年初から、いえいえ、ここ1~2年、ずっと祈るような気持ちで、陰ながら、エールを送り続けてきた私です。
でも、その思いが余りに強く、時に切なく、ブログで具体的に触れることさえ、憚れました。
五年生の、確か秋から塾通いを始め、中学受験勉強がスタートしたR君。
夏休みも、冬休みも返上し、年末は31日まで塾の授業がありました。
入塾テストで、最初に決まったクラスは、、下から数えて数番目。
親もまさか、といった状況でした。
パパも、ママも、さすがに少々焦ったことでしょう。
最難関の国立大学を卒業した両親です。
自分たちの子だから、成績が良くて当然と言った、思い上がりがあったに違いありません。
確か、三年生の頃のことだったと思いますが、我が家でお正月を過ごし、算数のドリルをしている時のこと。
私が、何気に覗いて、鉛筆を走らせ、足し算をする孫の手元を見つめ、わたしは仰天!
何と上の位から計算を始めているのです。
後でその話を、妹の夢路にしたところ、「そんな計算で、よく答えが合ったわね~笑」、とまっこと変な事で大感心!(笑)
私は、さすがに若夫婦に注意しました。
「仕事が大変とは言え、余りに放任しすぎない。もう少し、しっかり勉強のフォロウをしてやりなさいよ。
私も塾嫌いで、ぎりぎりまであなた達を通わせなかったけれど、今どきの塾の雰囲気は、昔とは違うみたいよ。子供達も塾を楽しんでいるようだから」。と。
しかしその後も、若夫婦の教育方針で、六年生になるぎりぎりまで、野球少年として、週末はグランド通いで、元気に過ごした孫でした。
とにかくマイペースで、のんびり屋さん。けれどとても心優しいR君。
今ひとつ意欲に欠けたところがあり、何事にも一生懸命に臨んだ娘達の幼いころとは、かなり雰囲気が異なります。
それゆえ、わたしも多少は心配してきました。
そのR君が、自らの頑張りと努力で、御三家の一校に挑むまでになったのです。
そこには、フルタイムで仕事に携わりながら、家事と息子の勉強も見なければならなかった長女の並々ならぬ苦労もあったことでしょう。
昨日合格した学校は、本人の偏差値より低く、場所も遠方のため、受験の雰囲気に慣れるためにのみ受験したようでした。
しかし、スタートラインでつまずくと、一気に自信を失い、今後への影響は計り知れないものがあろうかと、私は秘かに、とても心配していました。
ですから、どんな学校であれ、合格通知を受けた時は本当に嬉しくて、すでに、就寝中だった私ですが、飛び起き、「あなた!R君、合格したわよ」と、書斎にいる夫に、喜び勇んで、知らせました。
その喜びと同じほどに驚いた事があります。
今時の合格発表の形式です。
何と受験した当日の夜十時にネットで発表が有ったのです。
ネット社会ゆえの、このスピード。
隔世の感がありますね~
ハラハラドキドキしながら、足を運び、掲示板に張り出された合格者の受験番号を目で追いながら、自分の番号を探し求め、それに出合った時の感激。
受験シーズンの風物詩の一つでしたが、そんな光景は、今後次第に薄れていくのでしょうか。
何だか、ちょっとさびしい気も致します。
しかしこの発表形式にも、とんでもない落ち度を招くことがあります。
どこか抜けた所のある私が、その失敗をし、あわや、幻の合格になるところだった大学が長女にありました。
それは、早稲田の政経の合格発表の時の事。すでに娘は、志望校の私立は合格し、国立目指して準備中の時でした。
ですから私が、娘に替わり、合格発表を見に出かけ、掲示板で我が娘の番号を探しました。
でもありません。どこにも・・・・・・・
全戦全勝だった長女も、さすがに最難関の私立のこの学部は無理だったのね、と感じ、さほど落胆もせず、娘に電話で報告しました。
ところが帰宅し、ドアを開けると、迎えに出た娘が、「ママは、見間違えたみたいよ。合格通知の電報が届いたわよ。」と。
私は、「あら!まぁ~ごめんなさい」で終わりでした。(笑)
私には、過去にこんな失敗もありましたが、ネット上の発表では、見誤ることはあり得ませんね~(笑)
連絡があった時、孫に一言おめでとうと言いたいから、と電話口に呼んでもらいました。
孫も、本当に嬉しそうで、優しい声で、ありがとう!ありがとう!と幾度も言っていました。
さてさて、でも本命の学校はこれからです。
娘が、二ヶ月ほど前のことでしたでしょうか。
「成績のアップダウンが余りにはげしくて、受験は博打同然と言った感じよ。ケアレスミスの多いことが、本当に悩ましい。第一志望は、五分五分のボーダーラインよ」と言っていました。
受験は水もので、努力が必ずしも報われるとは限りませんから、今となっては、神様にひたすらお祈りするだけ。
そんな心境でいます。
昨日の日記では、日本頑張れ!で締めくらせていただきましたが、今日は声を大にして
「R君頑張って!」と言いましょう。
R君の健闘を称え、更なる健闘を祈って止まないばぁばです。
最後に、いまのR君にとっては少々縁起のよくない内容かも知れないけれど、私が好きな方のブログで紹介されていた文をここに載せましょう。
恐らく娘達と同年齢の方と思います。
とても良い言葉と、身に染みいりましたから。
一生懸命やって勝つことの次にいいことは、一生懸命やって負けることなんだわ。(モンゴメリ 「赤毛のアン」)
余談ですが、モンゴメリの赤毛のアン。懐かしい本です。
次女が大ファンで、小学校高学年から中学にかけて、この本に夢中で、夢見る少女でした。
下に載せた写真は、R君と九州旅行をした時のものです。
本当の小熊を抱いて、なんだか不安そうなR君の顔。
恐らく、これからも、受験という小熊を抱いて、不安な面持ちは隠せないまま、精一杯試験に臨んでいくのでしょうね。
こんな顔をして頑張っているのかしら?
今日もご訪問下さいまして有難うございました。