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業績好調も成長投資と効率化の手緩めず JXTG、中継進捗と2040年長期ビジョン

2019-05-15 07:15:56 | 日記
JXTGホールディングスは13日、中期経営計画の進捗状況と2040年JXTGグループ長期ビジョンを発表した。
JXTGグループ中期経営計画(2017~19年度)の進捗については、18年度決算で在庫影響を除く営業利益5157億円を確保。中計で19年度目標として掲げていた5000億円を1年前倒しで達成した。JXTGHDの杉森務社長は記者会見で、「JXTGグループ誕生から2年、業績は順調に推移し中計の目標をクリアした。これは統合による自助努力だと高く評価している。これからも収益に直結するような自助努力を重ねていきたい」との認識を示している。
一方、2040年グループ長期ビジョンについては、「JXTGグループのありたい姿の明示」「長期的なポートフォリオの指針」(成長戦略の地球とキャッシュフローを重視した経営の両立)、「第2次中計(2020~22年度)の礎」として策定。杉森社長は、40年の国内燃料油販売について「年2~3%のペースで減少すると、40年は現状の半分となる。この想定のもとで長期ビジョンを策定した」と説明。内需減退にともなう精製能力の見直しについては「業績は順調だが、効率化の手を緩めるわけにはいかない。室蘭製造所の停止や川崎地区の一体運営などを行っているが、生産拠点がこのままでいいはずがない。新たな手を打つ検討は怠っていない」と強調。製油所の海外展開の可能性については、個人的見解としたうえで「例えば、海外の製油所に投資する場合はさまざまな障害があり、投資回収が難しいと思う」とし、「海外展開する場合は、石油と石油化学、石油精製と販売など、石油精製にプラスアルファしたような事業展開が考えられるだろう」とした。
杉森社長はこのほか、出光昭和シェルの発足についての記者からの質問に対し「強力なライバルが現れたという印象だが、我々は2年でここまで成果を上げている。恐れる必要はないし、我々は先を行く」と語った一方で「これからの安定供給を考えると、業界にとって(元売再編は)望ましい動きだ」との認識を示した。

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