「和魂」と書いて何と読むでしょうか?
「和魂漢才」「和魂洋才」から「わこん」と読む人が多いと思いますが、戦前の生まれなら「一億総玉砕」の「和魂」=「大和魂」(やまとだましい)と読む人もいるかもしれません。「和」は呉音・漢音とも「ワ、ヰ(ゐ)」、「魂」は呉音「ゴン」、漢音「コナ」ですから「ワコン」と読むと漢音での発音になります。倭語・倭音を忘れて、漢語・漢音で「和魂漢才」と言っているのですから、平安時代から官僚たちは「拝外主義」であったと言えます。
では「和魂」は倭語・倭音ではどう言っていたのでしょうか? 日本書紀の神功皇后記では「和魂、此云珥岐瀰多摩」と書いていますから、和魂は倭音では「珥岐瀰多摩(にぎみたま)」であり、「み」は敬語の接頭辞ですから、「和魂」は倭語では「にぎたま」と言ったのです。
前に述べたように「和」は漢字分解すると「禾(稲)+口」になります。古事記でヤマトタケルは東国の荒ぶる神、伏せぬ人を「言向和平(ことむけやわした)」と書いていますから、「荒魂(あらたま)」で武力征服した東征というより、「和魂(にぎたま)」で説き伏せ、「和平(禾+口+平)」した、「和(やわした)」ということになります。
倭音では、「和」は「にぎる」「やわす」を意味していたと考えられますから、ともに米を食べ、手を握り、心を柔らかくする、という意味になります。「和魂(にぎみたま)」とは相手と「握り合う魂」「柔らかな魂」というような意味になります。
「和魂洋才」は平安時代の「和魂漢才」からきており、日本独自の精神を持ちながら、西洋の才能・学問を取り入れるという意味で明治以降に使われましたが、「和魂」については本来の「平和・温和な魂」から、日本が帝国主義国を目指す中で劣等感裏返しの偏狭な民族意識、あるいは武士道の「荒魂」と同じような意味で使われ、その挙句に「和魂」=「大和魂」(やまとだましい)」に変質し、兵士・国民を玉砕に駆り立てました。
今、米中・米朝・米イラン対立、宗教対立、格差社会対立など危機が強まり、トランプ・アメリカ大統領からは日本への貿易・関税・米軍駐留費用負担の圧力が強まってきていますが、この時こそ、海人(あま)族の「和魂(にぎたま)」の「言向和平(ことむけやわす)」の精神の堅持が求められます。
いつまでも日米軍事同盟にしがみつくのではなく、「和魂(にぎたま)」の国づくりへと進み、豊な「禾+口」の世界平和の実現の先頭に立つべきと考えます。
「和魂漢才」「和魂洋才」から「わこん」と読む人が多いと思いますが、戦前の生まれなら「一億総玉砕」の「和魂」=「大和魂」(やまとだましい)と読む人もいるかもしれません。「和」は呉音・漢音とも「ワ、ヰ(ゐ)」、「魂」は呉音「ゴン」、漢音「コナ」ですから「ワコン」と読むと漢音での発音になります。倭語・倭音を忘れて、漢語・漢音で「和魂漢才」と言っているのですから、平安時代から官僚たちは「拝外主義」であったと言えます。
では「和魂」は倭語・倭音ではどう言っていたのでしょうか? 日本書紀の神功皇后記では「和魂、此云珥岐瀰多摩」と書いていますから、和魂は倭音では「珥岐瀰多摩(にぎみたま)」であり、「み」は敬語の接頭辞ですから、「和魂」は倭語では「にぎたま」と言ったのです。
前に述べたように「和」は漢字分解すると「禾(稲)+口」になります。古事記でヤマトタケルは東国の荒ぶる神、伏せぬ人を「言向和平(ことむけやわした)」と書いていますから、「荒魂(あらたま)」で武力征服した東征というより、「和魂(にぎたま)」で説き伏せ、「和平(禾+口+平)」した、「和(やわした)」ということになります。
倭音では、「和」は「にぎる」「やわす」を意味していたと考えられますから、ともに米を食べ、手を握り、心を柔らかくする、という意味になります。「和魂(にぎみたま)」とは相手と「握り合う魂」「柔らかな魂」というような意味になります。
「和魂洋才」は平安時代の「和魂漢才」からきており、日本独自の精神を持ちながら、西洋の才能・学問を取り入れるという意味で明治以降に使われましたが、「和魂」については本来の「平和・温和な魂」から、日本が帝国主義国を目指す中で劣等感裏返しの偏狭な民族意識、あるいは武士道の「荒魂」と同じような意味で使われ、その挙句に「和魂」=「大和魂」(やまとだましい)」に変質し、兵士・国民を玉砕に駆り立てました。
今、米中・米朝・米イラン対立、宗教対立、格差社会対立など危機が強まり、トランプ・アメリカ大統領からは日本への貿易・関税・米軍駐留費用負担の圧力が強まってきていますが、この時こそ、海人(あま)族の「和魂(にぎたま)」の「言向和平(ことむけやわす)」の精神の堅持が求められます。
いつまでも日米軍事同盟にしがみつくのではなく、「和魂(にぎたま)」の国づくりへと進み、豊な「禾+口」の世界平和の実現の先頭に立つべきと考えます。