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・・・
マンガの中でも、タバコを吸うキャラは、ほぼ完全に消滅した。あの次元大介でさえ、
タバコをくわえてはいても、滅多に火をつけなくなっている。銭形が恐いからではない。
海外では、もっと厳しい。
ワンピースという大ヒットアニメの、主要キャラの一人、サンジと呼ばれる海賊は、
いつもくわえタバコで登場するニヒルな男ということになっているのだが、海外版では、
そのタバコが、棒付きキャンディーに差し替えられている。
いずれにしても、「男がタバコを吸う姿」に仮託されていた、反骨心や、孤高の魂や、
魂の暗闇も、タバコと一緒にカットされるわけで、そうされてしまった以上、
ピカレスクなロマンは、おそらく、どこにも居場所を持たなくなったのである。
中高生がタバコを吸わなくなった理由のうちのひとつには、もしかして、彼らが大人に
憧れなくなったということがあるのかもしれない。つまりタバコだとか、酒だとか、
そういう小道具をどうこう言う以前に、彼らは、「大人の男の生き方」そのものに、
既に魅力を感じていないのだ。
キムタクも、嵐のお兄さんたちも、松田優作と比べると、てんでダメだ。なにより、
安全過ぎる。私の目から見ても、年の行った子供ぐらいにしか見えない。
・・・
野暮な「ライター」は消えゆくのみ
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次元大介とサンジと松田優作・・・
松田優作は良かったねぇ。あんな俳優、もう二度と出てこないのではないかと思う。
「子供の憧れるキャラクターが喫煙者であってはならない」という管理された世の中では
彼のような魅力を持った俳優は必要とされていないのかもしれない。
そして安全で観賞用植物のような男たちが製造されては消費される。
私がタバコを吸いはじめた時は今ほど喫煙者は忌み嫌われてはいなかった。
そしてやはり何らかの反骨心が原因で吸いはじめたのだと思う。
タバコを吸うシーンに憧れたというものではなかった。
漠然と大人に憧れていたのかもしれない。
しかしタバコに依存した生活はカッコ悪い。
一定量のニコチン濃度で身体を満たさないと集中できないというのは情けない。
長い間タバコを吸っていた私は、ある日、突然二コレットを買って禁煙した。
そして喫煙者を忌み嫌う方の人間になった。
新幹線で喫煙車両に乗らなくてはならない時などは泣きたい気分になる。
だが一方で、この何か半強制的に画一化された世界には居心地の悪さを感じる。
良いことと悪いことが、これほど明確に区別されてよいのだろうか?
混沌としている世界を明確に語ってよいものだろうか?
ふと、そんなことを考える。
私としては次元大介とサンジにはタバコを吸わせてあげたいのだ。
たとえ新幹線の隣り合う席に座ることになったとしても・・・
そういう世界の方が好きだ。
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マンガの中でも、タバコを吸うキャラは、ほぼ完全に消滅した。あの次元大介でさえ、
タバコをくわえてはいても、滅多に火をつけなくなっている。銭形が恐いからではない。
海外では、もっと厳しい。
ワンピースという大ヒットアニメの、主要キャラの一人、サンジと呼ばれる海賊は、
いつもくわえタバコで登場するニヒルな男ということになっているのだが、海外版では、
そのタバコが、棒付きキャンディーに差し替えられている。
いずれにしても、「男がタバコを吸う姿」に仮託されていた、反骨心や、孤高の魂や、
魂の暗闇も、タバコと一緒にカットされるわけで、そうされてしまった以上、
ピカレスクなロマンは、おそらく、どこにも居場所を持たなくなったのである。
中高生がタバコを吸わなくなった理由のうちのひとつには、もしかして、彼らが大人に
憧れなくなったということがあるのかもしれない。つまりタバコだとか、酒だとか、
そういう小道具をどうこう言う以前に、彼らは、「大人の男の生き方」そのものに、
既に魅力を感じていないのだ。
キムタクも、嵐のお兄さんたちも、松田優作と比べると、てんでダメだ。なにより、
安全過ぎる。私の目から見ても、年の行った子供ぐらいにしか見えない。
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野暮な「ライター」は消えゆくのみ
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次元大介とサンジと松田優作・・・
松田優作は良かったねぇ。あんな俳優、もう二度と出てこないのではないかと思う。
「子供の憧れるキャラクターが喫煙者であってはならない」という管理された世の中では
彼のような魅力を持った俳優は必要とされていないのかもしれない。
そして安全で観賞用植物のような男たちが製造されては消費される。
私がタバコを吸いはじめた時は今ほど喫煙者は忌み嫌われてはいなかった。
そしてやはり何らかの反骨心が原因で吸いはじめたのだと思う。
タバコを吸うシーンに憧れたというものではなかった。
漠然と大人に憧れていたのかもしれない。
しかしタバコに依存した生活はカッコ悪い。
一定量のニコチン濃度で身体を満たさないと集中できないというのは情けない。
長い間タバコを吸っていた私は、ある日、突然二コレットを買って禁煙した。
そして喫煙者を忌み嫌う方の人間になった。
新幹線で喫煙車両に乗らなくてはならない時などは泣きたい気分になる。
だが一方で、この何か半強制的に画一化された世界には居心地の悪さを感じる。
良いことと悪いことが、これほど明確に区別されてよいのだろうか?
混沌としている世界を明確に語ってよいものだろうか?
ふと、そんなことを考える。
私としては次元大介とサンジにはタバコを吸わせてあげたいのだ。
たとえ新幹線の隣り合う席に座ることになったとしても・・・
そういう世界の方が好きだ。