京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

2018京都夜間拝観④ 東寺(教王護国寺)

2018年11月25日 20時16分54秒 | 日記
11月24日の14時から「そうだ 京都、行こう。」の東寺特別拝観に参加しました。
ご案内は東寺のお坊さま奥井さんです。
春の特別拝観の時にもご案内頂いたお坊さまです。







東寺は平安京遷都と同時に西寺と共に創建された官寺です。時の帝桓武天皇は平安京内に寺院の建立を許可しませんでした。これは、奈良平城京が東大寺や興福寺などの南都七大寺による勢力が強く、政治が上手く機能しなかった反省からと思われます。
桓武天皇から嵯峨天皇の御代に代わり、東寺は弘法大師空海に、西寺は守敏に下賜されました。
日照り続きによる農産物の不作が続き、嵯峨天皇は空海、守敏に雨乞いの祈祷を命じられ、空海の法力が成果を上げ、3日後に雨が降ったそうです。
破れた守敏の西寺は衰退して行きます。
嵯峨天皇の信頼を得た空海は、政治に悩む帝に「般若心経」の写経を勧めます。

その般若心経が大覚寺に伝わり、戊戌の年(60年ごと)に公開されます。今年がその年にあたり、大覚寺で10月1日から11月30日まで「戊戌開封法会(ぼじゅつかいほうほうえ)」で公開されています。
納められている心経殿は、大山崎にある聴竹居を設計された藤井厚二です。

再び、東寺に戻ります。最初に小子坊です。東寺の迎賓館的施設で、庭園の作庭は七代目小川治兵衛。襖絵は全て堂本印象の筆によります。花鳥を題材にした水墨画で空間を広くとり、印象の遊び心でしょうか?昆虫や小動物がさりげなく描かれていましす。
最後の部屋は天皇陛下、皇后陛下が休憩される部屋で違い棚に付け書院に帳台構、金壁画には吉兆の象徴の鶴が描かれています。また、上段の間は御茵(おしとね)に厚畳(あつじゅう)の玉座、天井は折り上げ小組み格天井の最高級のしつらえです。







写真に見える門は蓮華門で弘法大師空海が高野山へと旅立たれる際に通られた門で国宝に指定されています。

次に夜叉神で西側に女夜叉神、東側に男夜叉神がお祀りされています。今回、特別に女夜叉神社の扉を開けて頂きお参りする事が出来ました。男夜叉神は宝物館に遷宮されています。わ当初は南大門に安置されていましたが怖いお顔をされているため、こちら食堂の南のお社にお祀りされるようになったそうです。



次に、食堂のお薬師さまにお参りしました。こちらには納経所があり長い行列ができていました。

次に、校倉造りの蔵の敷地内に入れて頂きました。高床式でかって、盗賊が入ろうとした跡が残っています。蔵の鍵の使い方は代々ご住職しか知らされていないそうです。
周りに巡らされた堀には五重塔が映り込みます。







17時になり今日の特別拝観の特典のひとつ、一般より1時間半前の先行入場です。昼間は基壇の上からしか見れない五重塔の初層が内部に入ってお参りができます。心柱を真言密教の中心、大日如来に見立てた宇宙観を表しています。須弥壇の下からは大きな礎石を見る事が出来ます。壁には空海の高弟が、描かれています。

ライトアップされた五重塔、金堂、講堂が美しく、特に瓢箪池に映り込む五重塔は美しいの一言です。











昼の東寺、夜の東寺の両方を堪能し、次に山縣有朋の別荘 無鄰菴へとタクシーで向かいました。