先日の新聞広告で『チャート式幾何学』(数研出版)という昔の受験参考書が復刻されたという広告が載っていた。これがチャート式受験参考書の始まりであるらしい。
私自身はユークリッドの初等幾何学を学校で学んだ経験がないので(大学で解析幾何学の講義の単位を取得はしたが)何ともいえないが、ある人たちには懐かしいものであるのだろう。
そういえば、「考え方」というのがあって、代数では私もこの「考え方」の受験参考書でようやく自分の数学の混迷を抜け出すことができた経験をもっている。
もともとは考え方の幾何の受験参考書が考え方の始まりだと思う。これは藤森良蔵さんという数学の先生が開いた塾かなにかであるが、その教え方を本にして出されていた。
私の高校生のころにはもう考え方は隆盛ではなかったが、それでも子息の良夫先生が学習参考書をまだ出されていた。それで、「考え方」という存在を知っている最後の世代であろう。
私は初等幾何学を学校で学んだことがないので、自分で初歩の物理学を学ぶときに必要な程度の幾何学は自習した。そのためもあって、初等幾何学の学習参考書を大切なものと考えていて、良蔵、良夫先生共著の『幾何学 学び方考え方と解き方』(考え方研究社)とか数冊を古本として購入してもっている。
だが、残念ながら詳しく読んだことがない。いつか読んで見たいとは思っているが、そういう時間がもてるかどうかはわからない。漢字とカタカナとで書かれた文はなかなか読めない。
(2024.4.11付記)
上記の『チャート式幾何学』はその後購入して持っている。最近になってトレミーの定理の証明を見た覚えがある。これは『幾何学 学び方考え方と解き方』だったかもしれないのだが。
なんでそういう定理に関心があるのかといえば、この定理が三角関数の加法定理の一番古い起源だとかいわれているからである。
宇野弘文先生の岩波書店のシリーズの本には「折れた弦の定理」も加法定理の起源だとのかの記述がある。
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