京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

京の夏の旅②(吉田家住宅-無名舎)

2019年08月21日 07時56分36秒 | 日記
吉田家住宅は祇園祭「北観音山」の町内に建つ京町家で国の登録有形文化財に登録されています。





もとは、白生地問屋を営んでいた町家で「表屋造」と呼ばれ新町通に面した店舗棟の奥には「通庭」と呼ばれる土間に沿って奥へ進むと玄関棟、住居棟、土蔵が続いています。













今回は、2階も公開され、上から見た中庭の美しさや葦戸(あしど)や網代など蒸し暑い京都の夏を少しでも快適に過ごせる伝統的な室礼(しつらい)を堪能させて頂きました。









この辺りには裕福な商家が多く、祇園祭では、どこの山や鉾町では多額の運営資金を捻出する為に「粽(ちまき)」を販売していますが、ここ「北観音山」だけが唯一販売していません。いかに裕福な町かが伺える話ですね。






西陣織会館

2019年08月20日 08時09分53秒 | 日記
晴明神社を参拝の後、すぐ北側にある西陣織会館を初めて訪れました。





目的は、今年9月に日本で初開催となるICOM(国際博物館会議)が、ここ京都で開かれる記念事業の一環として、西陣織爪掻本綴織「風神雷神図」が特別展示されているからです。







(写真撮影禁止でしたのでHPから転載されて頂きました。)

延500人日、製織延2000人日。7年もの歳月をかけ、4名の伝統工芸士による爪掻本綴の大作です。
原画は、建仁寺所蔵の国宝 俵屋宗達筆「風神雷神図屏風」です。
9月8日まで公開されています。

会館の1階は、①日本のネクタイ②絹織り工房③手織体験(有料・予約)





2階は、①職人実演コーナー②ショップ③きものの館があり、職人の方が緯錦(ぬきにしき)実演や西陣伝統の爪掻(爪描き)本綴織の実演もされています。

3階には、①京きものショーが1日6回開催され無料で見れます。②西陣カスタムメイド工房、③免税の西陣セレクトショップがあります。④きもの体験、⑤西陣織資料室があらます。
先日、西陣織の工房を見学したので興味深く見学させて頂きました。

体験以外は無料で見学できるので、オススメの施設です。




京の夏の旅①(重文 杉本家住宅)

2019年08月19日 08時30分04秒 | 日記
8月12日は、「京の夏の旅」町家シリーズ第一弾として、国の重要文化財指定の杉本家住宅を見学しました。過去二度来ていますが、町家の夏のしつらいを見たかった次第です。





杉本家住宅は京都市内に残る京町家で最大規模の建築物です。祇園祭前祭では「伯牙山」のお飾り場となり秘蔵の屏風が披露され、中には俵屋宗達筆「秋草図屏風」も3日間だけ展示されました。





今まで、内部の写真撮影は全てダメでしたが京都市観光協会のご努力でしょう 三ヶ所に限って撮影可でした。





杉本家は「奈良屋」の屋号で呉服商を営み繁盛した家で「表屋造」の建物に昔ながらの佇まいを今も守っておられ、質素な中にも大店の佇まいを感じます。露地庭、座敷庭は国の名勝庭園に指定されています。





通常の期間限定公開では1500円ですが「京の夏の旅」期間中は800円で公開されています。
その分か仏間は非公開でした。


堂本印象美術館(ほとけを描く ほとけを愛でる)

2019年08月18日 21時36分47秒 | 日記
8月12日は、立命館大学衣笠キャンパスの向かいにある堂本印象美術館を訪ねました。





9月23日まで「ほとけを描く ほとけを愛でる」が開催されています。
今まで東寺小子坊や西芳寺、東福寺、智積院などで印象の作品を目にしてから企画展があるたびに訪れるようになりました。

印象が仏画を手掛けたのは1940年に四天王寺宝塔の堂内絵画ですが戦火で消失してしまいました。
しかし、今回その下絵が展示されており興味深く鑑賞しました。
高野山にある壇上伽藍の大塔堂内絵画も印象の作品ですので、当時の極彩色に彩られた絵画が想像できます。





今回、印象が大切にしていた平安から鎌倉にかけての仏像三体が公開されていました。

2階東側の窓からは近くは左大文字、遠くに比叡山、大文字山如意ヶ岳がさらに視線を南に向ければ清水寺の三重塔まで遠望することができます。





眼下に見えるのは、印象の旧宅で多くの作品を制作したアトリエも保存されています。

是非、公開して欲しいものです!





美術館は印象が自ら設計し、ドアノブのひとつにまでデザインを施したまさに印象ワールドです。

こちらの美術館を鑑賞して、寺院の障壁画や仏画を見ると、さらに興味深く鑑賞できますね。
現在は京都市に寄贈され市が管理運営しているので入館料も安いのも魅力のひとつです。

高台寺 アンドロイド観音

2019年08月15日 09時20分11秒 | 日記
この春、高台寺に"慈悲"と"救済"の観音菩薩さまが登場しました。



観音さまは"救済"を求める人に応じて33のお姿に変化されるとされます。
物資が豊かになり便利な世の中になった感はありますがそれ以上に悩みを抱えている人たちが多いのもまた、事実です。
この事は時代、洋の東西、老若男女を問わない事実です。

この度、高台寺は大阪大学の石組教授と共同でロボットによるアンドロイド観音マインダーを製作されました。費用は実に1億を要したそうです。





ご覧の通り、お顔と両手は人工的に造られていますが、その他の部分は機械が剥き出しのロボット状態です!

しかし、法話が始まると、顔や腕のリアルな動きに加えて360°のプロジェクションマッピングとが実にマッチングしていて、アンドロイド観音さまが説かれる"空"の世界を感じる事が出来ます。

摩訶般若波羅蜜多心経(般若心経)の世界観を感じます。
ご存知の通り、般若心経は大般若波羅蜜多経600巻を集約した262文字からなり仏教の教えの真髄が凝縮された世界で最も読まれている経典です。

最初は多少の違和感がありましたが、アンドロイド観音さまの分かりやすい言葉が聴覚に伝わり、またプロジェクションマッピングからは視覚に訴えてきて25分間があっという間に感じられました。



前の執事長 後藤典夫さまの発想の豊かさ、柔軟さを感じます。

無相や無願の続編も是非、製作して欲しいものです。

高台寺駐車場南側にある"教化ホール"で行われています。公開日、時間などはHPにアップされています。