うー、急激に寒いからな。どういうことかな。もっとオダヤカというか、ナダラカになってくれないものか。
岩波文庫3冊。
リルケ 望月市恵訳『マルテの手記』(1979 第31刷)☆☆☆
カフカ 辻ひかる訳(王ヘンに星でひかると読むらしい)『審判』(1979 第15刷)☆☆☆☆
リルケ 手塚富雄訳『ドゥイノの悲歌』(1978 第21刷)☆☆
そういや、岩波文庫いつから☆じゃなくなったんだ。ということで、ちょっとだけしらべてみたら。
1927年の創刊時に★一つ20銭でスタートして、1975年に★から☆になって、★70円だったものが☆100円になったらしい。1979年に一部★が復活して、★50円☆100円の併用となり、1989年消費税導入とともに廃止、ということらしい。
要するに、上記三冊は上から、300円、400円、200円ということですね。
で、まあ、なんで突然、ということだけれど、☆ではなくて、リルケという名前を久しぶりに聞いたからですけれど。
マルテ、と審判は、学生のころ教養ゼミで半期づつ読んだ。一冊の本をあれほど細かく読んだのは空前にして絶後だな。
先生は当時博士課程を終えたばかりの独文のN先生で、30代前半くらいだったか。学生はワシを含めて男3人だけで、週一の講義のほかにも自主的に集まってはケッコウ熱心に輪読した。屋根裏みたいな狭い教室だった。
途中N先生が結婚されて、その数ヵ月後、3人で新居に招待された。ずうっと郊外の、駅からだいぶ歩いた畑の中に、バンガローみたいな小さな家が数軒並んだうちの一つで、玄関開けるとすぐに卓袱台みたいなところに、若く美人な(という印象)新妻と住んでおられた。その奥さんが、初めて亭主の生徒が来たからか、まさに獅子奮迅、なんかすごく手の込んだオシャレな料理を山のように作ってくれて、これはどうしたものかと3人でひたすら困惑した記憶がある。
N先生もお元気ならばすでに定年して名誉教授というところか。2人の同級生はもはや名前も忘れてしまった。
はるか昔のそんな事どもを不意に思い出したわけであります。