【震災を乗り越えて】
新酒第一号が誕生しました!!
【大沼さん、本当に待っていました!】
乾坤一 特別純米辛口 本生
2012年1月初めに23BY清酒「乾坤一」の一本目となるお酒を搾ることができました。
例年より一カ月遅れての上槽です。
この日が来るのを蔵人一同本当に心待ちしていた堂々たる【新酒第一号】の誕生です!
以下、大沼酒造さんコメントより
震災の日、2011年3月11日は雪の降る寒い日でしたが、仕込みの最盛期で蔵の中は活気に満ち溢れていました。
仕込み蔵のタンクには発酵中のモロミがたくさんあり、元気よくプツプツと音をたてていつもと変わらぬ時間が流れていました。
しかし突然大きな揺れが起こり、江戸後期から伝わり改修を重ね大切に使用していた土蔵蔵の壁は崩れ落ち、天井の梁が折れ、上槽中の槽の足も折れて傾き、信じられない事が起こり呆然としてしまいました。
数日後、町の調査で蔵は大規模半壊の認定を受け、危険入るな指摘されました。
蔵をどうするか、来年の造りをどうするか、また酒造りは出来るのか、たくさんの不安がありました。
そんな時に、力を頂いたのが全国のお客様、飲食店様、酒販店様の励ましや応援のメッセージです。
「乾坤一」というお酒を通じて繋がった絆をこの震災を通して、改めて強く感じることができました。
またお酒を造ろう!!
美味しいお酒を造って感謝の気持ちを伝えて恩返しをしたい。
そこから「乾坤一」の新たな一歩が始まりました。
蔵を改築するに当たり、一度全てを取り壊し現代的に立て直すか」、江戸後期の伝統の柱と梁を残した状態の蔵にするかで悩みましたが、蔵の伝統や文化を守りたいという想いもあり、後者を選択しました。
その分、手間と時間はかかってしまいましたが、以前と変わらぬ造り酒屋らしい雰囲気を残すことができました。
今回の改築工事では、さらなる酒質向上も一つのテーマとしていました。
蔵全体を冷房にし、温暖化と衛生面に備えました。タンク一本一本に温度センサーを取り付け温度管理も繊細にできるようになり、さらなる品質向上につながると思います。蔵人の作業効率も考え、以前の蔵では不自由に感じていた部分を、改築時に蔵人達で話しあい改善してきました。そして、ようやく例年より一カ月遅れでの仕込みを始めることができ、無事に23BYの新酒を出荷することができました。
皆様本当にありがとうございます。
2012年で創業三百年目となる年に新しい一歩を踏み出した「乾坤一」を御賞味下さい。
まだまだ未熟な蔵ではありますが、蔵の想いを感じ取って頂ければ幸いです。
これからもよろしくお願い致します。
●乾坤一 特別純米辛口 本生 1・8L 2625円(限定酒)