仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

目はじきというテクニック

2007-07-08 14:02:21 | 商品のこと

漆塗りには様々な技法がありますが、

このお仏壇には「目はじき」という技術が使われています。

もともとは漆の仕上げ方法の一つで、下地の木材の目止めをせず、

木材表面の凹凸を生かした仕上げ方です。

つまりは木の導管(平たく言えば木肌の感じ)が生かされている仕上げです。

通常、金仏壇ではしっかり漆を塗り、つややかで滑らかな仕上げとなっているのですが

このお仏壇に、その「目はじき」が使用されているのは

なんと、大戸(雨戸)の部分。

金箔部分に使用するのは珍しいと思うのですが、その分

独特の渋みをかもし出しています。

このような文様が見てとれるのはやはり、下地の木材にも

自信アリ、というところでしょう。

 

ちなみにこのお仏壇、猫戸の部分は以前にも登場した白檀塗り。

「技のデパート」とまではいかないけれど「技のコンビニ」くらいの状態です。