ホーエンシュタウフェン

生きるために食え、食うために生きるな。

9.11に9.11と国際情勢を考える

2009-09-12 01:11:03 | その他雑談系

このテロ事件以降、アルカイダとオサマ・ビンラディンの名は一気に世界に広まった。アメリカはこの事件をきっかけに、アフガニスタン国内にアルカイダをかくまう、当時のアフガン政府「タリバン」の殲滅と、アルカイダに支持を表明したイラクに戦争を仕掛ける事になった。

Wtc0911

その後の米軍の治安維持作戦は難航を極め、イラク人の自治能力も無いとあって毎日のようにイラクでは爆弾テロが起こっている。

最近はイラク人の警官や軍人が標的になるケースが増加しているという。

オバマ政権は、イラクからアフガンへ軸足を移そうとしているが、それはとりもなおさずビン・ラデインが捕まらないためだ。

911テロの事件当時私は、世界貿易センタービル破壊の報、およびビン・ラディンの名前を聞いた瞬間、「ああ、やったな」と思った。

実は、軍事関係の雑誌において「ビン・ラディン」というテロリストの名前は以前から知られており、私も知っていた。

私の記憶では、あのビルは過去2回位、爆弾テロの標的になっていたと思う。どちらも、地下駐車場へ乗り入れたクルマに仕掛けた爆弾によるものだった記憶がある。

私が読んでいた軍事雑誌には、世界で起きているテロに関する情報が掲載されており、その事件の顛末や首謀者が誰かなどの記事を目にしていたため、「世界貿易センタービル」「テロ」と聞いて「またあいつか」と思ったのを覚えている。

つまりは、かなり以前からビン・ラディンとアルカイダの危険性は指摘され問題視されていたのである。

周囲の人に聞いてみると良い、このテロが何故行われたのか。

漠然と「アメリカが悪い」などとのたまう人がなんと多い事か。何故アメリカが悪いのかと問えば「判らない」と言う。

原因は湾岸戦争である。多国籍軍の基地をサウジアラビアに置いた事を「イスラム教の国に異教徒が基地を作った」事に反発した、アフガン帰りのムジャヒディンの立腹に端を発している。

その湾岸戦争のきっかけを作ったのはイラクのクウェート侵攻なのだが・・・・

さらに遡って、ソ連軍のアフガン侵攻時、アフガンのムジャヒデインを支援したアメリカとアフガニスタンの関係は良好だった。

また、イランのイスラム革命を抑え込もうとしたイラクを支援していたのもアメリカだったのだ。

要するに今、昔の仲間と戦争をしているのである。

911以降、アメリカはそれまでの冷戦タイプの戦闘が通用しない、「対テロ戦争」に巻き込まれ、泥沼にどっぷり浸かる事になってしまった。

昨今、北朝鮮の核問題がよく問題となるが、アメリカが真に恐れているのは、イスラム国とテロリストへの核拡散、そしてNYでの核爆発である。テロリストではなく、曲がりなりにも一応国家の体をなしている北朝鮮に対して比較的寛容なのは、まだ「話せばわかる」範囲の政府機構を持ち、核武装の有無が判り易いからである。

アメリカと北朝鮮は水面下での関係が実は良好で、先日のクリントン前大統領の電撃訪問などもその表れである。

日本人から見ると、「どうしてあそこまで中国は北朝鮮を支援するのだ」と思えるのだが、それは何故か。あそこにあの国が存在することが、中国の国益にかなうからだ。

中国の国益とは、「民主化しない事」、これにつきる。朝鮮の統一が図られるとしたら当然、あの半島は大韓民国になるであろうし、オマケで米軍がセットで付いてくる。韓国、日本、アメリカの自由の風が吹いてきて一番困るのは中南海のお偉方だ。民主化運動が広がって自分たちの既得権益が全部持ってかれるのを指をくわえて待っているわけはないだろう。だから北朝鮮は、中国と自由主義国との緩衝材のような役回りにおり、中国が何故、北を支援せざるをえないのかまで腹の底まで「身切って」いるので瀬戸際外交が出来るのである。

北朝鮮は中国を相手にこう言っているのだ。「うちら無くなって困るのアンタらじゃね?」

・・・・ここまで書いてもう疲れた。もう寝る。真面目に読まんといて。


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