ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

DORIS MONTEIRO

2008年02月29日 | 女性ボーカルM
(Brazil)CONTINENTAL/LPP-41/DORIS MONTEIRO/CONFIDENCIAS DE DORIS MONTEIRO/10inch/1956

このドリス・モンテイロというシンガーは皆さんご存知のとおりジャズ・シンガーではないのですが、女性シンガーしかもかなりの美形という事で僕の中では区別なく聴いているわけです。彼女は幼い頃から年齢的に出入りが制限されていたクラブに出演していたような事も書かれていますが正確には分かりません。その名を知られるようになったのは15歳頃からラジオのタレント・ショーに出演するようになってからです。そして'51年にTOM JOBINの曲で初吹き込みをしています。このアルバムは彼女の初リーダー・アルバムと思いますが、彼女のアルバムとしてはODEON/DORIS MONTEIRO/1969やPHILIPS/DORIS MONTEIRO/1964が人気が有るようです。その人気の元はもちろん彼女の歌い口の可愛さや聴き手にストレスを与えないやや低めの落ち着いた声、そしてリズミカルにさりげなく歌う魅力でしょう。本アルバムはまだ彼女の初々しいと言えば聞こえは良いのですが、まだ完成途上にあるような彼女のボーカルが聴けます。彼女のアルバムはどのジャケットもその美貌を楽しめるとは思いますが、各ジャケットそれぞれに色んな表情で写っているように感じるんですが、本アルバムはその若さと未だ怖れを知らなそうなやや不敵な表情がかわいいです。

収録曲 A-1, Quando as folhas caírem A-2, Vento soprando A-3, Graças a Deus A-4, Cigarro sem baton B-1, O amor é isso B-2, Joga a rede no mar B-3, Dó-ré-mi B-4, Melancolia

菅野邦彦

2008年02月28日 | 菅野邦彦
NADJA/PA-6021/菅野邦彦/LIVE!/1973

今日、菅野の“ライブ!”CDが届いたので早速聴いています。このアルバムはライナーノートにも書かれているとおり菅野の大きな仲間(ただのファンではなく)である中山信一郎氏のプロデュースによって企画された九州での各地のライブをとりまとめたアルバムです。ちなみに中山氏はお元気でいらっしゃるのでしょうか? 僕の再生装置では今回のCDもLPを凌駕するような再生音ではありませんでした(CDの音が良くないという意味ではありません)。僕の干しタコ耳にはLPの方が少し柔らかく耳当たりが良く、CDは元気が良く迫力があるのですがやや硬い音という印象でした。このアルバムは各地のクラブでのライブのそれも菅野が乗りまくっている曲だけを抽出して編集したアルバムとなっています。ですからどの曲を聴いても、皆さんがご存知のとおり菅野が乗った時の誰にもとめられない、聴き手は息つく間もない演奏で満ちています。最初のMENICA MOCAから全開でノリノリです、この曲もお気に入りですが。もし叶うならば未発表の曲をうまく取り混ぜて2枚か3枚のコンプリートCDとして再発売して欲しいと思います。菅野は最初から乗りまくるわけではないのですが、ノル前のいわば助走中のような彼の演奏も聴かせて欲しい僕です。このアルバムに収録されている演奏はすべて菅野のライブで経験する乗った時の菅野の演奏が聴けるのですが、僕は2番目に録音時間が長いSUMMER TIME(12分23秒)が一番好きでしょうか? 甲乙つけるのも僕にとっては難しいです。WAVE(14分13秒)も大好きなんですが菅野が乗り過ぎた為かどうか途中からテンポがかなり速くなるんですが、菅野さん凄い速すぎ置いてかないでという感じですが 実際のライブ会場にいれば聴き手もノリまくりでしょうね。続くFOR ONCE IN MY LIFEが本アルバムでの一番のお気に入りです、この軽快感とドライブ感はいつ聴いてもスカッと気分爽快にさせてくれます。最後に収録されているBLUESは菅野がライブでまず演奏する曲ですが、いままで聴いたなかでは最上の演奏のように思えます。聴衆も手拍子せずにはいられなかったのでしょう。“ブラック・オルフェ”でも最後のON A CLEAR DAYで聴衆が手拍子していますが、分かるような気がします。お気に入りがたくさん有るのですがアルバム全部がお気に入りという事にさせてください。
今回、発売となった菅野邦彦CDシリーズの一枚。↑
パーソナル:菅野邦彦(p), 本田英造(b), 高田光比古(ds), 小川庸一(conga)
収録曲
A面 1,MENICA MOCA 2,WAVE 3,SWEET AND LOVELY
B面 1,SUMMER TIME 2,FOR ONCE IN MY LIFE 3,BLUES

PETULA CLARK

2008年02月27日 | 私的Rare盤
(英)PYE/NPL.18070/PETULA CLARK/IN OTHER WORDS/

今日は従姉妹会のような飲み会があって結構お酒をいただきました。子供の頃にスイカを食べたいアイスクリームを食べたい時10円の小遣いが欲しい時は親戚巡りをしていた卑しい僕なんですが、従姉妹連中もそういう事はよく覚えていらっしゃいました(そろそろ忘れてくらはい)。でも子供の頃に一緒に遊んだ仲というのは、いまだに何何ちゃんなんですね。それに抵抗を感じない自分もありました。

当然にそれは訪れました。今まで見かけた事もないアルバムが、どうしてここにあるんだろうという現実が。それはつい先日の事でした、あるレコード・ショップから新入荷の案内メールが届きました。今までにも何回ももらっていたのですが、そのホームページのリストに目を通した事は数少なかったのですが、これが縁というものでしょうか、コーヒーを飲みに行くよりこのホームページを一度見てみようと気になり、LISTを眺めていたのですが途中でPETULA CLARKの文字を見つけ右に視線を移すと“IN OTHER WORDS/PYE”とあるじゃないですか。これは本当だろうか?まだ在庫であるだろうか?とその30秒後には発注メールをしたのですが、在庫も有り発送できますとの返事が有り、有るところにはあるんだなぁ~というかこういう出会いは縁そのものだなぁ~と感慨にしばし耽ったのです。見かける前は僕にとっては幻のアルバムだったわけです。この数年探しても見かけた事はありませんでした。友人がいつも励ましてくれました“諦めるな、がっかりするな、その内に必ず手に入るから”と。その言葉が現実となり、友人にあらためて感謝したいと思います。ところで本アルバム, やはり彼女がアメリカへ行って録音する前の本土イギリスで録音したアルバムはエエですね。

*以下は以前の記事です。
M&M NLP18070/PETULA CLARK/IN OTHER WORDS/1962
原盤はもちろんPYEと思いますが何しろ今までにこのアルバムのオリジナルなるものを見た事が一度もないのでオリジナルがどのようなものか定かではありません。入手したいのはやまやまですが、今までにPYE盤をショップや国内外オークションでも一度も見かけた事がないアルバムです。僕にとってはROSEMARY SQUIRESの“MY LOVE IS A WANDERER/MGM盤”と並んで見た事がないかすりもしない超幻盤みたいなものです(苦笑)。とこんな事をつぶやいていると出会える事もあったので今晩はゲンかつぎでのつぶやきになりました。本アルバムはNORMAの復刻盤ですがオリジナルに基づいて復刻されているのではと思いますが定かではありません。彼女のデビューアルバムは皆さんご存知の“YOU ARE MY LUCY STAR/1957”で本アルバムはそれから遅れること5年後に出されたのですが、ジャズテイストと言う意味ではこのアルバムが一番ジャジーな仕上がりになっていると思います。(ちなみにYOU ARE MY LUCKY STARはVOGUE盤と, 帯付きですからC5国内盤かな?が ヤフオクで今日現在出品されています) ペトラ・クラーク?ポップシンガーじゃないのなどと言われずに, 彼女のジャズフィーリング溢れるこのアルバム是非聴いていただきたいと思います。このアルバムのどこを聴いても並のジャズボーカル以上の味わいはお約束します。

パーソナル:PETULA CLARK(vo), KENNY POWELL(p), BRIAN BROCKLEHURST(b), ART MORGAN(ds), RAY DAVIES(tp), BILL LE SAGE(vib)
収録曲
A面
1, I LOVE TO SING
2, BE ANYTHING
3, ON THE ARCHISON TOPEKA AND THE SANTA FE
4, GEORGE
5, GOTTA HAVE ME GO WITH YOU
6, FOR EVERY MAN THERE'S A WOMAN
7, THE NIGHT HAS A THOUSAND EYES
8, IN OTHER WORDS
B面
1, THERE'S NOTHING MORE TO SAY
2, I GET ALONG WITHOUT YOU VERY WELL
3, MADEMOISELLE DE PARIS
4, JUST YOU JUSY ME
5, ALL THROUGH THE DAY
6, WHEN LIGHTS ARE LOW
7, NIGHTY-NIGHT



BETTY ROCHE

2008年02月25日 | 女性ボーカルR
BETHLEHEM/BCP-64/BETTY ROCHE/TAKE THE “A” TRAIN/1956

最近、比較的よくターンテーブルに乗る事が多くなったのがBETTY ST. CLAIREとこのBETTY ROCHEです。彼女は1910年代の後半(生年は諸説あって僕は正確なことは不詳です)にデラウェアの生れで、'43年~'44年と'52年~’53年にエリントン楽団に在籍していました。’44年にはエリントン楽団と共にカーネギー・ホールで歌っています。本アルバムは彼女がベツレヘムへ移籍してのアルバムで、彼女のスケールの大きいソウルフルな歌い口が気に入っています。このアルバム収録後しばらくして半分引退したような形になったのですが'61年にプレスティッジで録音して復活しました。そのプレスティッジの“SINGIN' & SWINGIN'”ではJACK McDUFFのオルガンが前に出てきていますが, 本アルバムではEDDIE COSTAのヴィブラホーンが前に出てきています。このヴィブラホーンの奏でる音がよくボーカルに合っているんですね。このアルバムでの一番のお気に入りはやはりA-1のTAKE THE “A” TRAINです。EDDIE COSTAのヴィブラホーンの硬質の金属音で始まるこの曲は彼女の歌い回しの大きさを感じるボーカルへと続きます、そしてボーカルとヴィブラホーンの丁々発止のやりとりが楽しめます。B-1のROUTE 66もA-1と同じくアップテンポですがノリが良くてお気に入りです。A-3のIN A MELLOW TONEや続くA-4のTIME AFTER TIMEもお気に入りです。A-6のCAN'T HELP LOVIN' DAT MANはスローテンポで歌われていますがダレる事もなく彼女の上手さが際立ちます。B-2のALL MY LIFEやB-4のALL TOO SOONもスローでじっくりと歌われいますが好感が持てます。ここで上げなかった他の曲も良いですよ。彼女のボーカルは濃いですが飽食感を感じさせずにアップテンポからスローテンポまで歌いこなして聴かせてくれます。でもベツレヘムって女性ボーカルの佳盤が多いですね。本アルバムはオリジナルと思いますが、録音も良く各バックのソロも適度に聴けてそれも楽しめます。聴く時は音量をいつもより上げて聴いています。

パーソナル:BETTY ROCHE(vo), EDDIE COSTA(vib), CONTE CANDOLI(tp), DONN TRENNER(p), WHITE MITCHELL(b), DAVEY WILLIAMS(ds)
収録曲
A面
1, TAKE THE “A” TRAIN
2, SOMETHING TO LIVE FOR
3, IN A MELLOW TONE
4, TIME AFTER TIME
5, GO AWAY BLUES
6, CAN'T HELP LOVIN' DAT MAN
B面
1, ROUTE 66
2, ALL MY LOVE
3, I JUST GOT THE MESSAGE, BABY
4, ALL TOO SOON
5, YOU DON'T LOVE ME NO MORE
6, SEPTEMBER IN THE RAIN

DORIS DAY

2008年02月25日 | 女性ボーカルD
(英)PHILIPS/B 07201 L/DORIS DAY/DAY BY DAY/

出張から一昨日夜に帰ってきたのですが、少し疲れも感じたので日曜日にゆっくり休もうとしたのですが、いつもより早く目覚めてしまいました。もう昼まで惰眠を貪るというような体力がなくなってきたのかも知れません。僕のブログですが気がつけば皆さんのおかげで3年目になっています。自分のジャズや女性ボーカルに対する理解や知識は限られた極く一部しかなく、むしろ皆さんに教えていただく事の方が多く情報交換等もさせていただきながらこれからもより学ばせていただきたいと思います。これからもよろしくお願いいたします。

今日のアルバムは以前に紹介したDORIS DAYのアルバムですが、ジャケット違いがあったので書き加えました。元々僕はジャケ買いが多いんですが、それがDORIS DAYでのアルバムのジャケ違いで好感のもてるジャケットでしたので入手しました。改めて彼女のボーカルを聴きながら今書いていますが彼女のボーカルの上手さ丁寧さ温かさは、香り高い極上の紅茶を味わっているような感じです。彼女が歌うとTHE GYPSY IN MY SOULも軽快でより楽しい曲になります。アルバムの表題になっているDAY BY DAYのしっとりやさしい歌声にはいつも癒されます、この曲を聴くと歌詞が分からなくとも愛が日に日に深まっている内容だと感じ取れるのではないでしょうか。僕が小学生の頃にラジオから流れてきたこの曲を初めて聴いた時にもそういうように感じられました。ジャケットはアメリカCOLUMBIA盤も英PHILIPS盤のもどちらも魅力的な彼女の写真が使われています。僕はより若々しく思える英PHILIPSのジャケットの方があまり見ない事もあるし, どちらが好きかといわれるとPHILIPSジャケットの方がより好きでしょうか。
COLUMBIA/CL942/DORIS DAY/DAY BY DAY/    以下は以前(2006/9)の記事です↓
今年の夏は自分にとっては格別に暑かったです。町の街路樹もそこここに立ち枯れしているのを見ても暑さは厳しかったのではないでしょうか。少し夏バテ気味というかクーラー病というか体がだるい感じがします。私にとってこういう疲れたときのビタミン剤のようなシンガーの一人がドリス ディーという事で、今日は彼女のアルバムの紹介です。彼女は1924年にオハイオ州のシンシナティの生まれですから、このアルバムは30歳台になってのアルバムです。ジャケットを眺めると軽潔そうな金髪と輝いているブルーの瞳と微笑んだ口元の歯が白くきれいに並んでいるのにあらためて見入ります。このアルバムは彼女のLPとしては“Day Dream”や“Love Me or Leave Me”に続く三作目になるのでしょうか、いずれにしても初期の頃のアルバムのようです。この続編とも言うべき“Day by Night”が翌年ですが、こちらのアルバムの方が私の持つ明るい彼女のイメージに合うので,より好きです。今でも私にとっては良きアメリカンガールの象徴みたいなシンガーです。

PAUL WESTONの指揮によるオーケストラ伴奏
収録曲
A面
1, THE SONG IS YOU
2, HELLO, MY LOVER, GOODBYE
3, BUT NOT FOR ME
4, I REMEMBER YOU
5, I HADN'T ANYONE TILL YOU
6, BUT BEAUTIFUL
B面
1, AUTUMN LEAVES
2, DON'T TAKE YOUR LOVE FROM ME
3, THERE WILL NEVER BE ANOTHER YOU
4, GONE WITH THE WIND
5, THE GYPSY IN MY SOUL
6, DAY BY DAY

北京ヒルズ

2008年02月22日 | 世間話
今年の2月は閏年で29日までとなっています。そして閏年にはオリンピック開催。北京でオリンピックが8月8日午後8時8分8秒に開会宣言されるらしいのですが、8=発にこだわる中国らしい開会時間ですね。8月の北京のホテル料金は凄い値段になっています。こちらのホテルは以前から変動相場制で需要が多いと値段が上がるシステムですがオリンピック開催時の長富宮ホテル(ホテル・ニューオオタニ系列)は1泊8000元です。日本円換算で1泊15万円ぐらいでしょうか、凄まじいことになったものです。日航ホテルで1泊5000元(日本円8万円程度)でどのホテルも既に空き部屋はありません。オリンピックはテレビで観戦が一番でしょう(笑)
昨日はこちらの中国での春節の最後の日という事で夕方から深夜2時頃まで爆竹と花火が鳴り止みませんでした。おかげで少し睡眠不足です。上の写真は第二国貿ビルで今現在も建設中ですがオリンピックまでに完成する予定と言われているのですが大丈夫でしょうか(?) 完成すれば北京では一番高いビルとなり100階建てぐらいの高層ビルになります。僕はこれを北京ヒルズと勝手に命名しました。

菅野邦彦

2008年02月21日 | 菅野邦彦
菅野邦彦のCDが再発売されます。今回の目玉は“ブラック・オルフェ”でしょう。他にも“ライブ!”“オーパ・ブラジル”“酒とバラの日々”“菅野邦彦ソロ”“フォー・ウィングス”“ライブ・ライフ”が2月27日発売との事です。ブラック・オルフェのCDは以前に信じられない高値でオークションで競り落とされた商品ですが、再発売されるのは嬉しい限りです。僕は“ライブ!”のCDを予約しました。このアルバムはレコードは所有しているのですが前半の録音があまりよくありません。今回CDになってそういう部分がデジタル処理されて少しは良くなっているのではないかという期待もあり聴いてみようと思った次第です。菅野ファンの皆さん、また菅野を聴いた事がない方がいらっしゃいれば全部とは言いませんが “ブラック・オルフェ”か“ライブ!”を一度聴いてみていただきたいと思います。

SHELLY MOORE

2008年02月17日 | 私的Rare盤
(英)STARLITE/ST.EP7/SHELLY MOORE/THE KOOOL KANARY/EP盤

こんばんは、この2~3日は寒い日が続いています。皆さん風邪を召されませんようにお気をつけください。今晩の1枚はEP盤です。以前に紹介したFOR THE FIRST TIMEのSHELLY MOOREのですが入手にはかなり難儀しました。このEP盤に収録されている“TOO MARVELLOUS FOR WORDS”を聴きたくて探していたのですがなかなか出会えず最初に探した時は値段が合わずに入手できませんでした。二回目でなんとか入手することができました。本アルバムの録音は1958年となっていますが4曲だけを録音したんだろうかとも思います。何らかの形で別アルバムとして発売されている可能性もあるんじゃないかなどと思いますがそれは推測ですので、もしご存知の方がいらっしゃれば教えていただきたく思います。
ジャケット裏にコーヒーブレイク風の写真がありますので載せておきます。みんなにこやかに笑って素敵な写真ですね、ジャズはこういう打ち解けたというか融合した感じがあるところが好きな一つの部分です。このアルバムには4曲が収録されていますが、僕のお気に入りは冒頭に書きましたとおり“TOO MARVELLOUS FOR WORDS”ですが、彼女の甘噛みされるようなボーカルが心地よくとても気に入っていますし、それぞれの演奏者のソロも楽しめます、僕には IKE ISAACSのギターソロが特にご機嫌です。“OUT OF NOWHERE”と“DANCING ON THE CEILING ”も軽快にスイングして歌われていてお気に入りです。

パーソナル:SHELLY MOORE(),JOHN SCOTT(fl), KENNY POWELL(p), IKE ISAACS(g), COLERIDGE GOODE(b), ALAN GANLEY(ds)
収録曲
1, OUT OF NOWHERE
2, TOO MARVELLOUS FOR WORDS
3, THIS MOOD OF MINE
4, DANCING ON THE CEILING

RACHEL GOULD

2008年02月16日 | 女性ボーカルG
CELESTE/CMYK6218/RACHEL GOULD/ALL BLUES/1979

今日は嫁さんのアッシー君で美容院までお連れいたしました。嫁さんの美容院は男の散髪と違って時間がかかるんですよね。それで僕も散髪へ、でも45分ぐらいで終了してしまいました。まだ2時間ぐらい待ち時間があります。時間を持て余す時は本屋へというのが昔からの習慣です。立ち読みもできるし暖房は効いているし好きですねぇ~、本屋さんが。今日は丸善さんにお世話になりました。いろいろと立ち読みしていると買いたくなった本が2冊、後藤雅洋氏のジャズ喫茶四谷いーぐるの100枚、各アルバムの聴き所が年代順に書かれていて衝動買い。もう一冊は何かと話題になる中国関係で“中国の危ない食品”これでも89年の天安門でSOUDOUがあった頃より毎年10回は中国へ行っていますから東京の地理より北京や山東省は詳しいつもりですが、現地の人の知識にはかないません。なるほどなぁ~とおもしろかったのでこれも衝動買い。

まだ時間があったのでスパーク・レコードへ、このお店はポップやブルースの輸入盤が中心のお店です、以前にエタ・ジェイムスの“AT LAST”を格安で入手した店で女性ボーカルも定番的なものは置いてありますが、今日は収穫なし。次にデイスク・トランス(グリーンハウス系列店)へ注文していたレコードを取りにいきました、マシュマロ・レコードから出されたズート・シムズの世界999枚限定というアルバムですが、本当に999枚なんでしょうか(信ずる者は救われるので, 信じていますよ)。が早くもebayには38ドルで出品されていました。お店の話では2枚注文した人も数名いたと言う事でした。他のアルバムをと見ていると新譜の壁に写真を載せた一枚が掛かっていたので、手に取って見ると、RACHEL GOULD, CHET BAKERとあったのですが、残念ながら僕はこのレイチェルというシンガーを知りません。店員さんに尋ねたのですが知らないようで、まぁいいか2千円台だし、そんなに後悔する事もないだろうと2枚を購入したところで“帰れコール”がありタイム・アップとなりました。

帰りが遅くなり、今この“ALL BLUES”を聴いていますが本アルバムが僕のところでは一番新しいニューカマーです。RACHEL GOULDというシンガーについては知識がないに等しい僕ですが、オランダのシンガーらしいですが北欧のケレン味のないサラリとしているけれど温かみのあるボーカルで想像していたよりはるかに聴き応えがありました。チェット・ベイカーも復活してヨーロッパに拠点を移していた時の収録ですから、少し元気がないのかとおもいきや歌も唄っていて健在ぶりを楽しめました。お気に入りはやはりと言われるのを承知して B-3の I'VE GOT YOU UNDER MY SKINでしょうか。オリジナルは(仏)BINGOW盤らしいけれど、このCELESTE盤でも音は良いですし満足できました。

パーソナル:RACHEL GOULD(vo), CHET BAKER(tp), HENRY FLORENS(p), JEAN-PAUL FLORENS(g), JIM RICHARDSON(b), TONY MANN(ds)
A面
1, ALL BLUES *
2, MY FUNNY VALENTINE
3, BANGLES, BANGLES AND BEADS *

B面
1, STRAIGHT NO CHASER *
2, ROUND MIDNIGHT
3, I'VE GOT YOU UNDER MY SKIN *
4, PHIL'S BOSSA *
*印でRACHEL GOULDが歌っています。


50 フィフティー

2008年02月15日 | 世間話
某日, 地元倉敷にあるジャズ・バー“50”に行きました。50でフィフティーといいます。店主殿のお話では50年台のジャズを中心としたアルバムを集めているので店名を50にしたという事です。このお店は旧日航ホテル(現在は名称が変りホテル・ハイザ)の裏通りの路地に有り、他県からの宿泊客のお客さんも来店するようです。このお店では店主自作の真空管パワーアンプで古いスピーカーを鳴らしています。真空管の球の名前を以前に聞いたんですが忘れてしまいました。プリアンプはマッキントッシュとの事ですが詳しい機種はわかりません。スピーカーもかなりの年代物です。訪問した時は二人で行ったのですが、入店した時は先客が二人いらっしゃいましたが、まもなく退店され、しばらくは僕たち二人だけで貸し切り状態となりそれぞれに持参したアルバムを順番にターン・テーブルに載せてもらいました。いつも友人とレコード持参で品評会をして聴き比べをするのですが、不思議なことに二人が同じアルバムを持ってくるという事がなくそれぞれに違うのが楽しく興味深いです。お店ではターンテーブルは2台あるのですが、どちらもモノ針で再生しておりステレオ針はあるのですが交換が面倒という事でモノ針で通しているようです。入店したのが7時半か8時頃でしたが、夕食時に二人で熱燗2合を3本飲んでおりかなり気分は出来上がっていたので、その流れでバーボンの水割りを遠慮なく飲みました。バーボンはエラにひっかけてFITZGERALDという銘柄です。僕が4~5枚のレコードをカウンターに乗せると友人も4~5枚のアルバムを披露、レコード鑑賞会の始まりです。途中で二人お客さん, また後に2人のお客さんという感じでしたが、そのお客さんからリクエストもないようなので僕たちのレコードがかかっていました、途中で店主もコレというレコードを取り出してターン・テーブルに載せます。“このアルバムはエエですねぇ”などと話して楽しんでいたのですが、ふと時計を見ると12時を廻っていました。LP盤を片面だけとか1曲だけとか表も裏もとか聴いていて時間を忘れてしまっていました。次の日はお互いに休みではありません。それで慌てて解散することにしましたが久し振りに聴き倒し飲み倒しました。店主は僕たちと年代が同じで年差もほとんどありません。それに店主殿はキサクで親切な人柄の人物です。店主殿に一度拙宅にもレコードを聴きにきて下さいというと“怖いから行かない”と言われました。怖いってこんなにやさしい顔した親父なんですけど(?)
入店する時に看板の写真を撮り忘れたので帰り際に撮ろうとすると看板は店の中に引っ込めてありましたのでパチリと一枚撮りましたが暗かったのと酔っていた為か構図がずれて変な看板写真になりました。平日は閉店が12時のようです。レコードはインスト中心に3000~3500枚ぐらいあるだろうという話だったように思います。店主殿、どうもお騒がせいたしました。

BEA ABBOTT

2008年02月13日 | 女性ボーカルA
WESTMINSTER/WST15027/BEA ABBOTT/JAZZ IN HI-FI/stereo

今日のビー・エイボットというシンガーですが彼女の事はよく知りません。ライナーノートにはPROVIDENCE(N.Y.とボストンの中間あたりだと思います)生れで中学校の時に歌い始め、ニューヨークへ出てプロになりホテルや劇場で歌ったという事が書かれている程度で生年も不詳ですが、本アルバムを収録したのが27~8歳のように見えますが(?)。同じレーベルから“THE TOO, TOO MARVELOUS BEA”というアルバムがあり以前に僕も聴いているのですが、その時はなぜか印象が薄かったのです。ところが、本アルバムで彼女は4曲を歌っていますが、このアルバムのB-1のALMOST LIKE BEING IN LOVEを聴いた時に以前に聴いたアルバムでの彼女の印象とは違って情感があってやさしい色気のあるボーカルだなぁ~と感じ本当に数年振りに“THE TOO, TOO MARVELOUS BEA”を聴き直させてくれたキッカケになった本アルバムです。最初に聴いた時は僕の感受性が今よりさらに鈍かったんでしょう、未だに研ぎ澄まされておりませんが。伴奏はどちらのアルバムもHAL OTISが担当していますが、本アルバムの方はQUINTETでの演奏となっています。このアルバム本来はHAL OTIS QUINTETのアルバムであるのです。彼の事は例によって知識がない僕ですが、バイオリン奏者らしくバイオリンでのジャズ演奏です。バイオリンの音色も楽しめますね。ジャケット写真が刺激的ですが演奏内容は刺激的ではありません。このジャケット写真はモデルでの写真ですよね、まさか彼女の写真とかという事はないと思いますが、ご存知の方に教えていただきたいと思います。レーベル番号から言えば本アルバムの方が少しだけ若いのですがほとんど同時期に収録されたか、全く同じように収録されたものが2枚のアルバムに分けられたのではないでしょうか。彼女の収録曲が重複していないので4曲だけですが僕には嬉しいアルバムでした。何より彼女の良さを再認識できたのは本アルバムのおかげです(感謝)。本アルバムはSTEREO盤ですが録音も良く不満に感じるところはありません。このアルバムの4曲はどれもお気に入りですが、僕の好みで最も好きなのはALMOST LIKE BEING IN LOVEでしょうか。

収録曲
A面
1, I CAN'T GIVE YOU ANYTHING BUT LOVE *
2, OUT OF NOWHERE
3, MOUNTAIN GREENERY *
4, BACK HOME AGAIN IN INDIANA
5, TEA FOR TWO
6, SWEET GEORGIA BROWN
B面
1, ALMOST LIKE BEING IN LOVE *
2, LOVE IS JUST AROUND THE CORNER
3, JUST YOU, JUST ME *
4, OH LADY BE GOOD
5, I GOT RHYTHM
6, DINAH
*印の4曲で彼女が歌っています。



LOTTE LENYA

2008年02月12日 | 女性ボーカルL
COLUMBIA/KL 5229/LOTTE LENYA/SEPTEMBER SONG

このロッテ・レーニャという女優・シンガーは日本ではショーン・コネリー主演の007シリーズの第二作1963年“ロシアより愛をこめて”でボンドの宿敵スペクターのローザ・クレッブ役を演じた事で僕はよく憶えています。当時僕は中学1年生ぐらいでしたが1度や2度ならず再上映も含めると数回はこの映画を観ましたから。当時はその彼女のアルバムを聴くことになろうとは想像もしていませんでした。彼女は1898年ウィーン生れで小さい頃はダンサーになりたかったらしいです。彼女の母親は洗濯婦、父親は馬引き(御者)でした。彼女の近くに小さな常設のサーカスが有り、彼女はそこで6歳から演技していましたが2年ほど練習して綱渡りができるようになったそうです。第一次大戦時に叔父を頼ってチューリッヒへ移りダンスを学んだ後にベルリンへ行った時にKURT WEILLと知り合い、ほどなく結婚するのです。と大まかに言うとアルバムのライナーノートには書かれているようなのですが、ジャズ批評誌の女性シンガー大百科vo2には岩浪洋三氏が彼女は11歳で街娼になり15歳で独立、その後でKURT WEILLと知り合って十代で舞台にデビューしたと記述していらっしゃいます。彼女の経歴についてライナーノートだけを見ると当たり障りのない事が書かれているのですが、岩浪氏の記述を読んでから, このアルバムを聴くと、また感じ方が違うんじゃないかと引用させていただきました。彼女のボーカルですが声がきれいなわけでもなく、音程が不安定というか声量が安定してないようで聴き手にはすこし不安定に感じられますが、聴いていると段々と味が出てきて、不思議に居心地が良くなるボーカルです。こういう味というのは人生の経験から滲み出てくるものでしょうか。ジャケット写真は007映画に出た頃の写真が使われているように思いますが、本アルバムを収録したのは付属している録音現場写真を見るかぎりその映画撮影よりも5~8年ぐらい前のように思えます。

MAURICE LEVIN指揮によるコーラスとオーケストラ伴奏
収録曲
A面
1, SEPTEMBER SONG
2, IT NEVER WAS YOU
3, SAGA OF JENNY
4, FOOLISH HEART
5, SPEAK LOW
6, SING ME NOT A BALLAD
B面
1, LONELY HOUSE
2, A BOY LIKE YOU
3, GREEN-UP TIME
4, TROUBLE MAN
5, STAY WELL
6, LOST IN THE STARS

Rosemary Clooney

2008年02月10日 | 女性ボーカルC
(蘭)PHILIPS/B 07137 L/ROSEMARY CLOONEY/BLUE ROSE/1956年

今日は、長女次女と孫それに嫁さんのお供で岡山市内へ出掛けました。嫁さんの買い物に付き合うのはあまり得意じゃないのですが、これに次女が加わると最強タッグとなり徹底的に商品を吟味するので待たされる事、僕はこんな所で何をしてるんだろうというぐらいの気分にもなりました。こんな事ならレコードショップ巡りでもしておけば良かったとも思ったのですが、こういう機会もこれからはますます少なくなるでしょうから最後までつきあいました。“当たり前じゃないの”などと言わないでくださいませ。僕にしては良く頑張ったと思います。夕方に5人で和食のお店で食事をして帰ってきました。疲れましたが娘二人は喜んでいました、財布は福沢さんが何人か出ていき軽くなりましたが終わってみると楽しい一日でした。

今日のアルバムは以前の記事をかなり書き直したものです。
彼女ROSEMARYがDUKE ELLIINGTON楽団をバックに収録したアルバムです。本アルバムを収録した当時, 彼女は28才だそうで、ヒット曲はあったもののエラやビリーホリデイーのようなジャズ歌手とは見なされずスタンダードソングを上手に歌うポピュラーシンガーと考えられていたようです。それがエリントンとの共演アルバムを出すというのですから話題になったのではと思います。実際は彼女とエリントン楽団と同時に録音したわけではなく、まずエリントン楽団が演奏をして、その録音テープに合わせて彼女が歌い, それがレコードされたものですが, 本当の共演と言えるのかどうかは別としてテープに合わせて彼女が歌いレコード化されても違和感はないアルバムとなっています。ただじっくりと聴いていると彼女がバックの演奏に合わせている風な感じは若干感じるような気がします。上に掲げたジャケット写真はオランダPHILIPS盤で米COLUMBIA盤とはジャケットが違います。ご覧の皆さんはどちらのジャケットを選ばれるでしょうか? 僕は蘭PHILIPSのジャケットの方が洒落ていると思いますが如何でしょうか。この2枚のレコード, 僕の干しタコ耳には再生音での違いはあまり分からないほど違いがないように思えますが、ドラムとベースの音がCOLUMBIA盤の方が少し鮮明な気がします。
↑COLUMBIA/CL872/  本アルバムはエリントン・サウンドに乗って歌う彼女の人柄が滲み出したような率直なボーカルが好感が持てます。彼女のアルバムの中でもジャズ・テイストが有る1枚ではないでしょうか。僕はこのアルバムではやっぱりA-1のHEY BABYあたりが好きですが、A-3のME AND YOU, A-5のI LET A SONG GO OUT OG MY HEARTも悪くないと思います。一つ分からない所が, B-3のI'M CHECKIN' OUT-GOOMBYEの“GOOMBYE”なんですが、COLUMBIA盤ではGOOMBYEと表示されていますがPHILIPS盤ではGOODBYEと表示されています。GOODBYEの方は理解できるのですがGOOMBYEは誤植だろうかと思ったのですが曲を聴くと彼女はGOOMBYEと歌っているようです。どちらでも良い事なのかも知れませんが, 事情をご存知の方がいらっしゃれば教えていただきたいと思います(拝)。

収録曲
A面
1, HEY BABY
2, SOPHISTICATED LADY
3, ME AND YOU
4, PASSION FLOWER
5, I LET A SONG GO OUT OG MY HEART
6, IT DON'T MEAN A THING
B面
1, GREIVIN'
2, BLUE ROSE
3, I'M CHECKIN' OUT-GOOMBYE
4, I GOT IT BAD
5, MOOD INDIGO

SAVANNAH CHURCHILL

2008年02月09日 | 女性ボーカルC
JAMIE/JLP 70-3016/SAVANNAH CHURCHILL/TIME OUT FOR TEARS

このサバンナ・チャーチルというシンガーは本来はブルース・シンガーじゃないかと思うほどブルースの味を持つシンガーですが、本アルバムはバラード好きには外せない一枚ではないでしょうか。彼女はニューオリンズ生れで、幼い時に家族と共にニューヨークへ移り住み、カトリック系の入学したのですが、その学校で歌い始めたそうです。その後にBENNY CARTER楽団でも歌い、ハーレムのSMALL'S PARADISEを始めとして各地のナイトクラブで活動したクラブ・シンガーです。彼女の歌い回しはジャズ+ソウル+ブルース÷3=彼女というイメージなんですが、やや低く乾いた声質で温かく包み込んでくれるようなボーカルで包容力を感じますし、バラードで彼女の良さというのが特に発揮されています。A-1のTIME OUT FOR TEARSはブルース調のアレンジですが僕はブルースも好きですしアルバムの出だしの曲としては押し出しがあって良いと思います。続くFOOLISH YOURSやI PROMISE IT WON'T HAPPEN AGAIN及び IS IT TOO LATE、B面に入ってはA-1のSUMMERTIMEは独特のアレンジで好き嫌いが分かれるのでは思いますが、B-2のIT'S TOO SOON TO KNOWから SHE'S ONLY GOT HERSELF TO BLAME、I KNOW I'M GOOD FOR YOU、A LITTLE PLACE IN YOUR HEARTと続くバラードは聴く人を引き込む魅力があります。僕はB-2の IT'S TOO SOON TO KNOWが一番のお気に入りでこののアルバム中では何度も聴いてしまいました。このアルバムはバラード好きには特にお薦めできる1枚かと思います。
ジャケット裏にある彼女の写真も載せておきます。レーベルは縦にゴールドと白に色分けされ深溝有りです。多分オリジナルだろうと思います。

ROBERT MERSEYアレンジ指揮によるコンボ伴奏
収録曲
A面
1, TIME OUT FOR TEARS
2, BE ANYTHING
3, FOOLISH YOURS
4, I PROMISE IT WON'T HAPPEN AGAIN
5, IS IT TOO LATE
6, I ALMOST LOST MY MIND
B面
1, SUMMERTIME
2, IT'S TOO SOON TO KNOW
3, SHE'S ONLY GOT HERSELF TO BLAME
4, I KNOW I'M GOOD FOR YOU
5, A LITTLE PLACE IN YOUR HEART
6, I WANT TO BE LOVED 

HELEN MERRILL

2008年02月08日 | 女性ボーカルM
EMARCY/MG-36078/HELEN MERRILL/DREAM OF YOU/1956

僕のブログでは, 久し振りに登場のヘレン・メリルです。彼女のアルバムでは初期のMERCURY時代に傑作人気盤が多くあるのではないでしょうか。クリフォード・ブラウンとの共演盤/HELEN MERRILLは超人気盤ですし、“NEARNESS OF YOU”も傑作と思います。本アルバムもそれらと並んでベスト3というか人気盤の1枚ではと思います。このアルバムですが、僕との相性が良くなかったのか或いはEMARCYとの相性が良くないのか、例えばSARAH VAUGHAN/SASSYと同じく本アルバムもジャケットが良くない物ばかりに出会って入手までにかなりのアルバムをパスした思い出のあるアルバムです。皆さんはそういう経験はなかったでしょうか?とにかく僕は1950年代のEMARCY盤はジャケット表面のラミネートが浮き上がり地紙との間に色変わりが起きているジャケットに多く出会ったという印象が有ります。所有アルバムは数枚のアルバムを見送りやっと納得できるジャケットと盤のものに辿り着いた経緯がありますのでより愛おしいです。
本アルバムはアレンジャーとして辣腕をふるっているギル・エバンスのアレンジ指揮による伴奏となっています。このギル・エバンスとの共演は、本アルバムからほぼ30年後に再び録音されていて収録内容もほぼ同じ曲のようですが聴き応えは本アルバムの方がやはり若々しくまた可愛さもあって、こちらのアルバムを選びたいと思います。本アルバムで一番のお気に入りは月並みですがB-3のDREAM OF YOUです、彼女がポツリポツリと語るように歌うところに何とも言えない可愛らしい魅力を感じます。A-2のBY MYSELF や B-5の I'M JUST A LUCY SO AND SOもお気に入りですが、その他の収録曲も良いですよ。余談ですがA-2のBY MYSELFでトランペットのソロを演奏しているのは普段は農業に従事している無名の人らしいですが素人とは思えない演奏で、あらためて米国の演奏者の層の厚さを感じるところです。

収録曲
A面
1, PEOPLE WILL SAY WE'RE IN LOVE
2, BY MYSEJF
3, ANYPLACE I HANG MY HAT IS HOME
4, I'VE NEVER SEEN
5, HE WAS TOO GOOD TO ME
6, A NEW TOWN IS A BLUE TOWN
B面
1, YOU'RE LUCKY TO ME
2, WHERE FLAMINGOS FLY
3, DREAM OF YOU
4, I'M A FOOL TO WANT YOU
5, I'M JUST A LUCY SO AND SO
6, TROUBLE WATERS