佐野眞一「大往生の島」を読みました。
平成9年に出版され、この度文庫化されたのを機に
読んでみる気になったわけです。
舞台は山口県の周防大島、沖家室。
高齢者率日本一の周防大島の中でも特に高齢化率の高い地域。
でもこの島のお年よりは島全体で家族のように
暮らしながら、島を離れず、それこそ「生涯現役」です。
高齢化社会の問題はは私なんぞが論じられるようなことでは
ないのですが、実際に出会ったお年寄り(沖家室に限らず)について私なりの
感想を少し。
とにかく、元気な方は「しなければならないことがある」ということです。
畑があったり、犬を飼ってたり・・・。
それがたとえ時には負担になったとしても
「やらなくちゃ」という気持ちを持たせてくれるものがある人は
とにかく元気。
そういえば今年89歳になる主人の祖母も
一人暮らし。たまに電話すると
「朝はこれこれを食べ、あれとあれをやって、
墓参りして、お寺に行って、何曜日にはどこそこへ行って・・・
私もいろいろ忙しくって・・・・」と、元気そのもの。
誰が言ったか、
「明日しなければならないことがある人は自殺なんかしない」という
言葉をしみじみとかみしめてしまいます。
介護保険の充実もいいけれど、
高齢者を若者○人で支えなければならなくなる・・・なんて
悲観的な観測ばかりじゃなくて
生産的活動のできる人の年齢が上がってる、と言うわけには
いかないものか????と思ってしまいます。
そういえばよく出入りするあるお寺の大奥様は80歳すぎ。
精力的にいろんな活動をこなしておられます。
家族が体調に気を使うと
「私を年寄り扱いして!!!」とご立腹。
お孫さん曰く
「今、年寄り扱いせずに、いつするんだ?」
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