月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

酒びたりの週末

2012-08-06 | 生活
月曜の朝はいつだって自己嫌悪。
また週末飲みすぎて、ちっとも清々しくない新しい週を迎えた。

ほとんど使い物にならない体で、暑い家でぐったりと生活。
夕方になってようやくまともに動き出した。
1日がもったいない。

もう私は酒から逃れられないのかな。
そいつはある意味「ブルースな生き方」に見えるけれど。
月曜の朝はいつも自分に問いかける。
「おーい、ほんまにこんな生活でいいのか?」と。

金曜の夜はかどやと高槻で飲んだ。
ビールにワイン、日本酒3合。

かどやはお父さんが認知症になり、今は介護で大変なとき。
いつも話を聞くたびに、その大変さを想像することはできるけれど、現実はその想像をはるかに越えているんだろうなと思う。
時間も体力もお金もかかる。心も費やす。
どんなに波乱万丈な人生を生きていても「まいった」と言わない彼女だけれど、今回ばかりはまいっていた。
だから、心配していた。

でも、1つだけ安心できるのは、息子の存在。
かどやは20歳で子供を生んだから、もう成人している。
今は一生懸命、保育士になるための勉強をしている。
その息子が言うのだそうだ。
夜中も寝ないで暴れるお父さんに対し、思わず大きな声を出してしまうかどやに、
「俺、明日は何もないし、代わりにジィジィみとくから、お母ちゃん寝ていいで」と。

あの子が生まれたときから私は知っている。
女の子みたいに可愛い顔して、人の痛みがわかる優しい子だった。
中学3年生の一時期、私は家庭教師みたいに勉強を教えに行っていたこともある。
ちょっと頼りないところもあるけど、いつも家族想いの子だった。

あの子が大人になって、かどやにそんなふうに言うんだと思ったら、なんだか胸がいっぱいになって、涙が出てしまった。
「泣ける、泣ける」と目じりを指で押さえながら、大人になったんやなぁと思った。
あんなに子供だったのに、今はかどやを支えてくれている。
時間がもうずいぶん流れたんだなぁ・・・

他にもいろんな話をして、あっという間に12時。
楽しい時間はすぐ過ぎる。
駅で別れて、夫にメールした。「終電で帰るなら一緒に帰ろう」と。タクシー代がもったいないから。
すると、「今日はJR」との返事。
それなら一緒に帰れないし、電車もまだ来ないし、じゃあ、もう1杯やろうと踵を返す。

訪れたのはいきつけのバー「セブン」。
マスターもいたけど、気のいいバーテンダーのヤオさんがいいウイスキーを勧めてくれる。
ヤオさんのセレクトは確かだけど、意外に高い。でも、美味しい。

サントリー白州の限定モルトを1杯。
ローズバンクの花と動物シリーズを1杯。
いくら払ったのかは覚えていない。

真夜中のタクシーを飛ばして、家に着いたのが2時過ぎ。
夫に「不良妻」と呼ばれた


翌日は、姫がいよいよシンガポールに帰るというので、最後のお昼ご飯を実家に食べに行った。
夫の提案だ。
私はもう十分会ったしいいよ・・・と思っていたのだが、夫が「姉ちゃんに最後に会いに行こう」と言う。

行ったら、プレミアムモルツが出た。
そうして、昨晩のアルコールも抜けないうちに、またアルコールを流し込む。

ハーゲンダッツを持って行った。
姫が「これがいい」と指したアイスは、夫が食べたがっていたものだった。
「あ、それこの人が食べたいって言っててんで」と私が言うと、珍しく姫が「え、じゃあいいよー。食べー」と譲ってくれた。
しかし、その言い方がいけない。

「いいよー。我慢するわー。どうぞ、どうぞー。我慢するしー」

そんなことを言われて手を伸ばせるほど夫の心臓は強くない。

さらば、姫よ。
また来年の夏に会おう!

その後は、京都の「西院ミュージックフェス」へ夫と出かけた。
西院の飲食店が会場になり、チップ制でいろんなミュージシャンの演奏を聴ける。
京都はブルースの街だからなぁ、ブルースをやる人もいっぱいいる。
15時から20時の回まで(45分でステージは入れ替わり)、ひたすら西院の街を歩き、ブルースを聴きまくった。
もちろん、またビールにバーボン。

最後は田中晴之さんとクンチョウという、豪華なメンバーで。
21時をまわって、私の体にもバーボンがまわって、久しぶりに弾けた。

自分を本当に解放してくれるのは、旅とブルースだけ。
いつも「あれしな、これしな」「ちゃんとやらな」と、仕事や家事のことで頭がいっぱいで、自分で自分をがんじがらめにしている私。
だけど、旅先とブルースライブだけは、本来の私が姿を現す。
旅に出ると、夫がいつも「かおりはほんまにひょうきん者やな」と笑う。
そして、ライブのときは、ガラが悪くなる。

ライブが終わりそうになったので、みんなが野次を飛ばす。
私も一緒になって「もっとやー!朝までやー!やらんか、こらー!」と大声をあげる。
いつもは自意識過剰なのに、誰の目も怖くない。
ただ、前に座っていた夫がびびって振り向いた

あー、幸せ。あー、ラクちん
毎日こんなふうに、自分を解放して生きられたらいいのにな。

家に帰って、まだ夫とオリンピック見ながらビールを飲む。
気がついたら寝ていた。


日曜日は、久しぶりに何も予定がなかった。
そばを茹でると言うと「てんぷらがほしい」と夫が言うので、朝から天ぷらを揚げる。
あんなに飲んだ翌朝でも、ちゃんと食べられるから不思議。

夫は英会話に行ってしまったので、お昼は鯖の味噌煮と万願寺の煮びたしをアテに、またビール。
本を読んだり、音楽を聴いたりして、ゆっくりと過ごせた。

夕方、夫が帰って来たので、夕食の用意。
沖縄土産のランチョンミートが残っていたので、ランチョンミート尽しに。

ポテトと炒めて、キャベツと炒めて、かき揚げにして。
またビール。
それから、白ワインを1本開けて。
さらに、日本酒を。

オリンピックを見ているうちに、また寝てしまった。

そして、月曜日の朝が来た。
気分は最悪。
体重も1キロ増えていた。

月曜はいつも自分に問いかける。
「こんな人生でいいのか?」と。
そして、悔い改め、少し大人しく過ごし、また同じような週末がやって来る。

学習しない私