三月十一日を迎えた昨日。
この日を、忘れることなど、今後も絶対あり得ないでしょう。
私達の心に深く刻まれた、痛ましい日。
その日からテレビや新聞で報道され続けた悲惨な出来事は、今なお鮮やかに、私の脳裏に蘇ってきます。
言葉ではうまく表現出来ないけれど、人生観が変わってしまったと言ってよいほどの事でした。
そしてその後、数カ月経ち、目にした言葉。
「諦めと覚悟」
昨年の今頃にも、このブログでご紹介したこの文句が好きになり、私の座右の銘の一つにしています。
人生で大切な諦めと覚悟。
諦め、という語彙には、何かしら後ろ向きの響きがありますけれど。
ここでは、決してそうではありません。
諦めとは、運命は避けられないと知ること。
覚悟とは、ゆえ与えられた時間の中で最善を尽くす事。
このように説明されていました。
今後、私の身にもどんな運命が待ち構えているか、知る由もありませんが・・・・・・
いかなることが起きようと、いつもその中で最善を尽くしていきたい、と願っています。
言うは易く行うは難しだとも、よく分かっているつもりです。
大震災により大きな打撃を受けた人達も恐らく今では、その厳しい運命を受け入れ、現状の中で最善を尽くして生きていこうと、懸命に努力しておられるに違いありません。
そのような人達の姿を報道する記事を目にする度に、人間の逞しさに感銘を受けてきました。
けれど、家族を失った方々の絶望的な思いと悲嘆は、そう簡単に癒えるものではないでしょう。
長い歳月の間に、その悲しみと寂しさが徐々に慰め癒され、以前と変わりない穏やかな日常が訪れることを、願って止みません。
我が家の窓から見えた朝日
復興も原発事故の収束も、期待したほど順調には進んでいないようです。
でも恐らく政府は、あらゆる手を尽くして取り組んでいるに違いありません。
或る日、読んだ記事によると、復興手当ては十分用意されていても、人手と復興作業のための機械設備や資材の調達がままならない、といったこともあるようです。
人間のすること。
理想通りには事が進まず、被災地の皆さまの焦りとやるせなさも、身につまされる思いで伝わってきます。
更に福島の方々は、震災の被害だけでなく、風評による差別まで受け、その苦しみは如何ようなものでありましょう。
広島に原爆が投下された後しばらくは、植物さえ生えないと言われたそうです。
しかしそのような噂に耐え、ひたすら前進することで、今の繁栄と発展があります。。
私は三キロ地点で被爆しましたが、大病を患うこともなく、今日まで生き延びることができました。
再々述べましたが、私の父は当日爆心地から7~8分の距離に所在する会社に赴き、黒い雨にも当たっています。
それにもかかわらず、83歳まで病気一つ患うことなく、最後はがんで2~3年の闘病生活の末、亡くなりました。
最近驚くような報道を目にし、いたずらに放射線の恐怖におびえて暮らすのはよくない、と改めて思ったことがありました。
800メートルの地点で被爆し、顔や手にケロイドを負った山岡ミチコさんが、82歳で亡くなられた事です。
被爆10年後、アメリカで治療を受けた原爆乙女の一人でした。
長年にわたり、原爆の証言者として、平和運動にも貢献されたようです。
今はその頃と違い、医療も驚くほど進歩し、がんも早期発見できれば、不治の病ではなくなって来ています。
ですから、むろん注意は必要かもしれませんが、むやみに恐れ、ストレスを抱えて大切な人生をのびやかに過ごせないなんて、あまりに悲しい事では。
しかし、この度の事故は明らかに人災ですから、政府や東京電力に要求出来ることはどしどししたいものですね。
健康診断の無料化は当然のことではないでしょうか。
故郷を離れて暮らす避難民の方々のお暮らしは、いかにお辛いものであられることか。
精神的苦痛への十分な補償もあって然るべきです。
このあたりのことは認識不足で詳しくありませんが、もしかすると既に実施されているのかもしれませんが、十分には程遠いいものでしょう。。
出来れば、被爆者の私同様、医療費の免除があってもいいのかもしれません。
私は被爆手帳を持っていて、保険のきく医療費はすべて無料です。
それにもかかわらず、お医者嫌いで、めったに医院に足が向きません。
税金の無駄遣いを少なくする、こんな奇特な人間も中にはいます。(笑)
三月十一日になると、いろいろな思いが去来しますが、前のお宅の亡くなられたご子息様の葬儀は、大震災が起きた昨日、執り行われました。
その巡り合わせの偶然を、思わずにはいられませんでした。
お通夜、ご葬儀と参列致しましたが、ご両親とお姉さまのお気持ちを察し、痛ましさに、私の心身も打ちのめされています。
ここ3、4日、睡眠が浅くなり、熟睡できません。
奥様が夢の中に現れたりと・・・・・・
去年の夏頃から、すっかり回復し喜んでいた息苦しさが、再発してしまいました。
最近は体調がすこぶる良好でしただけに、少々残念で、一時的なことであってほしい、とひたすら願っています。
子に先立たれるほど、親にとってつらいことはありませんものね~
ですけれど、不安な今の時代、このような出来事が他人事には思えません。
震災などで、いつ我が身にも襲ってくるかもしれない親子の別れ。
人生は諦めと覚悟との思いを、一層強くしています・
I様ご家族が、この悲しみから立ち直られ、お元気になられますように、とひたすらお祈りしています。
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