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墓じまい

2014年10月09日 | 時事
これからの終活のトレンド「墓じまい」とは
そういえば夜中にNHKでも特集していたような・・・トレンドかどうかは置いておいて、確かに無縁仏になってしまったお墓は多いでしょうね。

今生きている人と、過去に死んだ人の数を比べた場合、圧倒的に死んだ人の数の方が多いのは自明です。日本では現在人口のピークとなり、1億2千万人の人が生きていますが、1人には必ず父と母がいるわけで、祖父母は4人、曾祖父母は8人と、世代を遡るごとに指数関数的にどんどん増えていきます。先祖の数は、10世代遡れば2000人、20世代では200万人、26世代で1億4千万人となり、僅か600年前程度の間に、自分一人の縁故者は今の日本の人口を越えてしまうのです。まあ実際は血縁関係がある程度離れたら結婚できますし、数百年も前のご先祖様まで全て分かる家庭も稀なので、そこまで多くはなりませんが、単純に自分の家のお墓には十数基ほどのご先祖様の墓石があり、現時点で今生きている家族の4~5倍の数のご先祖様を祀っていることになります。

昔は1人一基、もしくは夫婦で一基お墓を立てたものですが、法律や場所の問題などから、最近は家族で一基という形に変わってきました。なので、指数関数的に増えていくことはありませんが、それでも誰か一人は墓を守っていかないといけないことには変わりありません。とりあえず、順番通りにいけば最終的に自分が面倒を見ることになるわけですけど、子どもがいないまま自分が死んだ後、誰がそのお墓を管理するのかということは、考えてみてももうどうしようもないわけです。結婚しないというだけでなく、例えば子どもが女子ばかりで家を継ぐ者がいなかったり、子どもの方が先に亡くなったりする場合も起こりえます。先の震災では多くの方が亡くなったと同時に、多くの無縁仏が出てしまったことでしょう。先に述べた通り、墓は増える一方なので、仮に自分の代では大丈夫だとしても、いつかは増えすぎたお墓を何とかする「墓じまい」の時期が訪れるわけです。

まあ、最終的にはお寺や墓地の管理者に頼むくらいしか考えつきませんが・・・自分の所は山のふもとの一角にありますが、この広い墓地の中にはもう無縁仏となってしまったお墓も多いことでしょう。ただ、田舎の地元のお墓ということで、もしかしたら過去何百年というスケールでは、何らかの縁故があった方もいらっしゃるのかもしれません。そう考えると、「地域の人にあいさつをしよう」ではありませんが、近所のお墓に手を合わせることも悪いことではないのかなあと思います。そういう考え方が浸透してこれば、お墓の共同管理という道もあるかもしれませんね。