北のとうさんの鉄道旅・アマチュア無線JA8HBO

札幌に住むおやじが北海道を中心に鉄道旅の話題や無線の話題も織り交ぜてぼやきます。アマ無線のコールサインJA8HBO

「日帰り周遊パスⅡ」網走への日帰り旅

2017年04月24日 | JR北海道 JR北
札幌発6時56分のオホーツク1号に乗るためには自宅を6時20分には出なくてはなりませんから、朝は鬚も剃らずに出かけました。
駅への途中、札幌発然別行が朝日を浴びて走って行きます。
以前、はまなすを利用した時に乗りましたが、予想以上に混んでいて驚いたものです。



さて、今日は旭川から同好の士と二人旅になります。二人ともオホーツクの車両が何か、すごく気になるというか、楽しみでした。
駅に着くと待っていたのはスラントノーズのキハ183.間もなく消えてしまう車両です。
遠軽まで最後尾になりますが、確保した指定席は、このスラント車両です(●^o^●)







知人にメールで連絡して、キハ183のエンジン音を楽しみながら朝食をとりました。
列車の旅、特にボックスシートやクロスシートでの食事はおおきな楽しみです。これがロングシートですと、お菓子やパンを隠すように食べるのが精いっぱいで実につまらない。
北東北の701系がそうです(^0_0^)
キハ183は快適に走って旭川に到着、無事に知人が乗ってきました。彼も最寄駅を始発の5時台で出てきたとのこと、その割には話に華が咲きました。遠軽で方向転換して、今度は先頭ですが、スラント君は前が見えませんし、前にエンジンを積んでいるのでうるさく感じることもあります。
 私は所用のため美幌で下車するので、ここで彼とは一旦お別れです。



美幌での所用が終わり遠軽行のキハ40に乗車。当日は20度を超えたので車内は32度((+_+))北見で降りましたが、ぼーっとしていました。

北見駅前の旧東急デパートのレストランで食事と思いましたが、時間が半端で。キヨスクの弁当になりました。


待合室から乗ってきたオホーツクが「大雪」になって旭川へ戻っていくのを見送っているうちに改札の案内。北見は改札がシビアで撮影でホームに入ることができません((+_+))



次の網走行のキハに乗るためにホームに向かいますと、キハ40の前に54が連結されていて、それが流氷物語のラッピング車だったのです。








網走からは釧路行で知床斜里までなんとなく乗ってみましたが、「大人の休日倶楽部」のパスで北海道を周る初老のおじさんがたくさん載っていました。まあ私と同じか少し上の方々だす。
何を撮るのにもコンデジのフラッシュが光るのが楽しかった(*^。^*)。


さて、斜里からは再びキハ54で網走へ。


網走にはオホーツク4号が入線していて、知人も到着済みでした。



走から5時間、相変わらず話に華を咲かせて旭川で別れました。乗車したのはキハ183-1503で、元はサロベツ用の車両だったそうです。各シート近くの壁にコンセントが出ているのが特徴です。知人はスマホの充電をしていました。

さて、22時53分に札幌に到着。なかなか快適でした。キハ183は次第に消えていく車両ですが、造りがしっかりしているのは、今でもわかります。
残念ですが、整備に手間と費用が掛かるようでは設備産業の鉄道にとっては厳しいものがあります。
23時半、脇の線路を通過する回送のSおおぞらを見上げながら、静まり返った住宅街を抜けて自宅に帰りつきました。
ちかれた(ー_ー)!!







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「日帰り周遊パス」根釧への日帰り旅

2017年04月24日 | JR北海道 JR北
JR北海道が4月から売り出した「日帰り周遊パス」GW前後を除いて6月初めまでの毎週日曜日、延べ7回発売されます。
一日散歩切符の2260円と比較すると3000円はどうなのかと思いましたが。
北海道内全線と新幹線の新青森までが利用可能エリアになっています。
また、特急券等を買い足せば特急列車や新幹線に乗れるところが一日散歩切符との最大の違いです。
昨年のダイヤ改正で普通列車が消えた区間も特急を上手に使う事で日帰りでも思いのほか遠くまで行くことができます。
 今回は札幌釧路間を特急スーパーおおぞらで移動して、花咲線全線と釧網線の一部を楽しんできました。

朝、5時に起きて身支度をして最寄駅6時30分の電車で札幌駅へ向かいました。函館方面以外の特急は車内販売が無いこともあり、6時半から空いているキヨスクはレジに長い列ができています。
観光シーズンはすごいことになるでしょうね。

(最寄駅近くで見た札幌駅上り始発の然別行)


コンビニの普及などで車内販売の利用が減少し、駅の売店も消えつつあるのですが、売れないのではなくて「売れるものを売らない」という事に気が付かないことが原因だと思います。特に観光客は必要ならば、たとえ価格が高くても買います。
やはり販売アイテムが十年一日のごとく変わっていないからでしょう。

ここで、食糧を調達でき-なかった場合に備えて、お茶とカロリーメイトは持参しましたが、当日はサンドイッチを買うことができました。





札幌発7時のスーパーおおぞらに乗車、観光の端境期で車内は空席が目立ちます。
キハ283は振り子で6度まで傾きますから、窓辺に置いたペットボトルの液面を見るとカーブでも傾きません。
新得では国鉄色朱5号の通称タラコ色のキハ40-777を見かけました(●^o^●)




エンジン音も軽快に、バスよりずっと早く4時間で釧路に到着。すぐに根室行快速ノサップに乗り継ぎました。







根室からとんぼ返りで、今度は釧路から釧網線で標茶まで、知人が駅で待ってくれていて、3月で廃止になった五十石駅跡まで連れて行ってもらいました。
人家は数軒、よくも駅を残していてくれていたものです。

さて、標茶からはキハ54.なんと冬季に流氷物語としてラッピングされた車両です。
鹿も轢かずに無事釧路に着くと、なんと別の流氷物語が停まっています。
網走行のサボが着いていました











さて、おおぞら12号で札幌へ帰還します



駅のコンビニで小さな弁当を買いました。電子レンジで温めますかというので、急ぐからと断りますと、「冷たいとごはんがパラパラしておいしくないですよ。おいしく食べてください」というので温めてもらいました。
確かに、暖かくておいしかったですね。
50歳くらいの女性でしたが、本当に心から温めることを勧めてくれているのが伝わりまして、食べる時のごはんの口当たりの良さに、すっかりうれしくなりました。あれが、学生アルバイトだったらどうなったかな(笑)

さて、帯広付近で眠気が襲ってきてシートを倒して爆睡してしまいました。
南千歳で目が覚めて、ぼんやりと夜の街並みを見つめている間に札幌に到着。電車に乗り換えて無事帰宅しました。

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国土交通大臣の発言から読み取れるもの。

2017年04月13日 | JR北海道 JR北
新聞記事よると、石井啓一国土交通相は11日の記者会見で以下のことを語ったという事です。

①路線見直しの説明責任はあくまでJR北海道にあるとし、国はJRの指導役に徹する方針。沿線自治体とJRの協議については国の関与は最小限にとどめたいとの思惑の様子。
②JR北海道が訴える資金ショートの懸念については、法的には経営安定基金の取り崩しが可能であることに言及し、現実的には起こり得ないことを 示唆した。
以上引用
①については、「やはりそうですか」です。要するに、4社がうまくいった成功した現在の分割民営化の枠組みは守りたい。地元で何とかしなさい。という官僚的発想です。まさに地方早逝です((+_+))
次は②について
JR北海道は2017年3月期に98億円の純損失を計上する見通しとのことですが、分割民営化の際に得た7000億円近い経営安定基金があり、貸借対照表上の資産に計上されており、バランスシート上は5千億円近い「資産超過」という「優良企業」なっています。

 JR北海道の島田社長は20年度にも資金難に陥るとして路線の早期見直しの必要性を訴えています。たしかに流動資産と流動負債の額を見ると悲惨な状態です。
しかし、経営安定基金を取り崩すことができれば資金難に陥ることはないという事です
(参考)
旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律
(旅客会社の経営安定基金)
第十二条より  

3  基金は、取り崩してはならない。ただし、当該会社の純資産額が資本金、準備金及び基金の総額に満たなくなつた場合においてあらかじめ国土交通大臣の承認を受けたときは、この限りでない。

要するに債務超過に陥りそうなときは、取り崩せるという事。3年で資金が不足して列車の運行ができなくなることよりも、人がいなくなって運行できなくなることを心配するべきです。

しかし、島田社長が誤ったことを言ったという事ではなく、取り崩しは絶対に国が許さないだろうとの思いと、相当の危機感を訴えたいからでしょう。

ただし、基金は取り崩せば減少していくわけで、少ないとはいえ運用益として鉄道運輸機構から受け取っている「利息」は減るわけですから、いつまでも取り崩しに頼ることはできないでしょう。

しかし、沿線自治体の協力を得ながら一定の合理化を進めて、取り崩した基金金を使って残した路線と設備、車両の更新などを行い、前向きに攻撃的なマーケティングを進めることで利益の出る企業に生まれ変われば、いつまでも基金を取り崩し続けることもないでしょう。

(スーパー北斗から見た北海道駒ヶ岳)

「貧すれば鈍す」の今の状態を脱却すれば道は開けると信じます。
他社は豪華寝台列車を走らせますが、北海道で走らせれば、他社には絶対に真似のできない大自然が利用客の眼を楽しませることができるのです。
現に四季島がなぜ北海道まで来るのか、子供でも理解できます。素晴らしい資源を他社に使わせることはないのです(笑)。

ところで上の駒ヶ岳の写真はスーパー北斗の車内から撮りました。シャッターチャンスは20秒ほどです。私は慣れているので、カメラを抱えて待っています。
新函館北斗から大沼まで20から25‰の勾配を登り、トンネルを抜けると左側に小沼の向こうに駒ヶ岳が見える絶景ポイントがあります。私の大切にするLPレコードのジャケットがここの写真です。
しかし、長くは見えません。すぐに木立にさえぎられてしまうのでシャッターチャンスは短いのです。
なぜ、ここでアナウンスをしないのでしょうか、いつも感じます。少し減速しても良いでしょう。
特急宗谷は宗谷線の抜海付近で減速までしてアナウンスします。海の向こうに利尻島と礼文島が見えるからです。天候が悪くて見えなくても「今日は残念ですが、いつもなら・・・」で良いのです。
先月、山線に乗った時は運転士さんが運転席付近に居た乗客に「今日は羊蹄山がきれいですよ」と教えていました。
先月乗ってきた三陸鉄道は運転士が海岸の案内をします。
JR北海道にはできることを、しっかりすることを期待したいですね。せっかくのドル箱路線が泣きます。新幹線でも函館山を案内しているではありませんか。
先日から発売している乗り放題パスは好評と聞きます。このようなマーケティング゛を東日本から学んでほしいですね。
また、先日発表された「JR北海道わがまちご当地入場券」も反応は良いと聞きます。豪華寝台列車はずっと先のこととして、今できるマーケティングを一つひとつ実施してほしいものです。


(登別を走るかつてのトワイライトエクスプレス)

(札幌の市街地を回送するはまなす)


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北海道は必要ないのか

2017年04月10日 | JR北海道 JR北

今日はJR北海道が今年の春の日曜日限定で発売している「日帰り周遊パス」を使って名寄まで乗り鉄に出かけました。
写真は旭川駅






JR北海道に関する記事が北海道新聞に掲載され、それがJR北海道に対する批判的内容の場合、Twitter上ではほとんどの場合に北海道新聞を批判、揶揄する言葉が並びます。
鉄道ファンにとっては大切な知識でしょうが、記事の趣旨にはほとんど関係ないか、記事全体の意味合いにはほとんど影響を与えないことをあげつらって、その間違いを「道新レベル」と称してあざ笑うのです。
したがって、JR北海道の経営問題を論じると言うよりは、単なる「鉄道オタク」が聞きかじった鉄道知識の発表会のようなことになっている場合もあります。





また、最近、何かにつけてメディアを批判する傾向があります。特に政治に関しては、ひたすら現政権を擁護して特定のメディアを批判するのです。
現在の政権自身にそのような傾向がありますから、現政権支持の人たちにとっては渡りに船で騒ぐのでしょう。
私のように是々非々(日和見(笑))にはついていけないのがSNSの世界です。

JR発足30年を意識してのことでしょうか、鉄道関係以外の雑誌や新聞でもJRの問題やJR北海道の経営問題について特集を組むなどしているのが目立ちます。
柔らかい内容の週刊プレイボーイ誌までが特集を掲載し、鉄道ファンでもある自民党の石破代議士、いすみ鉄道の鳥塚社長、タレント?の石原良純氏、そして放送大学の原武史教授などのインタビューが掲載されています。(

(特急宗谷の車両キハ261系を使いまわす、名寄駅での旭川行き特急サロベツ4号)



そんな中で、朝日新聞の社説に目が止まりました。
JRの問題を非常に明快に説明していました。

2015年度の決算でJR7社の経常黒字は1兆1千億円になります。
しかし、大半は本州3社によるもので他の4社はごくわずか、特に北海道は非常に厳しい状況です。




諸外国での公共交通は利益が出ないのが前提で、ほとんどの場合公費が投入されています。
ところが、わが国では、特にJRに関しては公費の投入どころか、都市部で出た利益を地方路線の赤字補てんや赤字のJR2社に回すことすら消極的で、その論議すら行われません。
一方で、JR東海は自前でのリニア新幹線の建設に踏み切り、西日本は北陸新幹線の延伸を目指しています。
果たして東京・大阪間に3本もの高速鉄道が必要なのかという議論も行われません。
ましてや人口が減少して過疎化が進むであろう地域を走る北陸新幹線は、果たして必要なのでしょうか。
また、膨大な電力を必要とするリニア新幹線が我が国にとって、今必要なのかという事も議論されません。高度経済成長時代に逆戻りするような感覚です。国は財政投融資で援助すらしようとしています。地方の鉄道を切り捨てながらです。

地方の赤字路線は果たして必要かとする主張がメディアの共通認識となり、日本の大多数の世論も、そのような流れになっています。

上下分離などという事を突然言い出したJR北海道の経営陣ですが、これはスタブリシュメント要するに政府が言わせているのでしょう。

限界集落が多数存在し、公営の交通機関すら運営できない地方財政では上下分離の費用負担をできるわけがないことは、当然に政府官僚も知っているでしょう。
なぜ、上下分離をJR北海道に言わせたのかというと、夕張市のように白旗を上げて廃線を自ら言わせることが目的なのかと勘ぐってしまいます。
さらに、政府としても公費の負担をしたくない、できないという事でいょう。歴代の政権は富の分配に失敗したという事ですね。自ら作った企業の間で大きな差を生じてしまったことを失敗とはとらえていない。資本主義だから自由詩競争だからと見逃しているうちに国民が教授する公共の利益に、住む土地によって大きな差を生じていることに真正面から立ち向かおうとせず、「儲ける企業が出たことは素晴らしい」としか考えていないようです。
支線はすべて本州に向いているのです。
九州は順調のように見えますが、古い列車の外観を変えただけで、何らの新味も感じない観光列車を走らせるだけ。さらに一人のデザイナーに頼ることの危険性を感じるのは私だけでしょうか。とても継続性があるとは思えません。もっと言えば、鉄道は捨ててしまったという事でしょう。

本州3社にJR北海道の支援金を拠出させることも考えられますが、近年の国民感情からすると理解が得られないという事もあります。

ふるさと納税のように見返りがあると我先に納税する国民も、「好きで勝手に過疎地に住む」人たちに思いを寄せることなどはしなくなっているようです。特に北海道に関しては、邪魔な国土と感じているのではないかと邪推してしまう事もあります。



昨年の相継いだ台風の影響でポテトチブスの供給に影響が出ています。北海道は日本の食糧基地なのです。
都会の人たちが支払った運賃の、ごく一部でも北海道や四国の鉄道の維持のために使う事を受け入れる度量を持ってほしいものです。

先日、札幌周辺のJR利用者は自分たちの支払う運賃が地方赤字路線への補填に使われることに、疑問を持っているのではないかという声がツイッターで見かけられました。まるで北海道内で棄民思想を拡散しているような意見でした。
まさか、このようなことを考える道産子がいないことを祈ります。

資本主義は今まで、順調に成長して国民に富の配分をして来ました。しかし、ここへきて流れが変わり富の分配も難しくなりつつあります。
このような社会の下でどのように公共交通を維持していくのか国民全体で考える時に来ています。
そのためには、かなり高い経営能力と指導力が要求されます。
しかし、今のJR北の状態では元国鉄官僚だった社長と官僚出身の北海道知事では難しいでしょう。
地元との記念列車の運行の調整を「営業」だったと勘違いしている社長は、もう退いていただきたい。営業経験の無い、マーケティングの知識のない社長にJR北海道は任せておけません。
このままでは北海道の鉄道と北海道そのものが消えてしまいます。
(富良野線のキハ150)







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北海道の鉄道と開拓の意義を思う

2017年04月03日 | JR北海道 JR北
乗り鉄にはまって以来、函館本線の山線、廃止された江差線、根室本線の釧路以東、日高本線等々、沢沿いに敷かれた線路を喘ぐように登ったり下ったりするキハの車内で、明治以来、北海道の開拓に汗した先人の苦労をいつも思うのだった。

今、資本主義という効率一辺倒の社会システムを選択した我々は、その苦労の証を次々と捨て去ろうとしている。別に共産主義が良いというわけではない。
しかし、資本主義も限界を迎えている現代、我々はせっかく積み重ねてきたものすら捨て去ろうとしている。

先人に申し訳ない思いだ。道産子と言われる私たちには開拓者魂などと言うものは、とうに無くなってしまったのか。

いや開拓使という中央政府にすがることで開拓を進めた来た我々は、「すがる」ことだけを身に着けてしまったようだ。

鉄道を軽んじることは北海道の開拓そのものを否定することにもなるのかもしれない。


北の零年という映画があったが、幕末から明治にかけて日高に入植した藩士たちの物語だ。その日高は開拓の証を消し去ろうとしている

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