2月13日は、京料理・有職料理の名店「萬亀楼」さんへ。
京都仲間のKさんのご招待です。
と言うのはKさんは毎年、みやこめっせで開催されている"京都料理展示会"に行かれていて、そこでの懸賞でここ萬亀楼の食事券を当選されたのです。
そこで、僕を招待して頂き感謝の気持ちでいっぱいです。
広すぎる大広間にふたりだけの最高に贅沢な空間です。
(全部で7部屋あるそうです。)
「萬亀楼」さんは享保7年(1722年)創業。
京都の地で有職料理を受け継ぐ約300年の歴史を持つ老舗料亭です。
現在の店主は10代目であり、また生間流式庖丁の30代目家元でもあります。
炮烙焼の器の中には、利休麩や菜の花、白魚と"春"を感じる一品です。
椀物
卵豆腐かと思行きや、中には鱈の白子が隠れています。
お出汁も、昆布と鰹節との風味と旨みがたっぷりで非常に美味しい椀物でした。
刺身
中には平目、真鯛、中とろのお刺身が乾山写しの器に綺麗に盛り付けられています。
アンデス産の岩塩と醤油とが添えられ、白身の真鯛と平目は岩塩で頂くのが一番。
素材の旨さがダイレクトに伝わります。
(家では藻塩で頂いています。)
中とろにはわさびをたっぷりと載せて頂きます。
魚の脂分が多いので、わさびがいいアクセントになり、より中とろを味わえます。
八寸
八寸は京料理の"華"ですね。
二月の節分にちなんで柊が添えられ、八寸だけで季節を感じる事が出来ます。
料理人の方に取っても、どの様に季節を出して美しく見せるかの腕の見せどころの一品です。
蒸し物
三宝柑の中身をくり抜き、中に胡麻豆腐を入れて蒸された一品です。
田楽味噌が上に載っていて、美味しい一品でした。
お腹もぽかぽかになり身も心も満たされ、大変美味しかったです。
焼物
銀だらの幽庵焼にはのし梅を酒粕で包み油で揚げられた料理も添えられています。
素人が焼くと、どうしても焦げてしまいますが、さすがは一流料亭ですね。
焼き加減が絶妙です。
幽庵焼は、江戸時代の茶人・北村幽庵が考案した料理方法で、醤油やみりん、酒の調味液に柚子やかぼすの輪切りを入れた幽庵地を用いた魚の付け焼料理です。
北村幽庵は滋賀県堅田の人ですが、西京焼とともにすっかり京料理のひとつになっています。
ご飯
真鯛の塩焼きが入ったお茶漬けです。
真鯛とお茶漬け、、、最高に贅沢お茶漬けです。
これで、お腹が満たされるように計算されています。
水物
苺とグレープフルーツとのジュレです。
コースの最後を飾るのに相応しい水物です。
口の中がさっぱりとリセットされ、これまで出された料理の余韻が残ります。
宮中を発祥とする「有職料理」を看板に掲げられるだけの価値ある見た目も味覚も満足な懐石料理でした。
京町家らしい中庭です。
光悦垣に緑の苔庭が映えています。