今日は、夫がお正月に引き続き、一時帰宅する日です。
いつも通り、一泊限りですから、束の間の滞在を、Yさんがマイペースで心行くまでくつろげるように、心配りしたいもの、と思っています。
一週間前でしたでしょうか。
長期入院で、すっかり衰えた筋力の回復のために、リハビリが始まりました。
とは言え、特別リハビリ室に出かけ、療法士の指導のもと、器具など利用して体を鍛えるような大袈裟な事ではありません。
リハビリ用の運動が図解で示された書面を自分で見ながら、病室で体を動かすだけ。
私は少々物足りなさを感じましたが、目を患ってはいるものの、手足に障害があり、その動作が不自由なわけではなかった旦那さま。
それで充分だったようです。
新春用に私が寄せ植えしました。
そのリハビリも兼ね、私も最近は病室を訪れた際は、必ず院内のカフェに誘い、二人で一服するように心がけています。
よい気分転換になれば、との思いもあるからですが。
その帰り、通路を歩いている時、旦那さまが、次のように言いました。
「昨日、リハビリのために、この廊下を三周して、リハビリは卒業できたよ」と。
「そう、ずいぶん早い卒業ね~何を基準にして判断するのでしょうね~?」
と、問い返したところ、3周(1キロ)、普通の速度で歩行しても、スタート時点と体調に変化が全く見られず元気だったからのようです。
ほぼ延べ三カ月も入院し、その間、半月ほどの退院期間もありましたが、熱があり、その時は寝たきりの生活でした。
それにしては、体力の回復が驚異的。
信じられない程の事ながら、私は嬉しい限りです。
とても私には、真似のできないこと。
私も過労で倒れ、過去に、数度入院の憂き目に遭いましたが、退院後、しばらくは宙に浮いたような体を持て余し、酷い時は半年くらい体調が元に戻らず苦労したものでした。
今思えば、筋力の低化のみならず、病後特有の自律神経失調症の状態になっていたのでは、と推測できますけれど。
もともと体力がない上に、精神力にも問題ありの私ですから、当然のことでした。
その点、旦那様は、私が足元にも及ばない強靭な精神力を持ち合わせ、体も、細身の人ながら、日頃はとても丈夫。
彼から、疲れたと言う言葉を聞いた事がありませんし、嫁いで以来、風邪をひいて寝込む姿を見たのも、数度だけ。
但し、若い時に、胃潰瘍と痔の手術で二度ほど入院の経験はありますが。
寡黙で、優しい言葉など何一つかけてくれない旦那様ですが・・・・・・
一方で、注意やお叱りを受けたことも全くといっていいほどない私。
無論、私が良く出来た妻だからではなく、寛容な彼の精神に因る所が大で、放任主義だったからでしょう。
こんな人柄の旦那さまに、私は物足りなさを感じて、文句を言ったことも度々ありました。
けれど、体も心も弱い私です。
恐らく冷静な強い精神力と丈夫な体を持った旦那さまが傍にいてくれたお陰で、私は安心してマイペースの幸せな日々を送ることが出来たのでは、と改めて思うこの頃です。
そのよい例が、東日本大震災が襲った時。
私は恐怖に見舞われ、一目散で二階の夫の書斎に駆けつけました。
激しく揺れる我が家ながら、旦那さまの悠然とした落ち着いた態度に接し、動揺した私の気持ちが、どんなに和らいだかわかりません。
母の遺品のお茶道具
亡き母も草葉の陰で心配しながらも見守ってくれていることでしょう
その旦那さまが、70代前後から、まるでこれまで頑張って暮らしてきた疲労が一気に襲ってきたかの如く、矢継ぎ早に病に襲われるようになりました。
そんな厳しい状況下でも、愚痴一つ言わないのは、相変わらず今も同様です。
経済的にも恵まれた生活をさせてもらった私です。
いろんな意味でお世話になった旦那さまに、これからは精一杯の恩返しをする時かしら。
私にしては、まことに殊勝な気持ちになっている昨今ですが・・・・・・
こんな心構えが、三日坊主にならないように気をつけなくては。(笑)
この旦那さまが、一番嫌がる妻の私の行為は、何だと思われますか?
私が、ときたま注意される事は、それくらいかもしれません。
彼は、話すテンポが割と遅い上に、無駄口はきかず、詳しい説明は省き、要点のみ語ろうとします。
ですから聴く方は、幾分の想像力を働かさないといけません。
その想像力は、私のお手のもの。(笑)
ですから、彼の余りにゆっくりした語り口に私はついていけず、二言三言しゃべると、すべてが飲み込めたかのような気分になり、言葉を挟んでしまうのです。
これがYさんは非常に嫌らしく、私はよく叱られます。
「最後まで俺の話しを、もっとよく聞け」と。
今日お正月の元旦以来のご帰宅。
旦那さまが、一番嫌がることを肝に銘じて、犯さないように注意しましょう。
途中で口を挟みたくなっても、最後まで彼の話しを聴き通すこと。
その点さえ注意すれば、彼が機嫌を損ねることはないはずですから。
今日は、長女夫婦がお迎えに行ってくれます。
帰りは次女夫婦が。
それぞれ、PTAの会合、少年野球チームのサポート役の仕事がある中での協力に、感謝あるのみです。
本当にありがとう。
旦那さまが体調も麗しく、心穏やかに至福の時を、我が家で過ごす事が出来ますように。
退院は、いよいよもうすぐ。
来週の週末頃を予想しています。
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