北のとうさんの鉄道旅・アマチュア無線JA8HBO

札幌に住むおやじが北海道を中心に鉄道旅の話題や無線の話題も織り交ぜてぼやきます。アマ無線のコールサインJA8HBO

室蘭線北吉原駅

2019年04月12日 | JR北海道 JR北

白老町の日本製紙の工場の近くに北吉原という駅があります。
前身の大昭和製紙白老工場の工員の通勤用にと自らが費用を出して建設しました。
白鳥が羽を広げたような形の興味深い駅舎です。
工場の合理化とIT化の進展による製紙業界の不況、
さらに通勤が自家用車にシフトして乗降客も高校生だけとなり、老朽化で危険にもなってきたので秋にも取り壊すとのことです











近くの虎杖浜駅を通過する隅田川行きの高速貨物




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JR北海道の19年度事業計画考

2019年04月05日 | JR北海道 JR北

H100の写真はウィキペディアより)
メディア頬道によると JR北海道は2019年度の事業計画を公表。20年決算の収支は純損益1億円の赤字になる見通しとのことでした。19年度の見通しは209億円の赤字ですが、これは国による19、20年度の年約200億円の財政支援で大幅に改善します。
ただ、20年3月期は4期連続の赤字であり。年約200億円の支を受けてもJR単体では赤字から脱却できず、厳しい財政状況が続くということです。

収支計画によると、
①10月の運賃値上げ
 7%ほどを見込んでいるとしていますが、未定です。消費税を含むと10%となり、かなり負担感があるものと思います。
②インバウンド観光客の利用増による鉄道運輸収入の増加
 ジャパンレールパスの利用拡大が見込まれます。
以上の二つ等で前期比35億円増の919億円の運輸収入を予想し、経常損失は同38億円圧縮して176億円。

また、ホテル業や小売業などグループ会社を含めた連結決算は、純利益が17億円の久しぶりの黒字になる見通しとのことです。

(キハ261系函館駅にて。ただエンジン出力が大きいだけの先進性も何もない一世代前の車両。新幹線札幌延伸まで使えればよいのかも、まあ冗談ですが。せめて胆振地域から長万部への新幹線乗り継ぎシャトル列車として活用してほしいものです。)

19年度に行う主な事業としては、
①北海道新幹線の高速化に向けて「貨物列車との共用走行に起因する課題の抜本的な解決に向け検討を進める」と事業計画に初めて明記。
巷間言われている貨物の航送を強行するのか、JR貨物が秘策を繰り出すのか目が離せません。ただ、200K走行の目処は立っていると言われてはいます。
③こ快速エアポートを1時間に現在の4本から5本に増便する
7両に増結という一部報道は計画書には記載されていなません
④特急車両キハ261系を20両、普通列車車両H100をとりあえず13両を導入するとし117億円の巨費を計上しています。H100は最低40両は新規製造されますが、電気式気動車という事で一両1億円と高額なため、当分はキハ40の活躍が続くでしょう。また、廃線が進めば気動車はほとんど必要なくなることも嘘とは言えない状況です。
⑤白老町のアイヌ文化復興拠点の開業に向け、白老駅に停車する特急列車を増やすことを検討。
これは国の政策だから行われますが、一層スーパー北斗の速達性が失われます。新幹線のスピードアップは帳消しです。白老は新幹線札幌延伸後、優等列車が大幅に減少しますが、白老が観光地として昔のように脚光を浴びるのは短期間となってしまうでしょう。アイヌ文化復興拠点の将来は明るくはありません。
⑤岩見沢市内の運転所跡地を活用、太陽光発電所の開発に着手

とりあえず20年度までは、曲りなりにも赤字が抑えられるのですが、21年度以降は、新しい立法措置が必要となる鉄道運輸機構の特例業務勘定を利用した助成金が継続されるのかが不透明なので、それが大きな不安材料として残ることになります。

また、事業計画を見て感じるのは鉄道運輸事業以外の、いわゆる副業の利益が意外に少ないという事です。
ホテルに関しては本州資本、それも同業の鉄道会社による進出も予定されている上。太陽光発電も北海道電力の買い取り制限があからさまに行われています。泊の原発が再稼働したら、なお一層前途は厳しいものと思われるので、自家消費で経費削減に振り向けるのが自然です。
その他、サ高住の開発も、業界自体が厳しい環境に置かれている中では、大きな期待はできないだろうし人材が確保できるか、ははなはだ疑問と言わざるを得ません。
いずれにしても国からの支援金が数百億円という単位で、21年以降も続くのか、沿線自治体の支援が「金」の形で行われなければ全く見通せません。

 今のようなバスよりも不便な都市間鉄道輸送になっている現状の中で、自治体に「バスより高額な運賃だが、利用してくれ。さらに別途、支援金も出してくれ」というのはあまりに身勝手と言わざるを得なのではないですか。

 先日の北海道新聞で北見市の職員がJRを利用せずにバスを利用して札幌等に出張していると、批判めいた報道がありました。
市役所の移転問題でも市政が揺れ動いた厳しい財政の中、少しでも安いバスを利用すると言うのは当然ではないでしょうか。
鉄道が有るから、沿線自治体の職員は必ず鉄道を利用しなければならないなどと言う「精神論」をかざすのは説得力に乏しいのです。
北海道以外の地方自治体はどうなのか・・・・。
もっと言えば、民間企業の多くは時間的に許せば、少しでも低廉な料金の交通手段を選ぶとことを原則として規則化しています。
 ただ、それでも北海道の公的な機関の多くでは出張は「鉄道」を使う事を前提としているという事実もあるのを知ってほしいですね。
いまさらJRを使うべきだなど言う輩は、その実態を知らないので言うのでしょうが・・・。
小生も公的機関から講義を依頼され北海道内を移動しますが、基本的に鉄道賃での精算が原則となっています。ただし割引切符の料金(笑)

すっかり話がそれましたが、JR北海道の問題は現下の選挙でも大きな争点になっているとは思えない。JRの事業計画が順調に運ぶことを願ってやみませんが、それは偏に北海道民に鉄道にどれだけ関心を持ってもらうかにかかっていると考えます。

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