北海道人からみた関西圏の鉄道事情

関西圏の鉄道・その他についての諸々の雑感

関空特急はるか、来年3月のダイヤ改正で昼間の便が半減

2010年12月13日 | JR
今月9日、JR西日本は、関西国際空港と新大阪・京都方面を結ぶ同社の特急「はるか」の臨時運行便として運転されている午前10時台から午後3時台の6往復(12本)を、来年3月のダイヤ改正で廃止すると発表しました。
この6往復12本は、利用者が少なかった事から今春のダイヤ改正で定期運行から臨時運行へと変わったのですが、その後も利用状況が改善されなかったため、運行が廃止されることになったのです。
なお、下の写真は、昨年8月下旬に関西方面を旅行した際、京都駅の30番のりばから撮影した、関空行きの「はるか」です。



これにより、「はるか」の運行は、現行の1日30往復(60本)から24往復(48本)に減便され、昼間の便に限っていえば一気に半減することになります。
JRでは、「はるか」が減便される昼間の時間帯は、関空快速を増発するとはしていますが、何とも寂しい話です。
「はるか」は、関空の開港に合わせて平成6年9月に運行を開始しましたが、片道の1日の平均乗客数は平成8年度の約4,800人がピークで、昨年度は2,100人にまで落ち込んでいました。

これは、関空自体の地位低下(関空の開港後に廃止されるはずだった伊丹空港が廃止されず、更にその後神戸空港も開港するなどして関西圏に3つもの空港が共存する事態になったことや、不況の影響で全国的に航路が減便されて空港自体の利便性が低下したこと、その他諸々…)による結果なので、そういった意味ではJRも気の毒なのですが、更に気の毒なのは南海です。
JRの「はるか」よりも劣勢に立たされている、南海の関空アクセス特急「ラピート」は、今後どうなるのでしょうか。ラピートが将来乗り入れる予定のなにわ筋線の建設計画についても、その後の進捗についてはほとんど聞こえてこないですし…。