西洋音楽歳時記

旧称「A・Sカンタービレ」。07年には、1日1話を。その後は、敬愛する作曲家たちについて折に触れて書いていきます。

ドメニコ・スカルラッティ

2007-07-23 09:21:53 | バロック
今日は、イタリア・ナポリ楽派の作曲家ドメニコ・スカルラッティの亡くなった日です(1757年)。
ドメニコ・スカルラッティは、同じくナポリ楽派の創始者であるアレッサンドロ・スカルラッティの子で、バロック後期時代の作曲家です。彼のソナタは、チェンバロ用の練習曲と言ってよいものですが、何と500曲を越える膨大なものです。CD時代の今日、私たちは幸運にもこれらすべてを聴くこともできますが、私は今のところ所持していません。彼のごく一部を聴くだけです。彼のこの膨大なソナタ集は、ロココ趣味にも通じるということですが、いつか全貌を聴ければと思っています。
彼の生年の1685年ですが、この年は歴史に残る音楽家が2人誕生しています。大バッハとヘンデルです。そしてバッハの亡くなったのは、1750年。1600年ごろ始まったバロック時代は、約50年ごとに、初期・中期・後期(=盛期)と様相を変えて行きますが、その後期の区切れ目がこの年に当たります。もちろんちょうどの年数で区切られるはずもないのですが、大まかに捉えた場合は、このようになると言ってよいでしょう。ついでに言うと、バロックの前のルネサンス時代も同様に、1450年頃スタートし、50年ごとに、初期・中期・後期と移り変わり、1600年頃終焉を向かえ、バロック時代へと入っていきます。とても覚えやすいです。1750年のあとは、美術で言うならば、ロココ時代となるのでしょうが、音楽上はあまりこの言葉は使われていないように思います。代わりに古典派の時代などと呼ばれ、次はロマン派の時代と音楽史上偉大な19世紀を迎えることになります。