ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

私も赤ん坊よ!ALICIA SHERMAN

2010年06月07日 | 女性ボーカルS
SILVERTONE/NS-247/ALICIA SHEMAN/I'M SUCKER TOO/Stereo

SILVERTONEというのは、ニューヨークのレーベルでZAMBA MUSIC GROUP傘下のレーベル。ZAMBAは2002年にBMGに買収されるまでは、世界最大の独立系レーベル音楽会社だったという事だが、このSILVERTONEも流通形態は独立系の流通だったのかどうか(多分独自ルートで販売されていたのではと思うが)、メジャーレーベルと比べれば当然販売店も少なかったのだろう、その為かどうか日本では私家盤として紹介されているのを見かけた。所有ジャケットの表には彼女のコメント付きサインがある。

アレンジはJOE PUMA。彼女の事はライナー・ノートにも躯体的な事は述べられていないので分からないし知らない。ジャケ裏の写真はHOD O'BRIEN, 彼女, JOE PUMAの三人がワシントンのGREGORY'Sというクラブの前でのスナップが載っている。彼女はこのクラブで定期的に歌っているようだ。ライナー・ノートでは彼女のヴォーカルはSTRAIGHT-ARROW-STYLEと紹介されているが、その表現どおりストレートな唱法が持ち味の彼女である。

本アルバムは溌剌としてストレートな歌い口の彼女の多分一枚だけのLP。A面は“IT COULD HAPPEN TO YOU”のHOD O'BRIENのピアノ演奏も楽しめる。で脱線して、JOE PUMAとHOD O'BRIENと言えば、この二人にRED MITCHELLが加わったRESERVOIR盤/SHINING HOURが思い浮かんだ。HOD O'BRIENのライブ盤では,同じワシントンにあるBLUES ALLEY( http://www.bluesalley.com/)のを連想した。BLUES ALLEYというLIVE SPOTもカッコいい店のように思えて行けるものならば行ってみたい。 そのHOD O'BRIENはCDだけど所有してしていて(FIRST SETとSECOND SETしか聴いてないけど)こちらも軽い感じで楽しめる。けれん味のない演奏で人気のあるピアニストかと思う。本題に戻って本アルバムではA面は彼女+JOE PUMA+ピアノ+ベース+ドラムという組み合わせだが、B面は彼女のヴォーカルとJOE PUMAのギターのみで収録されている。A面とB面のどちらが好きかと言われるとB面に手を挙げたい。B面の中でもALL BY MYSELFはその中でもお気に入り、出来ればもう少し抑えて歌ってくれるならば更に良い。率直に言ってちょっと歌い過ぎな点が少し残念なシンガー。

パーソナル:ALICIA SHERMAN(vo), JOE PUMA(g), FRANK LUTHER(b), HOD O'BRIEN(p), JOE LABARBERA(ds)

収録曲/A面/1, HELLO SUCKERS/2, DON'T GET AROUND MUCH ANYMORE/3, IT COULD HAPPEN TO YOU/4, MISTY/5, IMAGINATION/6, EVERYTHING I'VE GOT/B面/1, ALL BY MYSELF/2, SPRING CAN REALLY HANG YOU UP/3, DARN THAT DREAM/4, IT NEVER ENTERED MY MIND/5, ANGEL EYES/

追記*“I'M A SUCKER TOO”がどういう意味か分からず調べたら赤ん坊と出てきたので、私も赤ん坊よとタイトルに記しました。

ジャケはCDの勝ち!SAVINA (Savina Hartwell)

2010年05月07日 | 女性ボーカルS
RAVE/LPS 502/SAVINA/SAVINA AND ALL THAT GENTLE JAZZ/

(追記です)2008年の3月に本アルバムをアップした時に, TAKASHIさんから丁寧な情報コメントをいただきました。CDを探してみようかと思いつつ、そのままになってしまい、本アルバムの事やCDの事もいつしか記憶が薄れてしまいました。先日、HMVである演奏者を検索していた時に、偶然SAVINAのCDが出てきたので瞬時に思い出して入手した次第です。余計な事かもしれませんがAMAZONでは売り物がありません。NORMAから取り寄せになったのでしょうか、届くまでに1ヶ月ぐらいかかりました。味気ないLPジャケットと比べるとCDの写真は彼女の顔写真が使用されていて、LPもこういう装丁にしてくれていればぁ~なぁLPがもっと売れたのに, と感じたところです。ジャケットもアルバムの重要な要素の一つですから。↓日本NORMAから発売されたCDです。
TAKASHIさんとNORMA盤CDの高井信成氏のノートによって、僕は初めて彼女のフルネームを知る事ができました。生年は相変わらず不明です。CDを聴いてもちょっと気だるそうなところなんぞ、やっぱり彼女のヴォーカル僕には美空ひばりを連想させる部分があります。もちろんSAVINAはバター味、美空ひばりは味噌味の大きな違いはあります。CDには, HOW COME YOU DO ME/ DO I LOVE YOU DEED I DO/ I CAN'T BE SOFT AS A KITTEN/ の3曲が追加挿入されています。


(以下は以前の内容です)
このアルバムですが、僕にはほとんど何も分かりません。ジャズ批評vol2の西川進氏のコメントを拝見して本アルバムを意識して入手したのですが、西川氏が書かれているとおりジャケットのデザインはあまり感心できません。彼女はシカゴ生れで1992年に亡くなっているらしいのですが、生年が不詳の為に何歳で亡くなったのかも分かりません。このRAVEと言うレーベルは’70年代のジャズを中心にしているらしいので録音はその年代と思いますが定かではありません。彼女のボーカルは夜のムードのハスキーボイスと西川氏は形容されていてその表現に異存があるはずもないのですが、ジャケットに表現されているように彼女のボーカルはウォーム感と洗練された歌い回しで感覚に訴えてきます。僕には曲によって英語の発音が格段に上手くなった美空ひばりのボーカルを聴いているように感じる部分もあります, 既にお聴きになった方でそんな感じにとれる事はありませんでしょうか?下の写真小さいですが多分彼女はこんな女性です。
ジャケットにはプロモーション用の説明分が貼付けではなく斜めに印刷されています。そこにはSAVINAはSAH-VEE-NAHと発音してくれというように記述されています。本アルバムのSAVINAの事は何にも分からないのにバックのメンバーは実に豪華です。ピアノはNAT PIERCE・HANK JONES・DON ABNEY・MAL WALDRON、ギターはMUNDELL LOWE・JIMMY RANEY・BARRY GAILBRAITH,ビブラホーンにVINCE NERLINO, ベースにGEROGE DUVIVIER・MILT HAMILTON・WILBUR WAREと後一名が名前が伏せられています。 ドラムにKENNY CLARKE・BOBBY DONALDSON・ED SHAUGHNESSY・SONNY IGOEと後一名が名前を伏せられています。トランペットにJOE WILDER, サックスとフルートにJIMMY SCARA, クラリネットにMIKE NERLINOです。名前を伏せられているメンバーを僕がブラインドで分かるはずもないのでどなたかごご存知の方がいらっしゃれば教えていただきたいと思います。このアルバムは各曲の録音時間がやや長めで各メンバーのソロも聴けます。本アルバムのどの曲も楽しんで聴け是非お薦めしたい一枚です。

収録曲/A面 1, THE MAN I LOVE 2, IN MY SOLITUDE 3, IT DON'T MEAN A THING 4, CAN'T WE BE FREINDS
B面 1, YOU GO YO MY HEAD 2, BODY AND SOUL 3, TOO MARVELOUS FOR WORDS 4, I COVER THE WATERFRONT 5, MOOD INDIGO

色気さまぁ~のELKE SOMMER

2009年03月12日 | 女性ボーカルS
MGM/E-4321/ELKE SOMMER/LOVE IN ANY LANGUAGE/

すっかり春めいてきました。僕の家の南側に1本の桜、桜にもたくさん種類があるようですが正確な名称は知りませんが毎年サクランボがなります。その桜も咲き始めました。桜の開花も今年は例年より早いです。学生の頃を思い出しますなぁ~、サクラサク、サクラチルの合格発表の時期ともなりました。豪華さでは桜の花、可憐さでは梅の花ではないかと思いますが、梅の花も長く楽しませてくれましたが今度は桜の花を楽しめます。

今日の記事は以前の記事の全面的書き直し版です。色気ソマーと言うべきかエロ気ソマーと読むべきか、それが問題のヱルケ・ソマーのアルバムなんですが、彼女は名前からも判るようにドイツ生まれの女優さんです。彼女の特徴である強い目力が彼女の魅力でもあると思うんですがドイツ女性らしいガッシリした体躯も記憶にはあります。彼女の映画で実際に観賞したのは1967年に日本で公開された“キッスは殺しのサイン”というイギリスB級映画に準主役で出演していたフィルムと、1969年公開のディーン・マーチン主演“サイレンサー破壊部隊”というこれまたB級スパイ映画に出演していたのを覚えている女優です。ちなみにこの映画には後にチャールズ・マンソンを信奉する男達に悲惨にも殺されたシャロン・テイトも準主役で出演していました。当時はまだ高校生だったと思いますが渋谷道玄坂の渋谷パンティオンの映画館で見たように思います。懐かしいの一言。007のヒットの影響か当時は亜流スパイ映画が多く製作されました。ちなみに映画“キッスは殺しのサイン”には当時の僕がお気に入りだったイタリア女優シルヴァ・コシナも出演していました。

本題に戻って、このアルバム、エルケ・ソマーが5カ国語で歌っています。彼女は7カ国語に堪能だそうですが、僕だって単語並べるだけの英語とアクセント無茶振りの中国普通語と日本語となれば3カ国語ですからもうちょっと独学すれば5カ国ぐらいいけるかも? いけるわけないじゃろう(真面目に受け取らないで下さいませ)。さぁ~て本ページに同じような写真を載せたのには理由とわけが有りまして、もともとは一番下の写真のアルバムを持っていて、あまり不足も感じずにおりました。以前からの所有のジャケットには左下にDHでご丁寧に右上にはXマークまで型押しされています。ところがある日友人にこのアルバムはDH(ドリル・ホール)がないのはレアなんじゃと言われ、ふーんそんなものかなと思いつつDH無しのアルバムを探そうとすると無いんですよね、このDH無しが。専門店に有るのやネット販売しているのや各オークションのも見るのはすべてDH有り。こういう状況になると“よっしゃ~・・探しちゃる”という気になるもんです。そういう気にならない方が散財しなくていいんですが。それから何枚ぐらい見たでしょうか、はっきりとはしませんが十枚か二十枚か見た中で見ぃ~つけたという1枚です。DHが無いからと言って特別に高価でもないアルバムだとは思いますが、DH有りと比べると決して安くはないという価格帯でした。
DH無しのアルバムの盤は重量盤で両溝有りでしたから以前からのDH有りは軽量盤でもありはっきりとした再発盤でした。MGMのロゴ上真ん中に居座るトレード・マークのライオンが映画鑑賞の冒頭に出てくるのと同じでガオゥと吠える場面を連想させます。
イタリア語フランス語ドイツ語に加えて英語とスペイン語で歌っていますので語学の勉強にもなります(本当に勉強になるんか?)。彼女は結構野太く低い声で可愛いとかキュートとは表現できませんが、目力ある瞳の魅力という事でよろしいんじゃないでしょうか。今晩あらためて久し振りに聴きながら記事を書いていますが、やはりこのエルケ・サマーは歌は残念ながらやはりそんなに上手いとは思えないですね。が2曲目のI SURRNDER DEARあたりはスローでゆったりと歌われて色気を感じさせてくれます。
↑左下にDH(ドリル・ホール)と右上にXの型押しがある再発盤です。

収録曲/ A面/1, HEARTACHE, HEARTACHE, GO AWAY (in English)/2, I SURRENDER DEAR (in English)/3, ICH LIEBE DICH(in German)/4, DON'T STOP LOVING ME(in English)/5, SOLAMETE UNA VEZ (You Belong To My Heart)(in Spanish)/6, MELANCHOLIE(in Spanish)/B面/1, YOU KNOW YOU DON'T WANT ME(in English)/2, STARDUST(in English)/3, AMOR (in Spanish)/4, PARLEZ MOI D'AMOUR(in French)/5, SE TU NON LA SAI(Sung in Italian)/6, HE'S A CLOWN(in English)

絶妙なフェイク使いのBETTY ST.CLAIRE

2009年01月12日 | 女性ボーカルS
JUBILEE/LP15/BETTY ST.CLAIRE/HAL McKUSICK PLAYS・BETTY ST.CLAIRE SINGS/10inch/
今日の記事は以前(2008年2月)にアップしたのを全面的に書き直しアルバムも追加して化粧直ししたものです。

このアルバムと下に連掲したものはどちらかというとジャケットの魅力とよりオリジナルにこだわって入手したものです。
彼女のアルバムは前に紹介した“JUBILEE盤/WHAT IS THERE TO SAY”に継いでの彼女のアルバムですが、本アルバムの7曲のうち4曲は12インチ盤で聴くことができますし、下に掲げたアルバムCOOL AND CLEARERも8曲全部が12インチ盤で聴く事ができます。再生音はどりらもあまり変わりないように思いますので10inch盤を2枚買うよりも12インチ盤を買う方が手っ取り早いです。12インチ盤のジャケットも素敵なデザインですが、こちらの10inch盤も彼女の写真が使われていて雰囲気が有りますので気に入っています。赤ベースの“赤のBETTY”、青ベースの“青のBETTY”と言いたい感じですね。彼女のボーカルは黒人にありがちなしつこさや粘っこいところを感じさせず、サラリと歌うのですが情緒的表現も充分に感じさせてくれるところが気に入っています。特にフェイクの用い方が上手くそのフェイクの使い方に依ってよりケレン味もなく気持ちよく聴かせてくれます。ジャケットの赤ベースでデザインされているのも洒落ていると思います。本アルバムでは僕はOUT OF NOWHEREや、これまたフェイクを実に効果的に使って歌われるALMOST LIKE BEING IN LOVEあたりがお気に入りですね。
パーソナル:BETTY ST.CLAIRE(vo), Hal McKusick (Clari . AltSax), PHIL SUNKEL(tp), BILLY BYERS(trm), GENE DINOVI(p), JIMMY RANEY(g), JIMMY CAMPBELL(ds), EDDIE SWANSON(p), BARRY GALBRAITH(g), ADDISON FARMER(b), HERB LOVELLE(ds)
収録曲/A面/1, BYERS MARKET/2, HERE COMES TROUBLE AGAIN*/3, THE THRILL IS GONE/B面/1, OUT OF NOWHERE*/2, WILLOW WEEP FOR ME/3, ALMOST LIKE BEING IN LOVE*/4, WHAT IS THERE TO SAY*/*印が彼女のボーカル



JUBILEE/LP-23/BETTY ST.CLAIRE/COOL AND CLEARER/10inch/

彼女のボーカルが8曲収録されています。僕が傑出した出来だと感じるのはフェイクの使い方が絶妙なA-1のTHAT OLD BLACK MAGICが何と言っても一番のお気に入りです。スイング感たっぷりのEAST OF THE SUNも好きです。
パーソナル:BETTY ST.CLAIRE(vo), EDDIE SWANSON(p), BARRY GALBRAITH(g), ADDISON FARMER(b), HERB LOVELLE(ds)
収録曲/A面/1, THAT OLD MAGIC /2, PRELUDE TO A KISS/3, SKYLARK/4, GIVE ME THE SIMPLE LIFE/B面/1, WHY TRY CHANGE ME NOW/2, I HAD'NT ANYONE TILL YOU/3, MY ONE AND ONLY LOVE/4, EAST OF THE SUN/




ただGWEN STEVENS1曲を聴く為のアルバム

2009年01月06日 | 女性ボーカルS
GIG/GLP-100/GWEN STEVENS/SUBTLE SOUNDS/

このアルバムを知った経緯が思い出せません。ネットで見たのがキッカケではなく何かの雑誌か特集本で見たような記憶があるので、心当たりの2~3冊をパラパラと捲って見たのですが探し当てる事ができずそのうちに諦めてしまいました。このアルバムには同じジャケでのEP盤もあるのですが、EP盤もLP盤も値段は似たようなものだったと思います。僕はLPでもEPでも良かったのですが探し当てたのが本LPアルバムだったというわけです、言い換えれば僕に縁があったのはLP盤だったのでしょう。
 本アルバムは本来JOHNNIE PATEが主役でGWEN STEVENSは本アルバムで1曲のみを歌っているだけで、1曲の為にアルバムを購入するというのは冷静に考えれば、まるで銭形平治のように今日も飛ぶ~飛ぶ~銭が飛ぶ~♪という感じですが、入手を決めた段階からそれは覚悟している事なので当の本人にしてみればバッカじゃないのと人に言われようと“ハイ、馬鹿です(笑)”と答える以外に返答はありません。
 僕にとっての主役は1曲を歌っているGWEN STEVENSなのでジャケ裏のノートから彼女の事を読むと乏しい情報がほんの少し補われました。彼女は多分シカゴ生れでシカゴの高校でアマチュアとして歌っていましたが、本アルバムの収録2年前にプロ入りしました。本アルバムが何年に収録されたのかが僕には不明ですが、アルバム収録前の1950年にHARVEST MOON フェスティバルでアマチュア部門で賞を得たようです。ベースを担当しているJOHNNIE PATEについても同じように僕には知識がありませんが、ノートを読むと作曲と編曲もしたようで、彼の作曲編曲がジョージ・シアリングやカーメン・マクレエに使われたと記してあります。このGIGというレーベルもシカゴのレーベルだと記されているので分かった程度で、悲しきかな僕にはそれ以上分かりませんでした、いつもレーベルで分からない時は、RECORD LABEL GUIDEやBOTH SIDE NOWに尋ねるのですが載っていないので小さなレーベル会社かプライベート的なレーベルなのでしょうか(?)
 パーソナルは、GWEN STEVENS(vo), JOHNNIE PATE(b),RONNELL BRIGHT(p), CHARLES WALTON(ds)というメンバーでのアルバムですが、肝心のグェン・スティーヴンスのボーカルはというと、B面のI WAS A FOOLで登場するだけですが、サラリとした可憐な歌い口が魅力に溢れています。せめてもう2~3曲彼女のボーカルを聴きたいと思うのですが、この1曲というのが残念です。インストのJOHNNIE PATE TRIOの演奏は気軽に聴けるA-1のDANNY BOYからスイングして聴かせるB-6のTHOU SWELLまで11曲が収録されていますが概して聴きやすいライト・タッチの演奏です。このアルバムでしか聴けないGWENのボーカルを聴きたいというボーカル好きの方にはお薦めしたいアルバムですが、なにせ1曲だけですからそこは覚悟してくださいませ。


収録曲/A面/1, DANNY BOY/2, WIILL YOU STILL BR MINE/3, NANCY/4, JEFF/5, SOMETIMES I'M HAPPY/6, MOOD FOR MILT/B面/1, THE REAL MC COY/2, I'VE GOT A CRUSH ON YOU/3, THINGS AIN'T WHAT THEY USED TO BE/4, THE CONTINENTAL/5, I WAS A FOOL/6, THOU SWELL/

JENNIE SMITH

2008年01月16日 | 女性ボーカルS
CANADIAN AMERICAN/SCALP 1010/JENNIE SMITH/NIGHTLY YOURS ON THE STEVE ALLEN SHOW

今日はこちらも寒くなりました。皆さんお風邪を召されませんようにお気をつけくださいませ。
このジェニー・スミスのアルバムはJENNIEに続いて2枚目の紹介です。このCANADIAN AMERICANというレーベルポップ主体というわけでも無いと思いますが、LINDA SCOTT/GREAT SCOTTも本アルバムと同時期に発売されたようでジャケ裏に写真があります。彼女のボーカルは爽やかで透明感があり、またよく声が伸びていくところが気持ちいいのです。それとときおり見せる可愛く甘えた風情に魅かれます。元気良く歌い始めるA-1のTHE COLUD BE THE START OF SOMETHINGにも可愛さを感じます。もうスイートだ可愛いと表現されて素直に喜ぶ年齢でもない当時の彼女ですが、そのように感じてしまうところが不思議です。A-2のFLY ME TO THE MOONはしっとりとスローで歌いますが健気に歌っています。この健気に歌っていると感じさせるところが吸引力でしょうね。A-3のI'LL GET BYとA-5のAS LONG AS HE NEEDS MEもスイートですよ。僕はこの“AS LONG AS HE NEEDS ME”が本アルバムの中では一番好きでしょうか。B-3のMEAN TO MEやB-6のNICE AND EASYも彼女の持ち味がよく出ていると思います。このアルバム全体を表現すると以上のようなところです。ところで本アルバムはステレオ盤ですが、初期のステレオ盤の良くない部分が露呈しています。どんな聴き味かと言うと、彼女のボーカルが片側のスピーカーから伴奏は片側のスピーカーから聴こえ真ん中がぽっかりと空いてしまいます。ボーカルを真ん中へ持ってこようと無理に調整すると左右のバランスが片方に偏ってしまいます。録音自体は悪くないので、それが惜しいアルバムです。彼女が18歳の時のデビューアルバムRCA/JENNIEが清純さでは一番かと思いますが、このアルバムも聴けますよ。

MORT GARSON指揮アレンジによるオーケストラ伴奏
収録曲
A面
1, THE COLUD BE THE START OF SOMETHING
2, FLY ME TO THE MOON
3, I'LL GET BY
4, SPEAK LOW
5, AS LONG AS HE NEEDS ME
6, MY MAN
B面
1, LET'S FACE THE MUSIC AND DANCE
2, THEY'VE GOT A LOT TO LEARN
3, MEAN TO ME
4, GRAVY WALTZ
5, SOMEONE TO WATCH OVER ME
6, NICE AND EASY

WANDA DE SAH

2008年01月11日 | 女性ボーカルS
CAPITOL/T2294/WANDE DE SAH/BRASIL'65 IS HERE!

今日はアルバムの紹介よりも反ったレコードの修正始末記みたいな記事です。
下のレコードはテーブルの上に置いたレコードですが右側はテーブルに接していますが左側及び左手前側は浮き上がって接していません、影の具合でお判りいただけると思います。このような状態の反ったレコード, これをターンテーブルに乗せて回転させると富士急ハイランドのジャットコースターのごとくアームとカートリッジが上下して針がジャンプ寸前になったのですぐ停止させてそれからはレコード棚の場所取りだけの存在でした。先日, 反り修正器を購入して最初に試したのが本アルバムです。反りがひどく、もし修正に失敗して再生不能になっても諦めがつくようなアルバムを選んだつもりです。修正器は皆さんもご存知だろうと思いますがHigh-end Disc Flatter DF-01というもので一番安い販売価格のところから購入したのです。一昨日の朝から修正開始しました。まず2時間加熱して4時間冷却するというカタログでの説明書どおりに行ってみました。冷却時間が済んでワクワクしながら取り出してみると???あまり変化がありません。ターンテーブルに乗せて回転させてみたのですが気持ち修正されているかも或いは全く前と同じかもというレベルで効果なしの状態でした。

うーん、こんな生半端なやり方では手ぬるいのかと覚悟を決めて、友人に聞いていた8時間加熱+16時間以上の冷却を決意しました。昨日朝9時から加熱開始して午後5時まですなわち8時間の加熱、それからそのままの状態で冷却16時間後の翌日(つまり今朝の9時)朝9時に取り出してみました。おっおっ、見るからに修正できてんじゃないかという感じでした。ターンテーブルに乗せて回転させてみると、もし言われなければ以前に反りがあったとは判らない程度にまで修正できていました。下の写真↓

トーンアームも上下しませんし静かにトレースしています。場所によっては多少は上下はしますが、それは他のアルバムでも見られる程度の範囲です。やったぁ~、これで数枚は助かると思ったものの数枚の為に7万円近くを出費したのですが、冷静に考えると状態の良いアルバムを再購入した方が出費自体は安くつく計算になります。うぅ~ん、これからは反りのある安いアルバムを選んで元をとる方法もあるなと思いましたが、そんな馬鹿な事もできず反りを直したという満足感が得られた僕でした(笑)。


本アルバムの事を簡単に書いておきます。
ボーカルがワンダ・ジ・サーとセルジオメンデス・トリオによるボサノバですが、バド・シャンクが参加しています。ジャケット右に載っている女性がブラジリアン・ギターのROSINHA de VALENCAですが彼女のギターもイイです。
A面
1, SO NICE
2, FAVELA
3, BERIMBAU
4, TRISTEZA EM MIM
5, AQUARIUS
6, ONE NOTE SAMBA
B面
1, SHE'S A CARIOCA
2, MUITO A VONTADA
3, LET ME
4, NAMELY YOU
5, REZA

JOYA SHERRILL

2008年01月08日 | 女性ボーカルS
20Th CENTURY-FOX/TFM 3170/JOYA SHERRILL/Sings DUKE/1965年録音

こんばんは、今日もこちらは暖い一日でした。ひどく寒くないのは寒さに弱い僕にとっては嬉しいのですが、暖か過ぎるのが心配になるような天気でした。

1927年生れのジョヤ・シェリルのアルバムを今晩は紹介させていただきます。彼女はBETTY ROCHEと同じエリントン楽団の出身の黒人歌手で1944年からは正式にエリントン楽団で歌い1948年に退団してからも, シンガーとしてだけではなくその多才ぶりを発揮して演劇や作詞家としても活動しました。シンガーとしてよりもエリントンの“A列車で行こう”の作詞が彼女によるものであると言ったほうが通りが良いかも知れません。本アルバムは1965年の録音でエリントン・ナンバーばかりを歌ったもので、伴奏はエリントニアンがおこなっておりエリントン・ムード一色に溢れたアルバムです。アルバムの最初の曲A-1のMOOD INDIGOがCOOTIE WILLIAMSのミュート音で始まるのですが, この曲と同じようにアルバム全曲がクールです。彼女の知的で情感のこもったボーカルと共にバックの渋い演奏も楽しめます。またA-5のKISSING BUGは彼女の作詞によるもので彼女のオハコでもあります。自分のアルバムはモノラル盤ですが, 1965年のレコーディングですから再生音で劣った部分はありません。

パーソナル:A面 COOTIE WILLIAMS(tp), JOHNNY HODGES(as), PAUL GONSALVES(ts), ERNIE HARPER(p), JOHN LAMB(b), SAM WOODYARD(ds), B面 RAY NANCE(cornet. violin), BILLY STRAYHORN(p), JOE BENJAMIN(b), SHEP SHEPHERD(ds) ,AB面 JOYA SHERRILL(vo)

収録曲
A面
1, MOOD INDIGO
2, PRELUDE TO A KISS
3, I'M BEGINNING TO SEE THE LIGHT
4, SOPHISCATED LADY
5, KISSING BUG
6, IN A SENTIMENTAL MOOD
B面
1, DUKE'S PLACE
2, I'M JUST A LUCKY SO AND SO
3, DAY DREAMS
4, THINGS AIN'T WHAT THEY USED TO BE
5, SQUEEZE ME
6, A FLOWER IS A LOVESOME THINGS

BEVERLY SHAW

2007年12月26日 | 女性ボーカルS
CLUB LAUREL/CLR 1001/BEVERLY SHAW/SONGS “TAILORED TO YOUR TASTE”/

今日は変わり種のアルバムです。このジャケットを見ても普通じゃないと感じられた方が多いと思いますが、ジャケットがメタリック仕上げになっているという凝ったものです。ですから見る角度で見えたり輝いたりするというジャケットです。正面から写真を撮った冒頭の一枚は見にくい部分もあるので, 別の角度から撮った一枚も下に載せておきます。
このビヴァリー・ショーと言うシンガーの経歴は知りません分かりません。'50年代にロスのフラミンゴクラブで歌っていたクラブ・シンガーですが、数年後にローレルというクラブを買い取りオーナー兼クラブ・シンガーとして十数年は活動したらしいですが、クラブ・ローレルのオーナーになった頃が絶頂期だったのでしょう。自分でアルバムを制作して販売したただ一枚のレコードが本アルバムです。ですからレーベルもずばり“クラブ・ローレル”です。ただ結構売れたらしく3万枚超が売れたとQUEER MUSIC HERITAGEには書かれていましたが、ご覧になると分かると思いますが, このページの主もちょいと趣味が違う男性のように思えます。ビヴァリー・ショーはどうも女性がお好みだったようで、そういう思いでジャケットを眺めるとマニッシュな服装もサマになっています。それにこのドハデハデのアルバム・ジャケットとくれば趣味が異界な女性であるとの状況証拠は揃ったでしょうか。とここまで書いたことはQUEER MUSICにほとんど書かれております。というのもライナー・ノートには知りたい事柄は書かれておらず褒め言葉ばかりが羅列された内容で読む必要は有りません。

本アルバムの内容ですが、まるで聴けないような危うい世界のボーカルかというとそうでもなくクラブの雰囲気が味わえるボーカル・アルバムです。彼女のボーカルですが少しベタつくような甘さのある声質でこれは好き嫌いが分かれるかも知れません。バックの演奏陣の事は僕は知りませんが、少し一本調子のような演奏に思えます。特にドラムは変化が少なくどうなんだろうなぁと思えますが、ピアノはボーカルに添ってイイ演奏しています。彼女の歌い回しは経歴どおり典型的なクラブ・シンガーのように思えます。多分彼女は歌を歌いながらウインクしたり流し目をしてクラブに集うお客を引きつけようとしていたのではないかと想像してしまうのですが、ボーカルの基礎はしっかりしてタダのマダム芸には終わっていません。このアルバムを収録したのは何年とか彼女が何歳の時とかが判らないのですが, 低音部分を歌う時に少し歳を重ねたようなところが見受けられます。クラブを買ってからの収録を考えると若くしてクラブが買えるわけではないと思いますので20歳30歳での録音ではなさそうです。経験を積んだのちに習得できるであろう有り余る色気というのをそのボーカルから感じられるアルバムです。B-2のCANADIAN SUNSET やB-4のJUST IN TIME あたりがバックの演奏もスイングして聴けます。B-6のWHERE DID THE NIGHT GOも声域が彼女に合っているのかこれはやや爽やかに終いを締めた良い曲です。


パーソナル:BEVERLY SHAW(vo), JAMES MCDONALD TRIO
収録曲
A面
1, I'M NOBODY'S BABY
2, IT'S ALL IN THE GAME
3, JEZEBEL
4, HONEY SUCKLE ROSE
5, DAY IN DAY OUT
6, SOMETHING I DREAMED LAST NIGHT
B面
1, LITTLE GIRL BLUE
2, CANADIAN SUNSET
3, SECRET LOVE
4, JUST IN TIME
5, UNCHANDE MELODY
6, WHERE DID THE NIGHT GO

DUSTY SPRINGFIELD

2007年11月06日 | 女性ボーカルS
COLGEM/COSO-5005/CASINO ROYALE/Stereo/1967

昨日から海外からのお客が2組来られて相手を務めさせていただきました。海外といっても1組は北京から、1組は香川県からですが僕の居場所からいえば香川は瀬戸内海を隔てた海外であります(失礼な表現ご容赦ください)。と言う事で昨晩と今晩はお酒を飲みましたねぇ(酔)。特に昨晩は日本酒を4人で相当いきましたと言っても2合徳利で10本前後ですから正味1升8合ぐらいでしょうか。いつもの敵地で飲まされる敵討ちをと計りましたが返り討ちと相成りました。二日続けて飲むと飲み疲れします、明日からはしばらく休憩です。

今日は息抜き同様の一曲です。007シリーズのCASINO ROYALEのサウンド・トラック盤ですが、007のと言っても最近のダニエル・クレイグ主役のではなく、デビット・ニーブン主役の古い映画の方です。この映画をご覧になった方も多いと思いますが、ストーリーはハチャメチャな娯楽映画でした。多くの有名スターがチョイの間の出演をしたりして、当時ではショーン・コネリーの007シリーズより本作は製作費がかけられていたと記憶しています。オーソン・ウェルズやウイリアム・ホールデンやジャンポールベルモンドも出ていましたが、デビット・ニーブン扮する007の恋人役というか秘書のマニペニー役で出演していたC級女優バーバラ・ブッシュが好きでした。懐かしい映画であります。この映画は出演者や映画の内容だけではなく音楽にも金がかけられていました。このアルバムはバート・バカラックの編曲・指揮により、演奏はハーブ・アルファートとティファナ・ブラスが担当して、ダスティー・スプリングフィールドが“THE LOOK OF LOVE”を一曲だけ歌っています。その歌が自分は好きで時々聴くのですが、彼女の代表的ヒット曲といえば“この胸のときめきを”で国内盤EPをよく聴いたものです。彼女の乾いたボーカルでゆっくりとしっとりと歌われるTHE LOOK OF LOVEはイイですよォ。映画ではラブシーンのバックに流れていたと思います。A-3のMONEY PENNY GOES FOR BROKEも好きな曲でダスティーの歌と合わせて聴くと繋がりがいいんですね、曲順も続けて録音されています。ロンドンでのレコーディングで録音も極めて良い高音質録音盤です。

BETTY ST. CLAIRE

2007年10月29日 | 女性ボーカルS
JUBILEE/LP 1011/BETTY ST. CLAIRE/WHAT IS THERE TO SAY

以前に彼女のアルバム“at BASIN STREET EAST”を紹介したつもりだったのですが探したのですが見つからず諦めました。自分のレコードも棚を入れ間違えて次には探せ出せない事も多々ある僕ですからどこかに紛れているかも知れません(苦笑)。それとも記事にしたつもりでしていないかも知れません、その場合はボケが進行しています。このベティというシンガーは黒人の血統でありながら黒人のような粘っこさがなくサラリとした声質なんですが, そのボーカルには甘さもあり時折感じさせる可愛さもあり, 情緒が篭っていて聴く人の心に寄り添ってくれるようなシンガーです。歌い回しはフェイクも多用しますが、それが全く嫌みではなく, むしろ曲の良さをより強調しているような崩し方です。その彼女の歌い回しが端的に表れているのがA-1のTHAT OLD BLACK MAGICだと思います。この曲を最初に聴いた時はすぐにもう一度聴き直したほど新鮮でしたし, スイング感あふれるボーカルでした。上品なボーカルで洗練された印象を与えます。是非一度聴いていただきたいと思うアルバムです。アルバムを通してどの曲も楽しめると思います。なお, このアルバムは同じJUBILEEからのジャケット違い(ベンチで男女が寄り添っている写真のジャケット)も有りますが、本アルバムがオリジナルと思います。それにしてもBURT GOLDBLATTの写真とデザインによるこのジャケットはなんて粋なんでしょうか。(コンボ伴奏)

収録曲
A面
1, THAT OLD BLACK MAGIC
2, WHAT IS THERE TO SAY
3, EAST OF THE SUN
4, PRELUDE TO A KISS
5, OUT OF NOWHERE
6, I HADN'T ANYONE TILL YOU
B面
1, ALMOST LIKE BEING IN LOVE
2, HERE COMES TROUBLE AGAIN
3, MY ONE AND ONLY LOVE
4, WHY TRY TO CHANGE ME NOW
5, SKYLARK
6, GIVE ME THE SIMPLE LIFE

SERENA SHAW

2007年10月17日 | 女性ボーカルS
RAMA/RLP 5001/SERENA SHAW/CRY MY LOVE

昨日は仕事で大阪へ日帰りしました。本町で用件をすませた後、時間があったので2軒レコードショップを廻ってきました。最初に行ったお店はレコードは巾広いジャンルで国内盤から輸入盤まで大量に在庫してあるのですが、僕が欲しいと思うものはなく30分ぐらいで別の店へ。そこでボーカルの棚を漁っていたのですが、ここでもあまり欲しいのがありません。どうしようかなぁと店内を見渡すと、リタライスとモニカのきれいな再発盤が、と思ったのですが再発盤を誇らしげに壁に飾る店ではないので店主に尋ねるとオリジナルとの返事で、あまりにキレイだったのでとりあえず2枚をキープして他を漁ってから、さてどうしようかと考えたのですが、僕は考える時は大体に購入してしまうのです。車を運転している時もアクセルかブレーキかで迷ったらアクセルを踏む方ですから(危)、で壁に飾ってあった2枚のうちの1枚とボックスから選んだ1枚の2枚を持ち帰りました。お店2軒訪問してアルバム2枚だけの持ち帰りとはいつになく少なかったです。こういう店のアルバムは高価ですが, 国内外の通信販売で入手するより, 店の暖簾をかけて店主が吟味しているのでまず間違いないのが安心ですね。といっても店にもよるでしょうが。

さて今晩のアルバムの話ですが、いつもお気に入りのシンガーばかりを紹介するのも偏ってしまうのではと思ったので、あまり聴かないアルバムをターンテーブルに載せて聴きながら書いています。このシンガーは多分このアルバム一枚切りだろうと思うのですが他にもアルバムがあるのかも知れません。彼女のボーカルですが広い音域を持っているようでしっかりとした習練を重ねた末に得た安定感や聴く者に無理を感じさせない余裕あるドライブ感があるのです。ただ僕には彼女のボーカルに隙が無いせいかどうか温度不足のように感じられます。多分このアルバムが店頭で売られた場合は“エキゾチック・ボーカル”というような寸評がつくのではないでしょうか。ジャケットには彼女の名前の下にA NEW VOICE A NEW SOUNDとありますから、それはそのまま内容を言い当てているような気もします。ライナーノートには広いレンジはYMA SUMACのようで、歌い上げるスタイルはSOPHIE TUCKERのようで、ムンムンした魅力はJOSEPHINE BAKERのようだと評されていますが、この辺りの表現もいま一つ僕にはよく分かりません。ただ彼女の歌い回しは正確で間違いなく不安定さは微塵も見せません。もう少し情感を感じさせてくれれば申し分ないと僕は感じているのですが如何でしょうか。僕にとって消化不良であったこのアルバムですが, この先しばらくして聴く時には、また僕の感じ方も違うかなと思える一枚でした。

収録曲
A面
1, SOLITARY BLUES
2, YOU GO TO MY HEAD
3, BLUE PRELUDE
4, ST.LOUIS BLUES
5, BALI HAI
6, I GOTTA RIGHT TO SINH THE BLUES
B面
1, TABOO
2, SOLITUDE
3, IT'S A LAZY AFTERMOON
4, WILLOW WEEP FOR ME
5, KISS ME
6, LOVE FOR SALE

DODIE STEVENS

2007年10月03日 | 女性ボーカルS
DOT/DLP 3212/DODIE STEVENS/DODIE STEVENS/MONO

本アルバムはジャズではなくポップ系のアルバムでしょう。このドティー・スティーブンスは11歳の時にPINK SHOELACESを大ヒットさせたのですが、その曲は僕は覚えがないんです。彼女はポップ歌手には間違いないわけですが、本アルバムではメロディーがきれいな曲を集めたものとなっており、彼女の声質もきれいな声で歌い始めや終りも丁寧に歌い安定感があります。彼女がこのアルバムを収録した時は何歳だったんだろうとライナーノートを読んだのですが、ジェラルディン・アン・パスクォール(彼女の本名)は13年前にハウス・ペインターの父親とそのワイフに生まれた云々とか書いてあります。えっ、これで13歳ですか!僕にはよくわかりません。本アルバムのジャケット写真の彼女の顔は、目も鼻も口もつくりが大きいですね、そして長いお顔で写っているように見え、それが余計老けさせてみせるんでしょうか。最初にこのジャケットを見た時には失礼ながらカンガルーを思い出してしまったんです。でも当時ではローティーン・アイドルのハシリだったんでしょうか。ジャズボーカルとして期待して聴くと落胆するかも知れませんから最初からポップアルバムと割り切って聴いた方がよいと思います。でも単なるオールディーズではなくしっかりとしたシンガーのアルバムである事は間違いないと思います。

収録曲
A面
1, ONLY YOU
2, POOR BUTTERFLY
3, SMOKE GETS IN YOUR EYES
4, TWILIGHT TIME
5, MY PRAYER
6, P.S. I LOVE YOU
B面
1, THE GYPSY
2, CRY
3, NO OTHER LOVE
4, LULUBAY OF THE LEAVES
5, HAWAIIAN WEDDING SONG
6, GYPSY LOVE SONG
↑上が同じくDOT盤でPINK SHOELACESを収録したアルバムです。PINK SHOELACESはガチガチのポップですがA-2のTHE FIVE PENNIESなどは実に上手くしっとりと歌っています。とてもローティーンの歌とは思えませんが、年齢が若くても上手いシンガーは全米には至るところに存在していたんですね。

JOAN STEELE

2007年09月26日 | 女性ボーカルS
AUDIOPHILE/AP-94/JOAN STEELE/'ROUND MIDNIGHT/STEREOPHONIC

このアルバムは最近入手したのですが、学習能力が低い僕はジャズ批評/女性シンガー大百科vo2で坂田一生氏が書いている文面を注意して読んでなかったんですね。それで入手したのはいいんですが、これが米再発盤というのを後で知ったわけです。値段が9ドルでしたから高くはなかったんですが、セラーもハッキリと表示していない場合が多くそこまで確認できなかった自分でありました(恥)。坂田氏のコメントによるとオリジナル盤と再発盤の違いはジャケットの曲紹介も全く同じであるが、再発盤は曲目が2曲少ないという事でありますから、もしこれから購入を考えられている人はお気をつけください、それとももう皆さんオリジナル盤をお持ちでしょうか?

彼女は本国アメリカよりも先に、J.R.モンテローザのグループでヨーロッパツアーに参加し成功を治めレコーディングもしたとありますが、米国でのアルバムは本アルバムが初という事です。彼女自身によるピアノとボーカル、LEROY VINNEGARのベース、TOM ALBERINGのドラムというパーソナルで、彼女が乾いたハスキーボイスを聴かせてくれます。強弱をつけて色付けされたジャズテイスト濃いボーカルが楽しめます。A-1のST,LOUIS BLUESや2のMY HEART BELONGS TO DADDY、B-3の I'VE GOT A CRUSH ON YOU、B-5の'ROUND MIDNIGHTもいいんですが、B-4の YOU'RE CHANGEDがじっくりと聴けて一番好きかなぁ~、でもやっぱり収録されていないLIKE SOMEONE IN LIVEやSOMETHINGも聴いてみたいですね。輸入CDにはオリジナル盤の収録曲に加えてBEING GREEが追加されているようでいっそCDで聴こうかなぁ~なんて考えているところです。

収録曲
A面
1, ST,LOUIS BLUES
2, MY HEART BELONGS TO DADDY
3, I WISH I COULD WALK AWAY
4, LAZY AFTERNOON Lazy
5, SEND IN THE CLOWMS
注;オリジナル盤には LIKE SOMEONE IN LIVEが5曲目に収録
B面
1, I GOT IT BAD
2, SLEEPING BEE
3, I'VE GOT A CRUSH ON YOU
4, YOU'RE CHANGED
5, 'ROUND MIDNIGHT
注;オリジナル盤にはSOMETHINGが3曲目に収録

ANNE SHELTON

2007年09月03日 | 女性ボーカルS
英PHILIPS/BBL 7188/ANNE SHELTON/THE SHELTON SOUND

今日のアルバムのシンガーは英国のアン・シェルトンですが、あまり日本では知られていないシンガーではないでしょうか。僕も入手以前は知らなかったのですが懇意なレコードショップの店主にこういうレコードが入って赫々然々と聞かされ入手したいきさつがありました。それ以来見かけた事はないので, 入手できる時にしておかないと次はいつになるかも判らないのが中古レコードだと今更ながら思うところです。このアン・シェルトンは英国ではヴェラ・リンと並び称される大物人気シンガーだったようです。という事で本アルバムを聴いた後に続いてヴェラ・リンのAS TIME GOES BYも聴いてみたのですが、聴き比べると大いに違うものなんですね(当たり前なんでしょうが)二人とも歌唱力は間違いなく高いレベルにあると思いますがヴェラ・リンのボーカルがスクウェアーな感じを与えるのに対して、彼女のボーカルはふくよかでソフトな印象です。余談ですが僕は英国のシンガーのボーカルを聴くと米国のシンガーと比べて発音の違いがあるからでしょうか? 理由は分かりませんが, どこか切れ味が良いボーカルに感じるのです。
本アルバムでは華やかに歌われて聴いているとダンスしたくなるA-4のTANGERINE。なめらかにしっとりと聴かせてくれるA-5のI'LL NEVER SMILE AGAIN, UNTIL I SMILE AT YOU。また多くのシンガーが歌っているB-2のLET THERE BE LOVEを聴くと上手いなぁと思わされます。テンポよくスイングして歌うB-4のTAKING A CHANCE ON LOVEが本アルバム一番のお気に入りで、バックに変化をつけながらジックリと歌われるB-6のSMOKE GETS IN YOUR EYESももちろん聴き物です。彼女の10inch盤も後日に紹介したいと思います。

WALLY SCOTT指揮によるオーケストラ伴奏
収録曲
A面
1, MY HEART SINGS
2, NOW I KNOW
3, HOW DID HE LOOK
4, TANGERINE
5, I'LL NEVER SMILE AGAIN, UNTIL I SMILE AT YOU
6, THERE'S A LULL IN MY LIFE
B面
1, SEPTEMBER SONG
2, LET THERE BE LOVE
3, I REMEMBER YOU
4, TAKING A CHANCE ON LOVE
5, HAPPINESS IS A THING CALLED JOE
6, SMOKE GETS IN YOUR EYES