ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

いつの間にか増えたHELEN MERIILL、これが最後?

2009年08月17日 | 女性ボーカルM
MERCURY/MG36006/HELEN MERRILL/HELEN MERRILL

ebiさんにMixiへのリンクにやり方を教わったので、ちゃんとリンクできているかどうか気になりますし、せっかく教えていただいて更新がズルズルと先になってしまうのも失礼してしまうと思い、手っ取り早く以前の記事を書き直してアップします。ebiさん、いつも教えていただいて有り難うございます。
まずこのアルバム、彼女の最人気アルバムですが、以前は深溝が有れば“オリジナルなんじゃろう~な”という程度で喜んでいた僕ですが、ある日拙宅に遊びに来た友人が僕のアルバ厶(ブラック・バック)を見て、“これはブルー・バックでシルバーリムのがファーストで音がいいんですよ、かなり違うと思いますよ”と遠慮気味に教えてくれました。その時はそんなに音が違うんかなぁ~という感じであまり気に留めてなかったというか気持ちが動きませんでした。これ以上同じアルバムを入手するのもなぁ~という考えもありました。それから半年ぐらいしてから東京の廃盤専門店を数件回った時に、このアルバムの事を尋ねるとどこの店主も口裏を合わせたように音が良い、他のとは違うと言います。それで僕はもし入荷したとするといくらぐらいの売値のものかと尋ねると、ある店主は状態によってかなり開きがあるから10から20ぐらいかなぁ~、とか。また別の店主は15~20で考えておいてくれれば満足できる状態のがあるとか、別の店主は最近このアルバムは音が良いのが知れ渡って値が上がってるからねぇ~とおっしゃるだけでした。えっ最低10以上なの、まさに天城越えじゃと思ったのですが、お話をお聞きしただけでリクエストまでは行きませんでした。それからはちょっと探しました。そして本アルバムを海外から入手したのですが、価格は秘密にします。もしどこかでお会いした時に尋ねられれば正直に答えますが、無茶安かったの一言です。もし友人にその話をしても信じてもらえないかも。
さて無茶安かった本アルバムを期待に胸弾ませながらターン・テーブルに載せ聴いてみますと、確かに音が濃いし各演奏者の輪郭が一番ハッキリとしていると思います。僕の部屋で一人聴くと生のヘレン・メリルがそこにいるというのは大袈裟すぎる表現ですが、彼女の唇が湿りを帯びて開閉しているのが判るわけです、時々軽くピチャという音が感じられます。JIMMY JONESのピアノ音も明確で鋭く、CLIFFORD BROWNの演奏もベールを脱いで剥き出しの音という感じです。いやぁ~これは聴けます。好きな音楽を楽しめて且つ各楽器の音も更に味わえるんですから、これ以上欲は言わぬが花ですかね。奨めてくれた友人にも、この場をかりて感謝を伝えたいです。ありがとうございました。

(以下は以前の文章です)
僕がこのブログを始めて3年が経過して4年目に入ってしまいました。始める時にとにかく3年は続けよう、それから先はまたその時に考えようと思って始めました。でも3年が経つのは早いものであっと言う間に時が過ぎたように思います。途中でもう止めようかとも思った事も数度あったのですが、ブログの先輩や仲間に励まされてここまで来れたのは間違いありません。あらためて感謝をしたいと思います、ありがとうございます。

今日の記事は2006年3月に一応アップしていたものですが、写真を撮り直して内容も完全に書き直しました。が以前の記事は下記のとおりで恥ずかしい内容だったのです。『この超有名盤は、私が下手な説明等はしない方がいいと思います。ヘレン・メリルもいいのでしょうがクリフォード・ブラウンのトランペットがボーカルを盛り立てています。ブラウンのトランペットはまるで彼が歌っているかのように演奏されています。ヘレン・メリルのハスキーな声もいいですね。アレンジはクインシー・ジョーンズです。彼のアレンジはお気に入りで、ご機嫌なのが多いです。EmArcy盤アルバム名“Heren Merrill”』という記事内容です。だはっはっ、もう尻切れトンボそのまんまだったようです。本人も書いた内容を覚えていないのですから如何ともし難いです(苦笑)。

上の写真アルバムはMERCURYの深溝はある盤ですが、レーベルは最初期のレーベルのではなく, 1961年から1963年まで使用された第二世代のです。最初期EMARCYの太鼓レーベル・オリジナルが欲しかったのは勿論ですが、それの美盤美品となると東京の廃盤店ではどこでも10万以上の値がつけられているわけで僕にとっては相当に高値で入手に至らず現有ので我慢しているわけです。国内外を問わず昨今の不景気の中、もしもお値打ち品が出てくればまた入手したいなぁ~とは思っています。が難しいかなぁ~とも思っています。というのも僕が欲しいアルバムはその他の人も欲しい方はいらっしゃるのは間違いなく、それだけ本アルバムの人気が根強い証明でしょう。このアルバム以外にも最初に入手した1975年発売の日本フォノグラムと最近オリジナル・マスターテープから録音したという日本ユニバーサルから発売されたものとでHELEN MERRILL/HELEN MERRILLの12インチ盤が3枚になってしまいましたが、もっぱら聴くのは本MERCURY盤です。どうしてかって言われると今のところ何となくとしか答えられませんが、ユニバーサル盤も音はいいと思いますが、自分の最終判定はEMARCY盤を聴いてからの楽しみにしておきます。
 彼女は昨年の秋に来日してコンサートを行いました。ラスト・コンサートと名打たれたとおり、おそらく彼女の年齢から考えても最後の日本公演となる可能性が高いです。僕も行こうかとも思い、西宮の兵庫県立芸術文化センターのが一番近かったので考えたのですが結局行きませんでした。何となく行かない方が僕の抱いている彼女のイメージが壊れないような気がしたわけです。僕の中では彼女はあまり歳老いてはおりませんので。

下の2枚の7inch盤は12inch盤の裏面にある写真と全く同じでは有りませんが、その時に撮影された一枚を使用してEP盤のスリーブに使用されたもので、こちらもよく知られたEP盤でしょう。同じ音源という意味で一緒に掲載しました。ただこれらの僕所有のEP盤は米盤ではなく伊盤です。
EMARCY/EP6508/HELEN MERRILL/7inch/
EMARCY/EP6509/HELEN MERRILL/7inch/

レコード内容と離れた話ばかりになってしまいましたが、彼女の本アルバムで僕のお気に入りはクリフォードのトランペットと共に楽しめるYOU'D BE SO NICE TO COME HOME これを外す人はまずいらっしゃらないと思える1曲。WHAT'S NEWとYESTERDAYは彼女がなぜ「ニューヨークのため息」と呼ばれているのかに共感できる2曲。FALLING IN LOVE WITH LOVEはスイング・テンポでオスカー・ペティフォードのピチカート及びクリフォード・ブラウン、ジミー・ジョーンズのソロもあってこれも好きですねぇ。BORN TO BE BLUEの寂を効かせた進行もいいですね。編曲のクインシー・ジョーンの手腕も大いに感じてしまう僕です。演奏陣といい編曲者といい、それにマッチしたシンガーと三人役者が揃ったアルバムですね。ということでEMARCYのオリジナルはますます入手難が予想されるわけです(日本のため息)

昔のイメージのCONNIE FRANCISか?

2009年08月05日 | 女性ボーカルF
MGM/SE3893/CONNIE FRANCIS/SONGS TO A SWINGING BAND/

今晩のアルバムは硬派ジャズ通の方には歯牙にもかけられないコニー・フランシスです。皆さんご存知のように、コニーは1938年生まれの米国ニュージャージー州出身のポップ歌手です。本名はCONCETTA ROSA MARIA FRANCONEROという長い名前らしいですが、CONCETTAというと綴りはちょっと違うんですが同じコニーでもSTEVENSのコニー・スティーブンスを思い出します。そのSTEVENSのファースト・アルバムがCONCHETTAで、これのアルバムのタイトルも本名からとったのですが、よく似た名前ですね。
僕の一番古い記憶に残るコニーは物心ついた頃にはラジオの洋楽番組ではいつもトップ10の常連でした。“カラーに口紅”、“WHO'S SORRY NOW?”, “ボーイ・ハント”、“ヴァケイション”いやぁ~、本当によく聴きました。小学生の高学年の頃はローラー・スケート(4輪車配置でつま先にゴム・ストッパーがある代物)に凝っていまして、先生からはスケート場には父兄同伴で行くようにと指導されていたにも係わらず、学校の帰りにはローラー・スケート場で貸靴借りて滑っていました。そのスケート場で彼女の歌がよく流れていました。彼女の曲はアップ・テンポの曲が多く、ゆったりとした歌謡曲よりはスケート場にはよく合っていました。
本アルバムは数年前にボストンのレコード店で買った一枚で, いまだにプライス・タッグがついたままにしています。このアルバム『SONGS TO A SWINGING BAND』は1961年のアルバムでRICHARD WESSのアレンジ指揮によるもので、IT MIGHT AS WELL BE SPRINGやANGEL EYES, GONE WITH THE WINDを歌っています。SWINGING BANDというからジャズっぽいんだろうかと思って買ったのですが、ジャズ味は薄くジャズ・シンガーでよく取り上げられている曲も歌っていますが、やはりポップぽいですね。それと幼少の頃に聴いた彼女は乗りが良いシンガーというイメージが強かった彼女ですが、今になって聴くと相変わらずノリはいいんですが、結構こねた歌い方というか割とネバいボーカルなんだと再認識しました。ポップっぽいアルバムですが、これでも彼女にしてはジャズ寄りのアルバムかなと思った次第。このアルバムの中ではGONE WITH THE WINDが伴奏ボーカルを含めて一番ジャズに近いかなぁ~、でもやっぱりコニー節ですからね。アルバムの内容はいいんですがジャズ・ボーカルとして聴くと期待ハズレかも知れませんね。

収録曲/A面/1, YOU'RE NOBODY 'TIL SOMEBODY LOVES YOU/2, OL'MAN MOSE/3, HOW LONG HAS THIS BEEN GOING ON?/4, MY LOVE, MY LOVE/5, IT' MIGHT AS WELL BE SPRING/6, TABOO/B面/1, LOVE IS WHERE YOU FIND IT/2, I GOT LOST IN HIS ARMS/3, DAT'S LOVE/4, ANGEL EYES/5, GONE WITH THE WIND/6, SWANEE/


ついでに彼女のMGM/SE-4253/A NEW KINDS OF CONNIEのアルバムでの彼女は, MY MAN, THE SWEETEST SOUND. I'VE GOT A CRUSH ON NEW YORK TOWN, LIKE SOMEONE IN LOVEとジャズで取り上げられている曲をコニー節で歌っていますが、こちらはアレンジ指揮がMARTY PAICHでこちらの方がよりジャズっぽい印象がありました。今になってこちらのアルバムを紹介すべきだったかと思ったのですが、もうこのまま投稿します。下にそのアルバムのジャケ写真と収録曲を載せておきます。入手するんだったらこちらのアルバムが正解でしょうか。

収録曲/A面/1, WILL YOU STILL BE MINE/2, MY MAN/3, MORE/4, THE SWEETEST SOUND/5, I'M GLAD THERE IS YOU/6, WHERE DID EV'RYONE GO?//B面/1, MA/2, I FOUND MYSELF A GUY/3, I'VE GOT A CRUSH ON NEW YORK TOWN/4, MY KIND OF GUY/5, YOU CAN TAKE IT FROM ME/6, WHRER CAN I GO WITHOUT YOU/7, LIKE SOMEONE IN LOVE/

一番若い時のLITA ROZA

2009年08月03日 | 女性ボーカルR
英DECCA/LF1187LITA ROZA/PRESENTING LITA ROZA/10inch

リタ・ローザは当初はDECCAで録音し続いてPYE~COLUMBIA~EMBERと続くのですが、DECCAでのアルバムは4枚あってBETWEEN THE DEVIL AND THE DEEP BLUE SEA、LOVE IS THE ANSWER、LISTENING IN THE AFTER-HOURS、そして今晩のアルバムPRESENTING LITA ROZAです。レーベルの番号も本アルバムが若いので、彼女のファースト・アルバムという事になるんだろうと思いますが、発売年は詳しく知りません。想像では1953年から1955年に発売になったアルバムではと考えている程度です。本アルバムはジャケのつくりも奢ったものとは言えず簡素なつくりです。同じ10インチ盤での彼女の次のアルバム/LISTENING IN THE AFTER-HOURSがジャケ紙質もずっと良くなり写真も鮮明なのと比べるとつつましいジャケです。
このアルバムですが入手した時はジャケ右上にシールを剥がした後があったのですが、白く剥がれた後が気になるのでカラーコピーでコピーしたのを同じ形に切り取って剥がれた部分に貼り付けました。パソコンの画面で見て分かるでしょうか?実際に手に取って見るとあまり違和感がなく我慢できる状態になっています。最近は針飛びを直したりジャケ剥がれを誤魔化したりとそんな内容が続いていますが、いつもそんな事ばかりしているわけではありませんので自己弁護しておきます(汗) 。本アルバムを入手した時点で彼女のアルバムはほぼ棚に収まったと思っています。
本アルバムに収録の曲はF.9948/STARS FELL ON ALABAMA、F.9911/BLACKSMITH BLUESやF.10269/MAKE LOVE TO MEやその他のSP音源を再収録したアルバムじゃないかと思います。したがって伴奏はTED HEATH, JOHNNY DOUGLAS, REG OWEN, MANTOVANI(懐かしい名前です)の4氏による指揮となっています。
彼女の若々しいけれど、当時人気投票1位になった底力はすでに感じられる実力派ですから若いだけじゃないボーカルが聴けるアルバムですが、僕のお気に入りはマントヴァーニ楽団をバックに歌うB-4のSTARS FELL ON ALABAMAです。また映画“真昼の決闘”のB-2のHIGH NOONも懐かしいという意味と彼女が唄っている事に新鮮なサプライズを感じました。B-3のHALF AS MUCHも彼女のしなやかだけれども力強さもあるボーカルで好きですね。SP音源だろうと思える本アルバムですがB-4のALLENTOWN JAILが他の曲と比べて音質が多少違う印象を受ける以外は再生音も不満を感じる部分はありません。特にB-1のBLACKSMITH BLUESの出だしにオーケストラが爆発的演奏で開始した後で鉄槌で鍛冶をしているような音は迫力充分です。僕も含めてリタ・ローザが好きな方には見逃せないアルバムだろうと思います。

収録曲//A面/1, MAKE LOVE TO ME/2, TELL ME WE'LL MEET AGAIN/3, DOGGIE IN THE WINDOWS/STARS FELL ON ALABAMA//B面/1, BLACKSMITH BLUES/2, HIGH NOON/3, HALF AS MUCH/4, ALLENTOWN JAIL/