和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

常楽43〈小説「新・人間革命」〉

2016年02月22日 09時25分42秒 | 今日の俳句
【常楽43】

 十一月七日午後一時前、総本山の大講堂で、学会創立四十八周年を記念する代表幹部会が行われた。
 男子部長の開会の言葉に続いて、理事長の十条潔、そして、副会長の関久男が、宗門と学会の間に生じた諸問題への今後の対応について語った。その際、関は、やむなく、「不用意にご謹刻申し上げた御本尊については」との表現を用いた。この件は、仏法の本義のうえでも、また経過からも、何も問題のないことであったが、僧俗和合を願って学会は、宗門の要求に応じたのである。
 次いで、山本伸一があいさつに立った。
 彼は、これまで、学会の宗門への対応に、さまざまな点で行き過ぎがあり、宗内を騒がせ、その収拾にあたって、不本意ながら十分に手を尽くせなかったとして、法華講総講頭の立場から謝意を表した。
 伸一の脳裏には、御講で、葬儀の席で、宗門僧に悪口雑言を浴びせられ、冷酷な仕打ちを受け、悔し涙をこらえてきた、同志の顔が、次々と浮かんだ――彼は、自分が耐え忍ぶことで、最愛の同志を守れるならば、これでよいと思った。ともかく、卑劣な僧の攻撃に、ピリオドを打ちたかった。
 彼は、参加者に呼びかけた。
 「広宣流布は、万年への遠征であります。これからが、二十一世紀へ向けての本舞台と展望いたします。どうか同志の皆さんは、美しき信心と信心のスクラムを組んで、広々とした大海のような境涯で進んでいっていただきたいのであります。
 そして、現実に人生の四苦に悩める人を、常楽我浄の幸福の道へと転換するために、今日も、明日も、粘り強く、民衆のなかに入り、人間のために、社会のために、そして、広くは世界のために、一閻浮提の正法の光を、燦然と輝かせていく新たなる前進を開始しようではありませんか!」
 伸一は、大切な同志が、希望に燃えて、堂々と胸を張り、はつらつと広宣流布の歩みを開始してほしかったのである。


【「聖教新聞」2016年(平成28年)2月20日(土)より転載】


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春の水/今日の俳句 ≪第2054号≫

2016年02月22日 05時26分34秒 | 今日の俳句

≪2016年(平成28年)2月22日(月)≫(旧暦1/15)
《猫の日》英文学者の柳瀬尚紀氏らによる「猫の日制定委員会」が1987(昭和62)年に制定。ペットフード工業会が主催。「ニャン(2)ニャン(2)ニャン(2)」の語呂合せ。全国の愛猫家からの公募でこの日に決まった。


 渉りたる秋篠川の春の水
      日野草城

 羊の仔抱いてわたすや春の水
     加藤蛙水子

 鵲村字小鮒江の春の水
      田中藤穂

 水族館の中のクリオネ春の水
      鈴木榮子

 日本体育大学新体操クラブ春の水
      今城知子




※ 春の水・春水
 豊かな春の水である。野川は水かさが増し、暖かになるにつれて雑魚、小海老などがすいすいと水面を走るのが見える。洗面器にたたえた水にも、春は十分ととのった感じがある。水の春というと主観的で、作者の詠嘆が加わる。


【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】


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       ※☆*今週のことば*※

 学会は励ましの世界。

 「勇気」即「慈悲」の声が

 蘇生の力を広げる。

 「自他共に喜ぶ」

 大歓喜の人生を快活に!

      2016年2月22日



       ※☆*寸 鉄*☆※

 SGIの女性は信仰根本に社会を善の方向に導く―元次官。平和創出の光
      ◇
 勇気は挑戦を受けると大いに力をつける―哲人。苦難の友よ不屈の祈りを
      ◇
 「現証こそ宗教の生命」牧口先生。世界192カ国に創価の連帯。幸福万波と
      ◇
 「異体同心なれば万事を成じ」。苦手な人とも心を合わせて。勝利の鉄則
     ◇
 危険薬物の売買情報、中学生7%が「見たことある」と。根絶へ総力挙げよ

【聖教新聞:2016年(平成28年)2月22日(月)付】



      ※☆*名字の言*※

近所の家の敷地に小さな庭がある。花に彩られるのはもう少し先だが、長さの整った芝生など、この季節にも、手入れが行き届いている。朝、家主であろう壮年が水をまき、草取りをしていた。庭の美しさを変わらずに保つには、こうした手間が欠かせない



小さく変化を加え続けるからこそ、変化しない状態がつくられる――これは生命の本質でもある。生物学者の福岡伸一氏は、病気などの環境に適応し、修復や回復を繰り返すのが「生命を生命たらしめている特徴」と述べる(『変わらないために変わり続ける』文芸春秋社)



ある座談会での語らいの輪。新婚当初を振り返る夫婦がいた。あのころと「すっかり変わったよ」と語る夫。「何も変わっていません」と引き取る妻に、さわやかな笑いが広がった



正反対の意見に聞こえるが、そうではない。「変わらない」のは、広布に生き抜く心意気。「変わった」のは夫婦の環境だった。病を二人三脚で乗り越え、地域に慕われる家庭を築いてきた



変わろう、成長しようと日々、努力するからこそ、不動の自身が築かれる。そのぶれない「芯」があればこそ、試練に負けない人生を開いていける。日蓮仏法は、その生き方を教える。「月月・日日につより給へ」(御書1190ページ)と。(蹴)

【聖教新聞:2016年(平成28年)2月22日(月)付】


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