こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

SIMPLE MINDS 「HUNTER AND THE HUNTED.」'82

2009-01-31 13:32:45 | 音楽帳
SIMPLE MINDS HUNTER AND THE HUNTED.


シンプル・マインズは、この曲の入ったアルバム「NEW GOLD DREAM」(「邦題:黄金伝説)で大々的にヒットした。
このアルバムの前のアルバム「サンズ・アンド・ファシネーション」も素晴らしい名盤だが。

彼らの良さは、極めて微妙な音の揺らぎを大事にしているというところだった。
当時のミュージックマガジンでは、ジョイ・ディヴィジョンの影響や耽美的という表現が使われていた。
ヴォーカルの声の流し方、キーボードのエロティックな音のうねり、ベースのささやかなざわめき。
この「黄金伝説」には、そういった微細な美しさが満開だった。
多くの人が、1982年のベストテンのアルバムに、この「黄金伝説」を選んだ。

***

しかし、そういうバランスの良さを、彼らは自分でぶち壊してしまった。
次のアルバムでは、なんとあのスティーヴ・リリィホワイトに依頼して、U2の「WAR」のような、アタックの強い音楽「スパークル・イン・ザ・レイン」に移り変わってしまったのである。
そこから、次第に、彼らの良さであった「微細なゆらぎを大事にする」精神はなくなり、ひたすら「ロック色」を強めていき、ついにはスタジアム・バンドになってしまった。

当然ながら、「残念だな・・・」とポツリと1人つぶやき、シンプル・マインズに「さようなら」を宣告した。

もし、シンプル・マインズを買うなら「サンズ・アンド・ファシネーション」「黄金伝説(81-82-83-84)」をオススメします。
後は聞かなくていいですから。
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4 コメント

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まったく同感です! (たすく)
2012-09-10 19:47:02

昔の記事にコメントすみません。
あまりにも同感なのでついコメント入れさせてもらいました。
サンズ&ファシネーション、黄金伝説までは大好きでしたが……
正直スパークルで、嗚呼終わったな。腑抜けが!シンプルマインズお前もかって思いました。
ただ至上の愛という曲を残してくれた事には感謝してますが…
学生の頃45分カセットテープにこの曲だけを録音して埋めました。

返信する
自分が書いた中では古く感じませんでした (かたちんば→たすくさんへ)
2012-09-10 22:15:05
いえいえ、こうやって掘ってくれる人が居ることは、今の自分の水位を捉えるのに役立ちます。
3年半前にしては、違和感の無いまっとうなこと書いています(笑)。

たすくさんと自分は似ていますね。
「お前もか」のくだりは、自分も当時吐いたコトバでした。
1984年からおかしくなりだしたバンドが多かったように思います。

「至上の愛」!
自分もダイダイダイ好きな曲です。
たぶん、いつかこの曲もどこかで書いた気がします。

クロスオーバーイレブンでは定番でした。

ただ、自分もよく間違った記事をそのまま放置しているのですが、「至上の愛」は「黄金伝説」に収録されています。
音楽が好きなら、別にどーでもいいことですが。

テープに同じ曲を入れた、たすくさんの想いはよく分かります。
夜中に聴くと陶酔してトリップするんですよ、自分も。
繰り返し繰り返し聴いても飽きることない曲。
シンプルマインズの真骨頂だと思います。
返信する
かたちんばさんへ (たすく)
2012-09-10 22:43:05
親切なお言葉ありがとうございます。これからも掘り起こすかも…ですがよろしくお願いします!

そうなんですよね。84年あたりからおかしくなっちゃいましたね…
レコード会社の要求かそれともバンド自らの選択かわかりませんが。
アメリカで売れる事を意識し過ぎたんですかね?
アメリカに腑抜けにされたバンドが沢山いた事は残念でした(*_*)
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海をはさんだ世界 (かたちんば→たすくさんへ)
2012-09-10 23:17:47
おかしくなった一因はMTV・・・
そして、やはりマーケットの不均衡にあるのでしょうか?

自分としては、ヨーロッパの音楽家は、そのプライドを大事にして欲しかったですが、マーケットは、1位アメリカ、2位日本、3位イギリス。

U2のような命懸けでアメリカに乗り込んで行くのはともかく。

シンプルマインズの「ドント・ユー」という曲がヒットした際には、自分は全く理解出来ませんでした。
どこが良いのか?さっぱりわからないナゾを30年抱き続けて、今に至ります。

音楽が黒字産業として成立したのは、日本ではCDが出て以降のことだと思いますが、儲かると解れば「産業音楽化」していくのは資本主義の流れ。

自分らは、おカネを出してでも聴きたい音楽を聴きたい。
しかし、「センター」を占めるのは、カネの匂いがプンプン漂うものばかり。
ゆえに、マスメディアを断ち切り、自由世界で、自分の耳で音を発見して老いていきたいものです。
今まで同様、これからも。。。。
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