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「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

宇流冨志禰神社

2008-06-30 00:00:26 | かみのやしろ

(春日大明神 三重県名張市平尾 旧県社)
 藤堂屋敷から西に歩くと、道の真中に石鳥居が建っていた。これは宇流冨志禰(うるふしね)神社の一の鳥居である。この鳥居は二代目で、初代は貞享四年(1687)藤堂長守が寄進した木造鳥居であったが、宝永七年(1710)焼失している。そして安永七年(1778)石造で再建され、現在に至っている。市指定文化財となっている。
 中心地の西方、名張川沿いの高台に宇流冨志禰神社は鎮座する。宇奈根命(ウナネノミコト)を祀り、社伝では天武天皇三年(674)創始という。また、平安時代の記録『延喜式神名帳』にも「宇奈根神従五位」と見える式内社である。天正十年(1582)伊賀の乱時に兵火に遭うが、その後は領主松倉氏、藤堂氏らによって繁栄した。
 境内には天和三年(1683)の銘のある石鳥居と、天和二年(1682)銘の手水鉢(共に市文化財)、正徳五年(1715)銘の石灯篭がある。
    

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