なんでしょうか(信ずる者は救われるので, 信じていますよ)。が早くもebayには38ドルで出品されていました。お店の話では2枚注文した人も数名いたと言う事でした。他のアルバムをと見ていると新譜の壁に写真を載せた一枚が掛かっていたので、手に取って見ると、RACHEL GOULD, CHET BAKERとあったのですが、残念ながら僕はこのレイチェルというシンガーを知りません。店員さんに尋ねたのですが知らないようで、まぁいいか2千円台だし、そんなに後悔する事もないだろうと2枚を購入したところで“帰れコール”がありタイム・アップとなりました。

帰りが遅くなり、今この“ALL BLUES”を聴いていますが本アルバムが僕のところでは一番新しいニューカマーです。RACHEL GOULDというシンガーについては知識がないに等しい僕ですが、オランダのシンガーらしいですが北欧のケレン味のないサラリとしているけれど温かみのあるボーカルで想像していたよりはるかに聴き応えがありました。チェット・ベイカーも復活してヨーロッパに拠点を移していた時の収録ですから、少し元気がないのかとおもいきや歌も唄っていて健在ぶりを楽しめました。お気に入りはやはりと言われるのを承知して B-3の I'VE GOT YOU UNDER MY SKINでしょうか。オリジナルは(仏)BINGOW盤らしいけれど、このCELESTE盤でも音は良いですし満足できました。

パーソナル:RACHEL GOULD(vo), CHET BAKER(tp), HENRY FLORENS(p), JEAN-PAUL FLORENS(g), JIM RICHARDSON(b), TONY MANN(ds)
A面
1, ALL BLUES *
2, MY FUNNY VALENTINE
3, BANGLES, BANGLES AND BEADS *

B面
1, STRAIGHT NO CHASER *
2, ROUND MIDNIGHT
3, I'VE GOT YOU UNDER MY SKIN *
4, PHIL'S BOSSA *
*印でRACHEL GOULDが歌っています。


NORMA GREEN

2007年08月24日 | 女性ボーカルG
CONCERT HALL/SJS-1263/NORMA GREEN/FAMOUS JAZZ CLASSICS AND BALLADS/1966

今日のシンガーの事は知識がありません。ジャズ批評のボーカル本には英国のポップ歌手と紹介されています。バックをつとめるPIERRE CAVALLIもポップ系のプレイヤーとありましたが、本アルバムでは二人ともジャズテイストあるボーカルと演奏を聴かせてくれます。このノーマ・グリーンというシンガーのボーカルは、僕はどこかブレンダー・リーを連想させるような声質と歌い回し振りで、少しシャウトも加えながら歌いますが、溌剌としたストレートジャズが心地良いアルバムです。ギターのPIERRE CAVALLI(ジャケット写真を見たところでは, 左手でのギター奏者なんですかね?)の演奏も彼女とよく合っていて聴いた感じはDUOのようです。このアルバムに収録されている曲はどれもリズミカルでアップテンポな仕上がりとなっており、彼女の溌剌さと相俟ってノリが良い出来上がりです。彼女の得意な面を引き出す為のアレンジになっているのでしょう。なお所有アルバムは英CONCERT HALL盤ではなく、米JAZZTONEでSTEREO盤です。

パーソナル:NORMA GREEN(vo), PIERRE CAVALLI(g), BOB JAQUILLARD(b), STUFF COMBE(ds)
収録曲
A面
1, THERE WILL NEVER BE ANOTHER YOU
2, DJANGO
3, THE LADY IS A TRMP
4, DAYS OF WINE AND ROSES
5, CRY ME A RIVER
6, AUTUMN LEAVES
B面
1, ANGELS EYES
2, ALL THE THINGS YOU ARE
3, I LEFT MY HEART IN SAN FRANCISCO
4, NUAGES
5, KANSAS CITY
6, LONESOME ROAD

GEORGIA GIBBS SP盤

2007年04月02日 | 女性ボーカルG
やはり4月の仕事始めの一日はなにかと忙しいですね。早く帰宅してシステムの接続をやり直すつもりが結局遅くなり、帰宅食事がずれ込んでしまいました。お酒を飲むと機器の扱いがつい雑になるので、食事中から珍しくアルコールも口にせず食事は15分ぐらいで御馳走様をして配線とかアンプに配置替えをしました(腰筋が疲労してうめき声を上げています)。パワーアンプは当たり前の事でしょうが重いですね。だんだんとその重さが堪えるようになってきました(笑)。

なんとかセットし直せたので、最初にSP盤・モノラルLP盤・ステレオLP盤をとりあえず聴いて左右の音のチェックなどをして違和感もなかったので腰を落ち着けてSP盤を聴き比べしました。その前にデンオンのC2というクリスタル針ですが中々に納得がいかず、とりあえずオーディオテクニカのSP用カートリッジに替えてみたら音が落ち着いた感じで楽しめるようになりました。C-2はカートリッジ自体も相当に重いので針圧が適性に出ていなかったか或いはすでに摩耗した方の針を使ったのかも知れません(C-2は二つ有ります)、指先の感じでは針もまだ使えそうではあったのですが、この辺りは不明な点が多く、また時間がある時にアレコレと試してみるつもりです。

SP盤は先日から程度のよさそうなのを手に入れていますが、程度が良いのと録音が良いのは別の話でLPと同じでSP盤にも録音やカッティングが良し悪しがあるようです。今の手持ちのSP盤で一番音が良く聴けたのが、写真に載せたCORAL盤/GEORGIA GIBBS/I STILL FEEL THE SAME ABOUT YOUでした。これはOWEN BRADLEY SEXTETがバックをつとめています。多少のプチチリ音は入りますが、バックの音もよく再現されます。ギターの音が特に良く、彼女のボーカルもしっとりとスイングしており充分楽しめました。とりあえずSP盤を楽しめる環境は整ったと安心した次第です。SP盤は中音域が中心ですが音楽を楽しむのに別に不足がないのにあらためて気がつかされました。現代オーディオの広域再生も素晴らしいとは思いますが、それとは違った音楽の楽しみ方もあるという事を今さらですが発見できたような嬉しさがあります。

Eydie Gorme

2007年02月14日 | 女性ボーカルG
ABC PARAMOUNT盤でEYDIE GORMEの“VAMPS THE ROARING20'S”1958年録音・レコード重量135g

彼女のアルバムは多分私のブログでは初めての紹介です。このイーディゴーメという歌手はなぜか昔から私には印象が薄い一人でした。その理由ははっきりと自覚出来ないのですが、考えてみると取り立てて美人ではないという事と歌は勿論上手いのですが自分にはその魅力が以前にはもう一つ理解できなかったのだろうと思います。彼女は1931年にN.Y.のブロンクスに生まれ, 高校時代の学校にはスタンリー キューブリックもいたそうです。後に結婚したSTEVE LAWRENCEとはオシドリ夫婦として有名で二人の共演アルバムも有るのですが、現在もオシドリ夫婦なのでしょうか。彼女のボーカルは上手いです、上手過ぎて特徴が薄れているような気がしないでもありません。しかしながら, ポップでもジャズでも滑らかにこなしてしまう実力が彼女の魅力なのでしょう。また彼女はスペイン語も堪能だったからでしょうか, ラテン系の曲目にも強みを発揮しています。本アルバムの話に戻ってこのジャケットはどうでしょうか?少しおどろ怖いようなデザインであまりいただけない印象です。ジャケット写真の女性は普段の彼女のイメージとは違うようにも見えますが、脚が彼女である事を示していると思います(笑)間違いかも知れませんが。このアルバムはジャズが台頭してきた1920年代をテーマにしているようですが、全体的にジャズ味は薄いアルバムとなっていますが, 彼女はどの曲も実にスムーズにこなしています。コニーフランシスのヒット曲でもあるA-4 WHO'S SORRY NOW?やB-1の LET'S DO ITが私としては好きです。

DON COSTA指揮によるオーケストラ伴奏
収録曲
A面
1, I WANNA BE LOVED YOU
2, MY BUDDY
3, TIP TOE THROUGH THE TULIPS WITH ME
4, WHO'S SORRY NOW?
5, TOOT TOOT TOOTSIE GOODBYE
B面
1, LET'S DO IT
2, BUTTON UP YOUR OVERCOAT
3, MY MAN
4, SINGIN' IN THE RAIN

Dodo Greene

2007年01月19日 | 女性ボーカルG
BLUE NOTE盤でDODO GREENEの“MY HOUR OF NEED”1962年録音・レコード重量125g

BLUE NOTEとして初めて契約した女性シンガーがDODO GREENEであり、また彼女にとってもファーストアルバムが本日紹介のアルバムです。このアルバムは二つのセッションをアルバム化したもので、ドラムとべースの奏者が二名づついるのはその為ですが、IKE QUEBEC, GRANT GREEN, SIR CHARLES THOMSON等に変りはありません。シンガーのDODOはバッファローの音楽一家に生まれ、彼女の母親は地元の教会のゴスペルシンガーでした。二人の兄はそれぞれドラムとサックスの奏者だったようです。地元バッファローで病院勤めしていた彼女だったのですが、COZY COLEに誘われて本格的シンガーの道に入りました。ほどなく彼女は全米の有名クラブ(Basin StreetやMr Kelly's)で歌うようになるわけですが,サラボーンやダイナワシントン、エラフィッツジェラルドが彼女の歌を聴きにきたとライナーノートには記してあります。このアルバムで共演したアイクケベック等とは初めてのセッションですが、彼女が自由にやりたいもっと自分の可能性を試したいという希望に応えてアイクとトンプソンがアレンジしたそうで、彼女はアルバムの出来栄えに満足し彼らは自分が望む演奏をしてくれたと述べています。彼女の歌い回しはゴスペルとブルースの味が色濃くあって、これがジャズボーカルだと胸を張っていえる感じではないのですが、彼女の嗄れ乾いた声で聴く歌は何とも表現しがたい深みがあって彼女の懐に抱かれいるようなやさしさと癒しを感じて、聴き始めると最後まで聴入ることでしょう。7色の声があると言えばいいのでしょうか、嗄れ声ハスキーな声しっとりとした声よく伸びる声引繰返りそうな声とあきる事なく聴けます。共演陣の演奏も彼女のボーカルを際立たせるような力量を感じさせ、彼女のボーカルになぜか分かりませんが懐かしさが込み上げてくるアルバムです。kuirenはA-5の I WON'T CRY ANYMOREやB-3の THERE MUST BE A WAYあたりが特にお気に入りです。なお本アルバムは再発盤のように思えます。

パーソナルは, DODO GREENE(vo), IKE QUEBEC(ts),GRANT GREEN(g), SIR CHARLES THOMSON(org), MILT HINTON(b),HERBIE LEWIS(b), BILLY HIGGINS(d), AL HAREWOOD(d)

A面
1, MY HOUR OF NEED
2, TROUBLE IN MIND
3, YOU ARE MY SUNSHINE
4, I'LL NEVER STOP LOVING YOU
5, I WON'T CRY ANYMORE
B面
1, LONESOME ROAD
2, LET THERE BE LOVE
3, THERE MUST BE A WAY
4, DOWN BY THE RIVER-SIDE
5, LITTLE THINGS MEAN A LOT

Dori Ann Gray

2006年12月26日 | 女性ボーカルG
ROULETTE盤でDORI ANN GRAYの“COPA GIRL”1958年録音・レコード重量170g

先週の土曜日に中国から帰国し、翌日に高松へ菅野のライブに行き、私の今年のプライベートでホビーな行事はすべて終了しました。記事の更新をしようと思いながら、連日の忘年会で酒量の限界を忘れて飲んで帰宅すると、もうお眠むの時刻となり床につく始末でした。ライブの記事は後日にでもゆっくり書かせていただこうと思います。

息も絶え絶えの今日の紹介はDORIちゃんです。すみません、少しというか全くお酒が抜けませんので見苦しい点あればご容赦ください。

彼女はクラブ主体に活動していたシンガーで、アルバムの題名どおりにニューヨークの高級クラブ“コパカバーナ”その他のクラブで人気を博した女性です。詳しい経歴については分かりません。クラブ主体に活躍していたシンガーらしく全面的に前に出てくる表現を駆使するシンガーです。声質はしっとりとしていてアダルトな雰囲気がありますが、このアルバムを収録した時が20歳台だったようなので歳を考えると練れた歌い回しです。特にジャジーな味付けのアルバムではないのですが当時の高級クラブの雰囲気が忍ばれ、そういう所へ出入りした経験がない私にもその雰囲気を味わう気分にさせてくれたアルバムです。

STU PHILLIPSのアレンジ指揮によるオーケストラ伴奏

収録曲
A面
1, MY HEART BELONGS TO DADDY
2, FOR EVERY MAN THER'S A WOMAN
3, A MAN COULD BE A WONDERFUL THING
4, KISS THE BOYS GOODBYE
5, MA, HE'S MAKING EYES AT ME
6, DADDY
B面
1, THE MAN I'VE BEEN LOOKIJNG FOR
2, GUESS WHO I SAW TODAY
3, THE BOY NEXT DOOR
4, HE'S ONLY WONDERFUL
5, HE'S MY GUY
6, HE IS A MAN

Honi Gordon

2006年10月31日 | 女性ボーカルG
PRESTIGE盤でHONI GORDONの“HONI GORDON SINGS”1962年録音・レコード重量180g

このアルバムは彼女の最初のアルバムらしいです。他にも収録はあるようですがフルアルバムとしてはこれだけのように聞いています。彼女の父親GEORGE GORDONが歌詞うんぬんとライナーノートには書いて有るようですが読解力不足でよく分かりません。ジャケットの写真はモノクロ調で味気ないのですが、収録されている内容はジャズテイストが詰まっています。彼女のボーカルは声質も悪くないし情感を込めたボーカルでこのアルバムのどこを聴いても落胆させられるような事はありません。加えてアルバムの録音も良くピアノ,ベース,ギター,フルート,ドラムの音それぞれが楽しめます。個人的にはボーカル以外にはフルートの音色が特に楽しめました。

パーソナルは, HONI GORDON(vo), JAKI BYARD(p), WALLY RICHARDSON(g), KEN McINTYRE(fl, as), GEORGE DUVIVIER(b), EDDIE SHAUGHNESSY(ds)

収録曲
A面
1, STROLLIN'
2, ILL WIND
3, MY KOKOMO
4, WHY TRY TO CHANGE ME NOW
B面
1, CUPID
2, WALKIN' OUT THE DOOR
3, WHY
4, LOVE AFFAIR
5, LAMENT OF THE LONELY

Dolores Gray

2006年07月03日 | 女性ボーカルG
CAPITOL盤でDolores Grayの“Warm Brandy”1956年録音 レコード重量160g。彼女は1924年シカゴ生まれ。ジャズというのは昼間聴くよりも夜聴く方が感性に響くと思っているのです。(ボサノバなどは昼間でも良いし、昼間の方がより良いとも思います)夜聴くべきジャズボーカルの中でも、このアルバムは夜のムードというか夜中にお酒を飲みながら聴くに相応しい雰囲気です。そういう意味ではジュリーロンドンに似ている部分もありますが、似たような囁き歌いでもDolores Grayの方が少し太いし(声が太いと意味ではなく、歌が少し骨太という意味合いです)必要となれば声もよく伸びます。また多少フェイクさせて歌います。このアルバムではA面よりもB面の You Go To My Headや Speak Lowが好きですね。

SID FELLERによるオーケストラ伴奏
収録曲
A面
1, Shangri-La
2, Penthouse Serenade (When We're Alone)
3, You're Getting To Be A Habit With Me
4, Kiss Me
5, How Long Has This Been Going On
6, Close Your Eyes
B面
1, You Go To My Head
2, Do-Do-Do
3, Speak Low
4, Don't Blame Me
5, Isn't It Romantic?
6, You're My Thrill

Sanny Gale

2006年06月02日 | 女性ボーカルG
WARWICK原盤でSanny Galeの“SUNNY”1960年録音です。本アルバムは国内センチュリー盤です。彼女はニュージャージー州で生まれフィラデルフィアで育ち(生年不詳)14歳からプロとして歌い始め、ハル マッキンタイヤ楽団で専属シンガーを勤めた後に'51年終わりにソロとして独立しN.Y.へ進出したとライナーノートにあります。このジャケットの写真はあまり美人には見えませんが裏面の写真はジュリーロンドン系の美人です。ミスフィラデルフィアのコンテストで最終選考まで残ったとWARWICKのノートにはありますが、ジャケットの写真でも判りますように小柄な女性だったようです。彼女の歌はややパンチの効いた明るい歌い方です。

オーケストラ伴奏ですが指揮及びアレンジャーは判りません。
収録曲
A面
1, OLD ROCKING CHAIR
2, HE LOVES AND SHE LOVES
3, DID YOU EVER SEE A DREAME WALKING?
4, SUNNY
5, IT MIGHT AS WELL BE SPRING
6, BLACKSMITH BLUES
B面
1, NEAR YOU
2, TO EV'RY GIRL, TO EV'RY BOY
3, EVERYBODY LOVES MY BABY
4, THE VERY THOUGHT OF YOU
5, TEARDOROPS ON MY PILLOW
6, DANCE WITH A DOLLY

Georgia Gibbs

2006年04月01日 | 女性ボーカルG
このアルバムはGeorgia GibbsのSunSet盤で“MISS GEORGIA GIBBS”と言うアルバムですが、Imperial盤の“Something's Gotta Give”というアルバムと表紙も収録されている曲目もほぼ同じです。曲の順番と数に多少違いがあるようですがよく判りません。またアルバムの写真も同じものが使われていますが、本アルバムでは写真の一部が収録曲を紹介するメニューと入れ替わっています。多分、本アルバムが後発盤とは思いますが詳しくないのでその辺りのいきさつは判りません。オリジナルの廉価盤なのでしょうか。どちらにしても、彼女はどんな曲を歌ってもうまく表現できる歌手で本アルバムではストリングスを絡めたバラードにしろ軽快なミディアムテンポの曲にしろスウィンギーな曲などどれも上手く歌い聴かせます。

収録曲は
LOCH LOMOND
YOU'RE NOBODY TILL SOMEBODY LOVES YOU
WILLOW, TIT-WILLW
TAMMY
STAY HERE WITH ME
YOU'RE NOBODY TILL SOMEBODY LOVES YOU
LAST NIGHT WHEN WE WERE YOUNG
SO IN LOVE
DO IT AGAIN/FINJAN の10曲です。
“Something's Gotta Give”との表題のImperial盤アルバムより2曲少なくなっています。

Mitzi Garner

2006年03月25日 | 女性ボーカルG
VERVE盤で美人ヴォーカリストとしてのミッチ ゲイナーの“MITZI”です。1930年シカゴ生まれ。女優でダンサーの彼女の歌は表現が一味違うように思えます。一聴すると声の張り上げ方や甘え方はモンローに似てるようにも思えますが、声質は違います。彼女の粘着系の表現はジャズシンガーたちの突き放したような感じとはかなり違いが感じられます。
彼女は、1958年のアメリカミュージカル映画 “南太平洋”で主役を演じたのですが、当然ながら私は見ておりません。当然ですが。この映画はロジャース&ハマースタイン2世のブロードウェイ・ミュージカルの映画化作品です。このミュージカルから、魅惑の宵やバリ・ハイ等の名曲が誕生しています。本アルバムのアレンジはPETE KINGでオーケストラ伴奏となっています。

Gogi Grant

2006年03月18日 | 女性ボーカルG
RCA盤でゴギ・グラントの“WELCOME TO MY HEART”です。DENNIS FARNONによるオーケストラ伴奏。彼女のアルバムはトーチ系で本領発揮と言われているようです。“トーチ・タイム”や“THE HEREN MORGAN STORY”が代表作となっています。情感の表現が上手い歌手であります。