こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

私のレコード棚から ④ Double 「ザ・キャプテン・オブ・ハー・ハート」'86.01

2011-01-27 12:00:00 | 音楽帳
レコード紹介とはいえ、今は真冬。

冬には、やはり冬に聴いていた、また、冬らしい曲を掛けるべきだろう。
しかし、冬には陰鬱な方向の音楽に、中身も傾くはずである。

そこを回避しながら、冬を心地良くさせる鎮静剤・鎮痛剤の音楽。
そういうものを紹介したい。



1986年1月発売のシングル、ドゥーブルの「ザ・キャプテン・オブ・ハー・ハート」。
自分は1年目の素浪人の冬。

***

この時点では「たぶん」だが、既に2年目の素浪人は決定していたものと思う。

先日、ゆとり教育で、人数も少なく、ほぼ全員が大学に「カネ」さえあれば入れる中、センター試験とやら<昔でいう共通一時試験>が行われていたようだが、ということから察するにも・・・
ひとおお~つ、ひとおお~つ、ひとおお~つ、試験を「当たり前だな」と思いつつも落ちてゆき・・・
坂を転がり落ちるように・・・
堕落した住所不定無職で宙ぶらりんのまま、街をひたすら徘徊する自分は一体、何者だ?
という死・社会の外側に落ちた存在感無きアウトサイダーだった記憶・・・

そんなさなか、震える冬と「私がこわい」心神状態の中、こういう静かな音楽を鎮痛剤代わりにしていた。

***



「ブルー」というファースト・アルバム自体は持っていないし、全体を聴いていないが、シングル盤であるこの曲は、当時ヒットし、イーノの「アナザー・グリーン・ワールド」からのB面後半の静寂、コクトーツインズ、プロパガンダ、クリス&コージーらの曲と一緒に特製カセットテープに収まっていた。

A&Mレコードということは、アメリカのバンドでは?
と思わせるが、ピアノ、ヴォーカル、ギター、ドラム、サックス・・・4人編成の奏でるこの曲の静寂感は、とてもヨーロッパ的なものを思わせた。



冬の夜。
静かな部屋で、この曲をひざまづいて聴くと、あの1986年の孤独な夜を思い出す。
明らかに夜聴き、魂を鎮めるための音楽なのだ。

***

この輸入のシングル盤は、神保町~水道橋に向かっていく辺りの富士レコード社で発見したもの。
ジャケット兼ふくろの中に(さくりんさんの表現借りれば)レコードがそのままゴロンと入っている。



想い出深き、冬の曲だ。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« かたちんば徒然日記 : 脳が... | トップ | 私のレコード棚から ⑤ Anna... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

音楽帳」カテゴリの最新記事