メキシコの隅っこ

メキシコの遺跡や動物、植物、人や風景などを写真で紹介してます

アメリカの隅っこ:ミネアポリスの市電

2007-04-21 00:08:26 | アメリカの隅っこ
しばらく「アメリカの隅っこ」で行こうと思います。
合間にメキシコの話題も混じると思いますが。
てことで、新カテゴリ「アメリカの隅っこ」を加えました。
どうかよろしく~。


まずは忍者さんからの宿題、じゃなくて耳寄り情報!
ミネアポリスの市電はメキシコ製、というお話から行きます。

ちなみに、アメリカのことはな~~んにも知らない、という自覚はあったんですが、
ミネソタ州の州都はミネアポリスじゃなくてセントポール、と訂正されたときは
さすがに自分でも呆れてしまいました(中学で習ったはずでは?)。
ミシシッピー川を真ん中に隣接するこの二都市、合わせてツインシティというそうで。
衛星都市がけっこうでかくなってツインっぽいのはメキシコでもあるよな、
と思ったんですが、ちゃんと都心がふたつくっきりとあるのには感動しました。

まあその辺はおいおいってことで、
今日はそのミネアポリスの観光(!)に連れていってもらったときに、
「あれが忍者さんのおっしゃってた市電」と言われて初めて気がついた、
現役の The Hiawatha Light Rail Line です。

メキシコだと、地上線路って貨物専用、みたいな固定観念があったんで、
ちゃんと客を乗せてる地上電車にちょっと感動しました。
あ、もちろん100輌以上つないだ貨物なんかも見ましたけどね。

55号線と平行して走っている部分で、車の中から。

 わーい、後ろから来たぞ来たぞ

 ぎぅぅぅん、と追いつき……

 そして追い越して行きました。

追い越されたのは、写真撮りやすいよう友人が(できるかぎり)徐行してくれたからですが。

ここで、忍者さんにいただいたメールから、市電の解説をご紹介します。
忍者さん、勝手にすみません、不都合ありましたらお知らせください。

DFの市電が古くなったので当時廃止されたシカゴとミネアポリスからそれぞれ1955年に183/140台購入し80年代後期まで活躍してました
50年経って今度はメキシコから新車を買うのも何かの縁でしょうか
製造したのはCd.Sahagunの旧国営鉄道車両会社CNCF 現在のBombardier de Mexicoです


50年前はメキシコがアメリカの古車輌を払い下げてもらってたのに、
今ではメキシコから逆輸入ですか~。

このレイルライン、ダウンタウンのメトロドーム(東京ドームのモデルだそうです)、
ミネハハの滝、空港、そして世界最大ショッピングモール「モール・オブ・アメリカ」
なんかを結んでいるようです。乗ってませんが。
端から端まで40分ほど、ラッシュ時は7分半に一本、日中は10~15分に一本、
深夜時間帯は30分に一本という感じで運行しているとか(ガイドブックによると)。
お値段はラッシュ時2ドル、それ以外や週末は1.5ドル、
6時間乗り放題パスが3.5ドル?らしいです。

私にとって面白かったのは、ヒアワサという名前で、
ドイツの影響でアメリカインディアン大好きだった小学生のころから馴染んでいた名前。
おぼろな記憶では、ナバホ族の英雄、と思ったけどイロコイ族だったかな?
アメリカ式発音だとハイアワサ?みたいですが、
この市電とほぼ併走するヒアワサアベニューってのがあります。
この道を作るとき、インディアンの聖地を突っ切ることとなり、かつ、
インディアンたちの大切にしていた大木を切り倒す必要があって、
激しい反対運動が起こったとか。
でもそれを押し切って強制伐採。
まあいつの話か知りませんが、そういう話には私はどうもビビビと反応します。

なんか、ヒアワサアベニューのサイト、なんてもんまであるんですけど、
その話は載ってないかなあ。
でも……なぜだかアステカの踊りの写真だの動画だのが載ってます……?
いやいやいや、よくわからん(笑。

というわけで、ミネアポリスの市電のお話(か?)でした。
もう一度、全身像をどうぞ。



こちらは駅に停まっているところ。



アメリカの隅っこ:ローラの家

2007-04-12 10:04:24 | アメリカの隅っこ
管理人旅行中につき、このブログは一時的に「アメリカの隅っこ」になります。
なお、コメント返しがおっついてなくて申し訳ないですが、
メキシコに帰ってからゆっくりということでご了承くださいまし~。
皆様のコメント、友人ともども楽しく嬉しく読ませていただいてます。


さて、これは日本人として外せない観光ポイントであろうということで、
ドライブの目的地のうちのひとつとして行ってきました。

ミネソタ州の東を流れるミシシッピー川、対岸はウィスコンシン州です。
ミネアポリスから少し下ったところで河を渡って、ウィスコンシン側を南下しました。
ウィスコンシン州の道は、湖畔についたり離れたりしながら、
小さな町や村を通り抜けます。
町の入り口に立つ看板を見ていると、人口数千人のところから、
一番小さな町だと121人とかいうところも。
でも寂れた村などではなくて、それなりにこぎれいなお洒落な家が立ち並ぶ、
静かな湖畔の町、という雰囲気であるのが、いかにもアメリカらしい?

そういう町のひとつ、ペピンから左に矢印の小さな看板があります。
目的地まで7マイル、とあるので、そこを曲がって走ると、
両側、未だとすっかり葉を落とした灰色の木々が立つ森のあいだを、
何もない道路がただくねくねと。
もう案内の看板もないし、本当にこの道でいいのかなあ?と不安になるようなところ。



これが実は、『大きな森の小さな家』の「大きな森」に当たるんですよね。
そして、ふと森が途切れて丘の上に出ると、右手に看板がありました。



英語がお好きな方は、ぜひ拡大して読んでください。
1867年2月7日、ローラ・インガルスが生まれた家がここなんだそうです。



氷点下の晴天のもと、ローラの小さなおうち。
中に入ってみることもできます。
本当に小さな家です。
入ったところは暖炉と作り付けのテーブル、ベンチがある居間で、
右手に小さな部屋がふたつ。
その二部屋の上が、屋根裏のようになっていて、
おそらくテレビで見たように干草をそこに敷いて子供たちが寝ていたと推測。

私たちが入ったとき、ちょうどアメリカ人の女の子をふたり連れた女性が来てました。
女の子たちはちょうどローラの本を読んで感激したところで、
ぜひともその家を見たいということで訪ねてきたんだそうです。
ああ、いいなあ、と思いました。
私も本は一通り読んだはずですが、遥か昔のことで、
その細かい内容も感動も、すっかり薄れてしまってます。
こうしてその現場を目にすると、また読み直したいッ! という気持ちは湧いてきますが、
フレッシュな感動を持ってここを訪れる子供たちの目には、
この小さな小屋がどんなに生き生きと見えるかと思うと、羨ましいですね。



テーブルの上に乗って屋根裏スペースを覗いたあとの子供たちの写真を撮らせてもらいました。



小さな部屋のうち、窓のあるほうはこんな感じです。
がっしりとした丸太を組んだ壁、
きれいに削った板で作った天井。
ただし、これはそのものではなくて、当時を再現したレプリカだそうです。



もう一度、小屋のアップ写真。
このドアは私でちょうどいいくらいの高さですから、
背の高い白人男性などだと、頭をかがめないとぶつかるかもしれません。
その辺から、この小屋の大きさを想像してみてください。

しかし……寒かった!
小屋の中は、丸太の隙間に顔を寄せれば外が見えるところもありますが、
それでも中は充分風を遮ってました。
一歩外に出ると、まあこの日特に気温が低かったこともあるでしょうが、
風上に顔を向けられないくらい、肌を切る風が吹きつけます。
『北風と太陽』という寓話がありますよね。
うんうん、北風にはコートを脱がせられないよなあ、と本当~~に思いました(笑。

ちなみに、ローラ・インガルス『大草原の小さな家』シリーズに関して
こちらのサイトにいろいろ詳しく載ってます。
この小屋についてもきちんとした説明がありますので、参照してください。
そうそう、ここにも言及されているローラの博物館は、前を通ったんですが、
今はシーズンオフだとかで閉まっていました。ちょい残念。

アメリカの隅っこ:ハクトウワシ

2007-04-09 00:39:15 | アメリカの隅っこ
管理人旅行中につき、このブログは一時的に「アメリカの隅っこ」になります。

初のアメリカ訪問はミネソタ州です。
「うーん、それもなあ」などとこちらの日本のかたに言われつつ、
実はアメリカ人が持つ一番アメリカらしいイメージに近いところでもあるそうで、
どっちにしても私には、何でも面白く楽しく見聞しております。

で、いろいろとご紹介したいものはあるんですが、
私としてはトップニュースはこれでしょう~。


ハクトウワシ、ドアップ観察。
ミネアポリスからミシシッピー川沿いに南下していくと、
Wabasha ワバシャという小さな町があります。
そこに、ナショナルイーグルセンターがあって、そこへ行ってきました。

ミシシッピー川が幅広くて、冬でも凍らないために、
ハクトウワシ(川から魚を獲って食べる)が越冬に集まってくるところだそうです。

四月は冬と言えるのか?
ちょっとシーズン外れかもしれないねえ、と言ってたんですが、
実は私が来てからの数日、めっちゃ寒いです。
最高温度が32度、って摂氏じゃないですよ、
アメリカだから華氏です。
華氏32度=摂氏0度なんだそうで、つまり一日中氷点下
まあどっちにしてもセンターで飼われているワシがいるので、
間近で見られることは間違いない。

で、見てきました。




これはエンジェルです。
おじさんが訪問者の質問に答えたり、いろいろお話をしているあいだ、
おじさんの手に乗ったり、降りたり、でもまた
「やっぱり乗る~」と甘えて乗せてもらったりしてました。



おじさんも、まんざらでもなさそう。
てか、うらやまし~、私も触ってみたい、手に乗ってもらいたい、
と思いましたが、さすがに肉食の猛禽類ですからね、
無理を言うのも気が引けて、間近から眺めるだけで我慢しました。

 とってもアメリカン?

 威風堂々

さて、その横にいたのがこちらの、コロンビアちゃん。



頭が何だか薄汚れているので、お年寄りなのかと思ったらそうではなくて、
ハクトウワシの頭が白くなるのは6歳以降なんだそうです。
というわけで、これはまだ子供のハクトウワシ。
見てると、翼をちょっと持ち上げ、尻尾をきゅっと上げて、
プシュッ! と白い糞を飛ばしておりました。

 

こちらは一番年配のハリエットさん。
ちょっとこちらを威嚇していたかも……。
しかしやはり、威風堂々のハクトウワシで、威嚇されても感動ものでした。



その翌日、ミシシッピー川沿いに車で走りながら、
この辺に野生のもいるはずなんだけどなあ、ということで眺めていると、
確かにいます。
遥か上を点になって飛んでいるのとか。
一度はかなり低く飛んでいて、はっきりと白い頭と尾が見えたことも。

そうこうするうちに、ふと河岸の木に止まっている一羽を見つけました。
ぎゅううん、と車を方向転換して戻り、そっと近づく。
それまでひぃひぃ言ってた氷点下も何のその、で頑張って、
ガードレールを越えて近付き、写真をば。

 

河からの風は肌を切るように冷たい。
ワシの頭の毛も、風に吹かれて逆立ってます。
しばらく見ていると、怪しいと思ったのか、飛び立ちました。



間近で見るのも迫力だったけど、
やはり野生のものをこの目で見るというのは、得難い体験でした。