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宇宙創造の暗号・リーマン予想

2009年11月23日 | サイエンス

前回、素数の”ならびのイミ”を解き明かす「リーマン予想」について話した。(カテゴリー/サイエンス:「素数の謎」参照http://blog.goo.ne.jp/kinto1or8/e/4af9d47cb9e26fbf1c66023c9dede2f1

「ゼータ関数のゼロ点が、すべて一直線上にあるのではないか?」というこの難問は、天才と呼ばれる数学者たちの精神を崩壊させ、人生を狂わすものとしてタブー視され、長らく学界からも忘れ去られていた。

 

ちなみに現代のIT社会においても、この素数のナゾが解き明かされていないために、我々の安全が守られているのだとか。

たとえば、カードをリーダーに通す瞬間、150ケタにもなる巨大な素数がクレジット番号を瞬時に暗号化し、安全に相手に伝えているのだという。

 

―さて、1960年代以降、忘れ去られていた「リーマン予想」が、再び日の目を見る出会いがあった。

 

それは、プリンストン高等研究院でのコト。

数学者のヒュー・モンゴメリー博士は、ゼータ関数のゼロ点が比較的均等にあらわれ、その間隔を示す式も分かっている・・という話を、素朴な疑問として話題にしていた時、たまたまそれを聞いていた物理学の大御所で、素粒子やミクロの世界の権威であるフリーマン・ダイソン博士が、そのゼータ関数のゼロ点の間隔を示す式が、原子核のエネルギーの間隔を示す式とそっくりなのに気付いたのである!!

 

これは、ミクロの世界と素数に密接な関係性がある・・というコトである。

 

数学と物理学という違う分野のこうした偶然(必然?)ともいえる出会いは、1996年にもたれた第1回リーマン会議という形で結実し、「リーマン予想」と自然法則のつながりを解き明かす試みは、人類にとって最も重要な挑戦と位置づけられた。

 

そして、数学界最高の頭脳の1人、フィールズ賞を受賞したアラン・コンヌ博士は、「リーマン予想」解明につながる1つの道すじを見出した。

 

コンヌ博士はミクロの空間を、素数と関係したある種の”流れ”をもつ空間である・・という考え方を提示し、非可換幾何学を用いて、ミクロの世界を理解しようしたのである。

これは物理学者が宇宙を理解するのにも用いる新しい幾何学で、 我々が暮らすこの世界も、不連続で、小さな”つなぎ目”が存在する・・と予言する、ミクロの世界を理解するための最新分野だそうだ。

 

これによって「リーマン予想」が証明されれば、大宇宙の成り立ちからミクロの世界まで、あらゆる現象を説明する究極の物理法則を人類が手に入れるための基礎になる!・・と期待されているそうだ。

 

―フランスの数学者、ルイ・ド・ブランジュ博士は、1964年から3度、「リーマン予想」を証明したと宣言し、その度に根本的な間違いが指摘され、”オオカミ少年”と揶揄されながらも77歳になる今日まで、「リーマン予想」に挑み続けてきた。

あるイミ、それは「リーマン予想」に狂わされた人生だったのかもしれない。

ともに挑み、戦い続けてきた同志たちも1人、また1人と脱落し、消えていった。

 

しかし、77歳になった博士はこの度、また新たな「リーマン予想」を証明した・・という論文を発表したという。

 

数学の世界では、その証明が正しいと認められるためには、少なくとも2年間、数々の数学者の厳しい検証に耐えなければならない。

 

いつか、人類が「リーマン予想」を証明し、神の宇宙創造の暗号を解き明かす時が来るコトだろう。

 

それもきっと、近い将来に・・。

 

 

 


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