11月 20日

2022-11-20 05:19:12 | Weblog
                         八手の花・花八手 



          空広く声たまにくる花八ツ手          細見綾子


          暗きより牛が貌出す花八手           下里美恵子


          花八手活く煤色の野焼壺            玉井美智子


          爪立ちて玻璃拭く巫女や花やつで        小田二三枝


          あと幾度訪ふ故郷や花八ツ手          小長哲郎




                  



          どの路地のどこ曲つても花八ッ手        菖蒲あや


          花八ッ手生涯母は紅ささず           中嶋秀子


          庭先に江の電軋む花八つ手           水原春郎


          老いはかく音もなく来る花八つ手        林  翔


          出家には遺書などいらぬ花八手         無着成恭




                  



           昨日も日本全国で90,540人のコロナ感染者の発表が有りました、また増えつつあります 
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
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11月 19日

2022-11-19 05:40:37 | Weblog
                         干大根・懸大根・大根干す



          干し大根海鳴りいつもそこで聞く        細見綾子


          大根干す伊吹の風の通り道           栗田せつ子


          大根稲架没日に長き影伸ばす          田畑 龍


          並べ干す大根匂ふ湖北晴            岸本典子


          大根干す浜の風攻め天日攻め          ころころ




                  



          大根干す土蔵の紋の仮名一字          鍵和田釉子


          海に向く干大根の丈短か            菖蒲あや 


          一村が懸大根の中にあり            杉村義昭


          山の日に力抜かれて干大根           小山祐司


          真白な干大根の一日目             太田土男




                  


           昨日も日本全国で84,269人のコロナ感染者の発表が有りました、た増えつつあります 
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
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11月 18日

2022-11-18 05:53:50 | Weblog
                         藪巻・菰巻・菰巻く



          菰巻きはマツカレハなどの害虫から守るために、松の幹に藁でできた菰を巻きつける。啓蟄にこの菰を
          越冬した虫とともにはずすのが恒例になっているようです 写真の菰巻きには結び目に縄で
          飾りがしてありました、また藪巻きとも呼ばれ躑躅や桜の若木をぐるぐる巻きにされている物もあります
          菰巻き・藪巻きは冬の、菰はずしは春の季語になっています  季節を感じさせる風景です



          菰巻かれ三河黒松獣めく             下里美恵子


          藪巻や飾り結びの一と並び            平松公代


          菰巻くや亀甲荒き松の幹             小田二三枝


          腰高に菰巻く松や皇居前             内藤雅子


          菰を巻く仕上げの縄の花むすび          ころころ




                  



          藪巻や晴を見にゆく日本海            森 澄雄


          菰巻の蘇鉄筋肉隆々と              山口誓子


          藪巻の松千本や法隆寺              細川加賀


          藪巻のをはりの縄に雨雫             向山隆峰


          松は菰巻かれはべりぬ浮見堂           片山由美子




                  



           昨日も日本全国で92,788人のコロナ感染者の発表が有りました、また増えつつあります 
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
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11月 17日

2022-11-17 05:26:50 | Weblog
                         実南天・南天の実



          南天の花は6~7月ころ六弁の白い花を付けて、10月ごろ結実し翌年春まで残り枝先に群がった実は
          晩秋から初冬に真っ赤に色づく。「難を転ずる」に通じることから、鬼門や水周りに植え る事が多いのです




          ふるさとに南天の実と石路の花         細見綾子


          実南天蔵に出入りの藁草履           栗田せつ子


          氏神に新しき札実南天             磯田秀治


          実南天町家に残る屋敷神            日野圭子


          酢の倉の庭に鳥居や実南天           幸村志保美




                  


                  



          長命寺の尾長鳥けふ来ず実南天         石田波郷


          一株は白南天や石道寺             星野麥丘人


          参道も門も小ぶりに実南天           鷹羽狩行


          鴎外の生家北向き実南天            松崎鉄之介


          南天の実太し鳥の嘴に             高濱虚子




                  


                  

                    (南天の花=晩春)


           昨日も日本全国で106,689人のコロナ感染者の発表が有りました、また増えつつあります 
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11月 16日

2022-11-16 06:35:05 | Weblog
                       酉の市・酉の町・二の酉・熊手市



            酉の市は、11月の酉の日(十二支)に、浅草の酉の寺をはじめ関東各地で行われる、開運招福・
          商売繁盛を願う祭りです。江戸時代から続く年中行事で、「春を待つ 事のはじめや 酉の市」と
          芭蕉の弟子其角が詠んだように、正月を迎える最初の祭りとされていました。




                  



          裸灯におかめ眩しき酉の市         森垣一成


          裸火に熊手の千両箱光る          佐藤とみお


          おかめ市ギャルの売子の長睫        武藤光晴


          大熊手掲ぐ女の力こぶ           篠田法子


          丼をはみ出す海老や酉の市         ころころ




                  


            浅草の大鷲神社では三の酉の日にだけ火除けのお札が授与されます



          しかと立つ火消韆や酉の市         水原秋櫻子


          くもり来て二の酉の夜のあたゝかに     久保田万太郎


          一と二はしぐれて風の三の酉        百合山羽公


          酉の市むかし廓のありし闇         恩田秀子


          お多福の一人笑や酉の市          酒井土子




                  


            写真は浅草鳳神社の隣り長石寺の「なでおかめ」
          おかめはお多福とも言われ福が多く幸せを招く女性の象徴という事から縁起が良いとされ
          酉の市の縁起熊手にも江戸より飾り付けられています。




                  


           昨日も日本全国で105,184人のコロナ感染者の発表が有りました、また増えつつあります 
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
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11月 15日

2022-11-15 06:14:37 | Weblog
                     蜜柑・ミツカン山・蜜柑舟 < 季=冬 >



          保線詰所窓に蜜柑を並べあり       沢木欣一


          漓江下る船に寄りくる蜜柑売り      栗田せつ子


          蜜柑選る梁に電球付け足して       伊藤範子


          鉄鉢へ蜜柑布施する朝市女        野島秀子


          人の名の思ひ起せず蜜柑むく       上杉和雄




                  



          のこりものに福あるみかん一つかな    久保田万太郎


          みかん一つ机に乗せて駐在所       斉藤葉子


          大足に傾斜踏まへて蜜柑採る       橋本多佳子


          どの山の影ともならず蜜柑山       辻田克巳


          水軍の島より蜜柑船出づる        坂本孝子




                  


           昨日も日本全国で36,578人のコロナ感染者の発表が有りました、また増えつつあります 
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11月 14日

2022-11-14 06:00:56 | Weblog
                       落葉・落葉山・朴落葉ほか



           落葉踏む音や亡き友来るごとし       沢木欣一


          柿落葉散り込む耶蘇の隠し井戸       廣島幸子


          城跡へ踏むたび匂ふぬれ落葉        岸本典子


          朴落葉はりつく雨後の石畳         伊藤範子


          堂守のひねもす落葉掃きゐたり       伊藤克江




                  


                  


                  



          手が見えて父が落葉の山歩く        飯田龍太


          ニコライの鐘の愉しき落葉かな       石田波郷


          わがための珈琲濃くす夜の落葉       福永耕二


          からからと落葉追ひ来て追ひ越しぬ     星野立子


          教会の辻に落葉の手風琴          加藤耕子




                  


            昨日も日本全国で68,412人のコロナ感染者の発表が有りました、また増えつつあります 
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
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11月 13日

2022-11-13 06:35:55 | Weblog
                       返り花・帰り花・狂ひ花・忘れ花・狂ひ咲き



          帰り花(かえりばな)とは、11月頃の小春日和に、桜、梅、梨、躑躅などの草木が本来の季節とは
          異なって咲かせた花のこと。 ひとが忘れた頃に咲くので、「忘れ花」といった言い方もされる。
          「返り花」とも書き、「二度咲」「狂い咲」ともいう。 また、帰り花には、遊女が再び遊郭に勤めに出る
          意味もある (ネットから知識を拝借しています)
          「返り花」は元の状態に戻ることで「帰り花」は元の所に戻る、この違いを詠み込むことはなかなか難しい



          ぐみの木に返り花あり花川戸        細見綾子


          山の日の翳りやすさよ返り花        下里美恵子


          吉野への標ほぐるる帰り花         野島秀子


          小さく咲く摩文仁の丘の返り花       豊田紀久子


          思惟仏に八重山吹の返り咲く        倉田信子




                  



          水戸公の二畳の書斎返り花         栗田やすし


          帰り咲くつつじやさしや紅さして      山口青邨


          茗荷畑ありしあたりか忘れ花        横井也有


          寺の茶の日向臭くて返り花         岡本 眸


          北見れば南を忘れ返り花          藤田湘子




                  


                  


           昨日も日本全国で79,988人のコロナ感染者の発表が有りました、また増えつつあります 
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
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11月 12日

2022-11-12 07:14:01 | Weblog
                       大根・大根畑・大根売・大根引


             今日12日、二年ぶりに板橋区農業まつり、幼稚園の孫娘が大根、人参掘りを体験するようです



          編集者練馬大根さげ来たる         沢木欣一


          景品の葉付大根に長き列          小栁津民子


          農学生泥大根を持ち帰る          太田滋子


          収獲す葉ばかり派手な吾が大根       武藤光晴


          大根引く園児らの尻泥まみれ        ころころ




                  



          流れゆく大根の葉の早さかな        高浜虚子


          大根引き 大根で道を 教えけり       小林一茶 


          畑大根皆肩出して月浴びぬ         川端茅舎


          坊さんのにこにこ顔や大根市        星野麥丘人


          手渡しに一本売るる大根かな        石田勝彦




                  

                  

                    (大根の花=春)



           昨日も日本全国で73,881人のコロナ感染者の発表が有りました、また増えつつあります 
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11月 11日

2022-11-11 06:09:44 | Weblog
                    葱・葱畑・根深汁・根深引く・根深・ひともじ



          教え子が来てどかと置く葱と蕪       栗田やすし


          ボーナスに縁なきくらし根深汁       国枝隆生


          神輿蔵前ひと畝の葱の青          伊藤範子


          土寄せて土匂ひ立つ葱の畝         熊澤和代


          漉き土間に朝採りの葱泥まみれ       栗田せつ子




                  


                  

                    (葱の花=春)


          下仁田の土をこぼして葱届く        鈴木真砂女


          友訪わむさかさに提げて葱青し       寺山修司


          子を負ひて日の沈むまで葱洗ふ       ながさく清江


          住みつくや葱一と畝を青々と        細見綾子


          深谷葱着きぬ鍋もの何々ぞ         水原秋櫻子




                  


           昨日も日本全国で78,263人のコロナ感染者の発表が有りました、また増えつつあります 
         どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
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