ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

歌まねして本当に楽しそうなMONICA ZETTERLUND

2010年06月27日 | 女性ボーカルW,Y,Z
(Sweden)GAZELL/GMG-1223/HAPPY JAZZ/

今日のアルバムはSONYA HEDENBRATT(名前はソーニャと読むらしい)のアルバムを探している時に出会った一枚。SONYAは1曲しか歌っていないので見過ごそうかと考えたのだが、よく見るとMONICAも1曲収録されているので入手にいたったものだ。1970年のライブの収録のようだが詳しくは分からない。どうもクラリネットのOVE LINDを中心にした演奏のようではあるが、彼の事はスエーデンのクラリネット奏者という以外は詳しく知らない。演奏陣を記すと、OVE LIND(cla), LARS ERSTRAND(vib), ROLF LARSSON(p), ARNE WILHELMSON(b), EGLL JOHANSEN(tb), NICKE WOHRMAN(g), BARNIE PREVIN(tp)。
本アルバムでのSONYAは下に記したようにTHE NEARNESS OF YOUを歌っているのだが、先日紹介したMEGAFONのEP盤とは違って、ここでは英語で歌っているので掴みやすく感じる。紹介のコメントに続いて彼女自ら曲名を紹介してから歌い始めるのだが、彼女の体躯から発せられる声量豊かで、ほど良くハスキーなヴォーカルが堪能できる。バッキングもボーカルによく添って楽しめた。
B面の最後にMONICAが登場するが、紹介者がMONICAの名前を紹介してからBILLIE BOLIDAYのEAST OF THE SUNを歌うと告げると彼女のヴォーカルが始まるのだが、歌い始めてから“BLLIE HOLIDAYの”と紹介した理由が分かった。MONICAがBILLIE HOLIDAYの歌まねをして歌うのである。聴き比べるとBILLIE HOLIDAYより声が若くてSWEETな印象だけど、MONICAはBILLIEの特徴をよく真似して歌っていて、これは一聴に値するおもしろさだった。聴衆のノリもよくこのライブのトリにふわさわしい1曲だった。SONYAとMONICAの2曲が僕にとっては主な聴き物なアルバムだったけど廉価なアルバムだったし満足でき,聴いたあとでも楽しい気分にさせてくれる1枚だった。まさにHAPPY JAZZ
MONICAのEAST OF THE SUNを聴いて本家のBILLIE HOLIDAYのEAST OF THE SUNも聴いてみた。本アルバムでは、ご存知のようにEAST OF THE SUN(WEST OF THE MOON)としてA面の最初に歌われている。BILLIEのヴォーカルの方はやはり真似ができない部分があるのに気がついた。それは彼女のヴォーカルだけが持つ独特の重みである。これだけはMONICAも真似できない部分なのであろう。

収録曲と()内は主な演奏者/A面/1, CHINA BOY(OVE LINDS KVINTETT)/2, THE NEARNESS OF YOU(SONYA HEDENBRATT)/3, ST.LOUISE BLUES(BERNIE PREVIN-tp)/4, IMAGINATION(BREW MOORE-as)/B面/1, HOW AM I TO KNOW(OVE LINDS KVINTETT)/2, DEED I DO(BJARNE NEREM-ts)/3-A, MOMENTS LIKE THIS(OVE LIND-cla)3-B, OUR LOVE IS HERE TO STAY(LARS ERSTRAND-vib), 3-C, EVERYTHING HAPPENS TO ME(ROLF LARSSON-p)/4, EAST OF THE SUN(MONICA ZETTERLUND)

*このHAPPY JAZZの演奏の最後に “HAVE A NICE TIME, KEEP SWINGING, GOOD NIGHT”とアナウンスされます。この文言をそのまま僕のブログを読んで下さっている皆さんへ送らせていただきます。お休みなさい (と言ってもワールドカップ見てからですが)

3歳と2ヶ月と生後20日

2010年06月24日 | 世間話
わが家にはいま孫が3人います。左の初孫が亥年の3歳男子(長女の長男)、真ん中が生後2ヶ月の寅年の男子(長女の次男)、右の子が寅年の女児(次女の長女)。かく言う私目はおとなしい卯年の爺爺。卯が寅と亥に囲まれて過ごすと、やはり気合い負けしてしまう。体力的にもあちらは昇りの一本調子こちらはもうすぐ還暦の下り調子、これじゃ勝負になりません。産科病院への送り迎えはもちろん爺爺の役目。婆婆はもう体力の限界を超えてよぼよぼ状態、しかし恐るべき気力だけで朝から晩まで孫の世話にかかりっきり。ほんに女性の粘り強さにはとても男はかないません。

ここのところは、レコードを楽しめるのは夜10時を過ぎないと聴ける状態にはならない。最近は、特にART PEPPERをよく聴いている。彼のアルトサックスの音色になんとも表現しがたい男の悲哀のような感情を感じてマイ・ブーム状態。その話を某レコード屋の店主殿にすると“そういう年になったんですよ”と言われちゃった。その店主殿に“私はあと20年はレコードを聴くから、店主殿もそれまで元気でいてくださいよ”と言うと、店主殿“私はあと25年は元気でおりますからご心配いりませんよ”と安心させられまちた。そのハマっているART PEPPERだけど、INTRO盤とTAMPA盤の2枚それにCONTEMPORARY/MEETS THE RHYTHM SECTIONの4枚は元気のある内に必ずオリジナル盤で聴こうと思い始めてから、もうかなり時間が過ぎたが不思議なもので入手難度が低い盤から入手できたとは限らないのが廃盤レコードのおもしろいところで、一番入手しやすいだろうと思っていた一枚が未だ入手できない。これも縁だろうか? STEREO盤はできれば敬遠したい, できればMONO盤が好ましいという我がままもあると思うし、盤の程度もある一定以上の状態(少なくともVG++以上)でなきゃイヤだとか駄々こねてるのも入手に至らない理由だろうと思う。自分が納得できないのを我慢してまで入手する気にはならないです。それと少し値が高くとも少しでも状態が良いアルバムを入手したいという部類です。こうして自分の自由になる小遣いのほとんどをレコードに費やしているが、これも再生装置には全く消費しなくなったからできる事かなとも思う。さてこうして一枚づつ入手したアルバムだけど、自分が聴けなくなったらどうなるんだろう。全くターン・テーブルに載せられないレコードも不幸であると思うし、長男は聴いてくれるのかな、それとも安く叩き売るのであろうか。そんな事はどっちでも良いから、早く内孫をつくっておくれ。その前に結婚してからだぞと思っている今日この頃です。

じっくり且つリラックスして聴けるELLA FITZGERALD

2010年06月19日 | 女性ボーカルF
VERVE/MGV-4004/ELLA FITZGERALD/LIKE SOMEONE IN LOVE/1956年L.A.にて録音

歌唱力に文句をつける人はいないのではないかと思う エラ・フィッツジェラルドの一枚。人によってはサラ・ボーンの方が歌う技法の方が上とか言う評論家もいらっしゃるようだが、そういう順位をつけるのはボーカルを楽しむリスナーの立場では必要もなく、好きか嫌いかを自分の中で己が感じて決めれば良いと考えている。好き嫌いという判断でいえばとエラは大好きです。もちろんサラも好きですから。エラの人気アルバムである“イン・ベルリン”のマック ザ ナイフも有名ですし聴いて楽しくなるタブバム。エラと言えば、彼女のスキャットに魅せられる人も多いと思う。大橋巨泉が昔そのまた昔に“はっぱふみふみ”との流行語を編み出したのも、氏はエラが大好きで彼女のスキャットから連想したと何かの書き物で述べていた(懐かしい)。エラのスキャットも当然素晴らしいと思うが、本アルバムでのバラードでも彼女のボーカルの温かみが余すところなく表現されていて好き、収録曲はどれも良い出来と思うが敢えてお気に入りを言えばタイトル曲のLIKE SOMEONE IN LOVEはであろうか。

本アルバムではスキャットやフェイクを少なめにして曲本来のメロディを大切にしながら且つ歌詞をじっくりと歌い込むという彼女のスタイルは聴き手にヴォーカルの本質を感じさせてくれるアルバム。バックに加わっているスタン ゲッツも聴かせてくれる。

所有のレーベルはトランペットレーベルではなくT字レーベル深溝有ですがあまり不満も感じずこれを聴いている。時々彼女の晩年が恵まれたものでなかった事に思いを馳せますが、太っていた彼女が糖尿病を悪化させたのは残念に思う。本アルバムの裏面にある写真程度の体重だったらさほど悪化させることなく済んでいたのかもと思う。

FRANK Devolの指揮によるオーケストラ伴奏; 主なパーソナルは、ELLA FITZGERALD(vo), STAN GETZ(ts), LOU LEVY(p), LEROY VINNEGAR(b), STAN LEVEY(ds)

収録曲A面/1. There's a Lull in My Life/2. More Than You Know/3. What Will I Tell My Heart?/4. I Never Had a Chance/5. Close Your Eyes/6. We'll Be Together Again/7. Then I'll Be Tired of You/8. Like Someone in Love//B面/9. I Thought About You/10, MidNght Sun/11. You're Blase/12. Night Wind/13. What's New/14. Hurry Home/15. How Long Has This Been Going On/

シンガーの売り物はヴォーカルです for SONYA HEDENBRATT

2010年06月15日 | 女性ボーカルH
(Sweden)MEGAFON/MFEP11/SONYA HEDENBRATT/DU SONYA/7inch/

今日の主役は1931年スウェーデン生まれのボーカリストSONYA。SONYAをどう発音していいのか分からないままです。本業はシンガーだと思うけど映画にも出演していたようで、アクトレスとしても紹介されている。(天国のSONYAさん失礼しますが)ジャケ写真の彼女を見て若さとか美しさとかで勝負していない女性だと理解できるのではないだろうか? 同じようなタイプとして連想するのは日本代表としては天童よしみ、米国代表ではジャニス・ジャップリンJANIS JOPLIN。どの女性もお世辞にも美人とは言えないけれど何故かしら親近感を感じさせる。そして彼女達は容姿で補えない分、更に歌に磨きをかけ自身のボーカルで聴衆を引きつける力を伸ばしてきたのではなかろうかとさえ思えてくる。その反対は同じスエーデンのMONICA ZETTERLUND, 得してるなぁ~と思う。さてLPアルバムの話題で脱線してこのSONYAとMONICAが直接共演したわけではないと思うが同じイヴェントでステージに立って歌った曲が収録されているのが、(Sweden)GAZELL盤の“HAPPY JAZZ”というアルバム。こちらも近いうちに紹介します。
7inchだが本アルバムは彼女の初アルバムと思っていたのですが、どうも間違いのようです。録音は1968年と思う(1962年と説明するお店もあった)が、どちらが正確かは知らない。彼女の別のLPアルバムではTON ART/SONYA HEDENBRATTも聴いてみたくなり注文したが、未だスエーデンから届いていない。本アルバムは英語で歌われる部分もあるが極く一部で基本的にスエーデン語で歌われているのが少し残念。これで英語で歌っていれば本アルバムは更に人気が出たろうにと思う。
バックを務めるのはJAN JOHANSSON TRIO。このスエーデンのピアニストも有名という事だけど、彼の他のアルバムを聴いていないので詳しく知らないが、歯切れの良いプレイで聴かせてくれる。そのピアノとドラム、ベースというバッキング。彼女のヴォーカルを聴くとA-1のPIAは歌い口がMONICA ZETTERLUNDを連想させる、これはスエーデン語で歌われているのもそう感じさせるのかも知れない。A-2のSA NARA SOM NUは英語ではTHE NEARNESS OF YOUだけどすべてスエーデン語、けれども静かな歌い出しから始めるが腹の底から津から強さを感じさせるようで、この収録曲はお気に入りです。盤を裏返してB面-1のKARS I TAKETはデキシー調というのかホンキートンク調というのか、いま一つ感じない部分もある。B-2のSA NARA SOM NU(英語でEMBRACEABLE YOU)がこのアルバムで一番出来が良いと思う。前半は英語で後半がスエーデン語で歌っている、英語で歌っている唯一の曲なので馴染みやすいのもあるだろうが大のお気に入り。シャウトしているわけでもないのに時々魅力的なハスキー・ヴォイスになるのも良い。サラ・ヴォーンの同曲も好きだが、こちらの一曲も秀逸の出来栄えで本アルバムを入手して良かったと思えた。

ジャケット裏には彼女のコメント付きサインがある。文面の内容は分からないが、あまりキレイでもない字で書いてある。その字を見ると大らかそうな人柄に思えてしまう。その中に62という数字があるので、ひょっとすると1962年の事だろうかと思う。もしそうなら録音或は販売は1962年という事になるが確証が持てない。本アルバム、冗談伯爵へ行った時に店主殿がカウンターの下から出してくれた一枚だった。恥ずかしい話だが、この7inch盤がいくらかしたか全く覚えていない。覚えているのは他の数枚との合計金額だけという相変わらずネジが緩んだオヤジです。

収録曲/1, PIA/2. SA NARA SOM NU(The Nearness Of You)/3, KARS I TAKET/4, EN BRA SABLA DU(Embraceable You)

追記訂正(2010.6.16)SONYAが彼女の初アルバムではないかと記述したのですが、METRONOMEから1955年に7inch盤が出ていました。こちらの彼女はさすがに若くジャケ写真ではキレイな女性に写っています。30歳前後から激しく太ったんでしょうね。

久し振りに聴いたLITA ROZA

2010年06月11日 | 女性ボーカルR
英DECCA/LK4218/LITA ROZA/BETWEEN THE DEVIL AND THE DEEO BLUE SEA/1957年2月11,14,15日録音

とても好きなシンガーの一人、英国のリタ・ローザの一枚。今更だが彼女のアルバムは僕のブログでも数多いアップだということに気がついた。実はこのアルバム2006年にすでに記事にしてたが、久し振りに聴いてやっぱりいいなぁ~と。それで自分のブログの本アルバムを欄を見て読んで(読むほどの内容はなかったが)、その乏しい内容に我ながらがっかりしたので写真も撮り直して内容も書き加えた。このアルバムLONDONレーベルのもあったように記憶しているがDECCAレーベルがオリジナルとなる。ジャケットは英国らしくペラペラの紙質で、ご覧のとおりの欧米調漫画チックなイラストだが、これも今となってはイイ味が出てきたと思える。
彼女は1926年英国リバプール生まれで7人兄弟の長女だった。1940年頃からロンドンのTHE NEW YORKERというクラブで唄っていた。という事は14歳ぐらいから歌っていたという事になる。18歳の時に結婚して一時引退し米国へ移り住んだ。が大戦後に離婚して英国へ戻りバンドシンガーとして歌い始めるが、そのバンドがTHE TED HEATH BANDであった。1953年に初レコーディングしたのがPATTI PAGEのヒット曲“How Much Is That Doggie In The Window”であった。その曲が収められたアルバムが英DECCA/PRESENTING LITA ROZAである。この初アルバムから既に彼女のヴォーカルはほぼ完成形となっている事に実力の度合いが計れる。
彼女のボーカルの特徴は類い稀な感情表現と見事といえるセンスでジャズボーカルを聴かせてくれる。どの曲を唄ってもそれはジャズ・テイストあふれるボーカルとなっている。英国を代表する女性ジャズ・ボーカリストではないかと僕は思ってます。彼女のどのアルバムもハズレはないと思う。本アルバムも針を下ろした時から最後まで彼女のボーカルとバックの演奏を楽しめる。バックのメンバーではアイク・アイザックがギターでメンバーに加わっているのが目についた。

パーソナル, LITA ROZA(vo), BILLY MUNN's All STARS: RONNIE HUGHES(tp), GEORGE CHISHOLM(tb), KEN WRAY(tb), GEORGE HUNTER(as), DON RENDELL((ts), ALAN CLARE(p), IKE ISAACS(g), BILL LE SAGE(vb), JOE MUDDELL(b), LENNIE BILL(b), EDDIE TAYLOR(ds), JACK PEACH(ds)

収録曲/A面/1, Between The Devil And The Deep Blue Sea/2, Willow Weep For Me/3, Little White Lies/4, Moon Song/5, Wrap Your Troubles In Dreams/6, I Only Have Eyes For You//B面/1, You Turned The Tables On Me/2, I Cover The Waterfront/3, You're Driving Me Crazy/4, Moonglow/5, You Took Advantage Of Me/6, No Moon At All/7, My One And Only Love

*追記 (昔から注意書きというのはあったみたいです)

所有アルバムに付属していた恐らくオリジナルと思える内袋に印刷にこのような注意文があった。“PLASTIC BAGS CAN BE DANGEROUS. TO AVOID DANGER OF SUFFOCATION KEEP THIS BAG AWAY FROM BABIES AND CHILDREN”。当時ビニール袋で子供に窒息しそうな事故でもあったのだろうかと思ったのですが、1950年代からこのような注意書きがあるというのが、日本とは違うなぁ~、ある意味すごいなぁ~と妙に感心しました。こういう注意書きを初めて見たような気がしたので紹介までという事でした。


私も赤ん坊よ!ALICIA SHERMAN

2010年06月07日 | 女性ボーカルS
SILVERTONE/NS-247/ALICIA SHEMAN/I'M SUCKER TOO/Stereo

SILVERTONEというのは、ニューヨークのレーベルでZAMBA MUSIC GROUP傘下のレーベル。ZAMBAは2002年にBMGに買収されるまでは、世界最大の独立系レーベル音楽会社だったという事だが、このSILVERTONEも流通形態は独立系の流通だったのかどうか(多分独自ルートで販売されていたのではと思うが)、メジャーレーベルと比べれば当然販売店も少なかったのだろう、その為かどうか日本では私家盤として紹介されているのを見かけた。所有ジャケットの表には彼女のコメント付きサインがある。

アレンジはJOE PUMA。彼女の事はライナー・ノートにも躯体的な事は述べられていないので分からないし知らない。ジャケ裏の写真はHOD O'BRIEN, 彼女, JOE PUMAの三人がワシントンのGREGORY'Sというクラブの前でのスナップが載っている。彼女はこのクラブで定期的に歌っているようだ。ライナー・ノートでは彼女のヴォーカルはSTRAIGHT-ARROW-STYLEと紹介されているが、その表現どおりストレートな唱法が持ち味の彼女である。

本アルバムは溌剌としてストレートな歌い口の彼女の多分一枚だけのLP。A面は“IT COULD HAPPEN TO YOU”のHOD O'BRIENのピアノ演奏も楽しめる。で脱線して、JOE PUMAとHOD O'BRIENと言えば、この二人にRED MITCHELLが加わったRESERVOIR盤/SHINING HOURが思い浮かんだ。HOD O'BRIENのライブ盤では,同じワシントンにあるBLUES ALLEY( http://www.bluesalley.com/)のを連想した。BLUES ALLEYというLIVE SPOTもカッコいい店のように思えて行けるものならば行ってみたい。 そのHOD O'BRIENはCDだけど所有してしていて(FIRST SETとSECOND SETしか聴いてないけど)こちらも軽い感じで楽しめる。けれん味のない演奏で人気のあるピアニストかと思う。本題に戻って本アルバムではA面は彼女+JOE PUMA+ピアノ+ベース+ドラムという組み合わせだが、B面は彼女のヴォーカルとJOE PUMAのギターのみで収録されている。A面とB面のどちらが好きかと言われるとB面に手を挙げたい。B面の中でもALL BY MYSELFはその中でもお気に入り、出来ればもう少し抑えて歌ってくれるならば更に良い。率直に言ってちょっと歌い過ぎな点が少し残念なシンガー。

パーソナル:ALICIA SHERMAN(vo), JOE PUMA(g), FRANK LUTHER(b), HOD O'BRIEN(p), JOE LABARBERA(ds)

収録曲/A面/1, HELLO SUCKERS/2, DON'T GET AROUND MUCH ANYMORE/3, IT COULD HAPPEN TO YOU/4, MISTY/5, IMAGINATION/6, EVERYTHING I'VE GOT/B面/1, ALL BY MYSELF/2, SPRING CAN REALLY HANG YOU UP/3, DARN THAT DREAM/4, IT NEVER ENTERED MY MIND/5, ANGEL EYES/

追記*“I'M A SUCKER TOO”がどういう意味か分からず調べたら赤ん坊と出てきたので、私も赤ん坊よとタイトルに記しました。

オランダのBLACK COFFEEは渋い?/JENNY GORDEE

2010年06月04日 | 女性ボーカルG
蘭LIMETREE/MLP198527/JENNY GORDEE/BLACK COFFEE/1985年4月オランダSTUDIO44にて録音

随分と以前に購入して棚にあったのを久し振りに聴くと、当初聴いた印象よりぐっと良くなったというアルバムです。オランダのLPでレーベルはLIME TREEですがマイナー・レーベルなのだろうと思います。あまり知られていないかも知れませんが本アルバムなかなかに出来が良いのです。JENNY GORDEEというシンガーについてはアルバム裏面のTROS SESJUN氏のノートに頼るしか情報がありません。それによると、彼女のステージを初めてみたのは彼女が20歳になる前だった。当時既に結婚していて子育てをしながら毎晩歌っていた。本アルバムでバッキングしているギターのKLAUS FLENTERが彼女の夫だ。彼女の魅惑的なハスキー・ヴォイスはCOFFEEとNICOTINEのでもある。と要約すると書かれているのですがタバコとコーヒーのせいでハスキー・ヴォイスになったというのは宣伝文句じゃないかなと思う。BLACK COFFEEの歌詞にもCOFFEEとNICOTINEという単語も出てくると思うので、それと関連づけてアルバム・タイトルBLACK COFFEEを印象づけたのかなと僕は推測した。
ジャケット裏の写真を見ると本アルバムが録音された時、彼女は40歳台ぐらいかなという感じですが、生年が分からないので何歳の時の録音かが不詳。彼女のヴォーカルは下手とか上手いとかで表現すべきでなく、経験を積み重ねた熟達の味わい、聴かせくれるヴォーカルそして渋いというヴォーカル。もちろん基本的な部分で下手などとは感じさせない。

アレンジはKLAUS FLENTER。彼女の歌うBLACK COFFEEは深煎りの苦味が何とも言えない味わいを感じさせてくれる一杯。ヴォーカル+ギター+ベース+ドラムの編成は夫であるKLAUS FLENTERは彼女の魅力が一番引き出せるように心を配ったのだろう。タイトル曲はもちろん聴いて欲しい一曲だが、そればかりではなくアルバム全体がどの曲も聴ける。僕が好きなのはお馴染のEASY LIVIN'やEVERYTHING HAPPENS TO ME, WILLOW WEEO FOR MEあたり、曲自体がもとから好きという理由もある。

パーソナル;JENNY GORDEE(vo), KLAUS FLENTER(g), HENK HAVERHOEK(b), PETER YPMA(ds)

収録曲/A面/1, BLACK COFFEE/2, GET OUT OF TOWN/3, SOPHISTICATED LADY/4, I'LL TAKE ROMANCE/5, EASY LIVIN'/6, WORK SONG/B面/1, EVERYTHING HAPPENS TO ME/2, THE END OF A LOVE AFFAIR/3, YOU'VE CHANGED/4, WILLOW WEEP FOR ME/5, NEW YORK LAMENT/