最近、気になるCMとして、サッポロビールの「冬物語」がある。
持田香織さん自身がビールを飲むCM。
いかにも、冬、というイメージを演出していて、<性格はともかくとして>優しい温和な顔をした持田香織の映像が美しい一品である。
そのバックに流れている曲が、この「恋している」である。
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90年代、Every Little Thing とZardは、大阪の営業車のポンコツラジオのAMで、自分の意思とは違いながら、ジャマ臭く、よく流れていた。
しかし、日々冷や汗をかきかき営業をしていた自分には、出来すぎた「作り物」の音楽以上のことはなく、彼女らの声も、人工的でとても非現実的で遠く感じたものである。
「うざい」と思ったものである。
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しかし、あれから10数年がたち・・・
Zardのボーカル坂井泉水は死に、そして、Every Little Thingは2人になっていた。
最初、TRFのサブ的な位置から始まったこのバンドだが、持田香織さんのノドの不調に伴い、曲の作り方、歌い方が変わってきたように思う。無理をしなくなったのだろう。
もともと、キレイな美しい声をしていたが、この曲では、その声の美しさも良いが、無理をしないふんわりした丸い歌い方が、ごくごく自然に、自分の中に入ってくる。
10数年前あれほど遠い所に位置していた音楽を、自分が、今、聴いて、気に入っている不思議。
おぢさんになって、丸くなったからだろうか?
この持田香織の可愛い優しい声には、ついつい癒されてしまう。
すっかり、コロッとだまされるようになってしまったなあ・・。
ジャケットも、むかしのシングル盤EPのジャケットのようで詩的で素敵である。
ああ、おぢさんも歳を取ったものじゃ・・・。