今まで5度もアニメ化(!)されている「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な漫画家・水木しげるが、王貞治や吉永小百合とともに、今年の文化功労者に選ばれた。
もちろん、今年選ばれた人の中で、88歳の水木は最高齢!
既に紫綬褒章、旭日章、文化勲章の受賞歴がある水木はインタビューで、「もうちょっと上の賞はないのかな・・?」と、とぼけてみせた。
NHKの朝の連ドラ、「ゲゲゲの女房」が好評で、その影響から郷里の鳥取県境港市にある水木しげるロードでは、空前の”ゲゲゲ・ブーム”だとかで、去年157万人だった観光客は、今年、既に倍近い300万人を超える勢い!
当然、過去最高で、ドラマの舞台になった東京都調布市にある深大寺も去年の5倍(!)もの人が訪れているそうで、そうした地域振興への貢献も今回の受賞につながったようだ。
妖怪好きの自分は、水木しげるのマンガより、妖怪図鑑などに出てくる妖怪の絵に小さい頃から惹かれていた。
水木しげるの描く妖怪の多くは、古典の画を参考にしているが、「子泣き爺」、「砂かけ婆」、「ぬりかべ」、「一反木綿」などは文字による記録のみで、古典の画が存在せず、水木によって、はじめて絵として描かれたオリジナルであり、現在の日本人がもつ「妖怪」のイメージの多くは、水木の漫画から大きく影響を受けている。
妖怪研究家としても有名で、水木の周囲に集まった荒俣宏、京極夏彦、村上健司、多田克己らの妖怪好きと共に世界妖怪協会を立ち上げ、会長に就任、”御大”と呼ばれている。
他にも日本民俗学会会員、民族芸術学会評議委員なども歴任、調布市名誉市民にも選ばれている。
「水木しげる」なくして、日本の妖怪文化は語れないのである。
ちなみに、自分が好きな妖怪は「ぬりかべ」
水木自身は「ねずみ男」がお気に入りのようで、その理由は「ねずみ男をマンガに出すと、お金がたくさん入ってくる」からだとか・・。
奥さんの武良布枝さんと共にTV出演する機会も多くなり、そのおしどり夫婦ぶり、夫婦漫才のような掛け合いに夫婦仲のよさ、ユニークな人柄が偲ばれ、思わず笑みがこぼれてしまう。
見合いから結婚まで、わずか5日のスピード婚(!)というのは、既にドラマでも周知の事実だが、2人が寄り添う姿は、年をとったら、こんな夫婦になりたいなぁ・・と思わせる。
「空気のようなもの・・」と奥さんのコトを語る水木しげると、それを黙って笑顔で聞いている布枝さん。
―純粋に、美しい夫婦の姿だ。
今回の賞は、まさしく夫婦でとったものだと言えるだろう。
『水木サンの幸福論―妖怪漫画家の回想―』に、こうある。
「自分の好きなことを自分のペースで進めていても 努力しなくちゃ食えん、というキビシイ現実があります。
それに、努力しても結果はなかなか思い通りにはならない。
だからたまには怠けないとやっていけないのが人間です。
ただし、若いときは怠けてはだめなのです!
何度も言いますが、好きな道なのですから。
でも中年を過ぎたら愉快に怠けるクセをつけるべきです
~(中略)~
ときどき怠けることは、生きていくうえで大切なことです。
そして、仕事でも役立つのです」
―とゆーワケで・・
「なまけものになりなさい」 by 水木しげる
やはり「ねずみ男」氏でしょ~か……。
彼は元気にしてるのかな~?最近、
消息不明です。今回はいつもにも増して
本格的に行方不明です。
どこ行っちゃったんだろ・・?
元気にしてるかなー・・。