2021/1/24 創世記一章6-10節「空と海」こども聖書②
神が最初に、世界を造られた時、地は何もなく、闇だけでした。しかし、その世界を神の霊が覆っていて、神が「光、あれ」と言われると光が照ったのでした。先週から、聖書の話を初めから見ています。では神は、次に世界に何を造られたのでしょうか?
神さまはつくられた世界をごらんになり、今度はこう言われました。
「大空よ、あれ。」
神さまのお言葉の力って、すごいものなのですよ。
まるで糸紡ぎを回すかのように、空気の帯を何重にも造りだし、ひとつひとつを青色で包みました。
やがて、きれいな空ができあがり、澄み切った空気が溢れました。
神が次に「あれ」といわれたのは「大空」でした。何もなく、水がうねっていただけの世界に、大空が出来ました。水を、上の水と、下の水に分けたのです。こうして神は、世界を大きな空によって、整理なさったのです。神は「大空よ、あれ」と言われる事で、この世界を整理してゆかれました。これが第二日でした。聖書の書かれたのは、今から何千年も前です。その頃は、飛行機もありませんし、人工衛星から撮った写真もありません。人は、下から天を見上げて、雲や星空を見るだけでした。
今から150年程前、1862年に初めて気球で、高度七千メートルまで上った出来事がありました。そうして初めて、雲の様子や地球を何重もの空気の層が覆っていることが分かったのです。それまで天気予報なんて出来るとは思っていなかったのです。
映画「イントゥ・ザ・スカイ」より
そして、今は私たちの見る雲が、どんな風に発達して、どんなに違うかが分かっています。
高い雲は一万メートルもの高さにまでなります。その間に、いくつもの層があって、それぞれの高さに特徴のある雲があります。羊雲、雷雲、うろこ雲、雨雲… 他にも沢山のユニークな雲があります。皆さんが飛行機に乗れば、色々な雲を見たり、雲の海を上から覗くことも出来ますし、飛行機が飛べないほど遙かに高い空を泳いでいる雲の様子を、私たちは目で見ることさえ出来るのです。
この大きな空を、神が「大空よ、あれ」と仰有って造ったのです。それは、私たちの理解を遙かに超えたことです。そして、私たちはこの空を、今も見ることが出来ます。大きな空を見上げて、そこに浮かんでいる雲や、不思議な空の景色を見上げることが出来ます。天を見上げれば、今も、天をお造りになった神を思う事が出来ます。大きな天を、その言葉でお造りになったもっと大きな神さまを、ただ見上げているだけで、私たちの心も広く風が吹き抜けていきます。
それから神さまは、世界に水を注ぎ込みました。
それはあっという間の出来事でした。
あるところから水がほとばしり出て、世界を覆ったのです。
水が世界を綺麗にしてくれました。
神さまは水をきちんと分けて、流れを造られました。
どうやったのでしょう。
大きな高い山や広い谷、くぼみや丘、平らなところを造って、大きな大きな水の体を分けられたのです。
また水が集まる所も造られました。
池や湖です。
流れる川は大地を横切って、やがて大きな海に流れ込みました。
大空が、上の天と下の地を分けた時は、まだ下の地は、海も陸も混ざっていました。神は三日目に、陸と海を分けて、山や谷、丘や平らな所が出来、池と湖と海も分けられました。この世界が、段々と生き物が住める世界になっていったのです。動物や人が生きていけるような世界に、神はこの世界を整えてくださいました。
地球を外から見るなら、大きな宇宙の中に浮かぶ、本当にちっぽけな星の一つに過ぎません。その地球も、海の方が多くて、陸はその半分にも足りません。私たちが住んでいる陸よりも、遙かに大きな海や宇宙が世界に広がっています。神がその世界をお造りになった、ということは、信じられないほど素晴らしいことです。そして、その偉大な世界を、神は丁寧に丁寧にお作りになりました。私たちのために、一日一日、少しずつ、時間をかけて、この世界をお作りになって、私たちをそこに置いてくださったのです。
神が、大空を造り、陸と海とを分けられたこと。今日のこの二つの御業は、聖書の中で繰り返されている、神の偉大さです。神は、私たちがちっぽけな頭で考えるよりも、遙かに大きく、力強く、驚くべきお方、不思議なお方だ、ということです。
イザヤ40:22主は、地をおおう天蓋の上に住む方。地の住民はバッタのようだ。主は、天を薄絹のように延べ広げ、これを天幕のように張って住まわれる。
42:5天を創造し、これを延べ広げ、地とその産物を押し広げ、その上にいる民に息を与え、そこを歩む者たちに霊を授けた神なる主はこう言われる。「わたし、主は、義をもってあなたを召し、あなたの手を握る。あなたを見守り、あなたを民の契約として、国々の光とする。
天の大きさを見て、それを延べ広げて、私たちを住まわせた神が、私たちに、約束の言葉を下さっています。それなのに、私たちは、その神さまを忘れて、自分の小さな頭の中で、思い上がったり、悩んでしまったりするものです。折々に空を見上げて、大きな天、大きな雲を想い、バッタのように小さな自分であることを弁えましょう。
あなたは大空を神とともに張り広げられるのか。鋳た鏡のように硬いものを。… ヨブ記37章18節
海が噴き出て、胎内から流れ出たとき、だれが戸でこれを閉じ込めたのか。そのとき、わたしは雲をその衣とし、暗黒をその産着とした。わたしはこれを区切って境を定め、かんぬきと戸を設けて、言った。「ここまでは来てもよい。しかし、これ以上はいけない。おまえの高ぶる波はここでとどまれ」と。 ヨブ記38章8-11節
海を「ここまで。これ以上はいけない、留まれ」と仰有る神は、私たちも禍や悪から守られます。人間には到底理解できない力と知恵で、私たちをここに置いておられます。
聖書には、神が一日、二日、三日と六日間で創造されたとありますが、今の科学では、世界の年齢は137億年、地球は46億年としています。そして、大空や宇宙の仕組みがもっとよく分かってきました。でも、知れば知るほど、謎が深まって、今でも研究が続いています。もっともっと、神がこの世界を長い時間掛けて、じっくりとお作りになった様子が想像できます。世界の不思議さ、神が楽しんで創造された面白さをぜひ勉強してください。そして、そんな大きな世界を造られた神様を讃美し、信頼していきましょう。
「天と地と海を造られた神さま。あなたの御手の偉大な不思議さは、この世界に満ち溢れています。あなたのなさることが私たちには理解しきれないのは当然です。あなたは私たちの思い及ばない素晴らしいお方だからです。あなたはこの世界をやがて必ずや完成に至らせます。造り主なるあなたへの讃美と信頼と希望を献げます。導いてください」