怪しい中年だったテニスクラブ

いつも半分酔っ払っていながらテニスをするという不健康なテニスクラブの活動日誌

文楽初体験

2016-05-29 18:43:24 | Weblog
たぶんこのブログにも書いたはずですが三浦しをんの小説を読んで以来文楽に俄然興味がわいてきて一度は本物を見てみたいと思うように。
たまたま文化振興事業団が市民鑑賞会で中日文楽が半額で見れるとのこと。往復はがきで申し込んで抽選ですが、申し込んだら運よく当たってしまいました。これは行かなくては。

会場は中日劇場。席はA席といえども2階席。でも一番前の席です。
土曜日の午後の演目は壷坂観音霊験記と本朝廿四孝。

とにかく初めて見るので慌てて基礎知識を仕入れることに。
図書館で見繕って選んだのは
三浦しをんの「あやつられ文楽鑑賞」と葛西聖司の「文楽のツボ」

三浦しをんの本は太夫や三味線奏者へのインタビューや歌舞伎、落語の鑑賞も入っていて、読みやすくてミーハー的な気分満載なので初心者には最適。「文楽のツボ」は代表的な演目の著者なりの解説で、今回は該当演目だけを読んだので30分でOKでした。
一応あらすじとかは頭の中に入れていざ中日劇場へ。
当然ながら年齢層は高い。私も同類項ですけどね。和服姿の人も結構いて、これはやっぱりいいとこの人の趣味か…
劇場ロビーには人形も飾ってあってみんなが写真を撮っていたので私も一枚。

観客席はカメラ持ち込み禁止なのでこれ以降はカバンの中。
文楽は人形が話せないので、太夫の語りと三味線で進行していきます。舞台の上に電子掲示板があって太夫の語りを文字で表示してくれます。語りは難しい言葉もあってこの掲示板がないとよくわからないでしょう。でも文字をついつい追ってしまい人形の所作に集中できないところが玉に瑕。まあ、初心者は仕方ないか。
壷坂観音霊験記はいわゆる世話物。できたのは明治になってからとか。基本的に太夫の語りで進むので、落語や講談と親和性があると思うのですが、特に世話物だと似たような話がありそうな気もします。
本朝廿四孝は伝奇もの。荒唐無稽の筋ですが派手な演出もあって楽しめます。今回は長い話の中の十種香の段と奥庭狐火の段。上杉謙信が悪役で出てきたりお姫様は絵で見ただけの武田勝頼に恋焦がれたりして衣装もきらびやか。八重垣姫の早替わりとか狐の乱舞とかもあって楽しめます。
休憩をはさんで3時間余りでしたが、途中で退屈して眠たくなることもなく堪能しました。
2階席なので1階席では隠されているのだろう部分も見えるので興醒めとなるのでしょうが、まあそれも一興と思えばいいか。でも少し遠いのでオペラグラスがあればもっと人形の所作の見事さが分かったかな。
太夫の語りは表情豊かでそこを見ていても結構楽しい。落語に通じるところですよね。三味線も音だけでこんなにも豊かな表現ができるかという感じ。場面によっては三味線が二人になったり琴が入ったりとなりますが、基本は一人の三味線です。
橋下さんには全く理解されなかったみたいですが、結構よかったですね。機会があればまた見てみたいものです。

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