こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

「間借人」

2008-11-06 23:32:16 | 雑記帳
david bowie - african night flight


カラダが重だるい。
周りに風邪を移されたのだろうか?
恥ずかしい話が、朝だるくて、午前半休取ってしまった。
午後から出社は、ばつが悪かった。

***

中島義道の「カイン」を読みだした。
買ってはいたのだが、読めていなかったのだ。

「精神的な内なる親を殺せ!」中島義道は言う。
確かに、そこからしか、自分は開けないのだから。

***

自分は、1996年大阪から東京に戻って以来、実家に居るうち、親に「寄生」していたのだろう。パラサイト・シングルである。

兄に「親子が助け合って生きているのは見たくない。お前は家を出た方がいい。」

そう断言されて、目が醒めた。
そうして、独立して住むこと、自分の居場所となる家を持つ心境に至った。

***

その後いっとき、何度か会った女性がいた。

しかし、会う度に虫酸を覚えるようになっていった。
彼女は、話のはしばしに親への感謝とか、親にまつわる話をした。

自分は、絶え切れず、「キミは親と離れたほうがいい。親はキミをいいようにてなづけ、自分の人生をむしばんでいくだけだ」
そう言った。

「自分も実は実家に居たが、最初は独立の資金を溜めるのに居たが、長く居すぎた。」

自分が、いかに親を憎んでいるか、そしてまた、彼女がいかに人生をむしばまれているかを説明したが、猛撃な反論にあうだけだった。

自分は「すでに、この女性は手遅れだな」と思った。

***

デヴィッド・ボウイーは、「内なる親を殺す」ために、DNAを潰すために、様々な苦悩と闘争を、音楽を舞台にして、自分探しの旅を続けてきた。

「ロジャー」(間借人)というアルバムがあるが、自分も、親と居る時から「間借人」であったし、親が目の前から居なくなった今も、この世の「間借人」という感覚が消えない。

YOUTUBEから取った今夜の1曲は、そのアルバムに収められている、僕の大好きな曲「アフリカン・ナイト・フライト」。

***

最近の調査では、中学~大学生の3割は、親への殺意を覚えたことがある、という記事があったが、その3割は、救いのある人々である。
自分も、殺す一歩手前までは何度も行っているが、殺せなかった。

殺してもいいが、そこで人生は終わるだけ、そう思い、内なる憎悪を持ちながら、それとは別の方向転換が必要なのだった。

中島義道は、親にだまされていたことに気づくのに50年もかかってしまったというし、坂本龍一も、50を越えて初めて、父親にどなったという。
それを聞いた細野さんは「やっと、坂本くんも親離れしたんだね」と言った。
本人もそれを笑いながら、認めていた。

それくらいに、親のだましというのは巧妙であり、宗教よりも大きなマインド・コントロールの力があるのだろう。

DNAを否定しても、DNAのワナからは抜け出せない。
しかし、それに抗うことは出来るであろう。
そのDNAを潰すために、自殺する、という発想に至るのもわかるが、それでは面白くない。
その一歩手前で、生きながら抗うことが重要なのだろう。
コメント (6)
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