ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

NELLIE LUTCHER

2008年04月26日 | 女性ボーカルL
EPIC/LN 1108/NELLIE LUTCHER/WHEE ! NELLIE !/10inch/1955

このネリー・ラッチャーというシンガーの事は知らないままにショップで購入した一枚です。裏面にはライナーノートも何にもないので入手した当初は顔も知りませんでした。後からLIBERTY/NELLIE LUTCHER/OUR NEW NELLIE/12inchも入手しましたが、そちらはジャケット一面の顔写真でノートもあるのですが聴いた印象がこの10inch盤の方が好ましかったのでこちらを紹介します。彼女は1912年ルイジアナ生れの黒人シンガーで、兄弟は15人もいたと言う事ですが彼女が一番上の長女でした。彼女はピアニストでもあるのですがジャズシンガーでもありR&Bシンガーでもありブルースシンガーでもあります。ブルースシンガーというのが適切かも知れません。アメリカのシンガーの多くが教会で歌ったのと同じく彼女もそうだったようです。彼女の最初のヒットは'40年代のブルース曲で、続いてヒットしたのがR&Bだったのですが、その頃から名を知られるようになりました。といっても米国での事で日本では今でもほとんど知られていないのでは思います。1950年になってナット・キング・コールとデュエットしたFOR YOU MY LOVEがヒットした事でその頃からさらにジャズを歌うようになったのではないかと推測しています。彼女の歌い口はR&Bやブルースを感じさせ歯切れの良い少しパンチのきいたボーカルですが粘りや嫌みが僕には感じられず好ましいものです。アルバムに収録されている曲はリズミカルに歌われていてノリ良く仕上がっています。僕はこのアルバム6曲どれも敬遠したい曲などないのですが、僕がブルースやR&Bを嫌いじゃないのと関係しているかも知れません(笑)。僕はその中でもB-2のHOW MANY MOREは特にお気に入りです。またBLUES FOR BILL BAILEYの原曲はラグタイム・ソングとして大ヒットした曲で続編も出された有名な曲で歌詞もおもしろいです。マイナーなシンガーですが一度聴かれては如何でしょうか。なおバックは聴いたかぎりではピアノ・ギター・ベース・ドラム・トランペット・アルト及びテナーサックスのように聴こえるのですが、僕の耳ですから当てにはなりませんです。パーソナルは不明です。

収録曲/ A面/WHEE/BABY !/ TAKING A CHANCE ON LOVE/ MUCHLY VERILY/ B面/ ST.LOUIS BLUES/ HOW MANY MORE/ BLUES FOR BILL BAILEY/

朝日ソノラマ

2008年04月24日 | 菅野邦彦
朝日ソノラマ/CAR & JAZZ/昭和36年9月15日発行/350円

今日の紹介は菅野邦彦の極く初期の録音と思われるアルバムです。というかソノシートです。こういうソノシートに菅野が録音を残していたのは最近知りました。MIXI内に菅野のコミュニティーがあり、その中に最近のインタビューというリンクが貼ってあり、それはFM小田原のブログなのですが、そこに菅野インタビューが載せられていて実に面白い興味深いインタビュー内容です。そこでは菅野の音楽についてのインタープレイの考えなどが述べられていますし、石原信太郎や裕次郎の話も出てきます。菅野が太陽族だったとは“さすがにやってんじゃん”というばかりです。そのインタビューで朝日ソノラマの話が出てくるのですが、お兄さんの菅野沖彦氏が朝日ソノラマですでに仕事をしていたという話もありました。それで朝日ソノラマの菅野邦彦が演奏しているのを探すと2枚見つかり入手しました。一枚はジャズとは関係なく灼熱の太陽という副題は日本のソウル・ツイストここに登場というものですが、これはソノラマが熱で傷んで聴けない状態でした。今日紹介するソノラマはヤフオクで入手したもので、これはきちんと再生され, しかも思ったより音がまともだったので少し以外でした。もっとひどい音かもと想像していたのですが聴けるんですねぇ、これが。
ソノラマってこんな感じの薄いペラペラの円盤状のビニール・シートといった方が判りやすいと思いますが、僕も子供の頃はこれで赤胴鈴之助などを聴いていた記憶がかすかにあるのですが、あまりはっきりとは覚えていません。このソノラマはちょうど7inch盤の大きさのが4枚あり片面だけの再生ですから7inch盤2枚分に相当するわけです。収録曲は/ AUTUMN IN SERENADE/ AUTUMN LEAVES/ SUMMER TIME/ YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO ME/がシート1とシート2の収録曲で菅野がピアノを弾いています。他のメンバーはなんと渡辺貞夫(as),, 宮沢昭(ts), 仲野彰(tp), 三保敬太郎とソノラマ・ジャズ・オールスターズ、SUMMER TIMEで近野るり子(vo), YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO MEでは後藤芳子(vo)が歌っています。その他の曲は八城一夫カルテットの演奏です。収録内容は今の感覚で聴くと少し聴きやすいジャズといったアレンジがなされ, そこに時代を感じます。AUTUMN IN SERENADEでは菅野ソロが聴けますが、この収録内容は彼の今を思わせるプレイで嬉しくなりました。期待したAUTUMN LEAVESではミュートしたトランペットが主役で菅野はバックに回っています。SUMMER TIMEと YOU'D BE SOでは菅野の出番がタップリとありどちらの曲も楽しめました。ただ渡辺貞夫はほとんど前に出てきませんでした。このソノラマ盤思ったより楽しめるのですが円周は今のビニールと違ってかなり半径に違いがある為に針を乗せる時に注意しないと外れてしまう事がありそうです。下段にこのソノラマのCARの方の写真の一部を載せておきます。当時からジャズと車はカッコよかったんでしょうね。当時の350円は今のいくらぐらいに相当するんでしょうか?

BEVERLY KENNEY

2008年04月23日 | 女性ボーカルK
ROOST/RLP2212/BEVERLY KENNEY/COME SWING WITH ME/

本アルバムが彼女の6枚の中で最後に入手したもので、これで6枚のアルバムがオリジナルで揃いました(嬉)。ちなみに6枚のアルバムを順に列挙すると、SINGS FOR JOHNNY SMITH/ROOST 2206/1955、COME SWING WITH ME/ROOST 2212//1956、WITH JIMMY JONES AND “THE BASIE-ITES”/ROOST 2218/1956、SINGS FOR PLAYBOYS/DECCA DL8743/1957、BORN TO BE BLUE/DECCA DLP8850/1958、LIKE YESTERDAY/DECCA DLP8948/1959となります。このCOME SWING WITH MEは彼女の2枚目のアルバムですが6枚の中では他のアルバムと比べて少し人気がなかったんでしょうか?それとも販売枚数が彼女の他のアルバムと比べて少なかったのでしょうか?僕の場合ですが許容できる程度のジャケと盤のものに行き当たるまで時間を要しました。ジャケットの彼女の写真が他のと比べて写真映りがきついようにも感じます。でもそれも彼女の他のジャケと比べてという程度ですが。それより彼女のアルバムのジャケ写真はそれぞれ印象が違いますね。BORN TO BE BLUEとLIKE YESTERDAYでは彼女は金髪になっていますし, ヘヤーもロングありショートありでそれぞれイメージが違うのが面白いというかよく変わっているというかです、僕がビヴァリー・ケニーが好きなのは少し舌ったらずな歌い方と声質そのものが可愛いというのも確かにあるのですが、それに加えて彼女のボーカルはどのアルバムもジャズ・シンガーとして歌っているからでもあります。いつも彼女に心のどこかをくすぐられながら聴いています。

パーソナル:BEVERLY KENNEY(Vo), RALPH BURNS’ORCHESTRA
収録曲/ A面/ GIVE ME THE SIMPLE LIFE/ I GUESS I'LL HANG MY TEARS OUT TO DRY/ THE TROLLEY SONG/ VIOLETS FOR MY FURS/ THIS CAN'T BE LOVE/ SCARLET RIBBONS/ B面/ IF I WERE A BELL/ WHY TRY TO CHANGE ME NOW/ SWINGING ON A STAR/ YOU GO TO MY HEAD/ IT AIN'T NECESSARILY SO/ YOU MAKE ME FEEL SO YOUNG/

RALPH SHARON

2008年04月22日 | ジャズ全般
COLUMBIA/CS 9213/the RALPH SHARON trio/THE TONNY BENNETT SONG BOOK/stereo/(MonoはCL2413)

このラルフ・シャロンというピアニストはジャズボーカル本には必ずその名前が出てくる人で、それだけシンガーの伴奏を多く務めたとも言え, 女性シンガーとの競演盤としては奥さんとのBETHEHEM/SUE & RALPH SHARON/Mr &Mrs JAZZやクリス・コナーの伴奏も務めたピアニストですが、何よりトニーベネットの伴奏を長くしていた事で有名です。トニー・ベネットはこのイギリス出身のラルフと1954年から最近まで一緒に仕事をしていたそうですからその気に入り度が推し量れるというものです。ラルフは伴奏とアレンジもしていたわけですが、本アルバムは言うなればトニー・ベネット抜きのトニーベネットの歌集というべき内容で、どこかのクラブラウンジで寛ろぎながらサラっと聴ける内容ですが、そこにトニー・ベネットが傍らで休んでいそうな雰囲気もあり、またラルフのピアノも軽く歯切れが良くて聴きやすいので、こういうアルバムが疲れた時などに聴くには持ってこいです。このアルバムではJUST IN TIMEと勿論 IN SAN FRANCISCOが特にお気に入りですがアルバム全曲ともにスムーズに聴き通せます。私事ですが今月は弔事が5つもあり, 自分もそういう年回りになったのかと思うのですが、今晩はこのピアノ・アルバムを聴きながらゆっくりしようと思っています。

パーソナル:RALPH SHARON(p), HAL GAYLOR(b), BILLY EXINER(ds)
収録曲/ A面/JUST IN TIME/ I WANNA BE AROUND/ WHO CAN I TURN TO/ ONE FOR MY BABY/ THE KID'S A DREAMER/ BLUES FOR A RAINY DAY/ B面/ THE GOOD LIFE/ YOU CAME A LONG WAY/ FROM ST. LOUIS/ BORN TO BE BLUE/ (I Left My Heart) IN SANFRANCISCO/ STRANGER IN TOWN/ BLUES FOR MR.T./

IRMA CURRY

2008年04月18日 | 女性ボーカルC
COLUMBIA/CL1754/IRMA CURRY/LOVE IS A NECESSARY EVIL/1962年

このイルマ・カリィというにシンガーについてはよく知りません。ライナー・ノートを読むとどうもボルティモア出身のようでまず教会で歌いクラブで活動した後にライオネル・ハンプトン楽団のシンガーとして西海岸から東海岸までツァーしたとあります。彼女が黒人か白人かも分からないとジャズ批評で坂田氏もコメントしていらっしゃいますが、僕にそれ以上分かるはずもないわけです。本アルバムの彼女のボーカルを聴くとやはり黒人じゃないかなと思えるのですが粘りはなく滑らかな聴き心地で肌に馴染みやすいボーカルです。曲によってはブルース調のもありますが、大半の曲はジャズ・テイストを満たしたものになっています。曲によってはバック・コーラスに男性シンガーが加わります、これについては好き嫌いが分かれるところでしょう。僕の一番のお気に入りは軽快に歌われるCAN'T HELP ITや少しネットリとした歌い回しになりますがNO SPRING THIS YEARがしっとりと聴けて好きです。女心の寂しさを歌ったNO ONE CAME TO MY PARTYを聴くとついホロリとしそうな説得力があってこの曲も大好きです。ジャケットは判りやすいリンゴの写真で本来はリンゴの真ん中に貼られていないシールがあるのと右上に価格シールがあり価格はLIST PRICE $3.98, OUR PRICE$3.00となっていますが、これは剥がさずに温存しておくつもりです。

DON ELLIOTT指揮によるオーケストラ伴奏:MEL LEWIS, BARRY GALBRAITH, CHUCK WAYNE, JO JONES, HAL McKUSICKというメンバーが参加していますがソロはほとんどなくそれが残念です。
収録曲/ A面/ LOVE IS A NECESSARY EVIL/ A STRANGER IN THE CITY/ FORGET ABOUT THE BOY/ TOO MUCH TO SOON/ WHEN SUNNY GETS BLUE/ B面/ FOREGETFUL/ CAN'T HELP IT/ NO SPRING THIS YEAR/ AIN'T NOBODY HOME/ NO ONE CAME TO MY PARTY/ LEAVIN' TOWN/ LOVE IS A NECESSARY EVIL/

元モデルCARLA BRUNIの今は

2008年04月17日 | 女性ボーカルB
(仏)NAIVE/NV43461/CARLA BRUNI/Quelqu'un M'a Dit/10inch/

言い訳っぽいのですが最近公私両面で忙しく自身のブログをアップするのにも, 時間のやりくりに四苦八苦している状態です。訪問していただている方々やコメントいただいている方々のホーム・ページをゆっくり拝見する余裕も欠いています。もうしばらくこの状態が続きそうなのですが、何卒よろしくお願いいたします。

本日のアルバムは皆さんよくご存知のカーラ・ブルーニです。というより仏サルコジ大統領夫人という方がとおりがいいでしょうか。彼女は1967年生まれですから今年は41歳、イタリア・トリノ出身でモデル業そしてシンガーです。子供の頃に誘拐を多発したイタリアからフランスへ移り住んだという事ですから, 生家は資産家だったのでしょう。父親は作曲家(実の父親は違うという話もあるようです)母親はピアニスト, という音楽一家でしたから彼女もそのDNAを受け継いだようです。彼女のお姉さんも芸能関係らしいですがよく知りません。'90年代のシャネルなどのモデルを務め’02年にはシンガーとしてデビューしたのですが、このアルバムは彼女のデビュー・アルバムとして大ヒットし100万枚とも200万枚の販売とも言われているのですが、勿論CDを含めた販売数量でしょう。続編のNO PROMISEも大ヒットしたそうですから話題性という強い加勢もあったのでしょうか。
このアルバムではA-1のQuelqu'un M'a Dit以外は彼女の作詞作曲だそうで、収録では自らアコースティック・ギターを弾きながら歌っています。僕には彼女の歌はジェーン・バーキンのような感じで力を抜いて鼻歌を歌っているようなボーカルに聴こえます。声質は乾いたやや低いもので悪くはないと思います。バックはベース・リード・ギター・ドラム・パーカッションという構成のようです。このアルバムは珍しくジャケット買いしたというわけでは決して決してなく話題性で一枚持っておこうと入手したものです。ジャケットと写真付き小冊子に歌詞があります。センター・レーベルの片面にも彼女の写真があります。

収録曲/Quelqu'un M'a Dit/ Raphael/ Tout Le Monde/ La Noyee/ Le Toi Du Moi/ Le Ciel Dans Une Chambre/ J'en Connais/ Le Plus Beau Du Quartier/ Chanson Triste/ L'excessive/ L'amour / La Derniere Minute/


ベーグルに入ったアニタ

2008年04月16日 | 女性ボーカルO
CLEF/EP-168/ANITA O'DAY/ANITA O'DAY SINGS/7inch

“ベーグルに入ったアニタ”などとタイトルに書くと何があったのかと思う方もいらっしゃるでしょうが、以下を読んでいただければ、そういう事が皆さんも経験されたんじゃないかと思いつつ書いてます。

アニタ・オディは僕がすごく好きな女性シンガーの一人、彼女が歌うとどんな曲でもジャズになる。もし彼女が東京音頭を歌ってもきっとジャズになってしまうんだろうなと思えるほどだ。この7inch盤は海外のショップで7$か8$で購入して6$か7$の送料を支払って送ってもらった代物。アニタのなら7inch,10inch,12inchを選ばず自分にとっての目新しいジャケットを見かけると入手したくなってしまう、これはきっとアニタ病というウィルスに感染しているに違いないと自分では思っている。この7inch盤を送られて受けとった時、切り抜いた2片の段ボールを取り除くと中からはベーグルの紙包みがそれもNEW YORK STYLEというのだからちょっと硬いベーグルの方、袋の中を見るとアニタのこの7inch盤が裸で入ってた。今迄にピザの箱にLPを入れて送ってくれたお店も2軒あったけど、ベーグルの袋は初めてだったのでしばらく捨てずにとっておいた。娘や息子に見せるとキャッキャッとなぜか喜んでいた。その袋もう捨てますが。そう言えば海外で入手したレコードはあまりレコードをキレイにせずそのまま送ってくるセラーが多い。猫の毛やベーグルかパンくずのようなカス、化繊ゴミやチリのような細かい汚れをつけたまま届くのが多い。日本のようにキレイにして送ってくる方が少ないと思う。拭けばキレイになるので僕はそんなに気にしない事にしている。
さてベーグルの香りただようわけはないが、この7inch盤には, NO SOAP, NO HOPE BLUES/ THE LADY IS A TRAMP/ SPEAK LOW/ STRAWBERRY MOONの4曲が収録されている。アニタは'52年にノーマン・グランツがヴァーブに録音する機会を与えてからスランプを脱したと言われてるが、そのNORMAN GRANZがライナーノートを書いているから当時の彼の力の入れ方が理解できるような気がするし、アニタの将来性を見抜いた眼力はさすがに確かなものだったと言える。収録されているこの4曲の中ではNO SOAP, NO HOPE BLUESやTHE LADY IS A TRAMPやSPEAK LOWというよく知られた曲も含めて気に入っていて7inch盤の気軽さでよく聴くのだが、例えば一番気に入っているとも言えるNO SOAP~BLUESではスキャットも雑えて歌うのだが, 決して頭で計算して歌っているわけではないはずなのに、計算されつくしたようなあるいは表現を変えればジャズに不要な要素は一切いれず必要な要素はすべて含んで歌っていて隙間なくジャズ・ボーカルのテイストが濃縮されているように感じる彼女のボーカルが好きだ。この7inch盤にはパーソナル等の記載がないので正確かどうか未確認だが多分ANITA O'DAY COLLATES/10inch盤のB面の4曲を7inch盤にしたものだろうと思う。であればパーソナルは、ROY KRAL(P)iano, EARL BACKUS(g), JOHN FRIGO(b). BOB LOINBERG(ds), JIM WILSON(bongos)という事になる。

DIZZY GILLESPIE

2008年04月14日 | ジャズ全般
VERVE/MGV-8242/DIZZY GILLESPIE/AT NEWPORT/

CLEFシリーズの、このAT NEW PORTはやはりいつものようにジャケ買いみたいなもんだった。GURT GOLDBLATTによるジャケ写真、ガレスピーが東南アジア風の傘帽をかぶっているのも面白いとも思った。カメラで誰の写真を撮っているのだろう。この写真のガレスピーなんとも愛嬌があって可愛らしくも感じる、口にくわえたパイプが何とも洒落ている。ニューポートと言えばボストンから南西へ向かったところにある文字通り港町で収入が比較的豊かな人々が多く住むといわれているが僕は行ったことがない。ボストンからレンタカーを借りて北の端っこにあるメイン州まで行ったのにニューポートは時間もなくその意識もなく行かなかった事が残念だ。このアルバムはガレスピーのアルバムの中でも気に入って聴いている一枚で、なんといってもジャズ・フェスティバルの雰囲気がよく味わえる。聴衆もノリノリだがガレスピーもちょっと興奮しているんじゃないかと思えるようなノリの良さで曲間にもよくしゃべっている。A-2のSCHOOL DAYSでは彼がヴォーカルまで披露している、それもちょっと歌うというのではなく楽器をおいてVOCAL専門で歌っているのだ、これには最初ちょっと面食らったが気分がいい時は歌うのもいいじゃないかと思う。ここでは出だしから大声で騒ぎながら歌い出すワイルドさがとても好きだ。WYNTON KELLYのピアノも乗っている。 A-3のDOODLIN'のちょっとユーモラスな演奏も気に入っている。このアルバムのメンバーもLEE MORGAN, BENNY GOLSONというガレスピーから見れば若手をまとめてのコンボ演奏で, そのBENNY GOLSONのソロもB-2のMONTECAで聴ける、この曲の演奏もお祭りを盛り上げるには最適、踊っている人がいるのが目に浮かぶようだ。少し大きな編成のコンボでバァーンと張り出してくる演奏も迫力満点だ。B-3のCOOL BREEZEでこのアルバムは終わるが曲の最後にガレスピーが“WELL~BYE”と大声でさよならすると聴衆のあちこちから惜しむ声が上がってTHE ENDとなる, キッパリとした終わり方が彼らしい。ライブだが録音がとても良い。ご近所に迷惑をかけない範囲でいつもより音量を上げて1957年のお祭りを楽しみたいと思う。

収録曲/ DIZZY'S BLUES/ SCHOOL DAYS/ DOODLIN'/ MANTECA/ I REMEMBER CLIFORD/ COOL BREEZE/

MARLENE WIDMARK

2008年04月13日 | 女性ボーカルW,Y,Z
ODEON/E006-34169/MARLENE WIDMARK/MARLENE WIDMARK/7inch

このマリーン・ウィドマークというシンガーは1942年スウェーデン生れが、ティーンの頃からスウェーデンで活動し60年代にはシリアで活動していたらしい。この7inch盤(1970年録音)はそのシリアからスウェーデンへ帰ってきた後に録音されたODEON/I LET A SONG OUT OF MY HEARTというアルバムからの2曲ではないだろうかと思っているのですが、なにせそのLPを未所有なのでハッキリとは確認できません。曲目もバックのメンバーも似通っているのですが。テディ・ウィルソンをゲストメンバーに迎えてコンボをバックに歌っています。コンボのメンバーにはモニカ・セッテルンドのバックとして演奏していたLARS GULLINもいます。彼女のボーカルですが声質がビヴァリー・ケニーをハスキーにしたような感じで歌い口は清々しさを感じさせるものですが、そこに可愛らしさも感じます。この7inch盤はEXTED盤でなく2曲しか彼女の曲が聴けないのが残念です。僕がLPを是非入手したいシンガーです。

MARLENE WIDMARK(vo), ROWLAND GREENBERG(tp), OVE LIND(cl. arr), LENNART JANSSON(as), BJARNE NEREM(ts), LARS GULLIN(brs). TEDDY WISON(p), STAFFAN BROMS(g), ARNE WILHELMSSON(b), PELLE HULTEN(ds)

収録曲/KEEPING OUT OF MISCHIEF NOW/GONE WITH THE WIND/

北京新空港

2008年04月12日 | 世間話
先日に北京首都空港に新しいターミナルが営業開始しました。第三ターミナルがその新しいものですが、これで第一第二と併せて三つのターミナルが利用される事になり少しは離着陸の混雑が解消されるのかと期待していたのですが全く以前と変わりません。出獄審査では長蛇の列、乗客全員が乗り込んで待機しても離陸するのはいつもどおり早い場合で30分後の離陸です。新ターミナルは新しくてとにかくデカイです。上海空港のも広いですがどっちが大きいでしょうか。大中国はとにかく大きいものが好きというか大きくないとこの国の国土の広さからして釣り合いがとれないんでしょうから自然の流れでそうなって来たんでしょうか。トップの写真は新ターミナルのの天井写真です。
これは北京動物園の正門入り口の写真です。いままで天安門と長城にはそれぞれ10回以上行きましたが北京動物園は初めてでした。というのも今回のお客さんが動物園へ行ってパンダを見たいとご希望だったので, 僕も20年前に上野動物園へ行って以来の動物園でした。
久し振りの動物園、パンダを見るためには特別に別途10元が必要です。通常の入場料20元+10元=30元でパンダを見てきました。この北京動物園のパンダ舎には目視で確認できたのは6匹いましたが5匹は昼寝中で、1匹だけ水遊びしていたので写真を撮りました。この写真を撮ったあとで僕の隣にいた幼児を抱いたご婦人(たぶん米国人)がいたのですが、彼女が抱いている幼児がよほど可愛かったのでしょう、廻りの中国の女性がパンダよりそのご婦人の回りに集まってきました。ですからパンダをゆっくりと見学できました。この日は暖く日中は22度ぐらいに気温が上がりましたのでパンダも水浴びです。上野動物園のようにガラス越しの見学でないのはより見近かにパンダが感じられて良かったです。

STEPHANIE HAYNES

2008年04月11日 | 女性ボーカルH
TREND/TRCD-556/STEPHANIE HAYNES/with THE CEDAR WALTON TRIO/

このアルバムはLPではなくCDです。LPを探していたのですが発売されていないのかも知れませんが, 探し当たらず諦めてCDで入手しました。ジャケット写真は雨の中で傘の花が開いているデザインですがCDではやはり小さくて物足りない感じはします。このステファニーという歌手については全く知らないとも言えます。ご存知の方がいらっしゃれば教えていただきたいところです。ノートに写真がありましたので載せておきます。写真を見るかぎりではちょうど油がのってきてボーカルに円熟味が増す年代ではないかと見受けられます。経歴や年齢の事はわかりませんが, 録音がされた場所などから主に西海岸で活動していたのでは想像されます。このステファニーというシンガーのボーカルは落ち着きがあってまたほど良く練れた歌い口で彼女の経験の深さを感じさせるボーカルです。CDなのが残念ですがLPが見つからないので今のところは致し方ないと我慢しています。またKENNY DORHAMやART BLAKEYその他のバンドにも参加して経験豊富なCEDAR WALTONのピアノ伴奏も熟達の味わいで楽しめます。でもやっぱりLPで欲しいアルバムです。
パーソナル:STEPAHNIE HAYNES(vo), CEDAR WALTON(p), AL McKIBBON(b), BILLY HIGGINS(ds)

収録曲/ IT COULD HAPPEN TO YOU/DARN THAT DREAM/HERE'S THAT RAINY DAY/DEEP IN A DREAM/LIKE SOMEONE IN LOVE/ IMAGINATION/ CALL ME IRRESPONSIBLE/ I'LL ONLY MISS HIM WHEN I THINK OF HIM/ SUDDENLY IT'S SPRING/ FOR A MOMENT OF YOUR LOVE/ I COULD HAVE TOLD YOU/ MOONLIGHT BECOME YOU/ ALL MY TOMORROWS/ I THOUGHT ABOUT YOU/

MARY ANN McCALL

2008年04月10日 | 女性ボーカルM
REGENT/MG 6040/MARY ANN McCALL/EASY LIVING/1957年録音・レコード重量185g

彼女の紹介は以前にもしています。このアルバムでも彼女のボーカルに対する感想は同じで、声はハスキーと言うべきか少し粗いと言うか独特の声ですが力強さを感じさせますし、ジャズテイストにも不足はなく味わいながらじっくりと聴けます。このジャケットの写真は彼女が若い時の写真を使用したのでしょうか。本来のモノクロ写真を着色加工したような(と思いますですが)写真となっていますが、それもいい味があると思うジャケットです。このアルバムですがSAVOYの再発盤もあってジャケットが全く違うので下に再発盤の写真も載せておきますがジャケットは断然オリジナルの方が趣があって出来が良いと思います。本アルバムは, ERNIE WILKINSのアレンジですがバックのメンバーにZOOT SIMS, JOE WILDER. NAT PEARS, KENNY CLARK等が加わった豪華な顔ぶれとなっています。アルバムのタイトルにもなっているEASY LIVINGなどのスタンダードを歌っていて、彼女の他のアルバムDETOUR TO THE MOONと並んで僕の好きなアルバムです。

ERNIE WILKINSによるオーケストラ伴奏

収録曲/A面/ SHAKE DOWN THE STARS/ YOU CAN DEPEND ON ME/ EASY LIVING/ MEAN TO ME/ IN MY SOLITUDE/B面/ I THOUGHT ABOUT YOU/ DEEP PURPLE/ DEED I DO/ IT'S YOU OR NO ONE/ IT'S BEEN SO LONG


FIFI BARTON

2008年04月08日 | 女性ボーカルB
ACE/LP1009/FIFI BARTON/ONE IS A LONELY NUMBER/1960/

このACEレコードというレーベルはミシシッピ州にある(今もあるかは不明)マイナーなレーベルで制作アルバムは百枚足らずだったようです。FIFIというシンガーの生年は分かりませんが父親はピアニストであり作曲家でもあったそうで、彼女の育った環境は音楽に包まれたものであった事は想像できます。彼女はティーンの時にジュニア・メトロポリタン・オペラ賞を受賞し, ジュリアード音楽学院へスカラシップとして学ぶ事に選ばれました。音楽院でオペラを学んでいる時にポップやジャズに目覚め、その後ポップ・シンガーの道を選ぶことになったようです。彼女はジャズ・シンガーではありませんが基礎がしっかりとした歌い手でそのボーカルは力強く芯がある歌い回しを聴かせてくれます。このアルバムではスタンダードも歌っていてBUT NOT FOR MEやTHAT OLD FEELINGではジャズ・テイストが感じられます。またWHO'S SORRY NOWあたりのポップ曲も軽快に歌っておりそれぞれが僕のお気に入りです。このアルバムはあまり見かけません, 先日某オークションで一度見かけましたが、特別にレアというわけでもないアルバムと思いますが, 流通枚数が少ないのではと思います。ジャケットが変わっていてシューズを脱いで裸足でイスに腰掛けているポーズは珍しいのではと思っています。その裸足と彼女の押し出しの強そうな表情が印象に残るジャケットです。彼女のアルバムとしてはハッキリとは分かりませんがこのアルバム一枚限りかも知れません。

WADE DENNINGのアレンジ指揮によるオーケストラ伴奏

収録曲/ A面/ ONE IS A LONELY NUMBER/ DON'T GET AROUND MUCH ANYMORE/ RAINY DAY/ BUT NOT FOR ME/ JELLY JELLY BLUES/ WHEN YOUR LOVER HAS GONE/ B面/ WHO'S SORRY NOW/ DON'T TAKE YOUR LOVE FROM ME/ IF I HAD YOU/ SOMKING MY SAD CIGARETTE/ THAT OLD FEELING/ ONE FROM MY BABY/

ショップめぐり

2008年04月07日 | 世間話
今日は大阪ヘ来ています。4時頃から一軒のレコード・ショップへ行ってきました。日本橋のLIGHTHOUSEです。このお店は以前は2階にあったのですがしばらく前から3階に移りました。2階の踊り場には手作りのメッセージ・ボードがありそこには“もう一階上です。もう一息頑張ってください”とありました。そのボードを読んで思わず笑いながら3階の店へ入ると店主殿がにこやかな笑顔が迎えてくれました。2階から3階へ上がったばかりでまだ整理が完全に終わっていない様子でしたが、レコードは棚に並んでいました。CDとレコードが半分づつスペースを占めています。オリジナルもありますし、輸入盤と国内盤が入り混ざっています。それらの中にNORMAの再発盤がかなり豊富にありました。NORMAではありませんが別の復刻盤で以前から探していた女性ボーカルのものがあったのでそれで来店の甲斐はあったと満足したのですが、さらに欲を出してもう一枚10inch盤のオリジナルを購入して自宅まで送付してもらう事にしてお店をでました。
今日の大阪は朝から雨が降っていたのですが店を出た頃にも降り止まずでした。続けて梅田のミムラへ、このお店では予約していたRIVERSAIDE JAZZ RECORDSという本が入荷したと連絡をうけていたので大阪へ行ったついでに取りに伺いました。この本は以前に発売されたものの改訂版ともいえる本ですが、最初のを持ってないので購入しました。この本って値段も高いですが美術本のようなつくりです。夕食後に難波のバード56へでも行こうと考えていたのですが一杯飲みながら夕食を終えると睡魔に襲われホテルで寝てしまいました、今日はもうどこへも行く元気ないです。また今度ということにしました。