カトリック社会学者のぼやき

カトリシズムと社会学という二つの思想背景から時の流れにそって愚痴をつぶやいていく

終油の秘跡から塗油の秘跡へ ー 4年ぶりの敬老の集い

2023-09-17 15:53:35 | 教会

 今日は年間第24主日なのだが、「祖父母と高齢者のための世界祈願日」でもあるそうだ。そのうえ明日は旗日(敬老感謝の日)ということで、今日のごミサの中で希望者に塗油の秘跡があった。また、ミサの終了後は敬老の集いが開かれ、記念写真の撮影が行われた。わたしはやっと敬老会に参加できる資格年齢に達したので、今日は皆さんとご一緒できてホッとしている(1)。

 ミサは病者の塗油の秘跡が入るので普段よりも長かった(2)。塗油の儀式はお説教と信仰宣言の間に挟まれた(3)。秘跡には七つあるとは知ってはいても(4)、塗油の秘跡はあまり考えたことがないので、今日のごミサはありがたかった(5)。

 ごミサの後、敬老の集いが行われ、80歳以上の方が祭壇の前で記念撮影をした(6)。そのあと日曜学校の子供たちがアーメン・アレルヤなど聖歌を歌ってくれた。お年寄りには何よりのお祝いだった。

 敬老会といっても、壮年会や婦人会のような教会の正式の構成組織ではないらしい。とはいっても教会の活動や組織維持に高齢者が果たしている役割は大きい(7)。今回も有資格者の数が多すぎて、パーティーでのお祝いはできず、記念写真を撮るのが精一杯だったようだ。神父様は敬老の日記念としてサイン入りのご絵をくださり、皆さんは大喜びだった。
 コロナ禍はまだ完全には終わってはいないとはいえ、教会は少しずつ日常性を取り戻しつつある。

【塗油の秘跡】


1 敬老の集いは実に4年ぶりだという。資格年齢に達しても敬老会(老人会)に入れなかった人がたくさんいたということであろう。
2 現在の神父様は歌ミサを好まれるようで普段でもミサの時間はそれなりに長いのだが、今日はさらに丁寧だった。お説教は簡潔で要領を得たお話が多いので好評のようだ。
3 塗油がミサの式次第のどこに挟まれるものなのかは知らないが、典礼としては聖体拝領の前になされる必要があるようだ。赦しの秘跡は塗油の前に受けておいたほうが良いらしいが、受けてなくとも構わないらしい。
 塗油は75歳以上の方なら受けてもよいということだったが、高齢者が必ずしも病者とは限らないし、逆に病者は若年者にもいるわけだから、「病者の塗油」という表現はなにかなじまない気がする。
 実際には今日のごミサには100人くらいの方がおられ、ほとんどの方が塗油の秘跡をうけておられたようだ。
4 七つの秘跡とは、洗礼、堅信、聖体、告解、終油、叙階、婚姻終油の秘跡は現在は病者の塗油の秘跡と呼称が変わっている。病者の塗油の秘跡とは、病気など試練や危機にある信者に「病気」を意味ある試練として受け入れうことができるように助けるものだという。私は終油の秘跡と教わった世代だが、第二バチカン公会議の後「使徒憲章」(1972)で「病者の塗油の秘跡」と規定しなおされたようだ。古代教会から病者の塗油は儀礼として行われてきたが、西欧中世(8世紀以降と考えてみる)では意味がずれて臨終の迫った人に授けられる塗油つまり終油(extrema unctio)と呼ばれるようになったという。
 宗教改革者たちは当然終油を秘跡とはみなさなかったようで、現在でもプロテスタントの多くは病者の塗油を秘跡とは認めていないようだ(洗礼と聖餐のみを聖礼典(サクラメント)と認める宗派が多いという)。

 終油から塗油へと訳語が変わったのはこういう歴史的ゆがみを正し、恵みの正しい理解に戻したということなのであろう。
5 カトリック司祭による塗油の秘跡の祈りを見てみよう。『カトリック教会のカテキズム』の第1編第2部第2章第5項は「病者の塗油の秘跡」と題されており、次のような使徒憲章の祈りが説明されている。
「病者の塗油の秘跡は重病の病人に授けられ、祝福された油-オリーブまたは他の植物油ーを額と手に塗り、同時に次のことばをただ一度唱えます。『この聖なる塗油により、慈しみ深いキリストが、聖霊の恵みであなたを助け、罪から解放して、あなたを救い、起き上がらせてくださいますように』。
 つまり、塗油の秘跡では、病者には心身の回復を、高齢者には慰めと忍耐を願い求めるという。病者の塗油の秘跡といっても、高齢者が含まれていることを忘れてはならないようだ。
6 今日のごミサに参加した人の大半が集まったので(80歳以上)、記念写真を撮るのが大変だった。躓く人や転ぶ人もいた。
7 この教会の信徒数はざっと1500名弱だが、いわゆる日曜信者だけでもおそらく3割位だろう。月定献金をきちんと収めている人(世帯)はもっと少ないかもしれない。その中心は高齢者と思われる。敬老会の重要性は高そうだ。
 ところが、どういう歴史的経緯かはわからないが、当教会では敬老会への参加(加入)資格は年齢で(性別は問われない)、ながらく70歳が続いたという。ところが高齢者の増加で資格年齢が徐々に上昇し、一時は83歳が下限になったこともあるという。つまりメンバーが多すぎて一堂に会することが難しくなったようだ。そこで現在は(今年は)80歳に切り下げられたようだ。私はたまたまこの恩恵に与ったというわけである。

 

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500円で購入のジャンクマザーが動いた

2023-09-13 21:32:51 | パソコン


 わたしはパソコンの自作のまねごとを趣味の一つとしている。古いノートブックやデスクトップのなかをいじってみたり、ジャンクのマザーボードを入手してパソコンに組み立てたりする。壊しては組み立て、組み立てては壊すの繰り返しが楽しい。cpu, メモリー、電源、ssd、ケースなどはほとんど使い回しだ。
 先日、ジモティーで近所の方から Asus Prime H97-pro を¥500で譲り受けた。500円だから当然ジャンクだ。ただ、i5-4460 に4Gのメモリーが2枚刺さっている。何とかならないかといじり始めた。


 当初は、起動はしたがBios画面は出ずお手上げ状態だった。半日かけて、メモリーを替えたり、cpuを替えたり、色々やってみた。結局最後はbiosが立ち上がった。ただちにbiosのversion upを施した。LGAは1150でなにぶん10年近く経つ古いマザーなのでbiosが古すぎたようだ。最新ヴァージョンにしたら順調に動き出し、cpuもメモリーももとのものに戻した。当然TPM2.0など入っていないが,Windows11もすんなりとインストールできた。

【H97-pro】


 だからどうと言うことではないが、500円で入手したマザーボードを動かすことに成功したことが嬉しい。暑い夏の過ごし方はいろいろあろうが、庭仕事に精を出すわけにもいかないので、こうして部屋に閉じこもっている。

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