いわゆる「史」の本です。
近所のTSUTAYAの本部門に置いてありました。
珍しいことです。
同時にもう一冊「史」関わる本があったので同時購入!
雑誌に原稿を書いて手間賃に図書カード¥4000分いただいたので
早々に使い切ってしまいました。
さて、本の内容ですが「最後の十三代目 浅草弾左衛門」の生涯を中心に
天保~明治(慶応)の幕府と明治新政府の変遷に運命を左右された
「」それを束ねる弾左衛門をほぼ史実に基づいて描かれています。
江戸幕府の末期に弾左衛門は「・」の身分回復への挑戦、
身分を回復した後の倒幕後に新政府樹立によって身分の保証や仕事の世話まで
頭の十三代目 弾左衛門の肩に掛かってきます。
その仕事はというと、中世以来の「斃牛馬(へいぎゅうば)」の死体処理や
処刑の準備・死体処理と相変わらず・・・。
全国に広がる被差別民の地位確立に奔走したものの
旧時代(中世)への恋慕や世間へ出る事への躊躇などもあって、
現代においても差別が残ったまま・・・。
これは新時代へ移る事への被差別民の躊躇が原因ではなかろうか?と
訴えながらも「蔑視」という人間の業。
さりながら、著者 塩見氏は自称「左翼に影響を受けた」というだけに
『地位回復=左翼思想』と現代では代名詞の様にいわれているが、
元々の思想は『民主的思想の末路』であって、
それが直ちに『社会主義的思想』な訳では無いと。