仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

たまにはお仏壇のこと。窓から桜が見える・・・・

2011-10-07 16:14:40 | 商品のこと

写真のお仏壇は一般に「金仏壇」と言われるもの。

漆と金(金箔だったり、金粉だったり)で仕上げたもの。

その漆と金をもうひとひねりしたのが

「白檀塗」という技法。

以前にも紹介したことがありますが

漆の上に貼った箔にさらに透明感のある漆を塗って仕上げる方法。

手間はかかりますが

天然素材を使った技法ならではの

優しさも深みもある柔らかい色合いが魅力です。

 

余談ながら以前紹介した白檀塗を使ったお仏壇はこんな感じ。

一口に白檀塗、と言っても仕上がりは微妙に違います。

 

今回のもののほうが、若干明るめの仕上がりです。

 

ところで、

今回のお仏壇はさらに優しく、明るくをテーマにしたのか、

障子部分にも白檀塗。

円窓仕様。桜の蒔絵

 

 

そして、障子を開けると

 

妻板部分が丸く抜かれて

 

ここにも桜。

 

まさに、「窓から桜が見える」

優雅な優雅なお仏壇です。

 

 

ところでこのお仏壇。

ちょっぴり反則(?)が。

 

実は、障子の内側(2枚上の写真の青い矢印あたり)にあるべき

「柱」がないんです。

ちょっとわかりにくいけど、

以前の白檀塗のお仏壇写真と見比べていただくと

気づいていただけるかも。

 

 

これを「手抜き」ととるか「コストを抑えた」ととるかは

お客様次第ですが・・・。

 

それ以上に魅力のあるお仏壇だし、

「柱がない」ということは

「威容に欠ける」かもしれないけれど

「内部を広く使える」というメリットもありまして。

 

私としては後者をとって、

自信を持ってお勧めいたします。