対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

等化点Eの問題点1

2017-11-03 | 楕円幻想
問題は等化点を見出すことだった。しかし山本の説明は等化点が見いだされた後の説明で、等化点を見いだす経緯にはふれられていないのではないか。
惑星Pの黄経の一般式(λ=θ-φψ)や離心距離の二等分の導出( ET =2 CT )が等化点の発見に置き換えられているように思われる。また、等化点Eが架空の円の中心であることもわかりにくい。要するに、等化点の導入に焦点が当たっていないのである。

このような疑問をもっていた。それで、しばらく「金星の軌道パラメータの決定」(『世界の見方の転換』1付記)とプトレマイオス『アルマゲスト』第10巻の1、2、3章を読み比べていた。すると、山本義隆になくプトレマイオスにあるもの、いいかえれば山本に欠けているものがわかった。これを付け加えれば山本の説明が活きてくるように思われる。