kintyre's Diary 新館

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映画『白ゆき姫殺人事件』を観て

2014-04-14 12:34:47 | 映画・邦画

14-35.白ゆき姫殺人事件
■配給:松竹
■製作年、国:2014年、日本
■上映時間:126分
■料金:1,100円
■観賞日:4月14日、TOHOシネマズ日本橋(三越前)

 

□監督:中村義用
◆井上真央
◆綾野剛
◆蓮佛美沙子
◆菜々緒
◆金子ノブアキ
◆谷村美月
◆小野恵令奈
◆染谷将太
◆ダンカン
◆秋野暢子
◆宮地真緒
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
 『告白』などの原作者・湊かなえの小説を基に、美人OLの殺害容疑を掛けられた女性をめぐって人間の悪意を浮き彫りにしていくサスペンスドラマ。報道によって浮かび上がる容疑者像をきっかけに、インターネット上での匿名の中傷やマスコミの暴走など現代社会の闇が描かれる。
日の出化粧品の美人社員・三木典子が殺害された。典子と同期入社をした地味な女性・城野美姫に疑惑の目が向けられ、美姫の同僚やかつての同級生、家族らワイドショーの取材を受けた関係者は彼女について衝撃的なことを語る。やがて報道やインターネットで過熱気味に取り上げられ、噂が一人歩きしていく……。

SNSの急速な発達で一つの情報があっと言う間にネット間を駈け廻る。その情報が不正確であっても、最初に流れた情報に尾ひれがついて何時の間にか独り歩きしてしまう。この映画はそんな日本の社会を反映したような作品。SNS発達前はTVワイドショーや写真週刊誌が垂れ長す情報に対して世の中が反応していたが、今の世の中は怖い。
「白ゆき姫殺人事件」は綾野剛演じるワイドショーの契約スタッフがツイッターで情報を一方的に流したことから美姫に疑惑の眼が向けられ、彼女もそんな世間の目から逃避する。その間にもドンドン彼女に関する「情報」が世間を駆け巡る。そもそもは同僚の女性がワイドショー・スタッフに匿名で流した社内情報が発信元。そこには社内での典子と後輩社員との人間関係や上司との交際疑惑などが含まれていた。
冒頭からこうして美姫が疑惑の犯人扱いされたことで、ストーリー的には主演の井上真央が犯人の訳が無いので、誰がそうなのかを推理することになる。後で、犯人が判ると「やはりね!」っと思ってしまいますね。高飛車な典子は同僚らから恨まれていたが、シャイで普通のOL美姫には彼女を惨殺するようなタイプとは思えない。他にも何人かの同僚が登場するが、そうなると原点に戻って、最初にワイドショー・スタッフ赤星に垂れこんだ狩野が怪しいと思い始めますね。でも、中々彼女が怪しくても証拠を残さないので、観ている側は怪しいけど動機は?って感じで観ていました。
実は狩野は会社のヒット商品を密かに横領していたことを典子に知られていたんですね。口の上手い狩野は美姫をそそのかして典子を薬で朦朧とさせている間に、大好きなアーティストのチケットを盗ませておいて、自分はその隙に典子を惨殺して、美姫が犯人のように仕向けたのですね。女は怖いですね。

俳優陣は綾野剛の軽薄な契約社員ぶりが目立っていた。女優陣は井上真央が自信無いOL役、タカビーなOL典子を演じた菜々緒あたりは良かった。ストーリー的には映画向きとは思えず、2時間ドラマか4回程度の連続TVドラマでも良かったのではないかな?


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