ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

ANITA O'DAY

2008年10月30日 | 女性ボーカルO
ARS/G-426/ANITA O'DAY/ANITA SINGS FOR OSCAR/

ブログの更新が今月は特にできませんでした。出張が多くて自宅にいる日も少なかったです。やっぱり自宅それも古本屋のような匂いのする自室にいると落ち着きますね(笑)。ここに居座ってレコードを聴く事ができなくなると僕はどうやってストレス解消するんでしょうね、あまり考えた事がないんですが, 今晩はふとそんな事を考えてしまいました。以前は嫁さんもテーブルクロスをより部屋に合うものを見繕って買って来てくれたり、花を飾ってくれたりしていましたが自室が段々とレコードで占領され始めるとついに見放されたようで, 全く気をつかってくれなくなりました(残念)。

今晩のアルバムはアニタ・オディの一枚ですが、ANITA SINGS THE MOSTと言えば数ある彼女のアルバムの中でも傑出して聴き応えのあるアルバムだと評価されているようですし、僕もこのアルバムはお気に入りシンガーのアニタのアルバムの中でも大変気に入っています。このアルバムはよく知られていますし今さら僕ごとき下戸が内容を説明するとお叱りを受けそうですが、そこをあえて。TENDERLYやSTELLA BY STARLIGHT等のスタンダードな曲が収録されていますが、レコード全体を通して聴いてもいささかもダレる事なく次から次へと聴かせてくれるのがまずアニタは凄いと思い、またオスカー・ピーターソン等のバックの洒落た演奏も素敵で楽しいし小気味よいです。いずれにせよアニタの名盤である事は認められた一枚でしょう。

冒頭のアルバム写真というより小冊子ですが、ARS盤に入っている4ぺージの小冊子です。ARSはAMERICAN RECORDING SOCIETYの略ですが、僕はあまり知らないのですがARSのレーベルの下にはMANUFACTURED IN U.S.A. FOR HOME USE ONLYと印刷されているのですが、これはこのレーベルがVerve傍系会社の通信販売用レーベルであったとも聞きました。どなたか詳しくご存知の方がいらっしゃればご教授願いたいと思います。それでこのARS盤とVERVE盤のどちらが先に発売されたかという事ですが、実際はARS盤が先に製造されたのですがVERVE本体からクレームが入りしばらく販売を見合わせてVERVE盤が出た後にARS盤が出されたというように思っています(と言っても自分で調べたわけではなく友人やレコード店主等に聞いた話ですが)。しかしながらそういう経緯を考えるとこのARS盤の方がより初期という事になります。という事を考えながらVERVE盤とARS盤を見比べているとどちらが音が良いのかより陰影が深いのかより心に響くのかなどという些細な事が気になるわけです。両方を聴き比べて見ましたがどちらも録音が良く(当たり前ですが)メリハリのあるジャズを聴かせてくれます。でどうなんだ? 僕のタコ耳で聴いた場合に音の違いはあるのか?と言う事ですが、残念ながら明確な違いはありません、強いて言えばARS盤は音がクッキリしているがやや硬いように思え、VERVE盤は音がややまろやかで角がとれた音のような気がします。僕の好みではVERVE盤の方が音がまとまって総合点が高いように思えました。がこれも時間を置いて聴き比べた場合には違いは感じられない範囲です。そんな程度の違いでしかないと思います。どちらで聴いてもアニタのボーカルを十二分に楽しむことが出来るでしょう。
↑ARS盤のレーベル
↑ARS盤ではジャケットはなくやや厚手のビニール袋に内袋と共に入れられている状態です
↑ VEREVE/MGV-8259/ANITA SINGS THE MOST(トランペット・レーベル/黒にシルバーのロゴ)のアルバム

パーソナル:ANITA O'DAY(vo), OSCAR PETERSON(p), HERB ELLIS(g), RAY BROWN(b), JOHN POOLE(ds), MILT HOLLAND(ds)
収録曲 A面/ 1. 'S Wonderful/They Can't Take That Away from Me/ 2. Tenderly/ 3. Old Devil Moon/4. Love Me or Leave Me/ 5. We'll Be Together Again/ B面 /1, Stella by Starlight/ 2,Taking a Chance on Love/3,Them There Eyes/4, I've Got the World on a String/5, You Turned the Tables on Me/ 6, Bewitched, Bothered and Bewildered/

初挑戦シール剥がし

2008年10月17日 | 世間話
ずーっと以前にブログ先輩であるebiさんにアメリカ盤によくあるあの憎たらしいシールの剥がし方を教えてもらったのですが、どうも尻込みして試さずにいたのでしたが、ebiさんがご自身のMIXIのページで詳しくシール剥がしの方法を伝授されているのを読ませていただいて、遅まきながら試してみようという気になりました。昔のグリコじゃないですが、セラーがおまけで送ってくれたHERB ALPERTのアルバムにちょうどシールが貼ってあったのでこれで試験的にシール剥がしに挑戦しました。結果は想像していたよりもキレイに取れました。もう少し早く試しておけばよかったと少し後悔しています。それにしても再三にわたって親切に勧めてくれたebiさんに改めて感謝しています。上のアルバムの写真はシールを剥がした跡のアルバムです。下のが剥がした後でシールの有った部分にシールを置いて撮った写真です。初めてのシール剥がしだったので少し急いだためかジャケットの紙面が浮き上がりそうになった点はありますが、次回はもっとじっくり剥がせば問題ないと思います。それともう一つジャケットの汚れた部分を合成洗剤を入れた水に布を浸して軽く絞りジャケットを拭うというのもシール剥がし以上に参考になりました。
それにしてもジッポのオイルを使ってもジャケットに跡形が残らないというのが今でも不思議です。


LITA ROZA

2008年10月01日 | 女性ボーカルR
英)EMBER/NR5009/LITA ROZA/LOVE SONGS FOR NIGHT PEOPLE/

本アルバムの録音年が1962年で発売されたのが1963年ですから,彼女の初アルバムである 英DECCA/LISTING IN THE AFTER HOURSの1955年発売から8年後という事になり、彼女のアルバムとしては後期に属するアルバムであるんでしょうね。ところで英国のアルバムは版権が複雑に分かれているらしく、本アルバムはオリジナルと思いますが、日本NORMAから発売されたLOVE SONGS FOR NIGHT PEOPLEでは本アルバムと同じジャケット写真ではなく英国での再発盤であるPRESIDENT盤/LITA ROZA/YOU'RE DRIVING ME CRAZY(内容は英DECCA/BETWEEN THE DEVIL AND THE DEEP BLUE SEAと同じでこちらがオリジナルです)の写真が使われています。こういう複雑なアルバムが入り混じって発売されていると重複して購入してしまう事もありますね。ジャケ買い専門の僕もそういう点には気をつけています。それでもジャケットが気に入れば入手しようとしてしまう軽いバイヤーであります(笑)
本アルバムの内容ですが、彼女の今までのアルバムとは少し趣が異なります。良い表現をすればさらに円熟味を増ししっとりじっくりと歌っています、辛口表現者からすれば元気がなくなってきたと言われるかも知れませんが、夜のムードを表現する為にそういう歌い回しになったのでしょうか。 しかし聴いていくほどに彼女の歌声が心の奥底に届いてくるようなアルバムではないかと思います。特に, I'LL CLOSE MY EYES,TENDERLYやWE SMALL HOURS, THEY SAY のしっとり感と上手さは心地よく彼女の世界で楽しむ事ができます。

パーソナル:LITA ROZA(vo), BRAIN DEE(P), GEORGE KISH(g), MALCOLM CEIL(b), RONNIE STEPHENSON(ds)
収録曲/A面 1,HOW DID HE LOOK 2,TRUST IN ME 3,THIS IS NO LAUGHING MATTER 4,MISTY 5,I'LL CLOSE MY EYES 6,PARADISE /B面 1,WILD IS THE WIND 2,MY HEART BELONGS TO DADDY 3, BUT BEATIFUL 4, TENDERLY 5,WEE SMALL HOURS 6,THEY SAY