ホーエンシュタウフェン

生きるために食え、食うために生きるな。

ドイツ機甲部隊復活の立役者

2009-06-24 16:46:41 | 現用戦車模型 制作過程

Leo1a2_3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくぶりの更新です。いやぁ、仕事が忙しい上に時間が不規則なもので・・・・・今回はレオパルト1のモデリングです。この一年間、WW2ドイツモノしか造っていなかったので、ここいらで本来得意とする現用戦車をつくってみっか、てなもんです。

このレオパルト1、戦後第一世代戦車のベンチマークなのですが、どうもモデラーに人気が無いらしく、しっかりとした作例はほとんど見かけないのが現状のようです。

現用で人気が高いのはレオパルト2A6、もしくはM1A2あたりでしょうか。これらは戦後第二・あるいは第三世代に属するもので、装甲にはいわゆる「複合装甲/チョバム・アーマー」を用いており、角ばったシルエットを特徴としています。

それはそれでカッコヨイのですが、ゲップが出るほど作例がある車両なので、いまさらそれらを造ってもつまらない。ちょっとニッチなモノを造ってみよう。

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そこでレオパルト1なわけです。これは戦後の西ヨーロッパにおいて、数で勝るワルシャワ条約機構軍と正面から対峙するために生み出された、当時世界最高峰の性能を持った戦車です。

資料を見ると、この戦車はドイツの先端工業を結集し、時間を掛けて造られていった車両だという事が判ります。

戦争中、ドイツはソ連軍の新戦車に驚愕し、短期間で戦車を開発する事が多くなり、結果として欠陥をかかえた重戦車を急造するハメになりました。それらの多くは、機構的な無理、整備上問題となる構造などを内包したまま戦場に送られ、ドイツ第三帝国の終焉とともに絶滅してしまいました。

レオパルト1はその反省を踏まえ、また、当時アメリカから西ドイツへ供与されていたM47、M48などを参考としながら、そしてかつては敵であったイギリスから、センチュリオンの後期型に搭載予定だった高性能の戦車砲をもらいうけました。

仮想敵はソ連のT-54/55、T-62といった不気味な存在感を持つ戦車でした。

幸いな事にというか、レオパルトは戦争を経験せずに今日まで生き延びています。後期型は第4次中東戦争(ヨム・キップル・ウォー)における、ソ連製のサガー(マリュートカ)対戦車ミサイルの撃破能力を教訓に、スペースド・アーマー砲塔を採用し、それは今でも各国で現役のMBTとして国防の任にあたっています。

さてキットですが、イタレリの製品を料理します。このキットはかなり昔のものなのですが、現在でも充分に通用するクオリティを持った秀作です。タミヤのキットは古すぎて出来もひどく、選択肢に入りませんでした。

人気の無いレオパルト1ですが、WW2、そして現在を繋ぐ重要な役割を果たした戦車です。丁寧に造って、「あ、結構いいじゃん」と感じてもらえれば、と考えています。

PS.7月から土曜日も出勤になっちまった(泣)。こつこつやろうっと・・・・

 


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